2017-03-21

"長澤まさみさんのヤマアラシ・アッシュ歌唱があまりにも良かったのでメモ"『SING/シング』(字幕・吹替連続鑑賞) ガース・ジェニングス監督

SING/シング
SING

監督:ガース・ジェニングス
出演:マシュー・マコノヒー
リース・ウィザースプーン
セス・マクファーレン
スカーレット・ヨハンソン
ジョン・C・ライリー
タロン・エガートン

内村光良、MISIA
長澤まさみ、大橋卓弥
山寺宏一、他

Sing

Memo
(小林信彦先生の教えに従って映画は女優で、ということで) 長澤まさみさんのヤマアラシ・アッシュ歌唱、良かったー!
…と、そのことが記したくて短いですがブログメモに。
(昔だとシングルカットで是非〜、となるところ)
もちろんスカーレット・ヨハンソンのアッシュもビックリするほど上手い!
予備知識無しで見て、エンドクレジットでひっくり返ったマシュー・マコノヒー(バスタームーン)、タロン・エガートン(ジョニー)にはさらにさらに5億点。
バスターが劇場を創りたいという夢のきっかけとなった、伝説の舞台女優、ナナ・ヌードルマンの吹替を大地真央さんが。
(字幕版は『コララインとボタンの魔女』でミス・スピンクの声を演じていたジェニファー・ソーンダース)
字幕版も吹替版もそれぞれ、その国にあった歌合戦(※)となっている 笑
(きゃりーぱみゅぱみゅは共通←共通って…)
麒麟からかたつむりにいたるまで「んな、アホな」といった縮尺無視(歌えるのかぁー)生態系で面白い。
※『glee』とか『ピッチパーフェクト』とかいろいろ言われてたけれど、まさに歌合戦として集約されているラストが素晴らしい。
TOHOパス期間だったので字幕、吹替を続けてみたけれど、これ、ディスク化レンタル化された際は(両方が1枚でおさまってるので)超人気作になるのでは?
もちろん劇場でライヴのように見るのがオススメ!
監督は『銀河ヒッチハイク・ガイド』『リトル・ランボーズ』のガース・ジェニングス。出てくるだけで楽しませてくれた(そしてアクセントとなる)イグアナ秘書、ミス・クローリーの声も(「目玉、目玉…」って横山やすし師匠の「めがね、めがね…」みたいな)
Blue Ray(英語版)に収録される短編「Gunter Babysits」などは日本盤発売の際に収録されるのだろうか。
http://www.imdb.com/title/tt6536766/

映画『SING/シング』公式サイト
http://sing-movie.jp/

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2017-03-19

"ココロネひとつで人は空も飛べるはず"『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』原作・脚本・監督 : 神山健治、高畑充希、他

注・内容に触れています。
ひるね姫 ~知らないワタシの物語~

原作・脚本・監督 : 神山健治
出演(Voice Cast) : 高畑充希
満島真之介
古田新太
釘宮理恵
高木渉
前野朋哉
清水理沙
高橋英樹
江口洋介、他

Hirune1

Memo1
早くも今年の本ブログ"日本映画・お気に入りベストテン"!
"ココロネひとつで人は空も飛べるはず"
(↑パンフレット表記もそうですが、ここはあえてカタカナで)
既視感あれど、この手の話はめちゃくちゃ好き!
あまり情報を入れずに見た方が面白さ倍増。
(予告編やTV特番などは後で見るパターンでなるべく遮蔽して見た)
前に座っていた、かなりご年配の方2人連れも「楽しかった〜」って言ってたから、これはホントそういう映画。
宮崎駿監督作品、エヴァ、ベイマックス、メトロポリス(手塚治虫原作・りんたろう監督版)、スチームボーイ…などなど、既視感があるのはあたり前。
(いや、あえて狙っている?とさえ思える)
なんといってもそれらの作品などに深く関わってきたそうそうたる面々によるクリエイトチームなのだから。
ファンタジー要素と"SFみ"が入り交じったおはなしのように見えて実は"家族の物語"
ラストはそれまで森川モータース前の道(表側)からのシーンばかりだったのが、一転して縁側のある森川家の庭側でココネ、モモタロー(父)、一心(祖父)の3人がスイカを食べるシーンでエンディングを迎える。
ココネの台詞。
「ほんならお母さんのこと、もっと知りたいし大学どこにするか目標できたけん、これからちょくちょく東京行くな、そんときはよろしく。お祖父ちゃん、お父さん」
"コニー・ウィリスみ"を感じた…と、思っていたら以前『この世界の片隅に』の片渕須直監督がtwitterで"時の流れを感じる10の小説"でコニー・ウィリスをあげられていて『アリーテ姫』のキャラクターデザインが森川聡子さんだった!ということを思い出した(しかも『アリーテ姫』ご覧になった方は解ると思いますが「科学」と「魔法」…)
と、いうことで本作に感じた"コニー・ウィリスみ"や"マイクル・コーニィみ"とか"梶尾真治さんの『美亜へ贈る真珠』み"とかの(同じという意味ではないが)空気のようなものが自分の好みとピッタリ!
べワンが倒される時の音がトイレの水を流す音に聞こえたけれど、実際にそう?(現実世界の渡辺一郎はどーなったと思うけれど、まあトイレに流されたので、その辺は"水に流そう"…というのは冗談で現実世界で捕まったシーンなどは、あえて入れなくてよかったなー、と思っている次第)
整合性がないとかつじつまが合わないとかは、どーでもよくて後述パンフで上橋菜穂子さんが書かれているとおり心地よさという映画全体の醸しだす雰囲気がほんとうに素晴らしい。
そして、これは"夢のおはなし"。
さらには見る側の(文字通り、ここは漢字で)"心根"(こころね)に残る"忘れられないおはなし"なのですから。

