« 「物語」のバトンをつなぐ。 Netflix『DEVILMAN crybaby』原作 : 永井豪、監督 : 湯浅政明 | トップページ | 『希望のかなた(THE OTHER SIDE OF HOPE/Toivon tuolla puolen)』アキ・カウリスマキ監督、シェルワン・ハジ、ニロズ・ハジ、サカリ・クオスマネン、他 »

2018-01-07

絶滅すべきでしょうか?『勝手にふるえてろ』綿矢りさ原作、大九明子監督、松岡茉優、北村匠海、渡辺大知、石橋杏奈、他

注・内容、台詞に触れています。
勝手にふるえてろ

監督 : 大九明子
原作 : 綿矢りさ
出演 : 松岡茉優
北村匠海
渡辺大知
石橋杏奈
趣里、古舘寛治
前野朋哉、片桐はいり他

物語・初恋相手のイチを忘れられない24歳の会社員ヨシカ(松岡茉優)は、ある日職場の同期のニから交際を申し込まれる。人生初の告白に舞い上がるも、暑苦しいニとの関係に気乗りしないヨシカは、同窓会を計画し片思いの相手イチと再会。脳内の片思いと、現実の恋愛とのはざまで悩むヨシカは… (物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Furue

Memo1
2015年放送の「さんまのまんま」に橋本愛とふたりで出演した際、カメラ目線で「主演映画はまだありません」と訴えて(笑)から3年近くにして遂に!
そのテンポ、タイミング、声や表情のバリエーション。
まさに松岡茉優100%
なによりも(頭の先から尻尾まであんこの詰まったたい焼きのように)始めから最後まで出ずっぱり。
こういうパターンは稀有だと思うし大成功している
(通常、主人公を浮かび上がらせるために周辺の人たちのエピソードを別に描いたりするものだが、それをやらなかったことが逆に広がりを持つことになってる)
妄想シーンはあるが回想シーンはない、見事な直線構造。
そして中盤に訪れる転換点。
(後述、歌のシーン)
なんだ、ねじれてる割には知り合い多いじゃん、コミュニケーション取れてるじゃん…と、思わせておいてのぼっち具合。孤独真っ逆さま。
原作未読だけれども、これは相当に練られた脚本。
こじらせ具合、ねじれ方、くすぶり具合の匙加減が絶妙。
観客によせて共感前提で作っていないのもよかったなぁ。
時にミュージカルっぽく歌で綴る真実の姿。
「絶滅すべきでしょうか?」
この距離が私と世の中の限界
「ねえアンモナイト、生き抜く術を教えてよ」
(ここを歌で描いたのは秀逸。これ台詞やモノローグだったらキツイわー。演じた松岡茉優キャラクターもありきで実に見事)
空気読めない人が集まるときのズレの面白さ。
見ていてイタイ(時に思い当たるフシが多々。あゝイタイ)
ヨシカもスゴイが二を演じた黒猫チェルシー、渡辺大知の「おいおい、そこき気ィつかえょぉぉぉぉ」と見ているこちらがツッコミたくなるほどのウザさを演じていて上手い。
そしてイチ(北村匠海)のこれまた遠目の富士山みたいな見た目かっこ好いが近づくとやはりバリア張りまくりの利己的キャラ。
その極めつけの台詞
(同窓会きっかけで開かれた上京グループの集まり。朝方。アンモナイトの話など共通点がいろいろ出てきて喜ぶヨシカに対して)
「ごめん。名前なんだっけ?」

Furuete

Memo2
パンフレットデザインは大寿美トモエさん
上記画像は表紙。表4は赤一色の中心にアンモナイト。
付箋含めて本作のキーカラーは
ヨシカのファッションがキャラクターにマッチ(ダサ可愛いより、やや可愛い寄りのキワキワ線)して素晴らしくよいなぁー、と思い調べたら「ひよっこ」衣装監修の宮本茉莉さんでした(ドラマ中のワンピースも、とてもチャーミング)

映画『勝手にふるえてろ』公式サイト
http://furuetero-movie.com/

|

« 「物語」のバトンをつなぐ。 Netflix『DEVILMAN crybaby』原作 : 永井豪、監督 : 湯浅政明 | トップページ | 『希望のかなた(THE OTHER SIDE OF HOPE/Toivon tuolla puolen)』アキ・カウリスマキ監督、シェルワン・ハジ、ニロズ・ハジ、サカリ・クオスマネン、他 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/74943/72579791

この記事へのトラックバック一覧です: 絶滅すべきでしょうか?『勝手にふるえてろ』綿矢りさ原作、大九明子監督、松岡茉優、北村匠海、渡辺大知、石橋杏奈、他:

» 「勝手にふるえてろ」 [或る日の出来事]
普段あんまり観ない邦画を観るには理由がある。それは… [続きを読む]

受信: 2018-01-18 09:19

» ショートレビュー「勝手にふるえてろ・・・・・評価額1700円」 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
オタク系絶滅危惧種の恋。 人間の想像力、もとい妄想力は凄い。 幼い頃、イマジナリーフレンドがいた人は多いだろう。 自分にしか見えない空想の友だちは、やがて世界が家の外に広がり、現実の友だちが増えるにつれて消えてゆく。 しかし、思春期を迎え日々の生活が社会的になると、新しいタイプの妄想が湧き上がってくる。 それが、“理想の自分”だ。 コンプレックスに苛まれる現実の自分とは異なり...... [続きを読む]

受信: 2018-01-18 21:05

» 「勝手にふるえてろ」:妄想女のイタ過ぎ暴走! [大江戸時夫の東京温度]
あけましておめでとうございます。本年も『東京温度』をよろしくお願いします。 映画 [続きを読む]

受信: 2018-01-18 22:00

» 『勝手にふるえてろ』 2017年10月30日 TOHOシネマズ六本木ヒルズ [気ままな映画生活 -適当なコメントですが、よければどうぞ!-]
『勝手にふるえてろ』 を東京国際映画祭で鑑賞しました。 本日の2本目です。 上映前に大九明子(監督)、松岡茉優(女優)、渡辺 大知(黒猫チェルシー)(俳優)、 石橋 杏奈(女優)、北村 匠海(DISH//)(俳優)の舞台挨拶がありました。 【ストーリー】  初恋相手のイチを忘れられない24歳の会社員ヨシカ(松岡茉優)は、ある日職場の同期のニから交際を申し込まれる。人生初の告白に舞い上がるも、暑苦しいニとの関係に気乗りしないヨシカは、同窓会を計画し片思いの相手イチと再会。脳内の片思いと、現実の恋愛... [続きを読む]

受信: 2018-01-18 22:37

» 勝手にふるえてろ [冥府の映画的・絵画的・音楽的]
 本作は、作家・綿矢りさの小説『勝手にふるえてろ』を映画化したもの。主人公は若いOLで、中学の同級生に対する片思いを未だに引きずっていながらも、同期入社の社員から告白をも受け、2つの恋の間で思い悩みます。さあ一体彼女はどうするのでしょうかというところですが、コミカルなタッチの中に今時の若い女性の生態も描かれていて、まずまず面白いなと思いました。  本作についてのレビュー記事は、...... [続きを読む]

受信: 2018-01-20 05:42

« 「物語」のバトンをつなぐ。 Netflix『DEVILMAN crybaby』原作 : 永井豪、監督 : 湯浅政明 | トップページ | 『希望のかなた(THE OTHER SIDE OF HOPE/Toivon tuolla puolen)』アキ・カウリスマキ監督、シェルワン・ハジ、ニロズ・ハジ、サカリ・クオスマネン、他 »