2017-05-11

『カフェ・ソサエティ(Cafe Society)』ウディ・アレン監督、ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート、スティーヴ・カレル、ブレイク・ライブリー、他

注・内容、台詞に触れています。
カフェ・ソサエティ
CAFE SOCIETY

監督 : ウディ・アレン
出演 : ジェシー・アイゼンバーグ
クリステン・スチュワート
スティーヴ・カレル
ブレイク・ライブリー、他

物語・1930年代。ニューヨークに暮らす青年ボビー(ジェシー・アイゼンバーグ)は、刺激にあふれた人生を送りたいと願いハリウッドに向かう。そして彼は、映画業界のエージェントとして大成功を収めた叔父フィルのもとで働く。やがてボビーは、叔父の秘書を務める美女ヴォニー(クリステン・スチュワート)のとりこになる。ひょんなことから彼女と距離を縮められて有頂天になり、結婚まで考えるようになるボビー。しかし、彼女にはひそかに付き合っている男性がいて…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

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Memo1
『ラジオデイズ』を軸に過去作全体を展観しているような趣きがある。
もっとも、その語り口。
既に名人至芸(例えるなら落語のような)の領域に達しているウディ・アレンなればこそのこと。
ボビーの恋は成就されない苦さがあれどもラストを新年で迎えることによって、どこかしら晴れやかな気分で劇場をあとにできるのだ。
ロスとニューヨーク。
ヴォニーとヴェロニカ。そう、まさに"ふたりのベロニカ"?
(キェシロフスキ監督の『ふたりのベロニカ』のように一瞬、すれちがうような接点もなく顔を合わせることはない)
この対をなすふたりの女性へのボビーのアプローチの仕方がロスとニューヨークでは全く違う。ロスではブロンクスから出てきたばかりで、まるで学生のような猪突猛進型だったのがニューヨークではクラブを成功させ自身に満ちた強引なアプローチに。
笑った台詞。
(毎度のことながらユダヤ人自虐ネタ)
「死刑の上にキリスト教に改宗するなんて」
「ユダヤ教にも来世があったらもっと信者が集まるのに」
スティーブ・カレルは『フォックスキャッチャー』で演じたデュポンの姿が怖くて怖くて、その演技があってか終始おさえぎみに話すボビーの叔父フィルとダブって見えた(こういう役、本当に上手い)
また兄ベンを演じたコリー・ストールが、そのくわえタバコの不敵さもあわせて見事な演技。(それゆえの改宗した際の刑務所での台詞が妙に可笑しい)
ニューヨークで知り合い、結婚するヴェロニカのブレイク・ライブリーは『アデライン、100年目の恋』でも1930年代を生きる(と、いうか100年間を演じる)女性を演じていて、写っているだけで華やかさが半径500mにふりまかれる。
文藝別冊『ウディ・アレン』冒頭対談での芝山幹郎氏『カフェ・ソサエティ』について「にやっとしたのは、キャステイングですね~(中略)~クリステン・スチュワートなんて『パニックルーム』の小娘だったのに、ここへ来て急成長ですね」←小娘って 笑
ドキュメンタリー『映画と恋とウディ・アレン』でダイアン・キートンがウディ・アレンを初めて見たとき「なんてカワイイ(cute)人なの」と思ったというインタビューの答え。
これ、ボビーに対してのヴォニーの台詞「かわいい。車のライトを見て動けなくなった鹿みたい」と見事なシンクロぶり。

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Memo2
撮影監督ヴィットリオ・ストラーロと初タッグ。
(そして初デジタル)
詳細記事が下記に↓
【FILM AND DIGITAL TIMES】
Passage from Film to Digital
: Vittorio Storaro, ASC, AIC

PDFファイルで閲覧、保存可。
http://www.filmanddigitaltimes.com/wp-content/uploads/2016/04/75FDTimes-Storaro-PassageToDigital.pdf
具体的なグレーディングについてなど詳細に書かれています。参考としてエドワード・ホッパー「サマータイム」やレンピッカなどの絵画も。
Coloristは『ブルージャスミン』や次回作『Wonder Wheel』も手がけるAnthony Raffaele
ハリウッドパートはウォームトーン、ブロンクスパートは彩度を落としたクールトーン(銀落としのようなザラツキ感も)、ニューヨークパートはその中間、明るみのあるトーンと分けられている。1シーンだけクールからウォームへほとんど気づかないレベルでトーン変調する場面(ロスとブロンクスとの手紙のやり取りが読まれるところ)があった(もしかして、ウディ・アレン作品初?)
1930年代を再現した衣装に注目
スージー・ベンジンガー(Suzy Benzinger)
本作では「シャネル(CHANEL)」の衣装協力のもと当時のファッションが忠実に再現され、劇中でクリステン・スチュワートやブレイク・ライブリーが着用するドレス類からジュエリーまで提供されている。
↓こちらはFashionsnapの記事。
http://www.fashionsnap.com/news/2017-05-04/cafe-society/
(なお劇場によってはクリステン・スチュワートが出演しているCHANELのCMが本編の前に流れる)
タイトルシークエンスのフォントはおなじみのWindsor
ウディ・アレン監督はAmazon配信ドラマでも、やっぱり使用フォントはWindsorだった!
考えてみれば『アニー・ホール』以降『インテリア』を除いて全部そうだったかも。

