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2012-08-03

吉田大八監督『桐島、部活やめるってよ』

注・内容に触れています。
朝井リョウ
・原作、吉田大八監督『桐島、部活やめるってよ』出演は、神木隆之介、橋本愛、大後寿々花、東出 昌大、他

物語・バレー部のキャプテンで成績も優秀な桐島。ガールフレンドは校内ナンバーワンの人気女子。女子に騒がれ男子からは一目置かれる、学校のスター的存在だ。ある金曜日の放課後、桐島の姿が見えない。何でも部活をやめたというのだ。突然のニュースに部員は騒然となり、噂はたちまち学校中に広がる。キャプテンの退部に、戸惑うバレー部員たち。ざわめき始める女子たち。不穏な空気が流れる中、映画部員たちが行動を始めた…(LiteBlue部分、goo映画より抜粋)

Kirishima

Memo
で、桐島は?
この本人不在で人物が浮かび上がる手法によって学内ヒエラルキーに混乱が生じ、各人のポジションにもビミョーな変化が。
映画が始まってしばらくは、同じ金曜日が4回(それぞれ視点が違う、時間が遡っている)そして全体像がみえたところで通常の時間進行に。原作が登場人物ごと各章にわかれているのに対して映画の方は同じ時間軸内で描く。それ故にラスト、登場してきた人たち全てが屋上に集結するあたりが面白い(しかも、何故このタイミングでw)

原作では読んでいる映画雑誌が「キネ旬」で犬童一心監督のファン。映画では「映画秘宝」にゾンビ映画、タランティーノ。で、中学の時に同級生だったかすみ(橋本愛)と映画館でバッタリ出会う、その映画が"塚本晋也監督「鉄男」"というのも本作の設定。(実はこのバッタリにもかすみ側から語られると違う事情が…(この別の側から見れば、というのがポイント。"あるある"感、いっぱいです)
※ちなみに原作文庫化に際して「東原かすみ〜14歳」が追加で収録されていました。
※このシーンについて監督がインタビューで→「もし『鉄男』を見に行って、そこにたまたま好きな女の子がいたら嬉しいじゃないですか。レアなケースだけど(笑)」

試写終了時に吉田大八監督と(神木隆之介と対をなす、もうひとりのキーアクター)菊池弘樹役、東出 昌大による舞台挨拶。「エンドタイトルで観客がずっとざわつくという噂を聞いていたけれど、今日目のあたりにしました。実は確信犯的にやっています」そんないろいろな事を持って帰れる映画。「また、時間をかけてゆっくりと消化してください」とも。

映画部(剣道部部室の片隅を間借りしている←確かに、これはリアルだw)といえば、やはりゾンビ映画。顧問の先生が書いた脚本(タイトルが「君よ拭け、僕の熱い涙を」←略して「キミフケ」w)を撮らされていたけれど、自分の撮りたいものを撮ろうと奮闘。涙ぐましい隕石の小道具とか撮影中にボールをひらいに横切る野球部員とか、ちょっと「SUPER8」を思い出した(あちらもゾンビ映画!)
ちなみにゾンビ映画のタイトルは「生徒会オブ・ザ・デッド」
ビックリしたこと→久々に大後寿々花をスクリーンで見た。大後寿々花というと、すぐに思いつくのが木皿泉・脚本【セクシーボイスアンドロボ】の「ニコ」役が印象的。(神木×大後は行定勲監督作品で共演してましたね)

この台詞
学内上下ヒエラルキー全員集合となる屋上での騒動の後、カメラのレンズキャップをひろって渡す弘樹。そのカメラを映画部・前田に向けてインタビュー口調で。
「将来は映画監督ですか?」
「映画監督は無理」
「…じゃあ、なんでわざわざ…」
「時々ね、俺たちの好きな映画と、今自分たちが作っている映画がつながってるんだなって思うことがあって、いや、ホントたまになんだけど…」

『桐島、部活やめるってよ』公式サイト
http://www.kirishima-movie.com/index.html



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