Hirune2

Memo2
パンフレットには監督インタビューの他にキャストインタビューが5P
スタッフインタビューが8P
レビューは『精霊の守り人』原作の上橋菜穂子さん。
高畑充希さんが主人公・森川ココネとして歌う『ディ・ドリーム・ビリーバー』歌詞。
その歌が流れるエンディングは、まさに歌詞と一体化した母イクミの物語(そして父・モモタローとどうやって知り合ったかもわかる)
主題歌予告(デイ・ドリーム・ビリーバー)
https://www.youtube.com/watch?v=ztm99tdbs

映画『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』オフィシャルサイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/hirunehime/

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2017-03-12

『モアナと伝説の海(Moana)』ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー監督、(Voice Cast) アウリイ・クラヴァーリョ、ドウェイン・ジョンソン、他

モアナと伝説の海
Moana

監督 : ロン・クレメンツ
ジョン・マスカー
Voice Cast : アウリイ・クラヴァーリョ
ドウェイン・ジョンソン
レイチェル・ハウス
テムエラ・モリソン
ニコール・シャージンガー
ジェマイン・クレメント
アラン・テュディック、他

Moana

Memo1
映画は見てみるまでは判らないもので(それこそ『フォレスト・ガンプ』に出てきたセリフのようだ)全く予想していたものと違った作品が眼前に繰り広げられての大拍手!
(その辺、日本版ポスターや予告編によるものだとは思うけれど、初日の観客層はおそらく女性客が7〜8割だったのでは?とパッと見の感じ)
それにしても、すごく違っていて、何この、めちゃくちゃな面白さ!
近年のディズニー作品がプリンス要らずのプリンセス独立ストーリーの趣き(昨年の『ズートピア』はポランスキー「チャイナタウン」まで匂わせつつのバディムービーだったし)が強くなっていく方向で本作もその流れ。
さらに今回は(も)ロマンス要素は、ほぼゼロ。
(なんといっても"マウイ"は半神ですし…←タトゥーが本心をビジュアルで見せ"こころの声"などというワンテンポ遅くなる表現ではないというところもアイデア)
モアナやマウイのキャラクターデザインがポスターやチラシなどの印象としてはあまりよい印象ではなかったのが、途中から俄然魅力的に。
まさに命を吹き込むアニメーション力!
先に試写で見た人がつぶやいていた"海のマッドマックスFR"(+スターウォーズ+ウォーターワールド)
ホントだ!確かに。
ココナッツ海賊"カカモラ"
(ドンドコドンドコシーンのディテール、じっくり見たい。きっといろいろ小ネタな動きをやっているに違いない)
と、なるとあいつはイモータンジョー?笑
(倒され方というか、ほとんどオウンゴール)
そして監督がインタビューで該当シーンについてジョージ・ミラー監督に言及してた!
スクリーン張りキャン、スコープサイズタイプ推奨(←勝手にそう名付けてますが、ビスタ・タイプ張りキャンだと上下黒みが出る場合が)。
これは大スクリーン案件作品!
冒頭、ちびっ子モアナがウミガメを助けて海に返してあげるシーン。
(↑葉っぱで日陰を作ってあげて、もう、ここだけでグッときましたが)
それに続く"海に選ばれたシーン"の水の表現の美しさ!
(こ、これは「十戒」や〜「アビス」や〜、とおぉぉぉっ!となった。ラストはまさに「十戒」そのもの)
モアナのペットであり友だちでもある子ブタの"プア"や、すっとぼけまくりの何をしでかすかわからないニワトリの"ヘイヘイ"らは今までのドラマセオリーだと、かなり重要な役回りになるところ、割りと小絡み(プアにいたっては海を怖がり、こころを返しに行く旅には参加せず)。
さらに(よくあるパターンである定石的ドラマツルギー)助けたウミガメの子が恩返しとばかりに登場することもないというあたりにも、今までとは違った次なる"ある種の流れの始まり"を感じてしまったりもするぐらい本作のストーリ展開はイイ!!
(字幕版に続いて日本語版も予備知識無しで見たら)タラおばあちゃんの声が夏木マリさんって…湯婆婆やん 笑
(そのタラおばあちゃんが、まさにメンターでありヨーダのようでもある)
モアナの台詞
(幾度となく繰り返される口上)
I am Moana of Motunui.
You will board my boat.
Sail across the sea.
And restore the heart of Te Fiti.


