2017-02-24

『ラ・ラ・ランド(La La Land)』デイミアン・チャゼル監督、ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、J・K・シモンズ、他

注・内容、台詞に触れています。
ラ・ラ・ランド
La La Land

監督 : デイミアン・チャゼル
出演 : ライアン・ゴズリング
エマ・ストーン
J・K・シモンズ
ジョン・レジェンド、他

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Memo1
"映画は女優で"という小林信彦先生の教えに従ってエマ・ストーンが出ているだけで無条件に見ている者にとっては、まあ、それだけで満足。
(その点から言うとウディ・アレン近作2作は"さらに倍")
"Audition"を歌うシーン、そしてエンドクレジット後半に流れる"City of Stars"エマ・ストーンによるハミングバージョン。
『ワン・フロム・ザ・ハート』想起した初期予告編やポスターからのイメージとはかなり違う。
ただ、後半、部屋がエメラルドグリーンの光に包まれ続けるシーン、特にエマ・ストーン顔アップシーンとテリー・ガーやフレデリック・フォレストに同じように照らされていた光が、やや被る(あとテリー・ガーが家を出て行くシーンの後ろ姿を捉えたショットと似たクレーン俯瞰ショットがいくつか)
ウディ・アレン『世界中がアイ・ラヴ・ユー』を"その年のベスト1"にあげていた淀川長治先生が、ある種対極にある『ラ・ラ・ランド』を見たら、どんな感想だったのだろう?ということを考えている。
(『世界中がアイ・ラヴ・ユー』パンフレットの溢れる喜びに満ちたレビューとか読むと特に)
さて、ラストの解釈についてはいろいろ分れるところ。
映画史変遷(一応、ミュージカル映画・画面フォーマット変遷史←『ザッツエンタテイメント』がモノクロの最初の『雨に唄えば』から始まるように)
SUMMITロゴスタンダードスクリーンサイズから、かつて『聖衣』初上映の際の突如、カーテンが横に開きシネマスコープに変わる部分の再現(PRESENTED BY CINEMASCOPEがモノクロからカラーに変わるところも同時に)
そしてアイリス・フェードイン&アウト
(ラストの"The End"の締め方。ここでパノラマという言葉も)
と、変遷史を見せた上でラスト"もうひとつのありえた世界"を描くシーンで使われたのが16mmによるホーム・ムービーというところが"あるひとつの解"として用意されている。(脚本にもわざわざ16mmという指定がある)
つまるところ"映画もまた夢の一種"なのである。
いま見ている実際の風景も、頭の中でイメージしている映像も、スクリーンに映される映画も、その映画の中で描かれる"ありえたかもしれない、もうひとつの世界のイメージも全ては地続きで繋がっている。
横尾忠則さんも映画にまつわる画集「画集・絵画の中の映画」の中で引用されていたが江戸川乱歩先生のこの言葉を痛烈に思いだす。
「現世は夢、夜の夢こそまこと」
『ラ・ラ・ランド』パンフレットで町山智浩氏が触れているエンディングについての監督へのインタビュー記事
(ここで監督による"一応のひとつの解"が語られている)
Damien Chazelle Reveals the Movie That Influenced La La Land’s Ending
http://www.vulture.com/2017/01/movie-that-inspired-la-la-lands-ending.html
クスっと笑えたシーン
「私の車の鍵も」
「車種は?」
「プリウス」
「どのプリウス?」
(いっぱい吊るされた同じキー←どれだけTOYOTAばかりやねん←関西弁)
「緑色のリボンの」(←この点もはキーカラー)

