2017-03-25

タイトルデザイン_49 Prologue Film/Kyle Cooper『キングコング:髑髏島の巨神』ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督、トム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、他

キングコング:髑髏島の巨神
Kong: Skull Island

監督 : ジョーダン・ヴォート=ロバーツ
出演 : トム・ヒドルストン
サミュエル・L・ジャクソン
ジョン・グッドマン
ブリー・ラーソン
ジン・ティエン
ジョン・C・ライリー、他

Kong

Memo1
とにかく怪獣テンコ盛り。
タコや蜘蛛やトカゲや水牛…。
出し惜しみ、一切なし。
冒頭の第二次世界大戦期シークエンス段階からコングも姿を現す。
(この時のふたりが髑髏島で生き残り、そのひとりがのちのハンク)
タコと対決して、そのまま足を食すコング。
帰りぎわに観客が「大きなゲソが夕食やったねー」(←関西弁)とか言ってて笑ってしまった)
サミュエル・L・ジャクソンとコング。それぞれの目と鼻のアップがどっちがどっちか、わからなくなるぐらいスゴイ!
また、出るだけで、イイ映画になる(映画の守護神)ジョン・グッドマンに合わせて本作はジョン・C・ライリーが最高に素晴らしい!
そのジョン・C・ライリー演じるハンクの髭と写真で見た監督の髭が同じなのだが、これは監督の洒落っ気?
ハンクがコメディ的パート。
こんな台詞。
コングが天敵の巨大な髑髏顔のトカゲ怪獣について。
「スカル・クローラーだ」
「怖そうな名前を今、思いついた」
メインキャストが紹介されるエンドタイトル部分にハンクが無事帰還した姿とカブス(1908年以来優勝がなくて、この1973年でもネタになっている。で、昨年話題となった108年ぶりの優勝)の試合をくつろいでテレビをみるシーンが続いて、なかなかよい締めくくり。
時代設定が1973年。
携帯もインターネットもなく、ランドサット(地球観測衛星)が撮影した画像に髑髏島が写っていたという設定。
ベトナム戦争が終結したばかりで多くの兵士が帰国をしていく時期というのも、ジャングルへと入っていく流れとしてもうまい。
既に監督が言及しているとおり『地獄の黙示録』さながらに。
レンズフィルター、Yellowをかけたようなカラコレ。全体的な色調が1970年代の雰囲気を醸しすことに成功している。
シークエンス毎の場面設定も上手い(川、森、湿地帯、怪獣の墓場…)
『パラノイド/ブラック・サバス』や(博士の異常な愛情で別の意味で有名になった)『また会いましょう』など音楽の使いどころも、変にひねらないで素な感じでよかった。(この監督、性格が歪曲していなくて、そのまま"ど真ん中"投げるタイプだとみた。今後が楽しみ!)

Memo2
エンドロール終了後にも続きあり。
(モナークのこと、そしていよいよ対決への橋渡し!というゴジラに加えてモスラ、ラドン、キングギドラ…って…)
タイトルデザインはギャレス版『ゴジラ』に続いてPrologue Film/Kyle Cooper
ギャレス版『ゴジラ』の時を踏襲した作り。
1944年~1973年までをニュースフィルムを混在させて、ところどころにモナークのことがインサートされている。
現時点(2017年3月25日)でPrologue Filmサイトに『キングコング:髑髏島の巨神』のタイトルシークエンス動画は公開されていませんがギャレス版『ゴジラ』をはじめ、いろいろ見ることができます(サイトがリニューアルされたばかり)
http://www.prologue.com/

映画『キングコング:髑髏島の巨神』オフィシャルサイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/kingkong/

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2017-03-23

『哭声 コクソン(the wailing)』ナ・ホンジン脚本・監督、クァク・ドウォン、ファン・ジョンミン、國村隼、チョン・ウヒ、他

注・内容、台詞に触れています。
哭声 コクソン
the wailing

脚本・監督:ナ・ホンジン
出演 : クァク・ドウォン
ファン・ジョンミン
國村隼チョン・ウヒ、他

物語・警察官ジョング(クァク・ドウォン)が妻と娘と暮らす平和な村に正体不明のよそ者・山の中の男(國村隼)が住み着いて以来、住人たちは彼のうわさをささやいていた。やがて、村で突然村人が自分の家族を手にかける事件が発生する。犯人には、濁った目と湿疹でただれた肌という共通点があり…(物語項・シネマトゥデイより抜粋)

K1

Memo1
●「人々は恐れおののき霊を見ていると思った。そこでイエスは言った。なぜ心に疑いを持つのか。私の手や足を見よ。まさに私だ。触れてみよ。このとおり肉も骨もある」
ルカによる福音書24章 37-39節

監督自身がクリスチャンということもあり、なお且つ噂が疑念へと変わっていく過程についての考察としても、最初からテーマとして掲げらている一節。
(実は終盤に…)