Memo2
Making of Moana
(Cast ADR / Animation B-roll / Scores)
島の粘土模型をいくつも造って、それをベースに作成していくところは驚き!(アートブックを見たらカカモラの島型戦艦の模型も!)
https://www.youtube.com/watch?v=rB5MpMDMpas

End Title Design > Brian Estrada
ロール前のタイトルカード部分。
シンプルに1点ずつ描かれた、力強さがあって本作のもつエナジーとピッタリで素晴らしい。
エンドタイトル後におまけあり。
(ロン・クレメンツとジョン・マスカーは『リトル・マーメイド』の監督ということで、このオマケにはなるほど~。そしてグラムロック・カニ"タマトア"(←笑)の日本語版キャストはROLLY←またしてもなるほどー)
そのエンドロールの一番最後に"あのキャラ"が登場(他にも隠れミッキーとか、あるらしいけれど画面では未確認)

モアナと伝説の海
http://www.disney.co.jp/movie/moana.html

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2016-12-30

『この世界の片隅に』こうの史代原作、片渕須直監督・脚本、のん、細谷佳正、稲葉菜月、尾身美詞、小野大輔、潘めぐみ、岩井七世、他

注・内容、台詞、原作に触れています。
この世界の片隅に

原作 : こうの史代
監督・脚本 : 片渕須直
出演(Voice Cast) : のん
細谷佳正、稲葉菜月
尾身美詞、小野大輔
潘めぐみ、牛山茂、新谷真弓
岩井七世
小山剛志、津田真澄、他

Konoseka1

Memo1
129分の上映時間。長いのかな?と思っていたら「エッ!?もう終わり」あっという間。
もう少しこの世界に浸っていたい。
本当に素晴らしすぎてなんだかボーっとしてしまった。
映画史に残る映画に出会うことは、そうざらには無い。
(もしかすると映画を見始めてからの40数年の中でも、数本あったか無かったかといったレベル)
終映あとの場内。
そんな瞬間に立ち会ったのではないのか!?、と、いった感慨が"この喩えようのない言語化不可能な鑑賞後すぐの気持ち"となって現れているのではないだろうか?とも思える空気。
これこそ"劇場で映画を見るということの魅力"の最大要素だと思います。
いろいろ驚いた事だらけなのだが、まず動き幅が小さくてジワーと動いていくすずさんたちのアニメイト部分。
公式ガイドブック、パンフレット共に片渕監督がインタビューでロングレンジとショートレンジの"仮現運動"について語っているところが面白い。
(あとは、その実験精神!)
google第2検索ワード候補として"傘"が出てくる!
割りと早い段階(←公開初日)から出ていたので初見ですぐに検索数が増えたのではと推測。

