2017-04-08

『レゴバットマン ザ・ムービー(The Lego Batman Movie)』クリス・マッケイ監督、ウィル・アーネット、ザック・ガリフィアナキス、マイケル・セラ、レイフ・ファインズ、他

レゴバットマン ザ・ムービー
The Lego Batman Movie

監督 : クリス・マッケイ
Voice Cast : ウィル・アーネット
ザック・ガリフィアナキス
マイケル・セラ
ロザリオ・ドーソン
レイフ・ファインズ、他

物語・町を守る孤独なヒーロー・バットマンのもとに、ロビンがやって来る。ところが、ロビンのあまりのお調子者ぶりに、二人は全く息が合わない。そんな中、ジョーカーが宇宙に閉じ込められていた悪者たちを脱走させ、世界の危機を救うべくバットマンとロビンは立ち上がるが…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

B1

Memo1
素晴らしい!
まっとうなバットマン正編映画。
遡るバットマンヒストリー(や、それにまつわる小ネタ)を折り込みつつ、ブルースウェインの過去と(合せ鏡としての)ジョーカーとの対峙、そしてロビン、バットガール誕生までをも描く離れ業。
擬音も楽し。
"レゴで遊んでますよ〜"オーラ出しまくりの口で言う光線の音
「ピュ」「ピュピュ」
そして!そして!!クライマックスの割れるゴッサムシティをつなぎとめる最後の音が…
「カチッ」
(レゴでなければなしえない大団円)
笑ったオープニングロゴ紹介
"黒(Black)"
"恐怖に駆り立てる音楽"
「観客と映画会社を不安に落とし入れる」
"ロゴ"
"ワーナー・ブラザース"
「どうしてブラザースではないのか」
"DC"
「バットマンで儲けた会社」
最後に
"役に立ちそうな言葉"(←笑)
またエンドクレジット前には
"白(white)"
「白い画面で終わる映画はいい映画」
"回収される伏線の数々"(←笑)
悪役テンコ盛り
正統バットマンヴィラン総出演はもちろん
ジョーズ、ドラキュラ、半魚人
サウロンからヴォルデモート卿、キングコング
『マトリックス』エージェントスミス
グレムリンが嬉しかったなぁー
(さすがにここはワーナーならでは)
ロブスターをひとりで食べるバットマン
レンジの前でじーっと待つ姿が…(泣)
同じく、ひとり、ホームシアターで映画を見るバットマン
(↑外部出力端子、多い 笑)
…で、そこ、笑うところ違いますよ↓
トム・クルーズ『ザ・エージェント』
(↑ラストでもういちど、伏線回収今度は仲間と同じシーンで大爆笑)
また、ジョーカーにバットケイブを乗っ取られた際にDVDライブラリーを暴露される。
『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』
『理想の恋人』
そして
「セレンディピティ!?」
「セレンディピティー!!!」
アルフレッドの声をレイフ・ファインズ(ヴォルデモート卿ではない)
スーパーマンはチャニング・テイタム、といちいちツボ。
(「俺と同じひとりぼっちのヒーロー」と思いきや「ジャスティスリーグ」の設立周年パーティを盛大に開いている)
さらにコンピューター('Puterと呼んでる)がSiri …って笑
(まあ出てくるスマートフォンがiPhoneですから)

Memo2
タイトルデザインは制作会社と同じアニマル・ロジック(Animal Logic)
http://www.animallogic.com/
End Title > SCARLET LETTERS
前作『LEGO® ムービー(The Lego Movie)』のタイトルデザイン
Main On End TitlesはAlma Mater
こちらはインタビューとメイキング記事
http://www.artofthetitle.com/title/the-lego-movie/

B2

映画『レゴバットマン ザ・ムービー』
http://wwws.warnerbros.co.jp/legobatmanmovie/

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2017-04-01

"Hello Stranger"『ムーンライト(MOONLIGHT)』バリー・ジェンキンズ監督

注・内容、台詞に触れています。
ムーンライト
MOONLIGHT

監督・脚本 : バリー・ジェンキンズ
出演 :  トレヴァンテ・ローズ
アッシュトン・サンダース
アレックス・R・ヒバート
マハーシャラ・アリ
ナオミ・ハリス
アンドレ・ホランド

物語・マイアミの貧困地域で、麻薬を常習している母親ポーラ(ナオミ・ハリス)と暮らす少年シャロン(アレックス・R・ヒバート)。学校ではチビと呼ばれていじめられ、母親からは育児放棄されている彼は、何かと面倒を見てくれる麻薬ディーラーのホアン(マハーシャラ・アリ)とその妻、唯一の友人のケビンだけが心の支えだった。そんな中、シャロンは同性のケビンを好きになる。そのことを誰にも言わなかったが…。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Moonlight