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Memo3
↑ウディ・アレン本が並んでる!
左から文藝別冊『ウディ・アレン』評伝『Woody ウディ』『ウディ・アレンの映画術』(撮影時点では未発売の『ウディ・アレン完全ヴィジュアルガイド』宣伝チラシも置いていた)
評伝『Woody ウディ』(デイヴィッド・エヴァニアー著/ 大森さわこ 翻訳) 分厚い!二段組みなれど品のある書体、行間で読みやすい。
紙質を変えたモノクロ写真ページが巻頭と中盤合計32ページ(撮影風景や女優とのスナップなど)
公認ではないけれど協力はする形でウディ・アレンといくつかのメール交換が行われていて、その文言も読める。
締めくくりで「会いませんか」という著者に対して、ついに対面なった部分も書かれています。
文藝別冊『ウディ・アレン』はエッセイ・論考・コラム・作品評で構成されたアレン作品を見続けた者にとっても、これから順に見ていこうと思っている人にもおすすめのムック本。
作品評に当時のパンフレットからの再録がおさめられているのも嬉しい。
・『ウディ・アレン完全ヴィジュアルガイド』はオールカラーで基本見開きで1作品が紹介される、まさにガイドブック。
(ちなみに『アニー・ホール』と『マンハッタン』は5ページ)

映画『カフェ・ソサエティ』公式サイト
http://movie-cafesociety.com/

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2016-06-12

『教授のおかしな妄想殺人(Irrational Man)』ウディ・アレン監督、ホアキン・フェニックス、エマ・ストーン、他

注・内容、オチに触れています。
教授のおかしな妄想殺人
Irrational Man

監督 : ウディ・アレン
出演 : ホアキン・フェニックス
エマ・ストーン
パーカー・ポージー
ジェイミー・ブラックリー、他

物語・アメリカ東部の大学。孤独で気力のない哲学科の教授エイブ(ホアキン・フェニックス)は、ある日不快な判事についての話を聞く。自分がその判事を殺害するという完全犯罪を妄想した途端、よどんでいた彼の人生は鮮やかに色づき始める。一方、エイブのことが好きな教え子ジル(エマ・ストーン)は、教授が奇妙な殺人妄想に夢中になっているとは知らず、恋心を募らせていくが…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

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※Memo1
なんとも見事な、絵に描いたような太鼓腹のヨレヨレ教授エイブ役のホアキン・フェニックス。
人生の意味を失い鬱気味で、その上、自殺願望があって実存主義の危機を語る、昼間から大学内でもウィスキーを隠し持つ(←隠してないけれど)という、なんとも大丈夫かぁー、と思ってしまう男…が、そういった、ちょっと翳りのある雰囲気がよいのかジルはエイブに惹かれていってしまう(この、やたらとモテる主人公はいつも通り)
ジルに誘われ仕方なく出たパーティで、ロシアンルーレットを平然とやってのけるエイブ。
ここで拳銃が奥の棚から出てきた時に、一瞬、目のいろが変わる。
ここでのシーンありきの、レストランで後ろの席にいた人たちの会話を盗み聞いて知る、よからぬ判事を、この困っている人にかわって始末してあげようと思い立つことに。
この物語展開だと『マッチポイント』の倫理的に否だけど、もっと違う罰を背負うパターンか『誘惑のアフロディーテ』のような「んな、アホな」(目の前にヘ リコプターが着陸してきて、あれよあれよの)ご都合主義的オチか(あるいは偶然も、また真理的オチ)、ウディ・アレンの「アンビリーバボー」と声が聞こえ てきそうな『さよなら、さよならハリウッド』の小咄的オチか。
さて本作は…
喜劇か悲劇か不条理な世界をアイロニカルに。
(哲学喜劇とでも、申しましょうか←これ、以前にどなたかの著書で書かれていた気がするのですが、お名前失念)
判事殺害計画を実行に移してから、突如として"生きがい"を感じ、夜はぐっすり眠れるし、朝食もきっちりとれるようになったエイブ(表情も体型も変化)がジルと遊園地に出かける。
その遊園地でルーレットゲームで景品としてゲットした懐中電灯が、まさかの命取りになるとは!?
見どころ→いつの間にかホアキン・フェニックスとエマ・ストーン、どちらもウディ・アレンに見えてくるところが、可笑しくておかしくて。(←脳内変換可。まるでウディ・アレンとウディ・アレンが話してるような)
特にエイブが実際に殺人犯だと判明したあとのジルの身振り手振りが 笑