Konoseka_book

Memo2
パンフレットに"すずさんの生きた時代"として"世の中の動き"と"すずさんの日々"が対比して年表になっている。これがまたなんともなんとも細かくて「中野本町に海苔を届けに行く」とか「もんぺを縫う」とか。
すずさんのぼぉ〜っとしたところが現れた(ちょっと細かめの)好きなシーン。
呉の港に浮かぶ戦艦や巡洋艦の名前に詳しい晴美ちゃん(晴美さん←すずさんは"晴美さん"と呼ぶ)
指さしながら、すずさんに説明する。
「へぇー、ほいじゃあ、うちもお礼に」
「大きな雲じゃろう」
「うん」
「かなとこ雲、言うてね」
「うん」
「大雨になります」
「えっ!?」
(ちなみに原作だと、ほんの8コマのシーンだけれども、こういった細やかなところもアニメーション化しているところもスゴイ、そして何よりもリスペクトに溢れている)
音響監督も片渕須直監督。
(些細な音、微細な音から爆撃時の凄まじい音まで、その緩急つけられた隅々まで行き届いた音響も素晴らしい)
「その冬は雪が多うて春が待ち遠しかった」の(ナレーション)台詞に続く遠く響き渡る空襲警報のラッパの音!!
(この音響定位の見事さ)
鑑賞後すぐに、ふと思い浮かんだこと。
拓郎さんの全編広島弁の歌詞「唇をかみしめて」がよぎった。
人が生きとるネー
人がそこで生きとるネー
人がおるんヨネー
人がそこにおるんヨネー

Voice_konoseka

Memo3
本作は徐々に支援していく番組(媒体)などが増えていったことでも、まさにエポックメイキングな映画ともいえます。
そのうちのひとつ→上記、画像(テレビ撮り)MBS夕方のニュース『Voice』で放送された「楠公飯」レシピの特集。
実際に記者が炊いていくところから撮影。(確かに分量は増えているけれど、美味しくなさそう…。)
※MBSは「ちちんぷいぷい」でも『この世界の片隅に』を大きく時間を割いて取り上げていました。
『BRUTUS』No.837年末恒例の映画特集。
予告編による映画選び4パターンの1本として『この世界の片隅に』の記事
特筆すべきは、ヒロインを演じる「のん」の声。ナレーションではなく劇中からのセリフのからの引用だが、吸引力が半端でなく、本予告編のための録り下ろしに聞こえるほどの生々しさがある。(解説文より抜粋)
最後に。
(誰もが書いていますが)
そう!この、のんさんの声がまさに本作のひとつの肝となったとも言える"すずさん"そのものでした。

追記
片渕監督がtwitterで"いわゆるCG、一切使ってません。手描きと切り紙アニメばっかり"の発言に新年早々ビックリ!!

Konoseka2

劇場用長編アニメ「この世界の片隅に」公式サイト
http://konosekai.jp/

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2016-09-15

『江口寿史展 KING OF POP 京都編』京都国際マンガミュージアム

江口寿史展 KING OF POP 京都編』写真メモ。

京都国際マンガミュージアムでの『江口寿史展 KING OF POP 京都編』へ行ってきました。
イラスト、漫画、SIDE B(←東京では別会場だったもの)の3ブロックに分かれて展示。(ライヴで行われた5分間スケッチの完成品コピーと、その様子を映した映像も)
パントーンからコピック、そしてデジタル彩色への変遷が順をおって見られるイラストエリア!!!

Kop1

Kop2

会場入口、そしてエレベータードアのオレンジがPOP!

Kop3

Kop4

(なんといっても)吉田拓郎ファンの間ではお馴染みの『マークⅡ』原画が同シングル、アルバム『元気です』と共に展示されていて嬉しかった!(SIDE : Bエリア)

Kop5

ミュージアムから出て烏丸御池、交差点から東山方面を望む京都の夏の空(晩夏)

京都国際マンガミュージアム
(『江口寿史展 KING OF POP 京都編』は終了しています)
http://www.kyotomm.jp/

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2016-08-29

『君の名は。』新海誠監督、神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみ、市原悦子、他

君の名は。
y o u r   n a m e.

監督 : 新海誠
出演(ボイスキャスト) :
神木隆之介上白石萌音
長澤まさみ市原悦子、他

物語・1,000年に1度のすい星来訪が、1か月後に迫る日本。山々に囲まれた田舎町に住む女子高生の三葉(上白石萌音)は町長である父の選挙運動や家系の神社の風習などに鬱屈していた。それゆえに都会への憧れを強く持っていたが、ある日彼女は自分が都会に暮らしている少年になった夢を見る。夢では東京での生活を楽しみながらも、その不思議な感覚に困惑する三葉。一方、東京在住の男子高校生・瀧(神木隆之介)も自分が田舎町に生活する少女になった夢を見る。やがて、その奇妙な夢を通じて彼らは引き合うようになっていくが…。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Kimi1