※Memo1
ドキュメンタリーにならないよう、あえてスコープサイズで撮影し、すごく繊細に室内ライティング(蛍光灯の元での映像は特にドキュメンタリー色が出てしまうと思うのでカラーグレードでの調整込みで)に気を使ったガラス細工のような作品。
LGBTQ、いじめ、ドラッグ、人種などが表立って語られるわけではなく(それはレイヤーとして織りこんで)ひとりの少年の内面を通して描いていく美しさを秘めたドラマである。
幼少期( i.Little )、少年期( ii.Chiron )、青年期( iii.Black )のそれぞれ演じるのは3人の別々の俳優。
(監督が決め手としたのは"同じ雰囲気を感じさせる目")
1章、2章はかなり近い見た目だが、3章は場面が変わるなり「誰!?」と思わせるようなマッチョで金歯で、いかつい車に乗った姿で現れるシャロン(この見た目は変わっていても本質は変わらないことを体現するかのような構成とキャステイングは本当に上手い。そして、その本質の変わらなさがはっきりわかる、酷い仕打ちをしてきて「許して」という母親と交わす言葉とまなざし、態度にあらわれる)
アカデミー賞助演男優賞を受賞したマハーシャラ・アリ演じる麻薬ディーラー、ホアン。
シャロンにとって、父親代わりであり、メンターであり、手を差しのべる人でもある。冒頭、チラッと見た少年たちの走っていく姿。多くは語っていないが自身もそうだったのだろう、すぐにいじめられていると察知したのかシャロンが逃げ込んだ廃屋をみつけて、中へ入っていく。
そこで無理に喋らせないスタンスもよいし、まずは「何か、食うか?」の声のかけ方もひととなりが出ている。
(2017年3月30日放送『カンブリア宮殿』で「こども食堂」の経営者が言っていたが「子どもは自分の家のことをすぐには喋らないし、親のことを悪く言わない」ということがわかったうえでの対処って絶対あると思う。ホアンの台詞でそのことを思いだした。今年公開された荻上直子監督『彼らが本気で編むときは、』での主人公リンコが恋人の姪である母子家庭の子どもトモへも同じようなスタンスで接する姿が描かれていた)
海でシャロンに泳ぎを教えるシーン。
ホアンの台詞
「月明かりで、お前はブルーに輝く」
元となった戯曲のタイトル "In Moonlight Black Boys Look Blue"
ケビンとシャロンとの夜の海岸。
海は真っ暗で何も見えない。
(砂浜と波打ち際の境界線も見えず、画面でいうと上部だけが暗闇)
そこには波の音だけが聞こえる。
何回か繰り返される場面。
ラストシークエンス。
ケビンの営むダイナーのシーン
「シェフのおすすめ」にひとこと。
「いつからキューバ人になったんだ」
そして、「これを聴いて思い出したんだ」とジュークボックスでケビンがかけるバーバラ・ルイス(Barbara Lewis)のHello Stranger(1963)の歌詞が全てを語っている。
どんなに時が経とうとも、それがちょっと苦くつらい傷みをともなっていようとも、ふたりにとっては忘れえぬ思いでなのだ。
あの夜の海岸のできごとは。

※Memo2
美しいカラーグレード!
1章はブルー、2章は黄色み、3章はウォームトーン、そして被写界深度をあげてのクリアライトな風合い。
カラリストはアレックス・ビッケル
Color Collective
http://colorcollective.com/
‘Moonlight’ Glow:
Creating the Bold Color and Contrast of Barry Jenkins’ Emotional Landscape
http://www.indiewire.com/2016/10/moonlight-cinematography-color-barry-jenkins-james-laxton-alex-bickel-1201740402/
『ムーンライト』とウォン・カーウァイ作品を比較検証した動画
"Moonlight and Wong Kar-wai"
(TV Bros.16~17P、ファントムフィルム代表へのインタビューをまじえての記事より)
https://www.youtube.com/watch?v=66cIeb_nNO4
タイトルデザイン
使用フォント > Trade Gothic
Main-on-end titles、チャプタータイトルカード 画像
http://annyas.com/screenshots/updates/moonlight-2016-barry-jenkins/

映画『ムーンライト』公式サイト
http://moonlight-movie.jp/

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2017-03-30

タイトルデザイン_50 Picture Mill『パッセンジャー(Passengers)』モルテン・ティルドゥム監督、クリス・プラット、ジェニファー・ローレンス、他

注・内容に触れています。
パッセンジャー
Passengers

監督 : モルテン・ティルドゥム
出演 : クリス・プラット
ジェニファー・ローレンス
マイケル・シーン
ローレンス・フィッシュバーン、他

物語・近未来、5,000人を乗せた豪華宇宙船アヴァロン号が、人々の移住地に向かうべく地球を出発。到着までの120年、冬眠装置で眠る乗客のうちエンジニアのジム(クリス・プラット)と作家のオーロラ(ジェニファー・ローレンス)だけが、予定より90年も早く目覚めてしまう。絶望的な状況を打破しようとする二人は、次第に思いを寄せ合うものの、予期せぬ困難が立ちはだかり…。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Pass

Memo
孤島ひとりぼっち。バレーボールを相手にトム・ハンクスが2時間もたせた『キャスト・アウェイ』のような展開で進むかと思いきや、いろいろあって最後まで結構楽しい(科学的にどうのこうのは置いておいて)
その宇宙船ひとりぼっち、ジムを演じたクリス・プラット。
ほんとうに一枚看板のスターになったんだなー、と感慨深い序盤。
ジェニファー・ローレンス演じる、もうひとりの主人公オーロラという役名は『眠れる森の美女』のお姫様から?
『タイタニック』かと思いきやダグラス・トランブル監督『サイレント・ランニング』を想起した。
特にラスト。
ヒューイとデューイはいないけれど船内全体が完全緑化。
あと、原題がPassengersなのに何故『パッセンジャー』かと思ったら、先にアン・ハサウェイ『パッセンジャーズ』があった。
もうひとつ、予想していたことと違ったのはオーロラのコールドスリープを解いたのはジムだったということ(てっきり同じように隕石衝突による事故によるエラーかと思っていた)。そして中盤、乗組員のガスが目を覚まし船内には3人(正確にはアンドロイド・バーテンダーのアーサーもいる←多くの方が指摘している通りの『シャイニング』オーバールックホテルのバーのイメージ)となること。
クリス・プラットひとり芝居(ほとんど20分間はクリス・プラットを愛でるかのような…って、あの髭はいくらなんでも…笑)からのジェニファー・ローレンスとの2人芝居、そして…。
ラスト。
おややや!?
移住する惑星に近づき5000名の乗客のコールドスリープが解け、船内中央広場のシーン。
まず先頭で入ってきたキャプテンの顔が、まさかの…
で、エッ!?と思いつつ、エンドクレジットで確認してひっくり返ったアンディ・ガルシア(あれだけの出演シーンで、このクレジット表記とも思った)
タイトルデザイン関連。
・Main Title > Picture Mill
http://picturemill.com/passengers/
・additional editor: End Title Sequence
> Dustin Frost
・End Title
> SCARLET LETTERS