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Memo2
ロゴ、メインタイトル、Typography及びグラフィック周りを手がけたのはShine Studio
(おぉぉぉっ!!と唸ったトップロゴなど画像あり)
http://shinestudio.com/projects/la-la-land/
La La Land - Movie References
ロシュフォールの恋人たち』『ウェストサイド物語』『雨に唄えば』『バンドワゴン』『巴里のアメリカ人』『ブロードウェイメロディ』など本作がオマージュ(リスペクト)した該当ミュージカルとの比較シーン動画。
https://vimeo.com/200550228
AllCityによる『ラ・ラ・ランド』Theatrical Campaign
http://www.allcitymedia.com/case-studies/la-la-land
第89回アカデミー賞に『ラ・ラ・ランド』でノミネートされた衣装デザイナー > メアリー・ゾフレス(コーエン兄弟作品多数)によるスケッチが掲載された記事 > http://www.hollywoodreporter.com/news/la-la-land-costume-designer-explains-retro-realistic-look-film-951231
参照にする映画をサンタモニカのビデオ店で借りてきてフレーム画像を印刷した話やセバスチャン(ライアン・ゴズリング)の2トーンシューズのこと、ミア(エマ・ストーン)が昼間に着ている普段着衣装探しのことなど。(H&Mにも!)
(『バンドワゴン』『雨に唄えば』から『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
セバスチャンの2トーンシューズ)
La La Land Production Notes (PDFファイル54ページ)
エンドクレジットも全て掲載されています。
(動画、画像関連マテリアルは別リンク)。
http://www.lionsgatepublicity.com/uploads/assets/LA%20LA%20LAND%20NOTES%20FINAL%209.7.16.pdf
'La La Land': How to Shoot a Musical Number
"Someone in the Crowd"の撮影風景 (IndieWire記事)
http://www.indiewire.com/2017/02/la-la-land-damien-chazelle-emma-stone-musical-number-someone-in-the-crowd-watch-video-1201783573/
twitter版の方でリツイートしたコダック社のメールマガジンでも紹介されているとおり本作は35mmフィルム(一部16mm)で撮影されています。
PANAVISION社のホームベージにも
http://www.panavision.com/la-la-land-theaters
さまざまな映画・ドラマの「どこで撮影されたの?」なども紹介しているサイトに掲載された『ラ・ラ・ランド』ロケ場所。
http://www.atlasofwonders.com/2016/12/la-la-land-filming-locations.html

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IMAX上映館初日先着プレゼントとして用意されたポスタービジュアル

映画『ラ・ラ・ランド』公式サイト
http://gaga.ne.jp/lalaland/

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2017-02-16

『たかが世界の終わり(Juste la fin du monde/It's Only the End of the World)』グザヴィエ・ドラン監督、ギャスパー・ウリエル、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセル、レア・セドゥ、ナタリー・バイ

注・内容、ラストに触れています。
たかが世界の終わり
Juste la fin du monde
It's Only the End of the World

監督 : グザヴィエ・ドラン
出演 : ギャスパー・ウリエル
ヴァンサン・カッセル
マリオン・コティヤール
レア・セドゥ
ナタリー・バイ

End

Memo1
フィックスで、この家族劇を捉えてしまうと本当にきつくて耐えられなかったかもしれないところを、表情のアップと心象風景、編集と色彩のリズム、効果的な音楽(「マイアヒ」が流れたときの一瞬、表出する思いで)などで見せる。
冒頭、空港からのタクシー移動中にリアウインドウ越しに見える、ふたつの寄りそって上がる風船はわざわざ飛ばしたのだろうか?
(他にもペア、対としていろいろなものが写る。それを車中からながめるルイ)
ルイ(ギャスパー・ウリエル)と母親マルティーヌ(ナタリー・バイ)、ルイと妹シュザンヌ(レア・セドゥ)、ルイと兄アントワーヌ(ヴァンサン・カッセル)
それぞれ、ふたりきりになろうとも、そのよそよそしさ、もどかしさ、ためこんできたものの12年の距離は埋まらない。
その中で兄の妻カトリーヌ(マリオン・コティヤール)だけは初対面(冒頭、エッ!?初めて顔をあわすの?と母や妹が驚くシーンがある)ということもあって、少し抱いている感情は違う。それどころか家族が気づかないルイの病気のこともわかってしまう。
「あと、どれぐらいなの?」
(コティヤールのこの表情芝居のなんという上手さ!)
また母親(これまた『わたしはロランス』に続いてナタリー・バイがスゴイ)のなんとか空白の空気と気まずさを埋めようとする饒舌ぶり、そして「母親にも新しい住所が教えられないの」といいつつも抱きよせ「それでも愛している」というときの表情、指先。
ふたりだけのシーンと家族全員が揃うシーンがバランスよく配置されている構成もスゴイ。
感情がぶつかり合うドラマなのだが、どこか理知的、理性的な印象をうけるのは、そのせいかもしれない。
いわば"感情"を"外部化"して見せているともいえる、その演出作法は演劇ではない"ディスコミュニケーションを表した現代の映画文法"として、ものすごく先鋭的だ。
先の母親の指先もそうだが、兄の拳の傷の生々しさ(あきらかに人に暴力をふるったとおぼしき傷あと)、手紙・葉書をすごい早さで繰る手など、それぞれの登場人物たちの"手の表情"も素晴らしい。
カンヌでの監督とマリオン・コティヤールとのインタビューでの監督の言葉。
「重要なのは、ある午後彼らが一緒に時を過ごしてひとつの空間でどうなっていくのか。誰かが耳を傾けていて誰かは上の空。誰が誰を見ていて誰が誰を守ろうとしているか。そしてそれは人生そのものだ。これは瞬きのような、とても限られた一幕だ。お互いに驚くほど無関心で愛し合い方を知らない人たちの人生の中でね」

