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2010-12-09

『瞳の奥の秘密』

注・内容に触れています。
シークエンス自体についての記載もあり。

第82回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したアルゼンチンのファン・J・カンパネラ監督による『瞳の奥の秘密』。封印された真犯人。アルゼンチンにおける政治的理不尽な歴史。告白できないもどかしい愛のドラマ。それらが巧みなレイヤータペストリーとして綴られる。

物語・刑事裁判所を退職したベンハミン(
リカルド・ダリン)は、残された時間で25年前に起きた忘れ難い事件をテーマに小説を書くことを決心し、かつての上司で今は判事補のイレーネ(ソレダ・ビジャミル)を訪ねる。それは1974年、銀行員の夫と新婚生活を満喫していた女性が自宅で殺害された事件。当時、渋々担当を引き受けたベンハミンが捜査を始めてまもな く、テラスを修理していた2人の職人が逮捕されるが、それは拷問による嘘の自白によってだった…。(ブルー部分goo映画より)

MEMO1

いくつもの視点で論じられる映画。犯人が判って銀行員の夫がとった復讐手段、アルゼンチンの歴史など。しかし何といってもイレーネ役のソレダ・ビジャミルの大きな瞳がまさに様々な事を物語っている(物語っていく)部分がいい。取り調べ室で犯人を追い詰めるシーンでのベンハミンとのアイコンタクト。身の危険から姿を隠すことになったベンハミンを見送る駅のシーン(開巻すぐの回想シーン)、そしてラスト叶わなかったかに思われたロマンスの結末(このシーンで「ハッ」として、喜びが一瞬よぎるイレーネの表情がいい)。またベンハミンの酒浸りで手の焼ける、しかし良き相棒・パブロを演じたギレルモ・フランチェラも上手い。

MEMO2

犯人らしき人物が映っていた殺害された女性の写真から大のサッカーファンであることをつきとめたベンハミンとパブロ。そのふたりがサッカースタジアムで犯人を追い詰める突然トーンとリズムが変わる驚くべきシークエンス。
スタジアム空撮→近づいていく→試合が行われている→選手の頭上を真上から捉えて、そのまま観客席へ→犯人を探すベンハミン→カメラがパンして同じく犯人を探すパブロ→話す二人→パブロがおぼしき人物を発見→人違い→カメラが犯人はを捉える→ベンハミンとパブロが発見→試合が盛り上がって観客が興奮する中を追跡→スタジアム通路へ→見失う→途中のトイレへパブロ→犯人に殴られ再び逃走する犯人に→飛び降りてスタジアム、試合の行われているサッカーグラウンドへ→足をくじいていて選手とぶつかり倒れる犯人→警察犬、そして抑えつけられる犯人。ここまでのシークエンスで5分!
スタジアムでの追跡シーンはワンショットで三日間で撮影(準備に9ヶ月)。
空撮とスタジアムに入るシーンは繋げていると思われますが他は本当に見ているこちら側も追いかけている気になる秀逸な映像。

Hitomi1

Hitomi2

映画『瞳の奥の秘密』公式サイト
http://www.hitomi-himitsu.jp/

瞳の奥の秘密 [DVD]

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