映画『パッセンジャー』 | オフィシャルサイト
http://www.passenger-movie.jp/

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2017-03-12

『モアナと伝説の海(Moana)』ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー監督、(Voice Cast) アウリイ・クラヴァーリョ、ドウェイン・ジョンソン、他

モアナと伝説の海
Moana

監督 : ロン・クレメンツ
ジョン・マスカー
Voice Cast : アウリイ・クラヴァーリョ
ドウェイン・ジョンソン
レイチェル・ハウス
テムエラ・モリソン
ニコール・シャージンガー
ジェマイン・クレメント
アラン・テュディック、他

Moana

Memo1
映画は見てみるまでは判らないもので(それこそ『フォレスト・ガンプ』に出てきたセリフのようだ)全く予想していたものと違った作品が眼前に繰り広げられての大拍手!
(その辺、日本版ポスターや予告編によるものだとは思うけれど、初日の観客層はおそらく女性客が7〜8割だったのでは?とパッと見の感じ)
それにしても、すごく違っていて、何この、めちゃくちゃな面白さ!
近年のディズニー作品がプリンス要らずのプリンセス独立ストーリーの趣き(昨年の『ズートピア』はポランスキー「チャイナタウン」まで匂わせつつのバディムービーだったし)が強くなっていく方向で本作もその流れ。
さらに今回は(も)ロマンス要素は、ほぼゼロ。
(なんといっても"マウイ"は半神ですし…←タトゥーが本心をビジュアルで見せ"こころの声"などというワンテンポ遅くなる表現ではないというところもアイデア)
モアナやマウイのキャラクターデザインがポスターやチラシなどの印象としてはあまりよい印象ではなかったのが、途中から俄然魅力的に。
まさに命を吹き込むアニメーション力!
先に試写で見た人がつぶやいていた"海のマッドマックスFR"(+スターウォーズ+ウォーターワールド)
ホントだ!確かに。
ココナッツ海賊"カカモラ"
(ドンドコドンドコシーンのディテール、じっくり見たい。きっといろいろ小ネタな動きをやっているに違いない)
と、なるとあいつはイモータンジョー?笑
(倒され方というか、ほとんどオウンゴール)
そして監督がインタビューで該当シーンについてジョージ・ミラー監督に言及してた!
スクリーン張りキャン、スコープサイズタイプ推奨(←勝手にそう名付けてますが、ビスタ・タイプ張りキャンだと上下黒みが出る場合が)。
これは大スクリーン案件作品!
冒頭、ちびっ子モアナがウミガメを助けて海に返してあげるシーン。
(↑葉っぱで日陰を作ってあげて、もう、ここだけでグッときましたが)
それに続く"海に選ばれたシーン"の水の表現の美しさ!
(こ、これは「十戒」や〜「アビス」や〜、とおぉぉぉっ!となった。ラストはまさに「十戒」そのもの)
モアナのペットであり友だちでもある子ブタの"プア"や、すっとぼけまくりの何をしでかすかわからないニワトリの"ヘイヘイ"らは今までのドラマセオリーだと、かなり重要な役回りになるところ、割りと小絡み(プアにいたっては海を怖がり、こころを返しに行く旅には参加せず)。
さらに(よくあるパターンである定石的ドラマツルギー)助けたウミガメの子が恩返しとばかりに登場することもないというあたりにも、今までとは違った次なる"ある種の流れの始まり"を感じてしまったりもするぐらい本作のストーリ展開はイイ!!
(字幕版に続いて日本語版も予備知識無しで見たら)タラおばあちゃんの声が夏木マリさんって…湯婆婆やん 笑
(そのタラおばあちゃんが、まさにメンターでありヨーダのようでもある)
モアナの台詞
(幾度となく繰り返される口上)
I am Moana of Motunui.
You will board my boat.
Sail across the sea.
And restore the heart of Te Fiti.


Memo2
Making of Moana
(Cast ADR / Animation B-roll / Scores)
島の粘土模型をいくつも造って、それをベースに作成していくところは驚き!(アートブックを見たらカカモラの島型戦艦の模型も!)
https://www.youtube.com/watch?v=rB5MpMDMpas

End Title Design > Brian Estrada
ロール前のタイトルカード部分。
シンプルに1点ずつ描かれた、力強さがあって本作のもつエナジーとピッタリで素晴らしい。
エンドタイトル後におまけあり。
(ロン・クレメンツとジョン・マスカーは『リトル・マーメイド』の監督ということで、このオマケにはなるほど~。そしてグラムロック・カニ"タマトア"(←笑)の日本語版キャストはROLLY←またしてもなるほどー)
そのエンドロールの一番最後に"あのキャラ"が登場(他にも隠れミッキーとか、あるらしいけれど画面では未確認)