ドラキュラも鬼もゾンビも悪魔も地霊も天使も"もののけ"もイエスも修験者もシャーマンもあらゆるものが混然として提示され、ホラーでもありサスペンスでもありエクソシストでもあり震える舌でもありコメディでもあるという全くジャンル分け不可能な今までにない映画体験をもたらしてくれる超絶怪作。
西欧的解釈図式としてあらわすならば(一応)悪魔とその従者、そして天使ということになるのだろうが、この作品はそうは語りきれないようにパズルのピースをずらして描かれていて如何様にも解釈がとれるというところが、また魅力だ。
さらには悪意の実態化という点で、黒沢清監督『CURE』を連想せずにはいられない。
「ミーに任せてちょ」と「おそ松くん」のイヤミのように登場してドンガラガッチャン、ドンガラガッチャン踊るシャーマン祈祷師として、あっという間に物語を転調してみせたファン・ジョンミン演じるイルグァンの唖然とさせられたパワフルな除霊シーン。
(実際、その場面がめちゃくちゃ面白い!)
そこで、それまでゆったりと或いはモゾモゾと描かれていた「噂」の部分が「エッ!?ホントにそうなの?」と観客までをも信じこませてしまうミスリードの上手さ。
(ここの誰を除霊し、何に祈祷しているのかのシーンはすっかり山の中の男とイルグァンが対峙した状態かと思いこんでしまっていた)
ラストに至っても何を信じるかによって捉え方が変わってしまう…
教会の通訳と山の中の男の対峙、会話、問答。
「お前が"悪魔"と言ったんだ」
「わたしは何者か、わたしの口からいくら言ったところでお前の考えは変わらない」
「お前は今もわたしのことを悪魔だと思い、それを確かめに…」
「わたしはわたしだ…」
並行して謎の女・目撃者ムミョンとジョングとのやりとりも描かれる。
「今、行ってはいけない」
「娘が」
「これは罠…」
「鶏が三度鳴くまで」
(それぞれの考え、取った行動が各々に影響しあっているように思える見事な締めくくり方、冒頭の福音書の一節と呼応する。お前がそう思ったから実体化したのだと言わんばかりに…)
「釣り糸をたらして、そこにひっかかるだけ」
その台詞通り、ファーストカットは釣り針に餌をつけている山の中の男の姿から始まる。
そして、物語の構成自体が、そのまま観客に提示した餌のように次々と提示されていく。(どう考えるのか、誰を疑うのかも委ねられている)
まさにダブルミーニングとしての"HOOK"

K2

K3

K4

Memo2
娘のために奔走したジョングをクァク・ドウォンが『哀しき獣』に続いて、演じ、またしても強烈だ。
最初の頼りな~い、海岸に打ちあげられたアザラシのような姿とラストでの姿は全く別人のよう。
見たこともないアクション祈祷シーンを演じたファン・ジョンミンはやはり上手い!
ムミョンを演じたチョン・ウヒはその立ち姿自体に独特のオーラがあって、これまたイイ!
そして國村隼さん!
もう何も申しません!怪演を通り越した怪演!
泣く子も黙らずに泣きます!

『哭声/コクソン』公式サイト
http://kokuson.com/

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2017-03-21

"長澤まさみさんのヤマアラシ・アッシュ歌唱があまりにも良かったのでメモ"『SING/シング』(字幕・吹替連続鑑賞) ガース・ジェニングス監督

SING/シング
SING

監督:ガース・ジェニングス
出演:マシュー・マコノヒー
リース・ウィザースプーン
セス・マクファーレン
スカーレット・ヨハンソン
ジョン・C・ライリー
タロン・エガートン

内村光良、MISIA
長澤まさみ、大橋卓弥
山寺宏一、他

Sing

Memo
(小林信彦先生の教えに従って映画は女優で、ということで) 長澤まさみさんのヤマアラシ・アッシュ歌唱、良かったー!
…と、そのことが記したくて短いですがブログメモに。
(昔だとシングルカットで是非〜、となるところ)
もちろんスカーレット・ヨハンソンのアッシュもビックリするほど上手い!
予備知識無しで見て、エンドクレジットでひっくり返ったマシュー・マコノヒー(バスタームーン)、タロン・エガートン(ジョニー)にはさらにさらに5億点。
バスターが劇場を創りたいという夢のきっかけとなった、伝説の舞台女優、ナナ・ヌードルマンの吹替を大地真央さんが。
(字幕版は『コララインとボタンの魔女』でミス・スピンクの声を演じていたジェニファー・ソーンダース)
字幕版も吹替版もそれぞれ、その国にあった歌合戦(※)となっている 笑
(きゃりーぱみゅぱみゅは共通←共通って…)
麒麟からかたつむりにいたるまで「んな、アホな」といった縮尺無視(歌えるのかぁー)生態系で面白い。
※『glee』とか『ピッチパーフェクト』とかいろいろ言われてたけれど、まさに歌合戦として集約されているラストが素晴らしい。
TOHOパス期間だったので字幕、吹替を続けてみたけれど、これ、ディスク化レンタル化された際は(両方が1枚でおさまってるので)超人気作になるのでは?
もちろん劇場でライヴのように見るのがオススメ!
監督は『銀河ヒッチハイク・ガイド』『リトル・ランボーズ』のガース・ジェニングス。出てくるだけで楽しませてくれた(そしてアクセントとなる)イグアナ秘書、ミス・クローリーの声も(「目玉、目玉…」って横山やすし師匠の「めがね、めがね…」みたいな)
Blue Ray(英語版)に収録される短編「Gunter Babysits」などは日本盤発売の際に収録されるのだろうか。
http://www.imdb.com/title/tt6536766/