Memo
予告編からうけていた印象、物語とは全然違っていてすっかりやられました。
男女入れ替わり『転校生』の変奏モチーフかと思いきや、ポスト311まで見据えた(隕石落下後の復興庁と書かれた立ち入り禁止のシール)とんでもないブーストをかけてくる展開の映画でした。
アヴァンタイトル
流れていく彗星。
「朝。目覚めると何故か泣いている。そういうことが時々ある」
「見ていたはずの夢はいつも思い出せない」
「ただ」
(ふたりで)
「ただ…」
「何かが消えてしまったという感覚だけが目覚めてからも長く残る」
演劇的唱和
まさにボイスキャストと呼ぶにふさわしい神木隆之介らよる瀧の声質、トーンの変え方の上手さ。上白石萌音の三葉も"話口調"がすごくよい。
「とりかえばや」や「誰そ彼」「組紐」など古典や伝承なども美しく織り込まれている。
隕石落下による災害から(変更された)助かった時空での、その後の締め方も描かれている。
東京でずっと「誰か」をさがしている瀧。
そこで、ふと耳に入ったカップルの会話。
テッシーと思いを寄せていた三葉の親友が沙耶香ブライダルフェアの話をしていたり(高校生のふたりがカフェという名の自動販売機 笑で「テッシー、高校卒業したらどうするん」と将来について話すシーンが)、「ほんとうはちょっと瀧くんのこと好きだったんだ」と再会したバイト先の奥寺先輩(演出意図だと思うけれど『真田丸』でひとり現代語で喋っている、あの感じで演じる長澤まさみがこれまた上手い)の左手薬指にきらりと指輪が光っていたり、その辺のホッとさせてくれる部分も同じく織り込まれている。
新海誠監督がtwitterで公開前日にツイートしてた「誰かと約束して観にいったり、思い切ってデートに誘う口実にしたり、1人で行って知らない誰かの隣に座ったり、観終わった後は映画の感想や愚痴を言いあったり、本作がささやかでも皆さんの生活の彩りのひとつになれば嬉しいです。」
本当にピッタリな作品。
(突然、隣の席の人が「君の名前は?」なんて声かけてきたりして…)
ヒットの要因はいろいろあると思うけれど(『シン・ゴジラ』での予告編露出。RADWINPSによる音楽、前年からの早い立ち上がり宣伝など)夏休み最後の週に公開っていうところもなかなかのツボなのでは
少し前に放送された公開記念テレビ特番(関東エリアは『シン・ゴジラ』の時と同じように公開後に少しアップデートされて放送?)の中で監督自らがアフレコしたガイド用仮本編(Vコン)が流れた(クオリティ高い!しかも町内放送アナウンスの声までひとりでやってる!まあ「ほしのこえ」の監督自らバージョンがすごくよいと評判になったからBlue Rayなどが発売されたおりには、特典でこのVコンとか入れてくれないかなぁ)
口噛み酒の儀式を同級生に見られて、あー見られたくなかったー、と湖面に向かって大声で叫ぶ
「もう、こんな町いややー」
「こんな人生いややー」
来世は東京のイケメン男子にしてくださーい
ボソッと妹の四葉「アホな人やなぁ」
(四葉「お姉ちゃん、なにおっぱい揉みよるん」や口噛み酒をグッズ化して儲けよう話など笑いの部分で大活躍)
タイムリープ部分のトリガー、実は↑この大声で叫んだ部分が起点かも、とも思ったけれど、そのあたりは再見してみないとわからない(円環型のタイムリープものはニワトリが先か卵が先かでつじつまが合う、合わないが出てくるとは思うけれど、その辺忘れてしまうほどにいろいろなシーンのパワーに溢れている)
歌舞伎役者、中村壱太郎さんによる巫女舞の実写を作画ベースにした宮水神社での神楽シーン(彗星にまつわる伝承の舞。しかし祖母一葉、三葉ともに町を襲った大火により古文書などが失われ、それが何を伝えているかは判らないまま形だけが残り伝わっている)
その1000年前の彗星飛来伝承が描かれていたご神体の祠がある洞窟。
口噛み酒を飲む瀧。
そこで時空(未来を変更させるための過去)が変わる。
黄昏時(誰そ彼)に出会うふたり。
(ここで、この台詞?という台詞がイイ)
「エーッ、口噛み酒、飲んだん」
ラストシーン
「ずっと誰かを」
「誰かを」
「さがしていた」
階段ですれ違うふたり。
「あの」
「俺、君をどこかで」
「私も」
(ふたりで)「君の名前は」