モアナと伝説の海
http://www.disney.co.jp/movie/moana.html

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2017-02-24

『ラ・ラ・ランド(La La Land)』デイミアン・チャゼル監督、ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、J・K・シモンズ、他

注・内容、台詞に触れています。
ラ・ラ・ランド
La La Land

監督 : デイミアン・チャゼル
出演 : ライアン・ゴズリング
エマ・ストーン
J・K・シモンズ
ジョン・レジェンド、他

L1

Memo1
"映画は女優で"という小林信彦先生の教えに従ってエマ・ストーンが出ているだけで無条件に見ている者にとっては、まあ、それだけで満足。
(その点から言うとウディ・アレン近作2作は"さらに倍")
"Audition"を歌うシーン、そしてエンドクレジット後半に流れる"City of Stars"エマ・ストーンによるハミングバージョン。
『ワン・フロム・ザ・ハート』想起した初期予告編やポスターからのイメージとはかなり違う。
ただ、後半、部屋がエメラルドグリーンの光に包まれ続けるシーン、特にエマ・ストーン顔アップシーンとテリー・ガーやフレデリック・フォレストに同じように照らされていた光が、やや被る(あとテリー・ガーが家を出て行くシーンの後ろ姿を捉えたショットと似たクレーン俯瞰ショットがいくつか)
ウディ・アレン『世界中がアイ・ラヴ・ユー』を"その年のベスト1"にあげていた淀川長治先生が、ある種対極にある『ラ・ラ・ランド』を見たら、どんな感想だったのだろう?ということを考えている。
(『世界中がアイ・ラヴ・ユー』パンフレットの溢れる喜びに満ちたレビューとか読むと特に)
さて、ラストの解釈についてはいろいろ分れるところ。
映画史変遷(一応、ミュージカル映画・画面フォーマット変遷史←『ザッツエンタテイメント』がモノクロの最初の『雨に唄えば』から始まるように)
SUMMITロゴスタンダードスクリーンサイズから、かつて『聖衣』初上映の際の突如、カーテンが横に開きシネマスコープに変わる部分の再現(PRESENTED BY CINEMASCOPEがモノクロからカラーに変わるところも同時に)
そしてアイリス・フェードイン&アウト
(ラストの"The End"の締め方。ここでパノラマという言葉も)
と、変遷史を見せた上でラスト"もうひとつのありえた世界"を描くシーンで使われたのが16mmによるホーム・ムービーというところが"あるひとつの解"として用意されている。(脚本にもわざわざ16mmという指定がある)
つまるところ"映画もまた夢の一種"なのである。
いま見ている実際の風景も、頭の中でイメージしている映像も、スクリーンに映される映画も、その映画の中で描かれる"ありえたかもしれない、もうひとつの世界のイメージも全ては地続きで繋がっている。
横尾忠則さんも映画にまつわる画集「画集・絵画の中の映画」の中で引用されていたが江戸川乱歩先生のこの言葉を痛烈に思いだす。
「現世は夢、夜の夢こそまこと」
"もうひとつのありえた世界"
最初の出会いでキス、バンドへの誘いを断り、ミアの一人芝居は大盛況、セブはフランスでジャズピアニストとしてライブ、そして結婚、生まれてきた子供の性別が男の子と全て現実とは真逆だと考えると、フランスで撮影する映画のオーディションにはミアは落ちたということになる。
(では、その後どのように女優として成功したのか、夫と知り合ったのかは分からないが、プロセスがどうであれ、二人とも夢は実現したこととなるラストは結構、好みの締めくくられ方)
『ラ・ラ・ランド』パンフレットで町山智浩氏が触れているエンディングについての監督へのインタビュー記事
(ここで監督による"一応のひとつの解"が語られている)
Damien Chazelle Reveals the Movie That Influenced La La Land’s Ending
http://www.vulture.com/2017/01/movie-that-inspired-la-la-lands-ending.html
クスっと笑えたシーン
「私の車の鍵も」
「車種は?」
「プリウス」
「どのプリウス?」
(いっぱい吊るされた同じキー←どれだけTOYOTAばかりやねん←関西弁)
「緑色のリボンの」(←この点もはキーカラー)
冒頭、高速道路ダンスシーンでセブの乗る車の後部座席にぎっしりと入ったカセットテープ収納ボックスがチラリ。
姉に「座るな」と言っていたホーギー・カーマイケルが座った椅子が実現したセブの店の入口入ったところに、しっかりと展示されていた。
映画館でミアがセブを探そうとスクリーンの前に立つシーン。
誰ひとり、ミアの方を向いていない(それどころか、何もないようにスクリーンを見ている。セブの横を通り過ぎるカットもある。)
少し奇妙なシーン。
(思えば次項目に書いた逆光ハイコントラスト映像も奇妙といえば奇妙)
IMAX含めTOHOフリーパス・フル活用で劇場を変えて(現時点で)7ヶ所で見たけれど、上映環境によって、これほど印象が変わる映画も珍しい。
タップの音も判別しにくい場合もある。
(ハイコントラストはラストの"もうひとつのありえたかもしれない世界"の16mmフィルムパートのためにわざとやっていると思うけれど輝度による差は大)
パーソナルカラーコーディネート的には色合い(ウォーム・クールトーン)がちぐはぐに見えていた衣装(特に前半戦)も輝度の高いスクリーンで超ハイコントラストが映えた状態だと全く印象が変わった!