※Memo2
エマ・ストーンのファッション、可愛い!←そこかい!(関西弁)
衣装デザイナーは『ブルージャスミン』のSuzy Benzinger
『ブルージャスミン』の時はケイト・ブランシェットのためにカール・ラガーフェルドによるシャネルのジャケットを用意したが、本作はいたってカジュアル。
ピアノを習い、哲学を専攻し、詩にも造詣が深いジルが、いかにも好みそうな、タッセルを用いたヒッピー/フラワーチルドレンムーヴメントの頃の柄や素材を元にしたワンピースが素敵!
撮影監督は『僕のニューヨークライフ』『ミッドナイト・イン・パリ』『ローマでアモーレ』『マジック・イン・ムーンライト』とウディ・アレン監督の近作を多く手がけているダリウス・コンジ
Opening credits – typography
(the Movie title stills collection記事より)
http://annyas.com/screenshots/updates/irrational-man-2015-woody-allen/
Ramsey Lewis Trioの「The "In" Crowd」がほとんどテーマ曲のようにバンバン流れる。あと、David O’Neal「Angel in the Snow」(←美しい曲)が音量的には小さいけれど印象的。 
IRRATIONAL MAN Soundtrack
Song/Music List

http://www.lyricsoundtrack.com/movies/irrational-man-soundtrack-list

ロケ地
ロードアイランド州のウェストグリニッジやサルベレジーナ大学/Salve Regina University、ビーヴァートレイル州立公園(灯台付近の海岸に立って下記、ポスターのような"ホアキン・フェニックスごっこ"ができる!)
こちらは大学での撮影画像
http://www.woodyallenpages.com/2014/08/2015-film-braylin-college-salve-regina-historic-hill-chez-pascal/
画像(約170枚)や各国のポスター、他『教授のおかしな妄想殺人』関連の記事がまとめられたWoody allen Pages
http://www.woodyallenpages.com/films/irrational-man/


Im

映画『教授のおかしな妄想殺人』公式サイト
http://kyoju-mousou.com/

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2015-04-23

"恋は魔法?"『マジック・イン・ムーンライト(Magic in the Moonlight)』ウディ・アレン監督、コリン・ファース、エマ・ストーン、他

注・内容、台詞、ラストに触れています。
マジック・イン・ムーンライト
Magic in the Moonlight
監督 : ウディ・アレン
出演 : コリン・ファースエマ・ストーン
ジャッキー・ウィーヴァーマーシャ・ゲイ・ハーデン
アイリーン・アトキンスハミッシュ・リンクレイター
サイモン・マクバーニー

物語・魔法や超能力など信じない皮肉屋のイギリス人マジシャン、スタンリー(コリン・ファース)は、ある大富豪をとりこにしているアメリカ人占い師の正体を暴いてほしいと頼まれる。南フランスの富豪宅を訪ねるも占い師ソフィ(エマ・ストーン)が発揮する驚異的な透視能力にただただ驚かされ、それまでの人生観を覆される羽目に。その上、かれんな容姿で明るく活発な彼女に魅了されてしまい…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