映画『SING/シング』公式サイト
http://sing-movie.jp/

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2017-03-19

"ココロネひとつで人は空も飛べるはず"『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』原作・脚本・監督 : 神山健治、高畑充希、他

注・内容に触れています。
ひるね姫 ~知らないワタシの物語~

原作・脚本・監督 : 神山健治
出演(Voice Cast) : 高畑充希
満島真之介
古田新太
釘宮理恵
高木渉
前野朋哉
清水理沙
高橋英樹
江口洋介、他

Hirune1

Memo1
早くも今年の本ブログ"日本映画・お気に入りベストテン"!
"ココロネひとつで人は空も飛べるはず"
(↑パンフレット表記もそうですが、ここはあえてカタカナで)
既視感あれど、この手の話はめちゃくちゃ好き!
あまり情報を入れずに見た方が面白さ倍増。
(予告編やTV特番などは後で見るパターンでなるべく遮蔽して見た)
前に座っていた、かなりご年配の方2人連れも「楽しかった〜」って言ってたから、これはホントそういう映画。
宮崎駿監督作品、エヴァ、ベイマックス、メトロポリス(手塚治虫原作・りんたろう監督版)、スチームボーイ…などなど、既視感があるのはあたり前。
(いや、あえて狙っている?とさえ思える)
なんといってもそれらの作品などに深く関わってきたそうそうたる面々によるクリエイトチームなのだから。
ファンタジー要素と"SFみ"が入り交じったおはなしのように見えて実は"家族の物語"
ラストはそれまで森川モータース前の道(表側)からのシーンばかりだったのが、一転して縁側のある森川家の庭側でココネ、モモタロー(父)、一心(祖父)の3人がスイカを食べるシーンでエンディングを迎える。
ココネの台詞。
「ほんならお母さんのこと、もっと知りたいし大学どこにするか目標できたけん、これからちょくちょく東京行くな、そんときはよろしく。お祖父ちゃん、お父さん」
"コニー・ウィリスみ"を感じた…と、思っていたら以前『この世界の片隅に』の片渕須直監督がtwitterで"時の流れを感じる10の小説"でコニー・ウィリスをあげられていて『アリーテ姫』のキャラクターデザインが森川聡子さんだった!ということを思い出した(しかも『アリーテ姫』ご覧になった方は解ると思いますが「科学」と「魔法」…)
と、いうことで本作に感じた"コニー・ウィリスみ"や"マイクル・コーニィみ"とか"梶尾真治さんの『美亜へ贈る真珠』み"とかの(同じという意味ではないが)空気のようなものが自分の好みとピッタリ!
べワンが倒される時の音がトイレの水を流す音に聞こえたけれど、実際にそう?(現実世界の渡辺一郎はどーなったと思うけれど、まあトイレに流されたので、その辺は"水に流そう"…というのは冗談で現実世界で捕まったシーンなどは、あえて入れなくてよかったなー、と思っている次第)
整合性がないとかつじつまが合わないとかは、どーでもよくて後述パンフで上橋菜穂子さんが書かれているとおり心地よさという映画全体の醸しだす雰囲気がほんとうに素晴らしい。
そして、これは"夢のおはなし"。
さらには見る側の(文字通り、ここは漢字で)"心根"(こころね)に残る"忘れられないおはなし"なのですから。

Hirune2

Memo2
パンフレットには監督インタビューの他にキャストインタビューが5P
スタッフインタビューが8P
レビューは『精霊の守り人』原作の上橋菜穂子さん。
高畑充希さんが主人公・森川ココネとして歌う『ディ・ドリーム・ビリーバー』歌詞。
その歌が流れるエンディングは、まさに歌詞と一体化した母イクミの物語(そして父・モモタローとどうやって知り合ったかもわかる)
主題歌予告(デイ・ドリーム・ビリーバー)
https://www.youtube.com/watch?v=ztm99tdbs

映画『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』オフィシャルサイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/hirunehime/

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2017-03-12

『モアナと伝説の海(Moana)』ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー監督、(Voice Cast) アウリイ・クラヴァーリョ、ドウェイン・ジョンソン、他

モアナと伝説の海
Moana

監督 : ロン・クレメンツ
ジョン・マスカー
Voice Cast : アウリイ・クラヴァーリョ
ドウェイン・ジョンソン
レイチェル・ハウス
テムエラ・モリソン
ニコール・シャージンガー
ジェマイン・クレメント
アラン・テュディック、他

