2016-11-14

『永い言い訳』原作・脚本・監督:西川美和、本木雅弘、竹原ピストル、 藤田健心、白鳥玉季、 堀内敬子、池松壮亮、 黒木華、山田真歩、深津絵里

永い言い訳
原作・脚本・監督:西川美和
出演:本木雅弘竹原ピストル
藤田健心、白鳥玉季、
堀内敬子、池松壮亮、
黒木華、山田真歩、深津絵里

Nagai1

Memo1
人生は他者だ
幸夫がたどりついた(いや、たどりついたというよりは少し手がかりを得たというべきか。これを機に小説を書き始め)
フィッツジェラルド未完の小説『ラストタイクーン』創作メモの最後の一行「行動は人格である」や村上龍がよく対談や小説内で語っていた「(少しニュアンスが違うが→自分などは存在せず)あるのは関係性だけ」など、いろいろよぎる。

自分大好き自意識過剰な幸夫が、妻の死後、まずしたことが自分や妻に対しての様々な語句と組み合わせての検索。
(第2検索ワードが、まあなんともすごいのです)

季節の移り変わり。
海水浴、花火、クリスマス…その場面々々への繋がり方の美しさ。

(忘れものを取りに来たかのように部屋に戻って)
「あと片付け、よろししくね」
そう言い残して旅行に出た妻。
そのあと片付けの意味は(あとになってから)ある種ダブルミーニングとして趣を持って幸夫のこころに突き刺さる。

妻が事故にあって、その現場に立つ小説家のドキュメンタリー撮影中に感情が爆発する幸夫の台詞。
「妻は頭のいい人ですから。ちゃんと解ってたんです。死によって苦しめられるのは本人じゃなくて残されるほうだってことを」
スーパー16ミリによるフィルム撮影。
そのざらっとした質感はデジタル上映でも実にみずみずしく再現されていて、ちょっとオドロキ。
『夢売るふたり』などもシネコンスクリーンで見たけれど、TOHOシネマズ梅田スクリーン3(12.6×5.5m)サイズと元は梅田劇場であった名残としての天井高空間での鑑賞は新鮮(ミニシアターの空気密度が高い中で見るのとでは印象変わるのかな)


Memo2
鑑賞後のお楽しみとして録画していた西川美和監督ゲスト回"ゴロウデラックス"と"SWITCHインタビュー"。
その「ゴロウデラックス」
映画冒頭シーンを稲垣吾郎さんが(自意識が強すぎる主人公)衣笠幸夫になりきって原作を朗読。
西川監督に「言ってそう…稲垣さん」とつっこれてるw
(放送中、パンフにも掲載されている西川監督のノートが映しだされる。これ全部見てみたいなぁ。)
パンフレット
約35分のDVD「幸夫について本木が知っている二、三の事柄」が付いている。←衣笠幸夫になりきっている本木雅弘が素に戻って(一度、出たドアから戻って)のシーンが最高!
他、センターに(鑑賞後、ついテーマ曲を口づさんでしまう劇中登場アニメ)"ちゃぷちゃぷローリー"第七話「さようなら、タコおばさん」のシナリオとプロダクションノート。
鑑賞後のサブテキストとして最良!(2016年パンフベスト3の一冊)

Nagai2

映画『永い言い訳』公式サイト
http://nagai-iiwake.com/

| | トラックバック (0)

2016-11-03

"品のよいゴースト"『アール・デコの花弁/ボルタンスキー』東京都庭園美術館

アール・デコの花弁/ボルタンスキー
東京都庭園美術館

Ta

写真撮影がOK。
いろいろ"写るもの"や"写らないもの"までも含めて撮っていくと実に楽しい。
時間、季節によっての陽の入り方、天候による室内灯と外の庭園との対比などでも大きく変わりそう
(空が真っ黒になるぐらいの雨の日などは特別なものが"写る"かもしれない→実際、下記入口付近を撮った時に少し曇っていて、なにやらなにやらである)

T1

そして、館内に流れるボルタンスキーによる作品"さざめく亡霊たち"
ふと、鈴木清順監督『ツィゴイネルワイゼン』を思い出した。(映画の時代背景も、まさに)
サラサーテのSP盤から聞こえた"ごそごそごそ"っとした人の話声。
「あれ?今何か声が聞こえなかったか」
そんなことを思いながら館内を巡っていく中で思ったフレーズは"品のよいゴースト"

下記4点は"装飾と素材の多様性"が実感できる基本的な写真。
(ガラス、石材、タイル、金属)

T3

T4

T5

T7

ボルタンスキー作品は旧館と新館で展示。
中でも<若宮3室>展示の"影の劇場"
展覧会ガイド資料に記載されている文 >「本作品は1984年以降、様々な場所で紹介されていますが、旧朝香宮邸という棲み家を見つけて、新たな存在感を放っています。」

T6

T9

T8

そこはかとなく漂う"気配の美しさ"に何度もゾクゾクっとした。

クリスチャン・ボルタンスキー
アール・デコの花弁
2016年9月22日(木・祝)〜12月25日(日)

東京都庭園美術館|TOKYO METROPOLITAN TEIEN ART MUSEUM
http://www.teien-art-museum.ne.jp/

| | トラックバック (0)

ホビット庄か、はたまたイッツ・ア・スモールワールドか!?フンデルトヴァッサー、二つの塔(?)