映画『君の名は。』公式サイト
http://www.kiminona.com/index.html

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2016-05-04

"Nick and Judy"『ズートピア(Zootopia)』バイロン・ハワード/リッチ・ムーア監督

ズートピア
Zootopia

監督 : バイロン・ハワード/リッチ・ムーア
共同監督 : ジャレド・ブッシュ
声の出演 : ジニファー・グッドウィン
ジェイソン・ベイトマン
J・K・シモンズ、ジェニー・スレイト
イドリス・エルバ、ネイト・トレンス
トム・“タイニー”・リスター・Jr
レイモンド・パーシ
オクタヴィア・スペンサー
シャキーラ

物語・ハイテクな文明を誇るズートピアには、さまざまな動物が共存している。そんな平和な楽園で、ウサギの新米警官ジュディは夢を信じる一方、キツネの詐欺師ニックは夢を忘れてしまっていた。そんな彼らが共にズートピアに隠された事件を追うことになり…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Zootopia

Memo1
I'm gonna be an actuary.
And I can make the world a better place.
より良い場所に。
小さくて、いまだかつてウサギの警官など見たことがないと言われ、それでも自分はもっと、この世界(ズートピア)がよい場所になるように頑張るのだと奮起するジュディ。
それにしてもニックがカッコイイ。
(キャラクター造形としても、あの目の感じと、普通だとダラっとしているように見えてしまうのにシャンとしている立ち姿は歴史的傑作。ジュディと並ぶとさらにバランスがよい。もちろんジュディの耳で表す感情表現も)
終盤、事件が解決した後ジュディがニックに謝りにいった時に、"今の言葉、全部録音してましたよー"と言わんばかりにジャンッ!と登場させるキャロットペン。
そのタイミング、そして台詞。
メイキング映像を見て思った→やっぱり行くよね"ケニヤへ動物スケッチロケ" あとバイロン・ハワード監督がアニメ『ロビン・フッド(日本公開1975年)』の原画をライブラリーでチェックしてるシーンとか「おぉぉっ」と、なった。
(ライブラリー棚から出してきて、手袋をはめた上で)
TVBros.(2016年No.9・4月23日号)監督インタビュー
"ディズニーアニメーション史上初のハードボイルドとかクライムドラマ、バディものだと思っている…こっそりね(笑)"
"これは僕たちの『L.A.コンフィデンシャル』のつもり"
インタビュー内に登場する映画
「48時間」「リーサル・ウェポン」「影なき男」「深夜の告白」「マルタの鷹」「チャイナタウン」など。
インタビューには出てきていませんが「ゴッドファーザー」ネタも笑えました。(ジュディがビッグの娘の生まれてくる子の名付け親になってる)
監督が男女のバディという点で、その雰囲気に影響されたというウィリアム・パウエル(役名がニック・チャールズ!)とマーナ・ロイによる夫婦探偵もの『影なき男』。
調べてみると黒澤明監督による「世界のベスト100」や小林信彦さん「20世紀の洋画」にも選ばれていました。双葉十三郎さんもキネ旬増刊・世界映画オールタイムベストテン(1995年・刊)のミステリー映画10に『影なき男』を選んでいました。(ちなみにジャンル10は44に細分化されていてフィルム・ノワール、サスペンスは別枠)
インタビューの最後に次回作でもふたり(Nick and Judy)の活躍も、クライムドラマ・ファンを唸らせるものにしたい、と答えてました。続編!楽しみ!!
最初に出てきた台詞の意味が二重に大きくなって戻ってくる。
Try.....
Try to make the world a better place.
バックベースにある偏見(それも無意識の)が、いかように世の中に蔓延しているか。それは全ての黒を白にすることは不可能かもしれない。(グレーなところもあるのだということをわかった上で)この世界(ズートピア)がより良い場所になることを願って。
そしてジゼルの歌う"Try everything"ライヴシーンのエンディングへと。

Memo2
ARMAND SERRAN
(多くの設定スケッチなどが見られます。キャロットペンも!)
PRODUCTION DESIGN/VISUAL DEVELOPMENT
http://www.armandserrano.com/
Imagining Zootopia--Part 1:Legacy
(前述、メイキング映像)
順に追っていくとPart 6:Nick and Judyまで有り
https://www.youtube.com/watch?v=1eQgypYsA5U

Zootopia_starwars_2

ズートピア公式サイト
http://www.disney.co.jp/movie/zootopia.html

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「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」そして「耳をすませば」『この男がジブリを支えた。近藤喜文展』阪急うめだギャラリー