Moana

Memo1
映画は見てみるまでは判らないもので(それこそ『フォレスト・ガンプ』に出てきたセリフのようだ)全く予想していたものと違った作品が眼前に繰り広げられての大拍手!
(その辺、日本版ポスターや予告編によるものだとは思うけれど、初日の観客層はおそらく女性客が7〜8割だったのでは?とパッと見の感じ)
それにしても、すごく違っていて、何この、めちゃくちゃな面白さ!
近年のディズニー作品がプリンス要らずのプリンセス独立ストーリーの趣き(昨年の『ズートピア』はポランスキー「チャイナタウン」まで匂わせつつのバディムービーだったし)が強くなっていく方向で本作もその流れ。
さらに今回は(も)ロマンス要素は、ほぼゼロ。
(なんといっても"マウイ"は半神ですし…←タトゥーが本心をビジュアルで見せ"こころの声"などというワンテンポ遅くなる表現ではないというところもアイデア)
モアナやマウイのキャラクターデザインがポスターやチラシなどの印象としてはあまりよい印象ではなかったのが、途中から俄然魅力的に。
まさに命を吹き込むアニメーション力!
先に試写で見た人がつぶやいていた"海のマッドマックスFR"(+スターウォーズ+ウォーターワールド)
ホントだ!確かに。
ココナッツ海賊"カカモラ"
(ドンドコドンドコシーンのディテール、じっくり見たい。きっといろいろ小ネタな動きをやっているに違いない)
と、なるとあいつはイモータンジョー?笑
(倒され方というか、ほとんどオウンゴール)
そして監督がインタビューで該当シーンについてジョージ・ミラー監督に言及してた!
スクリーン張りキャン、スコープサイズタイプ推奨(←勝手にそう名付けてますが、ビスタ・タイプ張りキャンだと上下黒みが出る場合が)。
これは大スクリーン案件作品!
冒頭、ちびっ子モアナがウミガメを助けて海に返してあげるシーン。
(↑葉っぱで日陰を作ってあげて、もう、ここだけでグッときましたが)
それに続く"海に選ばれたシーン"の水の表現の美しさ!
(こ、これは「十戒」や〜「アビス」や〜、とおぉぉぉっ!となった。ラストはまさに「十戒」そのもの)
モアナのペットであり友だちでもある子ブタの"プア"や、すっとぼけまくりの何をしでかすかわからないニワトリの"ヘイヘイ"らは今までのドラマセオリーだと、かなり重要な役回りになるところ、割りと小絡み(プアにいたっては海を怖がり、こころを返しに行く旅には参加せず)。
さらに(よくあるパターンである定石的ドラマツルギー)助けたウミガメの子が恩返しとばかりに登場することもないというあたりにも、今までとは違った次なる"ある種の流れの始まり"を感じてしまったりもするぐらい本作のストーリ展開はイイ!!
(字幕版に続いて日本語版も予備知識無しで見たら)タラおばあちゃんの声が夏木マリさんって…湯婆婆やん 笑
(そのタラおばあちゃんが、まさにメンターでありヨーダのようでもある)
モアナの台詞
(幾度となく繰り返される口上)
I am Moana of Motunui.
You will board my boat.
Sail across the sea.
And restore the heart of Te Fiti.


Memo2
Making of Moana
(Cast ADR / Animation B-roll / Scores)
島の粘土模型をいくつも造って、それをベースに作成していくところは驚き!(アートブックを見たらカカモラの島型戦艦の模型も!)
https://www.youtube.com/watch?v=rB5MpMDMpas

End Title Design > Brian Estrada
ロール前のタイトルカード部分。
シンプルに1点ずつ描かれた、力強さがあって本作のもつエナジーとピッタリで素晴らしい。
エンドタイトル後におまけあり。
(ロン・クレメンツとジョン・マスカーは『リトル・マーメイド』の監督ということで、このオマケにはなるほど~。そしてグラムロック・カニ"タマトア"(←笑)の日本語版キャストはROLLY←またしてもなるほどー)
そのエンドロールの一番最後に"あのキャラ"が登場(他にも隠れミッキーとか、あるらしいけれど画面では未確認)

モアナと伝説の海
http://www.disney.co.jp/movie/moana.html

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2017-03-05

"今日までそして明日から"『恋妻家宮本』重松清原作、遊川和彦監督、阿部寛、天海祐希、他

恋妻家宮本
原作:重松清
監督・脚本:遊川和彦

出演 : 阿部寛
天海祐希
菅野美穂、相武紗季
工藤阿須加、早見あかり
奥貫薫、佐藤二朗
富司純子、他

Koisaika

Memo
本当はこのタイトルにしたかったんじゃないの?という"今日までそして明日から"を使ったリレー式出演者によるファミレスでの合唱エンディングがいかにも大団円で素晴らしい。
阿部寛(宮本陽平・役)の背丈に拮抗できるのは、この人ならではという天海祐希(妻・美代子)のスパッとした口調をいかしたキャステイングの妙!そして、それらは随所に(めがね菅野美穂と相武紗季、阿部寛による料理教室のシーンの可笑しみ。大学生時代の美代子役を早見あかり、怖〜い登場の仕方の生徒の祖母役を富司純子)
予告編がミスリードとして、いきている展開。
(いきなり離婚届をつきつけられる話かと思ってた 笑)
実際は"あぁ勘違い"というか"早とちり"というか"いろいろ決めかねる性格"(ファミレスのメニューを迷う迷う)から起こるエピソードの積み重ねでできた、ちょっとほっとする話。
劇中、美代子が「懐かしいわねぇ~、拓郎。この頃、妙にこの歌ばかり口づさんでしまうのよねぇ。CDどこにあるかさがしまわったら実家にあったのよ」
出してきたのはCD(下記画像のエレック版LPレコードではなくて、フォーライフレコードからの復刻版)『青春の詩
阿部寛自体も「ふふふふ~ふん♪」と鼻歌で少し口づさんでいるシーンが
(鼻歌といえばアニメ「クロマティ高校」の「人間なんて」が思い出せないファンしかわからないのではないのの大爆笑回を思いだす)