大阪市此花区にある、このなんとも目立つ塔2つ
一瞬「あれがUSJだよ」と言っても通じるぐらいに派手でPOPにしてアヴァンギャルド(そして有機的)。

Tower_3

Tower_1

フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー氏(1928-2000)デザインによる
大阪市環境局舞洲工場(ゴミ処理場)がそれ。
(もうひとつは大阪市舞洲スラッジセンター)
遠くから眺めていたことはあるけれど、初めて間近で見て、その造作の美しさにビックリ。

Tower_2

Tower_4

煉瓦とタイルの敷き詰め方が非常に美しい。
特に塔の真下あたりは「ロード・オブ・ザ・リング」のホビット庄?な牧歌性ある雰囲気で素晴しいです。
ちなみに内部工場見学は事前申込が必要。

» 続きを読む

| | トラックバック (0)

2016-10-13

『BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアント(The BFG)』スティーヴン・スピルバーグ監督、マーク・ライランス、ルビー・バーンヒル、他

BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアント
The BFG (2016)
Director : Steven Spielberg
Writers : Melissa Mathison (screenplay),
Roald Dahl (book)

Thebfg

※Memo
『チョコレート工場の秘密』(ティム・バートン)『ファンタスティック Mr.FOX』(ウェス・アンダーソン)『ジャイアントピーチ』(ヘンリー・セリック)『マチルダ』(ダニー・デビート)とロアルド・ダールが書いた原作(児童文学)へのアプローチの仕方が各監督によって違っているのも興味深い。
スピルバーグはまさにド直球な形でのファンタジー(『フック』以来!)
"For our Melissa"
脚本メリッサ・マシスンというエンドクレジットにジーンとする。
(ちょっと『E.T.』想起のシーンもあったりして更に…)
BFGを演じたマーク・ライランスのまなざし、声が素晴らしい!そして、ソフィーを演じたルビー・バーンヒルの実にイキイキとしたこと。
デビュー初劇場公開作から現在に至るまでリアルタイムで見続けている監督は誰だろう?と思って考えてみるとスピルバーグ監督作品がそれにあたる。
(『激突!』は淀川長治さんによる名解説TV放映後、今は閉館した梅田コマゴールドで見た!『続・激突カージャック』は阪急プラザ劇場『ジョーズ』は梅田東映パラス『未知との遭遇』はOS劇場と作品と映画館が結びついた形で記憶されているのも印象深い)
映画を見始めた時期、ヒッチコックもビリー・ワイルダーも劇場で新作として見られたのは『ファミリープロット』『フロントページ』のそれぞれ1作品ずつ(まさにすべりこみ)という中、ずっと撮り続けコンスタントに新作として公開されるスピルバーグ作品を見られることは幸せなことである。
Main and End Title Design
Scarlet Letters
http://scarletletterstitles.com/Our-Services/Main-Titles/Projects/159

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント
http://www.disney.co.jp/movie/bfg.html

| | トラックバック (0)

『ジェイソン・ボーン(JASON BOURNE)』マット・デイモン、トミー・リー・ジョーンズ、ヴァンサン・カッセル、ジュリア・スタイルズ、アリシア・ヴィキャンデル、他

ジェイソン・ボーン
Jason Bourne (2016)
Director : Paul Greengrass
Writers : Paul Greengrass,
Christopher Rouse
Robert Ludlum(characters)

Jb

※Memo
ドキュメンタリーを撮っていたポール・グリーングラス監督らしいアテネの抗議デモが起こっている中でのチェイスが際立っている。
そのグリーングラス監督がボーンシリーズで始めたアクションシーンだけでドラマ自体を繋いでいく手法、その後のクレイグ版007シリーズにも影響が顕著に表れていた(逆にボーンシリーズが007的なニュアンスを持ち始めていたりもする)
キネ旬10月上旬号・畑中佳樹氏による『ジェイソン・ボーン』批評「パラレル編集とはカップルの創造である」必読!
今までの作品を通して語られるパラレル編集の妙味。
最後はイーストウッド監督「ヒア アフター」で締めくくられる。
マット・デイモンと並ぶとアリシア・ヴィキャンデルの顔がさらに小さく見える本作(←そこかい 笑)
シリーズの構成から考えると次回作ではヴィキャンデル演じるCIA分析官ヘザー・リー(おそらくはCIA長官になってる?)は亡くなってしまうことになるのかぁぁぁぁ
Main and End Title Sequence Design
PIC Agency
http://picagency.com/portfolio/jason-bourne/
(↑エンドタイトル部分の動画あり)

映画『ジェイソン・ボーン』公式サイト

http://bourne.jp/

| | トラックバック (0)

«タイトルデザイン、まとめて_1『ジャングルブック』『ゴーストバスターズ』『X-MEN : アポカリプス』