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「タロットカード殺人事件」のウディ・アレン本人によるトランプマジックあたふたも楽しかったけど本作におけるコリン・ファース演ずるスタンリー(モデルがいるらしい)の"天才悪魔フーマンチュー"的というか"ハイ、わたし中国は広島の生まれ"ゼンジー北京師匠的マジシャン姿もいきなり怪しオモシロでつかみバッチリ!しかも超毒舌(ファンがサインを求めてきても「あー、ハイハイ」とばかりに無視 w)
本作の時代設定もあって、いわゆる妖精事件を扱ったシャーロック・ホームズをピーター・オトゥールがフーディニをハーヴェイ・カイテルが演じていた『フェアリーテイル』を思いだした。(神秘主義と科学のせめぎ合いという意味でも)
ウディ・アレン作品の中では軽め(とはいえ職人芸)だが、この上なくロマンティックなトーンとラストシーンをもった本作、いいなぁー
突然の雨に逃げ込んだ天文台。
子供の頃、空が怖かったというスタンリー(このあたりの会話で実は未知なるもの、大いなるものに対して畏怖の念を持っていたのだなーということが垣間見られる)
天体望遠鏡のための天井を開けたとき見えたのは雨が上がった空に輝く月。
"人生は喜劇か悲劇か"
それはウディ・アレン作品の幾つかの作品でもよく見られるテーマ。(『メリンダとメリンダ』のように、それこそ同じ事柄をふたりのメリンダから喜劇編、悲劇編とはっきりとわけて描いていた作品もある)
そして今回はマジックか本物のの占い師(霊能)か、ロジックかスピリチュアルかの対照的図式。
スタンリーが初めてソフィに会ったとき「中国に何か関係している?」と言い当てられてドキッとしたのと同時に実はソフィに対して一目惚れ的にもドキッとしていたのでは?
(その後スタンリーが信頼している伯母さんとの自分だけしか知らない秘密を当てられてすっかり、これは本物の超能力霊能だ!とあっさり信じてしまう←この転向具合がアレンらしい隠しアイロニーw)
よくよく考えてみると友人がスタンリーを騙すために仕組んだ大芝居。このことがないとスタンリーとソフィは出会ってなかったわけだから、そう、それこそまさに"恋は魔法"
ラスト
(前段階として降霊術シーンで返事として机を叩くような音が1回の場合はイエス)
自分がどんなにソフィーのことを愛していたかを告げているスタンリー
「その大きな瞳と笑顔にもう一回会いたい。聞こえるなら返事をしてほしい」
するとドンと机を叩く音が1回。
「ソフィー?」
もう一度机を叩く音が1回
「僕と結婚してほしい」
また1回
ふりかえるスタンリー。
ソフィの姿が。
キスをする二人でエンドクレジットへ。

Memo2
撮影はダリウス・コンジ
『ミッドナイト・イン・パリ』『ローマでアモーレ』のトーンは本作にも引き継がれアレン好みのウォームカラーで整えられている。
タイトルデザイン
Black on Whiteによるお馴染みのタイトルカード
Typefaceは他の多くの作品と同じWindsorでした。
(特に「&」の部分に特徴がよくでています)
衣装デザイナーはウディ・アレン作品には欠かせないソニア·グランデ
スケッチと電話インタビュー。デザインに際して使用した写真や絵画も掲載されたNational Post記事
http://news.nationalpost.com/arts/movies/woody-allens-costume-expert-on-magic-in-the-moonlight
監督が青色について嫌がっていること(前述通りウォームトーン好み)を常に念頭においているということや素材についても語っている。
ソフィの(ラスト近く、スタンリーと仲違いして富豪と結婚することに!?となった際の)婚約指輪と伯母さんにまつわるジュエリーがVan Cleef & Arpelsのハイジュエリーが用いられていました。
(エンドクレジットの一番最後に謝辞が)
『王様のブランチ』でのウディ・アレン特集。
アレンの仕事場「マンハッタン・フィルム・センター」でのインタビュー。
地上波でこれぐらい長い特集は初めてかもという約15分。既出インタビューだと思うけど『マジック・イン・ムーンライト』コリン・ファース&エマ・ストーンインタビューも少々。
演出術などを語ったのち『マジック・イン・ムーンライト』についてこう締めくくり→「とてもロマンティックでマジカルな映画をつくりました。見れば気に入ると思うけど、もし気に入らなかったら僕に電話して文句を言えば善処するよ」

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映画『マジック・イン・ムーンライト』公式サイト
http://www.magicinmoonlight.jp/

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2014-07-13

『ジゴロ・イン・ニューヨーク(Fading gigolo)』ジョン・タトゥーロ監督・主演、ウディ・アレン、ヴァネッサ・パラディ、シャロン・ストーン

注・内容、特に劇中セリフに触れています。
ジゴロ・イン・ニューヨーク
Fading gigolo
脚本・監督・主演 : ジョン・タトゥーロ
ウディ・アレンヴァネッサ・パラディ
シャロン・ストーン

物語・不況で書店を閉めることになったマレー(ウディ・アレン)は花屋を営む友人フィオラヴァンテ(ジョン・タートゥーロ)をジゴロにして男娼(だんしょう)ビジネスで金を稼ぐことを思い付く。早速友人を説得し開業すると、クールで男前なジゴロは裕福な女性たちにモテモテ。商売は繁盛するがジゴロがある未亡人アヴィガル(ヴァネッサ・パラディ)に恋をしてしまい…