Takuro1

原作者の重松清さんも大の拓郎ファンということもあって、このエンディングは嬉しかっただろうなぁ
(2016年のつま恋にも参加していたり、寄稿されていたり)
息子の部屋にはブルース・スプリングスティーンのポスターがベタベタと。
背後からぬぅ~っとパック中の白い顔で現れた姿は『犬神家の一族』のスケキヨのよう(で、音楽も当時のそれっぽい横溝正史ミステリシリーズの趣きに)
もうひとつの主役と言える「ファミレス」のロケ地→千葉県我孫子市にある旧レストランステラを「デニーズ」のセットを組んで撮影。
また、常総線「新守谷駅」を「こいづま駅」に。
平仮名にすると一瞬「エェッ!?つま恋」と空目してしまった 笑
原作は題名の「ファミレス」をファミリーレストランのほか、ファミリー(家族)レスという意味とのダブルミーニング

映画「恋妻家宮本」公式サイト
http://www.koisaika.jp/

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2017-02-24

『ラ・ラ・ランド(La La Land)』デイミアン・チャゼル監督、ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、J・K・シモンズ、他

注・内容、台詞に触れています。
ラ・ラ・ランド
La La Land

監督 : デイミアン・チャゼル
出演 : ライアン・ゴズリング
エマ・ストーン
J・K・シモンズ
ジョン・レジェンド、他

L1

Memo1
"映画は女優で"という小林信彦先生の教えに従ってエマ・ストーンが出ているだけで無条件に見ている者にとっては、まあ、それだけで満足。
(その点から言うとウディ・アレン近作2作は"さらに倍")
"Audition"を歌うシーン、そしてエンドクレジット後半に流れる"City of Stars"エマ・ストーンによるハミングバージョン。
『ワン・フロム・ザ・ハート』想起した初期予告編やポスターからのイメージとはかなり違う。
ただ、後半、部屋がエメラルドグリーンの光に包まれ続けるシーン、特にエマ・ストーン顔アップシーンとテリー・ガーやフレデリック・フォレストに同じように照らされていた光が、やや被る(あとテリー・ガーが家を出て行くシーンの後ろ姿を捉えたショットと似たクレーン俯瞰ショットがいくつか)
ウディ・アレン『世界中がアイ・ラヴ・ユー』を"その年のベスト1"にあげていた淀川長治先生が、ある種対極にある『ラ・ラ・ランド』を見たら、どんな感想だったのだろう?ということを考えている。
(『世界中がアイ・ラヴ・ユー』パンフレットの溢れる喜びに満ちたレビューとか読むと特に)
さて、ラストの解釈についてはいろいろ分れるところ。
映画史変遷(一応、ミュージカル映画・画面フォーマット変遷史←『ザッツエンタテイメント』がモノクロの最初の『雨に唄えば』から始まるように)
SUMMITロゴスタンダードスクリーンサイズから、かつて『聖衣』初上映の際の突如、カーテンが横に開きシネマスコープに変わる部分の再現(PRESENTED BY CINEMASCOPEがモノクロからカラーに変わるところも同時に)
そしてアイリス・フェードイン&アウト
(ラストの"The End"の締め方。ここでパノラマという言葉も)
と、変遷史を見せた上でラスト"もうひとつのありえた世界"を描くシーンで使われたのが16mmによるホーム・ムービーというところが"あるひとつの解"として用意されている。(脚本にもわざわざ16mmという指定がある)
つまるところ"映画もまた夢の一種"なのである。
いま見ている実際の風景も、頭の中でイメージしている映像も、スクリーンに映される映画も、その映画の中で描かれる"ありえたかもしれない、もうひとつの世界のイメージも全ては地続きで繋がっている。
横尾忠則さんも映画にまつわる画集「画集・絵画の中の映画」の中で引用されていたが江戸川乱歩先生のこの言葉を痛烈に思いだす。
「現世は夢、夜の夢こそまこと」
"もうひとつのありえた世界"
最初の出会いでキス、バンドへの誘いを断り、ミアの一人芝居は大盛況、セブはフランスでジャズピアニストとしてライブ、そして結婚、生まれてきた子供の性別が男の子と全て現実とは真逆だと考えると、フランスで撮影する映画のオーディションにはミアは落ちたということになる。
(では、その後どのように女優として成功したのか、夫と知り合ったのかは分からないが、プロセスがどうであれ、二人とも夢は実現したこととなるラストは結構、好みの締めくくられ方)
『ラ・ラ・ランド』パンフレットで町山智浩氏が触れているエンディングについての監督へのインタビュー記事
(ここで監督による"一応のひとつの解"が語られている)
Damien Chazelle Reveals the Movie That Influenced La La Land’s Ending
http://www.vulture.com/2017/01/movie-that-inspired-la-la-lands-ending.html
クスっと笑えたシーン
「私の車の鍵も」
「車種は?」
「プリウス」
「どのプリウス?」
(いっぱい吊るされた同じキー←どれだけTOYOTAばかりやねん←関西弁)
「緑色のリボンの」(←この点もはキーカラー)
冒頭、高速道路ダンスシーンでセブの乗る車の後部座席にぎっしりと入ったカセットテープ収納ボックスがチラリ。
姉に「座るな」と言っていたホーギー・カーマイケルが座った椅子が実現したセブの店の入口入ったところに、しっかりと展示されていた。
映画館でミアがセブを探そうとスクリーンの前に立つシーン。
誰ひとり、ミアの方を向いていない(それどころか、何もないようにスクリーンを見ている。セブの横を通り過ぎるカットもある。)
少し奇妙なシーン。
(思えば次項目に書いた逆光ハイコントラスト映像も奇妙といえば奇妙)
IMAX含めTOHOフリーパス・フル活用で劇場を変えて(現時点で)7ヶ所で見たけれど、上映環境によって、これほど印象が変わる映画も珍しい。
タップの音も判別しにくい場合もある。
(ハイコントラストはラストの"もうひとつのありえたかもしれない世界"の16mmフィルムパートのためにわざとやっていると思うけれど輝度による差は大)
パーソナルカラーコーディネート的には色合い(ウォーム・クールトーン)がちぐはぐに見えていた衣装(特に前半戦)も輝度の高いスクリーンで超ハイコントラストが映えた状態だと全く印象が変わった!