L2

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Memo2
ロゴ、メインタイトル、Typography及びグラフィック周りを手がけたのはShine Studio
(おぉぉぉっ!!と唸ったトップロゴなど画像あり)
http://shinestudio.com/projects/la-la-land/
La La Land - Movie References
ロシュフォールの恋人たち』『ウェストサイド物語』『雨に唄えば』『バンドワゴン』『巴里のアメリカ人』『ブロードウェイメロディ』など本作がオマージュ(リスペクト)した該当ミュージカルとの比較シーン動画。
https://vimeo.com/200550228
AllCityによる『ラ・ラ・ランド』Theatrical Campaign
http://www.allcitymedia.com/case-studies/la-la-land
第89回アカデミー賞に『ラ・ラ・ランド』でノミネートされた衣装デザイナー > メアリー・ゾフレス(コーエン兄弟作品多数)によるスケッチが掲載された記事 > http://www.hollywoodreporter.com/news/la-la-land-costume-designer-explains-retro-realistic-look-film-951231
参照にする映画をサンタモニカのビデオ店で借りてきてフレーム画像を印刷した話やセバスチャン(ライアン・ゴズリング)の2トーンシューズのこと、ミア(エマ・ストーン)が昼間に着ている普段着衣装探しのことなど。(H&Mにも!)
(『バンドワゴン』『雨に唄えば』から『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
セバスチャンの2トーンシューズ)
La La Land Production Notes (PDFファイル54ページ)
エンドクレジットも全て掲載されています。
(動画、画像関連マテリアルは別リンク)。
http://www.lionsgatepublicity.com/uploads/assets/LA%20LA%20LAND%20NOTES%20FINAL%209.7.16.pdf
'La La Land': How to Shoot a Musical Number
"Someone in the Crowd"の撮影風景 (IndieWire記事)
http://www.indiewire.com/2017/02/la-la-land-damien-chazelle-emma-stone-musical-number-someone-in-the-crowd-watch-video-1201783573/
twitter版の方でリツイートしたコダック社のメールマガジンでも紹介されているとおり本作は35mmフィルム(一部16mm)で撮影されています。
PANAVISION社のホームベージにも
http://www.panavision.com/la-la-land-theaters
さまざまな映画・ドラマの「どこで撮影されたの?」なども紹介しているサイトに掲載された『ラ・ラ・ランド』ロケ場所。
http://www.atlasofwonders.com/2016/12/la-la-land-filming-locations.html

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IMAX上映館初日先着プレゼントとして用意されたポスタービジュアル

映画『ラ・ラ・ランド』公式サイト
http://gaga.ne.jp/lalaland/

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2017-02-11

"I want you to play the piano for me"『マリアンヌ(Allied)』ロバート・ゼメキス監督、ブラッド・ピット、マリオン・コティヤール、他

注・内容、台詞、ラストに触れています。
マリアンヌ
Allied

監督 : ロバート・ゼメキス
出演 : ブラッド・ピット
マリオン・コティヤール
リジー・キャプラン
マシュー・グッド
ジャレッド・ハリス、他

A1

Memo1
実写に戻り、全映画ジャンル網羅中のゼメキス監督。
(既にジャンルとしてはコメディ、SF、アドベンチャー、ドラマ、アニメ合成、シリアス、実話ものなどなど…)
ほどよいズーム、パン、カット割り…このゆとりある演出!
それにプラスして過去、未来の別時間(ある時はロックンロール誕生の瞬間、ある時は西部開拓時代、ある時はビートルズのいる時代、そして今回は第二次大戦中のカサブランカとロンドン)のその場所に連れていってくれるケレン味(砂漠のラブシーン、空襲のさなかの出産シーン)の溶けこみ具合(あ〜、映画見たァとニマニマしてしまいます)。
まさに二枚看板のスター映画。
ブラッド・ピットそしてマリオン・コティヤール
カサブランカパートでのふたり。
『カサブランカ』の変奏曲としてハンフリー・ボガードとイングリッド・バーグマンを思い起こしてしまう。
ラストが空軍の飛行場で、しかも上司である大佐が「彼が自らの手で射殺した。これは命令だ」と自殺であることを隠しマックスをかばう。
(一瞬『カサブランカ』のようにふたりを逃がすのか???とも思ったが、さすがにそこまでは)
さらに『カサブランカ』想起の…
どうしても妻がスパイだということを信じられないマックス。
無実であることの証明として弾けるはずだというピアノ。
(その曲がこちらも『カサブランカ』繋がりの"La Marseillaise")
その時の台詞
I want you to play the piano for me.
ロンドンパートの空襲シーン。
コニー・ウィリス『ブラック・アウト/オールクリア』でタイムトラベルした航時史学生が見た光景はこんな感じだったのでは?と思ったビジュアル。
カサブランカパートでのマリオン・コティヤールの視線、動作から醸しだされる誘惑度合い、そしてこんな台詞「カサブランカでは夫はセックスの後は、屋上で寝るのよ」
完全なハッピーエンドとは言えないが、少しほっとする余韻を残すのは終戦後、大きくなった娘のアンとマックスの夢であった(それはマリアンヌにも聞かせていた)メディシンハットの牧場で過ごすふたりの後ろ姿と窓辺に置かれたマリアンヌとの結婚式での写真のショットで締めくくられているからかもしれない。