Memo2
いったいどうすればこのようなブレのない色彩設計になるのか?
・美しい思いでとしての心象風景の色(空の青、幸せな光の色…)
・兄と車の中なら話せるかもしれないと出かけたドライブ、その際の曇天たる外の風景の色。
・ラスト、時刻が夕刻ということでオレンジ色に燃えさかるような色合いに変わる。
(そこで感情と感情がぶつかり合い、最後、何も告げずふりかえることもなくルイは去っていく)
カラリストは誰?ということで調べてみた。
Jerome Cloutier
http://www.imdb.com/name/nm4656752/
(前作『Mommy/マミー』と次回作も!)
ドラン監督によるAdeleのミュージックビデオ ‘Hello’についてCOLORIST ジム・ウィックスによる記事
https://www.jimwicks.com/adele-says-hello-to-color-grading/
パンフレットデザインは大島依提亜さん。
表1~4を除く正味本文が56ページ!(黒に銀刷り)
ジャン=リュック・ラガルス原作『まさに世界の終わり』の訳者齋藤公一氏、他、Reviewが6本!
監督、出演者インタビュー、フィルモグラフィ、
プロダクションノートと超充実した内容。
"家は救いの港じゃない"と繰り返される
オープニング Camille 「Home Is Where It Hurts
"誰にも届かない 心の叫び"と歌われる
エンドタイトル Moby「Natural Blues
(共に訳詞も掲載)

End_2

Memo3
『たかが世界の終わり』と『マリアンヌ』のマリオン・コティヤールを見て思いついたけれど、昔あったテレビ『どっちの料理ショー』もじりで『どっちのコティヤール』という番組はどうでしょう?全く別人か!?と思えるほど落差のある役を演じた俳優を特集。
(あ、『どっちーも・デ・ニーロ』という響きもいいなぁ)
ドラン監督次回作は初の英語作品。
キット・ハリントン、ジェシカ・チャスティン、ナタリー・ポートマン、エミリー・ハンプシャー、スーザン・サランドンらが出演する"The Death and Life of John F. Donovan" (既にファンメイド予告編とか撮影風景とか結構出ていてビックリ)