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ロゴ、メインタイトル、Typography及びグラフィック周りを手がけたのはShine Studio
(おぉぉぉっ!!と唸ったトップロゴなど画像あり)
http://shinestudio.com/projects/la-la-land/
La La Land - Movie References
ロシュフォールの恋人たち』『ウェストサイド物語』『雨に唄えば』『バンドワゴン』『巴里のアメリカ人』『ブロードウェイメロディ』など本作がオマージュ(リスペクト)した該当ミュージカルとの比較シーン動画。
https://vimeo.com/200550228
AllCityによる『ラ・ラ・ランド』Theatrical Campaign
http://www.allcitymedia.com/case-studies/la-la-land
第89回アカデミー賞に『ラ・ラ・ランド』でノミネートされた衣装デザイナー > メアリー・ゾフレス(コーエン兄弟作品多数)によるスケッチが掲載された記事 > http://www.hollywoodreporter.com/news/la-la-land-costume-designer-explains-retro-realistic-look-film-951231
参照にする映画をサンタモニカのビデオ店で借りてきてフレーム画像を印刷した話やセバスチャン(ライアン・ゴズリング)の2トーンシューズのこと、ミア(エマ・ストーン)が昼間に着ている普段着衣装探しのことなど。(H&Mにも!)
(『バンドワゴン』『雨に唄えば』から『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
セバスチャンの2トーンシューズ)
La La Land Production Notes (PDFファイル54ページ)
エンドクレジットも全て掲載されています。
(動画、画像関連マテリアルは別リンク)。
http://www.lionsgatepublicity.com/uploads/assets/LA%20LA%20LAND%20NOTES%20FINAL%209.7.16.pdf
'La La Land': How to Shoot a Musical Number
"Someone in the Crowd"の撮影風景 (IndieWire記事)
http://www.indiewire.com/2017/02/la-la-land-damien-chazelle-emma-stone-musical-number-someone-in-the-crowd-watch-video-1201783573/
twitter版の方でリツイートしたコダック社のメールマガジンでも紹介されているとおり本作は35mmフィルム(一部16mm)で撮影されています。
PANAVISION社のホームベージにも
http://www.panavision.com/la-la-land-theaters
さまざまな映画・ドラマの「どこで撮影されたの?」なども紹介しているサイトに掲載された『ラ・ラ・ランド』ロケ場所。
http://www.atlasofwonders.com/2016/12/la-la-land-filming-locations.html

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IMAX上映館初日先着プレゼントとして用意されたポスタービジュアル

映画『ラ・ラ・ランド』公式サイト
http://gaga.ne.jp/lalaland/

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2017-02-16

『たかが世界の終わり(Juste la fin du monde/It's Only the End of the World)』グザヴィエ・ドラン監督、ギャスパー・ウリエル、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセル、レア・セドゥ、ナタリー・バイ