Memo2
衣装デザインはジョアンナ・ジョンストン(Joanna Johnston)
今年の第89回アカデミー賞・衣装デザイン賞にノミネート。
マリオン・コティヤールの着ているリキッドサテンのドレスなど、ジョアンナ・ジョンストンによる衣装はもうひとつの主役ともよべる素晴らしさ!
1980年代からスピルバーグ、ゼメキス両監督作品を手がけてきてるけれど、そろそろ受賞しても…
こちらはコスチュームデザイン特別映像
(スケッチなども写っています。字幕付き)
https://www.youtube.com/watch?v=RNdWvW_VJjo
ゼメキス監督作品のタイトルデザインというと『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『フォレス・ガンプ/一期一会』『コンタクト』など多くを手がけているNINA SAXONが思い浮かぶが本作はSCARLET LETTERSによるシンプルなもの。
本ブログ内、ゼメキス監督関連過去記事
『抱きしめたい( I Wanna Hold Your Hand)』
http://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-6203.html
『フライト(Flight)』
http://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-124b.html
『ザ・ウォーク(THE WALK)』
http://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-a9b2.html

A2

『マリアンヌ』公式サイト
http://marianne-movie.jp/


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タイトルデザイン_48 Shine Studio『マグニフィセント・セブン(The Magnificent Seven)』アントワーン・フークア監督、デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク、イ・ビョンホン、ピーター・サースガード、他

注・内容に触れています。
マグニフィセント・セブン
The Magnificent Seven

監督 : アントワーン・フークア
出演 : サム・チザム:デンゼル・ワシントン
ジョシュ・ファラデー:クリス・プラット
グッドナイト・ロビショー:イーサン・ホーク
ビリー・ロックス:イ・ビョンホン
ジャック・ホーン:ヴィンセント・ドノフリオ
バスケス:マヌエル・ガルシア=ルルフォ
レッドハーベスト:マーティン・センズメアー
エマ・クレン:ヘイリー・ベネット
バーソロミュー・ボーグ:ピーター・サースガード、他

Seven

Memo
"原案"の"翻案"の"新案"
様々な人種によるメンバー構成は意図的なものなどと言われていたが、監督インタビューなどを読むとたまたま"組みたかった役者"を集めたらバラバラになっただけと語っていて結果としてキャラクター分けを生みやすいキャスティングになったようだ。
「七人の侍」でのラスト、有名な台詞。
「今度もまた負け戦だったな…」
「えっ!?」
「勝ったのはあの百姓たちだ。わしたちではない」
(↑「荒野の七人」でも出てくる)
その締めの言葉は本作では無い。
しかし、それもさもありなん。
そもそもがデンゼル・ワシントン演じるサム・チザムは賞金稼ぎであること。
そして、かつてボーグ一味に家族を殺されたという復讐という理由付けもあるからだ。
あと、戦う野武士たちの人数が50人程度だったことと比較して本作は数百人というケタ違いの(実際、軍隊と呼んでいた)人数ということも変更された大きな要因だったのでは?
詩情あふれるシーンとガンファイトの対比が生む美しさ。
それこそが西部劇・ウェスタンの魅力。
その見たかったものを「どうぞーーーー!!!」と提示してくれたのが本作。
関西弁で"いいもん""わるもん"が判然とした、まさに昔「日曜洋画劇場」でよーくかかっていた西部劇のスタイル!
もしかして、8人目じゃないの?と思えるほどの活躍をする紅一点ヘンリー・ベネット。(『ガール・オン・ザ・トレイン』で車窓から見ていた"理想の夫婦"の妻役を演じていた同じ女優だと気づかなかった!まさにメイクアップならぬメイクダウン←造語です)
ラスト、去りゆくデンゼルら三人の姿にかぶさるボイスオーバー
"they were MAGNIFICENT"に続いて、あのエルマー・バーンスタインのテーマ曲(前半すぐに、やや似せて作られた新スコアを使いながら最後にドーンという泣かせる"決め方")に乗せて出てくるエンドタイトル。
タイトルデザインはShine Studio
エンドタイトル部分動画あり!
http://shinestudio.com/projects/the-magnificent-seven/
『駅馬車』(ジョン・フォード監督多数)から『ヘイトフル・エイト』まで。
西部劇・ウェスタンのタイトルデザイン集
http://annyas.com/screenshots/westerns/
(そもそも西部劇といえば、この書体というパターンはいつから?と思ってチェックしてみると最初期からという結論。最近はシンプルな方向にいっていたけれど、やはり王道路線がピッタリ)

『マグニフィセント・セブン』 | オフィシャルサイト
http://www.magnificent7.jp/

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2017-02-10

"ポーカーをする犬"『ザ・コンサルタント(The Accountant)』ギャヴィン・オコナー監督、ベン・アフレック、アナ・ケンドリック、J・K・シモンズ、ジョン・リスゴー、他