Gigolo

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最初から最後までウディ・アレンが出ずっぱり。そして初めから喋る喋る喋る!
ウディ・アレンが自身の監督作品以外の作品に出演するのは「ヴァージンハンド」以来14年ぶり。まあ、そういうこともあってか嬉々としてウディ・アレンがウディ・アレンを演じています(その上アクティブ!)←素晴しい(?)ピッチング姿も見られます。
・レッドソックス・ネタでケビン・ユーキリスのバッティングフォームを真似て見せるシーンも
・アヴィガルの子供たちと自分の子供たちとで試合をしようということになった時、「そんなことに意味が」とかいろいろ言うアヴィガルの子供らにマレーが
「体にいいぞ」←笑
ジョン・タトゥーロがユダヤ系のしかも神学校に行っていたという設定自体が「おいおい」とツッコミものですがラテン語やフランス語などを少しだけ話せたりするあたりが怪しいけどちょっと信じてみようかな、とさせるあたりの描き方が上手い。
マレーがポン引きを始めるきっかけとなったセレブな女医役でシャロン・ストーン。なにやら過去作のセルフパロディ的な役回りイメージ。
笑った台詞、シーン。
・店をたたむことになった書店で本を整理しながらフィオラヴァンテに言うセリフ。
「今では希少な本を買う人が希少だ」
・何故、自分をジゴロに選んだのかという問いに。
「顔じゃないんだ」
「ミック・ジャガーを見ろ。あの口を開けて歌っている姿を。まるでホラーだ」←い、いいのかぁーw
・シャロン・ストーン演ずる女医と電話で話すマレー。
「3人でプレーしたことあるの」
「ニューヨーク大停電の時に」
「何も見えなかったけど」
・マレーのポン引きのことやアヴィガルとフィオラヴァンテの関係などがバレてラビによる審議会の議場で。
その時の弁護士との会話がいちいち面白い。
「もし有罪の場合は…」
「石打ちの刑だ」
「大丈夫。過去何十年も執行されていないから」
あと、審議会にアヴィガルが現れて全てのことを告白した際にいらぬことを喋る弁護士に。
「空気、読めよ」(←ここのタイミングは絶妙なので是非、劇場で)
本作はある意味、ヴァネッサ・パラディ演ずる高名なラビだった夫を持っていた未亡人アヴィガルのお話でもあります。
戒律のこともあって夫の死後、誰とも肌を触れ合うことが許されず(握手もダメ)地毛を人目に晒すこともNGでずっとウィッグをつける生活を続けてきたアヴィガル。
そんな彼女のこころをときほぐしたのがフィオラヴァンテ。
背中のマッサージをうけながら、それまで耐えてきたものから解放され、こらえきれず涙する。
ショーウィンドウに足を止めて飾られた洋服に見入るやわらかい表情。ときめきが写りこんでいる。
結局、ラストは別れることとなるのだがフィオラヴァンテとの出会いがアヴィガル自身が一歩、前に進みだしたきっかけとなったことは確かなのだから。
終盤、本編に流れる歌をヴァネッサ・パラディが。
(サントラ11曲目)
Vanessa Paradis
Tu Si Na Cosa Grande

Memo2
宣伝デザイン(パンフレットも)は大島依提亜さん。
大きな声で言えないけど(←言ってますが 笑)本国ビジュアルより絶対、本作のちょっとエスプリの効いたユダヤ系フレンチ小噺みたいな物語には、日本版デザインの方がピッタリだと思っておりますです。
イラストは「モンテーニュ通りのカフェ」ポスターや中島さち子TRIO CD「REJOICE」ジャケット、「コララインとボタンの魔女」のコンセプトアートなども手がけられた上杉忠弘さん。
タイトルデザイナーはDana Schechter
(古い8ミリフィルム想起のオープニングに重なるタイトル)

映画『ジゴロ・イン・ニューヨーク』公式サイト
※ニューヨークロケ地マップあり
http://gigolo.gaga.ne.jp/

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2014-04-09

ウディ・アレン監督、ケイト・ブランシェット主演『ブルージャスミン(Blue Jasmine)』

ブルージャスミン
(Blue Jasmine)
ウディ・アレン監督
ケイト・ブランシェットが本作でアカデミー賞、ゴールデングローブ賞(ドラマ部門)の主演女優賞を受賞した(他、各種映画賞多数)

物語・ジャスミン(ケイト・ブランシェット)は夫ハル(アレック・ボールドウィン)とニューヨークでぜいたくな生活を送っていたが、全てを失い、サンフランシスコに暮らす妹ジンジャー(サリー・ホーキンス)のアパートに身を寄せる。過去のセレブ生活にとらわれ、神経をすり減らしていたジャスミンだったが、ある日お金持ちの男性ドワイト(ピーター・サースガード)と出会い、自分の身の上についてうそをついてしまう。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