映画『たかが世界の終わり』公式サイト
http://gaga.ne.jp/sekainoowari-xdolan/

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2017-02-12

"黄色のテレキャスター"『吉田拓郎 LIVE 2016』DVD&Blue Ray

吉田拓郎 LIVE 2016
DVD&Blue Ray
収録日 : 2016年10月27日
パシフィコ横浜

Live2016

Memo
昨年の首都圏ライヴ、最終日パシフィコ横浜でのライヴをディスク化。
驚いたのは「NHK SONGS」で流れたライヴ映像とは完全に別もののアングル、カット割り、ミックスダウンと、さすがに仕上げてきたなぁー、ということ。
構成が今まで発売されてきたディスクと違って合間合間にリハーサル映像が挟み込まれるスタイル。
『春だったね』コーラス振り付けダンス(井上順さんがこんなポーズやってたような 笑)を拓郎さんも少し合わせる姿も入ってた!
初日、市川公演のみで演奏された「ぼくのあたらしい歌」がMusic Videoとして収録(前半、メイキング付き。ブックレットを見るとスペシャルカメラマン加藤いづみさんのクレジットが)
本当にベストなライヴパフォーマンス。
40年以上見てきた拓郎さんのライヴ中でもベスト5に入る!!!(←では、その他の4本はどれ?ってことになりますが、それはまた別の機会に)
緻密でありながらゆとりのある、そして何よりも拓郎含めバンド全員が楽しみながらライヴを行っていることがひしひしと伝わってくる。
出来れば(最近の2年間隔ではなく)早く、このバンドメンバーでライヴが見たいなぁ。
収録してほしかった『流星』拓郎さんの"一瞬のアクション"(ピタっとあわなかったキメのワンフレーズ部分に対しての"惜しい!"みたいな動作)がロングショットながら入ってた!

当ブログ内・関連記事
"吉田拓郎・1976年『明日に向かって走れ』ツアーのチラシ、2016年首都圏ツアーのことなど"
http://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/1976-757d.html

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2017-02-11

"I want you to play the piano for me"『マリアンヌ(Allied)』ロバート・ゼメキス監督、ブラッド・ピット、マリオン・コティヤール、他

注・内容、台詞、ラストに触れています。
マリアンヌ
Allied

監督 : ロバート・ゼメキス
出演 : ブラッド・ピット
マリオン・コティヤール
リジー・キャプラン
マシュー・グッド
ジャレッド・ハリス、他

A1

Memo1
実写に戻り、全映画ジャンル網羅中のゼメキス監督。
(既にジャンルとしてはコメディ、SF、アドベンチャー、ドラマ、アニメ合成、シリアス、実話ものなどなど…)
ほどよいズーム、パン、カット割り…このゆとりある演出!
それにプラスして過去、未来の別時間(ある時はロックンロール誕生の瞬間、ある時は西部開拓時代、ある時はビートルズのいる時代、そして今回は第二次大戦中のカサブランカとロンドン)のその場所に連れていってくれるケレン味(砂漠のラブシーン、空襲のさなかの出産シーン)の溶けこみ具合(あ〜、映画見たァとニマニマしてしまいます)。
まさに二枚看板のスター映画。
ブラッド・ピットそしてマリオン・コティヤール
カサブランカパートでのふたり。
『カサブランカ』の変奏曲としてハンフリー・ボガードとイングリッド・バーグマンを思い起こしてしまう。
ラストが空軍の飛行場で、しかも上司である大佐が「彼が自らの手で射殺した。これは命令だ」と自殺であることを隠しマックスをかばう。
(一瞬『カサブランカ』のようにふたりを逃がすのか???とも思ったが、さすがにそこまでは)
さらに『カサブランカ』想起の…
どうしても妻がスパイだということを信じられないマックス。
無実であることの証明として弾けるはずだというピアノ。
(その曲がこちらも『カサブランカ』繋がりの"La Marseillaise")
その時の台詞
I want you to play the piano for me.
ロンドンパートの空襲シーン。
コニー・ウィリス『ブラック・アウト/オールクリア』でタイムトラベルした航時史学生が見た光景はこんな感じだったのでは?と思ったビジュアル。
カサブランカパートでのマリオン・コティヤールの視線、動作から醸しだされる誘惑度合い、そしてこんな台詞「カサブランカでは夫はセックスの後は、屋上で寝るのよ」
完全なハッピーエンドとは言えないが、少しほっとする余韻を残すのは終戦後、大きくなった娘のアンとマックスの夢であった(それはマリアンヌにも聞かせていた)メディシンハットの牧場で過ごすふたりの後ろ姿と窓辺に置かれたマリアンヌとの結婚式での写真のショットで締めくくられているからかもしれない。