注・内容、ラストに触れています。
たかが世界の終わり
Juste la fin du monde
It's Only the End of the World

監督 : グザヴィエ・ドラン
出演 : ギャスパー・ウリエル
ヴァンサン・カッセル
マリオン・コティヤール
レア・セドゥ
ナタリー・バイ

End

Memo1
フィックスで、この家族劇を捉えてしまうと本当にきつくて耐えられなかったかもしれないところを、表情のアップと心象風景、編集と色彩のリズム、効果的な音楽(「マイアヒ」が流れたときの一瞬、表出する思いで)などで見せる。
冒頭、空港からのタクシー移動中にリアウインドウ越しに見える、ふたつの寄りそって上がる風船はわざわざ飛ばしたのだろうか?
(他にもペア、対としていろいろなものが写る。それを車中からながめるルイ)
ルイ(ギャスパー・ウリエル)と母親マルティーヌ(ナタリー・バイ)、ルイと妹シュザンヌ(レア・セドゥ)、ルイと兄アントワーヌ(ヴァンサン・カッセル)
それぞれ、ふたりきりになろうとも、そのよそよそしさ、もどかしさ、ためこんできたものの12年の距離は埋まらない。
その中で兄の妻カトリーヌ(マリオン・コティヤール)だけは初対面(冒頭、エッ!?初めて顔をあわすの?と母や妹が驚くシーンがある)ということもあって、少し抱いている感情は違う。それどころか家族が気づかないルイの病気のこともわかってしまう。
「あと、どれぐらいなの?」
(コティヤールのこの表情芝居のなんという上手さ!)
また母親(これまた『わたしはロランス』に続いてナタリー・バイがスゴイ)のなんとか空白の空気と気まずさを埋めようとする饒舌ぶり、そして「母親にも新しい住所が教えられないの」といいつつも抱きよせ「それでも愛している」というときの表情、指先。
ふたりだけのシーンと家族全員が揃うシーンがバランスよく配置されている構成もスゴイ。
感情がぶつかり合うドラマなのだが、どこか理知的、理性的な印象をうけるのは、そのせいかもしれない。
いわば"感情"を"外部化"して見せているともいえる、その演出作法は演劇ではない"ディスコミュニケーションを表した現代の映画文法"として、ものすごく先鋭的だ。
先の母親の指先もそうだが、兄の拳の傷の生々しさ(あきらかに人に暴力をふるったとおぼしき傷あと)、手紙・葉書をすごい早さで繰る手など、それぞれの登場人物たちの"手の表情"も素晴らしい。
カンヌでの監督とマリオン・コティヤールとのインタビューでの監督の言葉。
「重要なのは、ある午後彼らが一緒に時を過ごしてひとつの空間でどうなっていくのか。誰かが耳を傾けていて誰かは上の空。誰が誰を見ていて誰が誰を守ろうとしているか。そしてそれは人生そのものだ。これは瞬きのような、とても限られた一幕だ。お互いに驚くほど無関心で愛し合い方を知らない人たちの人生の中でね」

Memo2
いったいどうすればこのようなブレのない色彩設計になるのか?
・美しい思いでとしての心象風景の色(空の青、幸せな光の色…)
・兄と車の中なら話せるかもしれないと出かけたドライブ、その際の曇天たる外の風景の色。
・ラスト、時刻が夕刻ということでオレンジ色に燃えさかるような色合いに変わる。
(そこで感情と感情がぶつかり合い、最後、何も告げずふりかえることもなくルイは去っていく)
カラリストは誰?ということで調べてみた。
Jerome Cloutier
http://www.imdb.com/name/nm4656752/
(前作『Mommy/マミー』と次回作も!)
ドラン監督によるAdeleのミュージックビデオ ‘Hello’についてCOLORIST ジム・ウィックスによる記事
https://www.jimwicks.com/adele-says-hello-to-color-grading/
パンフレットデザインは大島依提亜さん。
表1~4を除く正味本文が56ページ!(黒に銀刷り)
ジャン=リュック・ラガルス原作『まさに世界の終わり』の訳者齋藤公一氏、他、Reviewが6本!
監督、出演者インタビュー、フィルモグラフィ、
プロダクションノートと超充実した内容。
"家は救いの港じゃない"と繰り返される
オープニング Camille 「Home Is Where It Hurts
"誰にも届かない 心の叫び"と歌われる
エンドタイトル Moby「Natural Blues
(共に訳詞も掲載)

End_2

Memo3
『たかが世界の終わり』と『マリアンヌ』のマリオン・コティヤールを見て思いついたけれど、昔あったテレビ『どっちの料理ショー』もじりで『どっちのコティヤール』という番組はどうでしょう?全く別人か!?と思えるほど落差のある役を演じた俳優を特集。
(あ、『どっちーも・デ・ニーロ』という響きもいいなぁ)
ドラン監督次回作は初の英語作品。
キット・ハリントン、ジェシカ・チャスティン、ナタリー・ポートマン、エミリー・ハンプシャー、スーザン・サランドンらが出演する"The Death and Life of John F. Donovan" (既にファンメイド予告編とか撮影風景とか結構出ていてビックリ)