この男がジブリを支えた。近藤喜文展
会場 : 阪急うめだギャラリー

Kondoh

●2014年地元新潟から始まった巡回展(昨年夏に香川県、秋から今年にかけては石ノ森萬画館で開催)。
やっと見ることができた!!!
「赤毛のアン」〜「名探偵ホームズ」〜途中で制作が途絶えてしまった「リトルニモ」(←パイロットフィルムあり)〜ジブリでの「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」そして「耳をすませば
展示数500点の大ボリューム。
(量が多いので最初からジーッと見続けると後半、疲れてしまうほどの数。原画、スケッチ、ストーリーボード、キャラ設定資料、ポスター原画など)
●実現しなかった幻の作品『退魔戦記』(原作・豊田有恒)の彩色スケッチや画文集「ふとふり返ると」のスケッチに感激!(鉛筆によるスケッチとそれを元に色鉛筆で彩色された連載時の原稿と両方が展示されています)
おもひでぽろぽろ」の口パク部分の発声に応じた口の動き、顔のシワの入れ方などが細かく指示された資料。
●実際にパラパラできる作画。
(しばらく、ずっとパラパラしてしまった!)
「もののけ姫」の刀を振り切るシーン。
その腕の動き!
「平成狸合戦ぽんぽこ」のモブシーン。
もう、狸、ひと組ひと組ごとの動きのバリエーションのすごさ、面白さ。
(↑見ているだけで楽しくなる)
●最近の展覧会定番の撮影コーナーも。
「耳をすませば」で、主役の月島雫と猫のムーンが電車の中で出逢うシーンの再現。
(電車の椅子と帽子"←2点あり"ムーンをはさんで記念撮影が可能)

5月9日(月)まで
※最終日は午後6時閉場

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2016-03-27

『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生(Batman v Superman: Dawn of Justice)』ザック・スナイダー監督、ベン・アフレック、ヘンリー・カヴィル、ガル・ガドット、エイミー・アダムス、ジェシー・アイゼンバーグ、他

注・内容、台詞などに触れています。
バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生
Batman v Superman: Dawn of Justice

監督 : ザック・スナイダー
脚本 : クリス・テリオ
デヴィッド・S・ゴイヤー
出演 : ベン・アフレック
ヘンリー・カヴィルガル・ガドット
エイミー・アダムス、ダイアン・レイン
ジェシー・アイゼンバーグ
ジェレミー・アイアンズ
ローレンス・フィッシュバーン
ホリー・ハンター、他

物語・バットマン(ベン・アフレック)は、両親の殺害現場を目撃したという過去のトラウマから犯罪者一掃に力を注ぎ、一方超人的能力を持つスーパーマン(ヘンリー・カヴィル)は、その力を人類のために惜しみなく使ってきた。だが、その破壊力の強大さゆえに、スーパーマンは人々からバッシングを受けるようになり…(シネマトゥデイより抜粋)