Memo2
衣装デザインはジョアンナ・ジョンストン(Joanna Johnston)
今年の第89回アカデミー賞・衣装デザイン賞にノミネート。
マリオン・コティヤールの着ているリキッドサテンのドレスなど、ジョアンナ・ジョンストンによる衣装はもうひとつの主役ともよべる素晴らしさ!
1980年代からスピルバーグ、ゼメキス両監督作品を手がけてきてるけれど、そろそろ受賞しても…
こちらはコスチュームデザイン特別映像
(スケッチなども写っています。字幕付き)
https://www.youtube.com/watch?v=RNdWvW_VJjo
ゼメキス監督作品のタイトルデザインというと『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『フォレス・ガンプ/一期一会』『コンタクト』など多くを手がけているNINA SAXONが思い浮かぶが本作はSCARLET LETTERSによるシンプルなもの。
本ブログ内、ゼメキス監督関連過去記事
『抱きしめたい( I Wanna Hold Your Hand)』
http://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-6203.html
『フライト(Flight)』
http://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-124b.html
『ザ・ウォーク(THE WALK)』
http://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-a9b2.html

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『マリアンヌ』公式サイト
http://marianne-movie.jp/


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タイトルデザイン_48 Shine Studio『マグニフィセント・セブン(The Magnificent Seven)』アントワーン・フークア監督、デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク、イ・ビョンホン、ピーター・サースガード、他

注・内容に触れています。
マグニフィセント・セブン
The Magnificent Seven

監督 : アントワーン・フークア
出演 : サム・チザム:デンゼル・ワシントン
ジョシュ・ファラデー:クリス・プラット
グッドナイト・ロビショー:イーサン・ホーク
ビリー・ロックス:イ・ビョンホン
ジャック・ホーン:ヴィンセント・ドノフリオ
バスケス:マヌエル・ガルシア=ルルフォ
レッドハーベスト:マーティン・センズメアー
エマ・クレン:ヘイリー・ベネット
バーソロミュー・ボーグ:ピーター・サースガード、他

Seven

Memo
"原案"の"翻案"の"新案"
様々な人種によるメンバー構成は意図的なものなどと言われていたが、監督インタビューなどを読むとたまたま"組みたかった役者"を集めたらバラバラになっただけと語っていて結果としてキャラクター分けを生みやすいキャスティングになったようだ。
「七人の侍」でのラスト、有名な台詞。
「今度もまた負け戦だったな…」
「えっ!?」
「勝ったのはあの百姓たちだ。わしたちではない」
(↑「荒野の七人」でも出てくる)
その締めの言葉は本作では無い。
しかし、それもさもありなん。
そもそもがデンゼル・ワシントン演じるサム・チザムは賞金稼ぎであること。
そして、かつてボーグ一味に家族を殺されたという復讐という理由付けもあるからだ。
あと、戦う野武士たちの人数が50人程度だったことと比較して本作は数百人というケタ違いの(実際、軍隊と呼んでいた)人数ということも変更された大きな要因だったのでは?
詩情あふれるシーンとガンファイトの対比が生む美しさ。
それこそが西部劇・ウェスタンの魅力。
その見たかったものを「どうぞーーーー!!!」と提示してくれたのが本作。
関西弁で"いいもん""わるもん"が判然とした、まさに昔「日曜洋画劇場」でよーくかかっていた西部劇のスタイル!
もしかして、8人目じゃないの?と思えるほどの活躍をする紅一点ヘンリー・ベネット。(『ガール・オン・ザ・トレイン』で車窓から見ていた"理想の夫婦"の妻役を演じていた同じ女優だと気づかなかった!まさにメイクアップならぬメイクダウン←造語です)
ラスト、去りゆくデンゼルら三人の姿にかぶさるボイスオーバー
"they were MAGNIFICENT"に続いて、あのエルマー・バーンスタインのテーマ曲(前半すぐに、やや似せて作られた新スコアを使いながら最後にドーンという泣かせる"決め方")に乗せて出てくるエンドタイトル。
タイトルデザインはShine Studio
エンドタイトル部分動画あり!
http://shinestudio.com/projects/the-magnificent-seven/
『駅馬車』(ジョン・フォード監督多数)から『ヘイトフル・エイト』まで。
西部劇・ウェスタンのタイトルデザイン集
http://annyas.com/screenshots/westerns/
(そもそも西部劇といえば、この書体というパターンはいつから?と思ってチェックしてみると最初期からという結論。最近はシンプルな方向にいっていたけれど、やはり王道路線がピッタリ)

『マグニフィセント・セブン』 | オフィシャルサイト
http://www.magnificent7.jp/

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