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Memo1
なるほど海外評で書かれている通り映画化もされたテネシー・ウィリアムズ原作「欲望という名の電車」を想起。(ウディ・アレン監督がそのことについて言及してるかは未確認)
本作の過去(ニューヨーク)と現在(ロサンゼルス)の流れるような地続き感はそのままジャスミンの混乱と繋がっていて、さすがウディ・アレン監督といった巧みさ。
冒頭、機中。隣の席の人と話しているジャスミン。
しかし、それはいつの間にか、エッ⁉︎だ、誰に向かって話してるの⁉︎という全くの独り言(自分語りへ)と変わっていく。(自分は気づいていない)
ロサンゼルス空港について、迎えに来た人とその隣の人の会話。
「知り合い?」
「あの人、私に話しかけているかと思ったらずっと自分のことを話し続けているの」
家も財産も夫も全てを失いジャスミンが身を寄せることとなった妹ジンジャーの家とライフスタイルとの落差。そして全く今までの自分の周りに存在すらしなかったタイプの妹の夫(このあたりが「欲望という名の電車」とダブるところ)
※その何故失ったのか、といった理由が最後の最後に判明するあたりの構成も唸った!
そんな中、出会う裕福な男性ドワイト。
これは逃せられないチャンスと思い過去の出来事を隠しウソをついてしまう。
(そもそもジャスミンという名前も自分で勝手につけた、いわばセルフプロデュースなのだが…)
ふたりの間は親密になって一瞬、病もおさまってきたのかと思いきや妹の元・夫に過去をバラされてしまい、息子からも「もう顔も見たくない」と告げられ最後にはさらなる精神的崩壊をもたらすこととなる。
カール・ラガーフェルドによるシャネルのジャケット(※)。いつも同じケリーバックを持ち歩き、それらのファッションがジャスミンの唯一の拠り所にも見えて哀しい。
とにかくケイト・ブランシェットのアカデミー賞受賞納得の凄まじい演技に目が釘付けとなる。
終盤、もはや総毛立つ怖さ‥
脇汗を滲ませての過去(フランス人の家政婦のことを愛していると告げられ、取り乱し夫ハルにわめき散らす)と現在(ある事がきっかけで仲が悪くなっていた妹夫婦の寄りが戻っているところへドワイトと破談となったジャスミンが戻ってくる)の描写。
※「サンセット大通り」でのグロリア・スワンソンのあの姿を思いだした)
そして、妹の部屋を出て通りのベンチに腰をかける。
ぶつぶつ、何かをつぶやくジャスミンに隣で新聞を読んでいた女性が気味悪がって場所を離れる。
そこに流れる"Blue Moon"(思い出の曲だ)
もう言ってることが支離滅裂になっているジャスミン。
そこで幕を閉じる。

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撮影は「それでも恋するバルセロナ」に続いて2作目となるハビエル・アギーレサロベ(Javier Aguirresarobe)
ウディ・アレンというといくつかの例外を除いて暖色系(ウォームトーン)がベースとなっているがロサンゼルスが主だった舞台となる本作も。
衣装デザインは「セレブリティ」「それでも地球は廻っている」Suzy Benzinger
カール・ラガーフェルドがケイト・ブランシェットのために制作したシャネルのジャケットに対してSpecial Thanksが(※)
"Special Thanks to Karl Lagerfeld for the CHANEL jacket created especially for Cate Blanchett"

映画『ブルージャスミン』公式サイト
http://blue-jasmine.jp/

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2013-06-16

ウディ・アレン監督『ローマでアモーレ (To Rome with love)』

ウディ・アレン監督によるローマを舞台に描かれるお馴染みの恋愛群像劇(艶話)『ローマでアモーレ (To Rome with love)』「タロットカード殺人事件」以来の本人出演の他にアレック・ボールドウィンロベルト・ベニーニペネロペ・クルスジュディ・デイヴィスジェシー・アイゼンバーグエレン・ペイジ、オルネラ・ムーティ、他

Rome

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開始早々、久々にジタバタするウディ・アレン本人の登場。飛行機の中で「乱気流が〜」と言ってジュディ・デイヴィスにすりすりするアレン。←ファンとしてはもう、これだけで嬉しいのですが( ´ ▽ ` )
「んなアホな」設定でオペラを歌うファビオ・アルミリアートや突然、わけわからず「有名人」になったロベルト・ベニーニの話などローマの休日、甘い生活、終着駅…と、映画的記憶名所を廻りつつ4つのエピソードが語られる。