ザ・コンサルタント
The Accountant

監督 : ギャヴィン・オコナー
脚本 : ビル・ドゥビューク
出演 : ベン・アフレック
アナ・ケンドリック
J・K・シモンズ
ジョン・リスゴー、他

Ta

Memo
監督は傑作『ウォーリアー』がなかなか日本で公開されなかったり(カリコレ限定公開)同じく警察モノの佳作ながらDVDスルーされた『プライド&グローリー』と、結構不遇な扱いをうけているギャヴィン・オコナー
クローゼットを開けたときに「おぉぉぉ!!!ベン・アフレックがいっぱい吊るされている」と一瞬、目を疑った同じ肩幅広いスーツ、スーツ、スーツ…(←あ、冗談です…と、いう風に"死んだ目"とか"顎がわれているからすぐにバットマンって判る"とかいろいろツッコまれ気味なところも含めて、どこか好かれている役者なんだなぁ、と思っておりますです。)
あちらこちらに書かれているとおりクリスがこころを落ち着かせるために呪文のように唱える「ソロモン・グランディ」はイギリス童謡、マザー・グースの唄の歌詞(そしてDCコミックスの不死身の怪物の名前にも使われている)
寸分たがわぬ正確なリズムで過ごすクリスのライフスタイル。
(ガレージの開いていくシャッターへギリギリ車体すれすれにノーブレーキで入って行く見事なカーテクニック←仕事が完結しないことへ苛立った際との極端な落差)
アナ・ケンドリック演じるディナとクリス(ベン・アフレック)、ふたりの距離が少しずつ縮まっていく描き方がすごくよかったなぁ。
最初の書類をまとめて疲れて寝ているディナへ(近づいて触れることもしない)ぎこちない起こし方、外で昼食を食べているクリスへ話しかけてくるディナ、不正が判明した時、説明するクリス、犯人に命を狙われていることが判ってから隠れ家たるキャンピングカー(ジャクソン・ポロックの絵画とライトセーバーにアメコミって…笑)、ホテルへと移動してソファに並んで座るまでの位置関係。
この流れの中で最初に出てきた台詞に出てきた"ポーカーをする犬"が最後の最後、オチとして用意されていて、ここでほっとさせる余韻を残す辺りも本作の後味のよさのひとつでは?
クリスの事を調べさせるレイ局長(J・K・シモンズ)の真の目的、クリスに的確に指示を出す謎の声の主の正体など、まさにジグソーパズルのピースが収まるようにラストで回収させていくのも見事。
ラスト
ラマー社長(ジョン・リスゴー!←『トワイライト・ゾーン』で機上の翼の上のグレムリンより怖いぐらい目玉を飛び出させたぐらいの際立ち方もほしかったけどw))に雇われていた用心棒たちのリーダーは弟ブラクストンと判明。
(再会の約束をして)クリスへブラクストンへの台詞
「どうやって見つければいいんだ?」
「大丈夫だ。俺がおまえを見つけるから」
(これって、昔からよくラストに使われていたタイプの台詞で最近でも『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』でイルサがイーサンに言った"You  know how to find me."みたいな…。続きはそこから始められるということで続編期待大)
タイトルデザインはSCARLET LETTERS
小文字、黒地に白のシンプルなメインタイトル。

映画『ザ・コンサルタント』オフィシャルサイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/consultant-movie/sp/

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2017-02-04

『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち(Miss Peregrine's Home for Peculiar Children)』ティム・バートン監督、エヴァ・グリーン、エイサ・バターフィールド、エラ・パーネル、テレンス・スタンプ、ジュディ・デンチ、サミュエル・L・ジャクソン、他

注・内容、台詞、ラストに触れています。
ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち
Miss Peregrine's Home for Peculiar Children

監督 : ティム・バートン
原作 : ランサム・リグズ
出演 : エヴァ・グリーン
エイサ・バターフィールド
エラ・パーネル
ローレン・マクロスティ
フィンレー・マクミラン
サミュエル・L・ジャクソン
テレンス・スタンプ
ジュディ・デンチ、他

Mpp

Memo1
ティム・バートン監督、久々の"かいしんのいちげき!!!"
(大好きな)『ビッグ・フィッシュ』の趣きがあり随所に過去作を連想させられるシーンが散りばめられていてニマニマしながら最後まで見た。
確かに(少し前から言われていたとおり)ティム・バートン版『X-MEN』+『うる星やつらビューティフル・ドリーマー』(←同じ日を繰り返すループ仕様だけなのでちょっと違うか)でもあるけれど、やはりストップモーションを使ったイーノックの部屋で見せてもらった小型モンスターオモチャ人形の戦い(←こちら本物のアナログストップモーション)や(監督もインタビューで答えていた)ハリーハウゼン『アルゴ探検隊の大冒険』オマージュ、スケルトン・アーミーとホローガスト(字幕ではホロー表記)のブラックプールでの大乱闘シーンが最高!!(←雪がうっすら積もっている場所というのも良い←ちなみにエキストラとして監督自身も出演している)
キャステイングも面白い。
ティム・バートン監督の新たなるミューズ、ミス・ペレグリンを演じたエヴァ・グリーン、この人ならあり得ると思ってしまうジェイクのおじいちゃん役テレンス・スタンプ、まさかのジュディ・デンチ、そして"へらず口をたたきまくる悪役"をやらせたらピカイチのバロン役サミュエル・L・ジャクソン
ジェイク役、エイサ・バターフィールドも如何にもバートン好み。
そして(同じくおそらくバートン好み)エマを演じたエラ・パーネルも注目(『わたしを離さないで』ルース『マレフィセント』『ターザン』ジェーンと共に子供の頃や少女期を演じていた)
そして"奇妙なこどもたち"のキャラ分け。
ラストのチームワークをいかした総力戦の描き方に見事に繋がっている。
(双子の能力がバロンやホローとのラストバトルまでわからなかったけれど、ある意味"最強")
素敵なエンディング
バロンたちを倒し、祖父エイブも助かり、1943年9月3日の円環が閉じてしまってエマにさよならを言い、現代に戻ったジェイク。
すぐに祖父に会いに自転車を走らせるジェイク。
玄関前で抱き合う二人。
そのジェイクに祖父エイブが。
「誕生日プレゼントだ」
「まだ早いよ」
開いた本の間から世界中の紙幣が(一番上の紙幣が福沢諭吉!)
「エマのところへ行け」
「行き方はわかるはずだ」
(自分の居場所に戻って行くジェイク)