映画『たかが世界の終わり』公式サイト
http://gaga.ne.jp/sekainoowari-xdolan/

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2017-02-12

"黄色のテレキャスター"『吉田拓郎 LIVE 2016』DVD&Blue Ray

吉田拓郎 LIVE 2016
DVD&Blue Ray
収録日 : 2016年10月27日
パシフィコ横浜

Live2016

Memo
昨年の首都圏ライヴ、最終日パシフィコ横浜でのライヴをディスク化。
驚いたのは「NHK SONGS」で流れたライヴ映像とは完全に別もののアングル、カット割り、ミックスダウンと、さすがに仕上げてきたなぁー、ということ。
構成が今まで発売されてきたディスクと違って合間合間にリハーサル映像が挟み込まれるスタイル。
『春だったね』コーラス振り付けダンス(井上順さんがこんなポーズやってたような 笑)を拓郎さんも少し合わせる姿も入ってた!
初日、市川公演のみで演奏された「ぼくのあたらしい歌」がMusic Videoとして収録(前半、メイキング付き。ブックレットを見るとスペシャルカメラマン加藤いづみさんのクレジットが)
本当にベストなライヴパフォーマンス。
40年以上見てきた拓郎さんのライヴ中でもベスト5に入る!!!(←では、その他の4本はどれ?ってことになりますが、それはまた別の機会に)
緻密でありながらゆとりのある、そして何よりも拓郎含めバンド全員が楽しみながらライヴを行っていることがひしひしと伝わってくる。
出来れば(最近の2年間隔ではなく)早く、このバンドメンバーでライヴが見たいなぁ。
収録してほしかった『流星』拓郎さんの"一瞬のアクション"(ピタっとあわなかったキメのワンフレーズ部分に対しての"惜しい!"みたいな動作)がロングショットながら入ってた!

当ブログ内・関連記事
"吉田拓郎・1976年『明日に向かって走れ』ツアーのチラシ、2016年首都圏ツアーのことなど"
http://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/1976-757d.html

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2017-02-11

"I want you to play the piano for me"『マリアンヌ(Allied)』ロバート・ゼメキス監督、ブラッド・ピット、マリオン・コティヤール、他

注・内容、台詞、ラストに触れています。
マリアンヌ
Allied

監督 : ロバート・ゼメキス
出演 : ブラッド・ピット
マリオン・コティヤール
リジー・キャプラン
マシュー・グッド
ジャレッド・ハリス、他

A1

Memo1
実写に戻り、全映画ジャンル網羅中のゼメキス監督。
(既にジャンルとしてはコメディ、SF、アドベンチャー、ドラマ、アニメ合成、シリアス、実話ものなどなど…)
ほどよいズーム、パン、カット割り…このゆとりある演出!
それにプラスして過去、未来の別時間(ある時はロックンロール誕生の瞬間、ある時は西部開拓時代、ある時はビートルズのいる時代、そして今回は第二次大戦中のカサブランカとロンドン)のその場所に連れていってくれるケレン味(砂漠のラブシーン、空襲のさなかの出産シーン)の溶けこみ具合(あ〜、映画見たァとニマニマしてしまいます)。
まさに二枚看板のスター映画。
ブラッド・ピットそしてマリオン・コティヤール
カサブランカパートでのふたり。
『カサブランカ』の変奏曲としてハンフリー・ボガードとイングリッド・バーグマンを思い起こしてしまう。
ラストが空軍の飛行場で、しかも上司である大佐が「彼が自らの手で射殺した。これは命令だ」と自殺であることを隠しマックスをかばう。
(一瞬『カサブランカ』のようにふたりを逃がすのか???とも思ったが、さすがにそこまでは)
さらに『カサブランカ』想起の…
どうしても妻がスパイだということを信じられないマックス。
無実であることの証明として弾けるはずだというピアノ。
(その曲がこちらも『カサブランカ』繋がりの"La Marseillaise")
その時の台詞
I want you to play the piano for me.
ロンドンパートの空襲シーン。
コニー・ウィリス『ブラック・アウト/オールクリア』でタイムトラベルした航時史学生が見た光景はこんな感じだったのでは?と思ったビジュアル。
カサブランカパートでのマリオン・コティヤールの視線、動作から醸しだされる誘惑度合い、そしてこんな台詞「カサブランカでは夫はセックスの後は、屋上で寝るのよ」
完全なハッピーエンドとは言えないが、少しほっとする余韻を残すのは終戦後、大きくなった娘のアンとマックスの夢であった(それはマリアンヌにも聞かせていた)メディシンハットの牧場で過ごすふたりの後ろ姿と窓辺に置かれたマリアンヌとの結婚式での写真のショットで締めくくられているからかもしれない。

Memo2
衣装デザインはジョアンナ・ジョンストン(Joanna Johnston)
今年の第89回アカデミー賞・衣装デザイン賞にノミネート。
マリオン・コティヤールの着ているリキッドサテンのドレスなど、ジョアンナ・ジョンストンによる衣装はもうひとつの主役ともよべる素晴らしさ!
1980年代からスピルバーグ、ゼメキス両監督作品を手がけてきてるけれど、そろそろ受賞しても…
こちらはコスチュームデザイン特別映像
(スケッチなども写っています。字幕付き)
https://www.youtube.com/watch?v=RNdWvW_VJjo
ゼメキス監督作品のタイトルデザインというと『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『フォレス・ガンプ/一期一会』『コンタクト』など多くを手がけているNINA SAXONが思い浮かぶが本作はSCARLET LETTERSによるシンプルなもの。
本ブログ内、ゼメキス監督関連過去記事
『抱きしめたい( I Wanna Hold Your Hand)』
http://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-6203.html
『フライト(Flight)』
http://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-124b.html
『ザ・ウォーク(THE WALK)』
http://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-a9b2.html

A2

『マリアンヌ』公式サイト
http://marianne-movie.jp/


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