ひょんなことからアントニオ(アレッサンドロ・ティベリ)の妻ミリー(アレッサンドロ・マストロナルディ)と勘違いされた高級コールルガール、アンナ(ペネロペ・クルス)。叔父たちに招かれた実業家パーティで次々と「アンナ」「アンナ」とセレブたちから声をかけられる件が可笑しい。その度に「ミリーよ」「今はミリー」と訂正するところも可笑しい。で、その間に実は妻ミリーにもツヤツヤの艶話が起きようとしていた。
著名なアメリカの建築家ジョン(アレック・ボールドウィン)は、30年前に住んでいた界隈をウロウロしているときに若いアメリカ人男性で、建築家志望のジャック(ジェシー・アイゼンバーグ)と出会う。その後まるで(最初はその場にもいたのだが、そのうちシャドーイメージ、心の声として)付きまとう助言マンになってジャックの彼女サリー(グレタ・ガーウィグ)の友人モニカ(エレン・ペイジ)へ惹かれていくジャックに対して「やめておけ」と忠告する。このエピソード、アレンお得意のひとつの語り口。(それにしても心の声にしては圧が高いアレック・ボールドウィンw)
ウディ・アレン演ずるイタリア語が読めない(話せない)前衛オペラ演出家wという設定からして既に笑えるけど劇中、やたらと聞き間違い、言い間違いを繰り返すのもひとつのギャグになっている。娘の彼氏の名前「ミケランジェロ」をひたすら「マイケランジェロ」と言ったり(字幕には出ていなかったけど多分→)「ナポリ(napoli)」を「ニプル(nipple)」と聞いたり。
1番可笑しかったのが葬儀屋を営む義理の父親と初対面の時。中から出てきて握手をした際に「すみません。仕事中だったもので」の台詞のあとアレンがじーっと「??」マークで手を見つめるシーン(←確かに、その仕事中ってなんだw)

例によって最後は丸く納まっていくアレン節(実はいろいろあるのだが表面的に)。それは「誘惑のアフロディーテ」で叶わぬ恋と失意の中、車を運転しているミラ・ソルヴィーノの前に突然、道路に不時着してくるセスナの操縦士とメデタシメデタシチャンチャン♫となるとか「世界中がアイ・ラブ・ユー」のドリュー・バリモアが婚約者(エドワード・ノートン)をふってフラフラ〜とティム・ロス演ずるちょっといかがわしい男に惹かれるが結果、元の鞘に収まるのと同じように(ややアイロニーをこめつつ)大団円を迎えるのだ。
ロベルト・ベニーニとウディ・アレンの同一画面共演シーンが無いのは少し残念だが下記に書いたとおり、主役がローマの街なので、この語り口となったのかな、と推測。
全体にかかるエッセンスは「有名人」
建築家やオペラ演出家、歌手や突如「有名人」になる一般人やミリーに言い寄るイタリアのスター役者サルタや超有名コールガールまで様々。それらが交通整理のおじさんが語るとおりローマの街では全てがドラマとなる訳ですね。

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ロケ地ガイド「Movie Tourist」より
『ローマでアモーレ』ロケ地
http://movie-tourist.blogspot.jp/2013/01/to-rome-with-love-2012.html
各シーンとロケ地の写真が掲載されています。

映画『ローマでアモーレ』公式サイト
http://romadeamore.jp/


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2012-12-15

ドキュメンタリー『映画と恋とウディ・アレン』

ウディ・アレンのこれまでの足跡、創作過程、出演してきた多くの俳優インタビューなどで綴るドキュメンタリー『映画と恋とウディ・アレン』。監督・脚本・共同編集・製作はロバート・B・ウィード

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Memo
ダイアン・キートンがウディ・アレンを初めて見たときに「なんてカワイイ(cute)人なの」「結局、彼は手に入れられなかったけど今でも親友よ」発言していて、素敵な関係でいいなぁー♫
「たくさん撮ると、そのうち名作が生まれると思うんだ」とか、いつか「市民ケーン」のような作品がとか、いかにもという発言も多数(こんな感じの監督役、前に演じていたような…w このどこから現実かわからない感はアレンのアレンたるところ)。
時系列に並べて構成されているのでフィルモグラフィーとして、当時の時勢と共にわかって面白い(例の事柄も)。「ラジオデイズ」が自伝的映画なのでぴったりはまっていた。
以前BSで放送されたリチャード・シッケル構成ドキュメンタリー【ウディ・アレン 映画と人生】(Woody Allen : A Life in Film←こちらを元に書籍化されています)と【映画と恋とウディ・アレン】どちらにも「スリーパー」のロボット頭引っこ抜きシーンが出てた(結構ウケていたので、これを機にスクリーンで…、っていかが?←誰に)
編集室でのウディ・アレン(この部屋、よくDVD特典に入っているインタビューにも登場していますね)。画面にアンソニー・ホプキンスが映っているので、こちらはおそらく「恋のロンドン狂騒曲」を編集中のシーン。一緒に映っているのはアレン作品編集でお馴染みのアリサ・レプセルター?
実際に作成されたドキュメンタリーはこちらより90分長い(未見)。「地球は女で回ってる」「スコルピオンの恋まじない」「おいしい生活」「メリンダとメリンダ」辺りがバッサリと省略されているのでそちらにも触れてるのかな。ただ劇場で公開する映画としては調度よい長さでポイントも押さえられていて過不足ない仕上がりになっています。
下記、画像はパンフレット(特に版型バリエーション多様化以降。背景に鎮座しているのは、おそらく世界最大サイズのパンフレット「セレブリティ」を開いたところ)