Bvs

Memo1
何と言ってもワーナー。あのジェームズ・キャグニーのワーナー、クリント・イーストウッドのワーナーなのだから、このトーンになるのは至極当然。(と、いうことであっちのユニバースよりこっちのユニバースの方が好きかも)
ベン・アフレックによるバットマン。
ブルース・ウェインパートがものすごくよくて、今後のジャスティスリーグ続編に期待大。『アルゴ』の脚本家クリス・テリオを引っぱってきて本作のリライトに参加させたのもベン・アフレックらしいし、その点からも◎二重丸。
知人が言ったひとこと→確かに"あの顎なら腹筋も割れる"(おいおい 笑)
で、本編に出てくる、まさかの巨人の星"思いこんだらタイヤ引き回し特訓"シーンには「おぉぉ」と、これは「あんな鋼鉄の男には負けられまへん(関西弁)」というバットマンの意地を見せた良いシーンです。そういえばマッスル・アンド・フィットネス誌が「主役のふたりのスターが取り組んだ体づくりのプログラムを公開」という特集を組んでたぐらいだから(エンドクレジットにジムトレーナー名も出てた)
レックス・ルーサー(ジェシー・アイゼンバーグ)の部屋に飾られた"絵画は逆さま"
「父親が気にいっていた、この絵画は逆さまなんだ」
天と地。
救世主と悪魔。光と影。
そのことは冒頭とラスト。
父と母の葬儀の日に走り出し、穴に落ちる少年ブルース・ウェイン。そこには無数のこうもりが。
死せるスーパーマン/クラークケントの棺のシーンにも効いてくる。
(ロイス・レインが棺の上に撒いた砂が少し浮くところでエンドクレジット)
"地より蘇りしもの"
「鍵を握るのはロイス・レイン」
夢のなかでメッセージ(幻視/ゴーグルをつけたナイトメア版バットマンが猫耳に見える)を見るブルース・ウェイン/バットマン。
これは文字通り、クリプトナイトの槍の件(くだり)でのラストシーンもそうだけれども続く次回作への"ふり"でもあるようにも考えられる台詞。
クリプトナイトで作った槍で止めを刺そうとする瞬間、クラーク・ケント/スーパーマンの台詞。
「マーサを…」
手が止まるバットマン
(やや、激高気味に)
「なぜ、その名前を知っている」
(ここで気がつくぐらい、すっかり忘れていたけれどブルース・ウェインの母親もマーサだった。しかも冒頭部分で父親がつぶやいているのに)
まさに、父権の世紀ではなく母系たる地球だったという返し。
(画面や物語世界はダークにかつての明るい赤と青やらカラフルなコミック世界ではなくなっているのに、その実、嫌な気がしないのはそういうことかも、と、思ったり。"強いアメリカ"の幻想は父権社会の最たるものだと思えるし)
まあ、なんにしてもワンダーウーマンである。
(レベッカ・ファーガソン、シャーリーズ・セロン、デイジー・リドリーと昨年以来のカッコイイヒロインの系譜はまだまだ続いていて、本作はガル・ガドット)
ミステリアスなブルース・ウェインとのからみ部分は、もう少し膨らませても良かった気もするけれど、そうすると軸がぶれるので丁度よいあんばいかも。
ガル・ガドット。元々美人だけれどもワンダーウーマンにあたってのメイク(特に眉)など、素晴らしい面構えでよいなー(小林信彦さんの言葉通り"映画は女優で")
そして最も笑ったシーン。
戦いに加わることとなって現れたワンダーウーマン。
ブルースウェイン/バットマンがすかさずクラーク・ケント/スーパーマンに。
「連れか?」
「君の連れでは?」
ワンダーウーマンが写るたびにタイミングよく流れるテーマ曲 "Is She With You"(サントラ>Hans Zimmer & Junkie XL)が本作、スコア中1番好きな曲。

Memo2
Main Title Design > Method Studios
ワーナーロゴに一枚、枯れ葉がひらひらと舞い落ちる。
続いて、また一枚。
そして前述、ブルース・ウェイン/バットマンの過去、父と母の死、葬儀の回想的シーンへと連なっていく
End Title > SCARLET LETTERS

映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』
オフィシャルサイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/batmanvssuperman/


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2015-09-30

『スポコン展!』あしたのジョー、エースをねらえ!、アタックNo.1、巨人の星

デパート催事系展覧会『スポコン展!』(あしたのジョーエースをねらえ!アタックNo.1巨人の星)を見てきました!!
まあ、やたらと!!!を入れたくなる濃いなー、熱いなー型漫画とそれに伴うアニメーション。1960年代から70年代にリアルタイムで読んで見た世代には直球ど真ん中な企画展。

70_1

Memo
『アタックNo.1』の漫画原画。ほとんどが個人蔵になっているのがちょっと驚き。(←い、いったいどのような経緯で…)
猪野熊監督がトレードマークであるヒゲとサングラスがなくなって、つるんと爽やかな姿で現れるシーンの原画はウケた(展示1枚前ではヒゲ、サングラスあり原画でほとんど使用前、使用後状態)
『エースをねらえ!』『あしたのジョー』の2作品。アニメーション作品がどちらも出崎統監督ということで、その点についての言及もある展示になっていました。
『巨人の星』は大リーグボール1〜3号ごと、『あしたのジョー』は対戦相手ごとの展示。(なんともかゆいところに手の届く見せ方!開催地によって若干、展示変更があるのか大リーグボール3号原画がなかったのが残念←ラストの「ビシッ」という音が鳴る"あのシーン"の)
『あしたのジョー』展示で高森朝雄(梶原一騎)さんの自筆原稿、初めて見ましたが意外な丸文字度合い!!!!(ビックリマーク4つ分ぐらいのビックリ度)
『巨人の星』や『あしたのジョー』ぐらいに連載期間が長いと漫画原稿の技術的変遷(或いは画材的変遷)も垣間見られて楽しい。例えば心理状態を表す背景やスクリーントーンの登場、(ある時期流行った)ガーゼを使用して描く模様、単行本化に際しての薄墨指定の青鉛筆あと、ホワイトの使い方など。
展示ラストは予想通りのあのシーン、あの一枚。
あまりにも有名な『あしたのジョー』ラストページ。

70_2
ココ撮影ポイント。レシーブを取るポーズで一緒に記念撮影する人、多そう。

『スポコン展』公式サイト
http://www.asahi.com/event/spokon/

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