Memo2
ロケに使われたベルギーにあるお城(Torenhof Castle)、その他ロケに関しての紹介記事(←ここのWEB中「どこで撮影されたの?」はロケーション紹介サイトとしてもすごく楽しい!『ラ・ラ・ランド』『グランド・ブダペスト・ホテル』『インフェルノ』等々…)
http://www.atlasofwonders.com/2016/09/filming-locations-miss-peregrines-home.html
タイトルデザインは『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』など、最近、エンドタイトルにこの名前を見ない月はないというMatt Curtis
制作スタジオ > Fugitive
こちらはプロジェクトページにつき他の作品も掲載されています。
(オープニングタイトル部分動画有り)
http://www.fugitivestudios.co.uk/#projects
衣装デザインは『シザー・ハンズ』以来、ずっとティム・バートン作品を手がけているコリーン・アトウッド(Colleen Atwood)
※アカデミー賞・衣装デザイン賞を3回受賞
こちらは映画館(ArcLight cinema)での衣装展示(オリーヴ、エマ)を紹介しているブログ記事(オリーヴのイメージは、ちょっと『シザー・ハンズ』のウィノナ・ライダー想起←庭の植木などオマージュ部分もあるので、まさに!そしてエマの鉛の靴も展示)
Miss Peregrine's Home for Peculiar Children movie costumes on display...
http://hollywoodmoviecostumesandprops.blogspot.jp/2016/09/miss-peregrines-home-for-peculiar.html

Mpp2

『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』オフィシャルサイト
http://www.foxmovies-jp.com/staypeculiar/


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2017-01-28

"そっと涙をふくマント"『ドクター・ストレンジ(Doctor Strange)』スコット・デリクソン監督、ベネディクト・カンバーバッチ、レイチェル・マクアダムス、マッツ・ミケルセン、ティルダ・スウィントン、他

注・内容、台詞に触れています。
ドクター・ストレンジ
Doctor Strange

監督:スコット・デリクソン
出演 : ベネディクト・カンバーバッチ
レイチェル・マクアダムス
マッツ・ミケルセン
ティルダ・スウィントン
キウェテル・イジョフォー
ベネディクト・ウォン

Ds1_2

Memo
いやー、面白かった!!!
マーベル作品でも、ちょっと傍系(と、勝手に呼んでいる)『アントマン』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』が好物な者として、これはホントに楽しい(ギャグに走りがちだけど、まぁ無手勝流にいろいろやれるところが、またヨロシ。ディズニーはんも、主系絡ませといたら気ぃつけへんと思いますし←関西弁)
笑った台詞
(劇場でも1番ウケた)
「これはマントラ?」
「パスだ。Wi-Fiの」
「そこまで未開の地ではないからな」
ひとことキャッチフレーズで言い表せる名シーン
"そっと涙をふくマント"
いろいろ助けてくれるマント。
今後の活躍にも期待させてくれる行動 笑
"傷を負ったら飛び込めクリスティーン救急医療"
三段オチとしてはストレンジ、エンシェント・ワンと、あともう一回ほしいところだが、それをやっちゃあクドイということで(しかし、こちらのクリスティーンとの絡み方も次回作で出てきそうなパターン)
"ウォンを笑わせられたら一人前"
「名前はそれだけ?」
「エミネム」「ボノ」「ビヨンセ」といろいろやって見るが笑わない。
そのウォンが最後の最後(カエシリウスを追い払った後)に笑うシーンがオチとして用意されている。
クリスティーンを演じたレイチェル・マクアダムス(ガイ・リッチー『シャーロック・ホームズ』でアイリーン役だったというのも…←うっすらカンバーバッチ繋がり?)
拝みたくなってしまうほど神々しい頭のティルダ・スウィントン(エンシェント・ワン役←扇子を左手、後ろに持つポーズがカッコイイ)。
『007』『TVシリーズ・ハンニバル』から『スターウォーズ』までキャリア大横断中のマッツ・ミケルセン(カエシリウス役)と、"こりゃー、反則やん"とツッコミたくなるほど見事なキャスティング。
エンドクレジット後のお楽しみは恒例二段構え。
ひとつめはソーとロキの行方について(飲んでも飲んでも減らないビールジョッキシーンw)
ふたつめはラスト、兄弟子だったモルドが(いわゆるヴィラン)として登場するであろう予兆部分が描かれている。
全編通してテーマとしては"時間"
永遠の命のための時間、無限に繰り返される時間(結果、これが解決策となる)
そして最初からモチーフとして出てくるスティーブン(ドクターストレンジ)が集めていた時計コレクション。(←オレ様スゴイ感があふれる時計が1点ずつ回るディスプレイですがw)
だが、手の手術のために全て売り払ってしまうこととなり最後に残っているのがクリスティーンからプレゼントされた時計(これを最後まで持っていたということもよいなぁ)。
ラスト。
その時計をしっかりとつけ直すシーンできっちりと締めくくられる。
出てきた瞬間「おぉっ」と思った音楽について、書かれた記事。
ロッキング・オンの音楽情報サイト RO69
"ピンク・フロイドとの意外な関係。そして、ヴィサージって…"
http://ro69.jp/blog/rockinon/155348
タイトルデザイン(main-on-end titles)は『アントマン』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』なども手がけたsarofsky
サイト記事にも書かれているとおりマンダライメージ。
(これはマンダラの概念とも被る時計モチーフでもありますね)
sarofsky(エンドタイトル部分画像あり)
http://www.sarofsky.com/work/#!/doctor-strange

Ds2_2

ドクター・ストレンジ 公式サイト
http://marvel.disney.co.jp/movie/dr-strange.html

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