Allen_p

『映画と恋とウディ・アレン』公式サイト
http://woody-documentary.jp/


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2012-05-27

ウディ・アレン監督『ミッドナイト・イン・パリ』(Midnight in Paris)

注・内容、台詞に触れています。
ウディ・アレン
の監督生活47年、監督作42本目にして自己最高の興行成績を樹立した『ミッドナイト・イン・パリ』本作でゴールデン・グローブ賞の脚本賞を受賞。アカデミー賞では作品・監督・脚本・美術の主要4部門にノミネート(脚本賞で受賞)

物語・映画脚本家のギル(オーウェン・ウィルソン)は、婚約者イネズ(レイチェル・マクアダムス)の父親の出張に便乗して憧れのパリにやってきた。脚本家として成功していたギルだが虚しさを感じ、現在は本格的な作家を目指して作品を執筆中だ。そんなギルの前にイネズの男友達ポールが出現。心中穏やかでないギルだが真夜中のパリの町を歩いているうち、1920年代にタイムトリップしてしまう。そこはヘミングウェイ、ピカソ、ダリなど、ギルの憧れの芸術家たちが活躍する時代だった。(TurquoiseBlue部分、goo映画より抜粋)

Mip_woody

Memo1
冒頭、Sidney Bechet "Si tu vois ma mère"が流れる中、パリ観光案内の趣で約3分間。
朝の人通りの少ない時からお昼、しとしととした雨、土砂降りの雨、雨上がりの補導、夕暮れのパリ、夜のシャンゼリゼ通りやエッフェル塔…。観客を街自体が魅惑的なパリへと誘う(いざなう)
※一瞬ですが映画館もしっかり映していますよ。
真夜中を告げる鐘の音
座り込んでいたギルの目の前にビンテージなプジョー
そしてついて行った先にはギルが憧れていた1920年代のパリが。(この辺りの説明なしでスッとタイムスリップしても違和感なく描かれているのはアレンならでは)
フィッツジェラルドとゼルダ、ヘミングウェイ、コール・ポーター…数多くの芸術家たち。
そしてヘミングウェイに連れられて行ったサロンでピカソとその愛人アドリアナ(マリオン・コティヤール)と出会う。

1番笑った台詞
ギルとアドリアナの前に馬車が表れ、連れられて行くとそこにはベル・エポックのパリが。キョロキョロと辺りを見回してマキシム・ド・パリの中へ入って行く時。
「なんて素晴しい街なんだ」
「商工会議所にお礼を言わないと」
(これウディ・アレンが言いそうな台詞で思わず脳内変換したw)
ガートルード・スタイン(キャシー・ベイツ)がマティスの新作を「500フランで買うことに」の台詞にギルが(驚いた顔で)「それはお買い得だ」

ギルは雨のパリを気に入っているがイネズやその母の反応はいまひとつ。そのギルの台詞。
「雨に濡れたパリが美しい」
ラスト、パリに留まることにしたギルは(コール・ポーターのレコードがかかっていたアンティークショップで知り合った)ガブリエルと偶然出会う。
そこでも、同じ台詞。
そして、あの真夜中を告げる鐘の音が…。
(昔の方がよいと思っていたギル。実は1920年代での出来事が微妙に現在を書き換えている。それがこの出会いであったり…)
そのガブリエルを演じたレア・セドゥー(レア・セイドゥ) は2本の「MIP」に出演したことに→「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」と「ミッドナイト・イン・パリ」(髪の色が違うと別人のよう)
ギルの婚約者イネズを演じたレイチェル・マクアダムスはちょっと損な役回り。しかし、これ他の役者では引っ掛かりが多すぎて過去軸の物語がぼやけてしまうので実は重要なキャスティングだったと思います。
夜な夜な出かけるギルを怪しんだ義父が頼んだ探偵がタイムスリップのオチに(乗る車か馬車で行く時代が変わる?w)

Memo2
ウディ・アレン監督、見た目の印象からあまりインタビューなどを受けないと思われがちですが実はめちゃめちゃ多くのインタビューに答えていたりします。(DVDの映像特典にも、度々収録。その際に次回作などについて語っています)
特に面白かったのが「キネ旬・2012年6月上旬号」ウディ・アレン監督インタビュー(16P特集・表紙も!)
「タイムスリップできるとしたら、どの国のいつの時代」の問いに「〜(略)〜行きたいところはあるけど住みたいとは思わないんだ。だってエアコンがないところ、抗生物質がないところには住めない」(←らしい答え 笑)←しかも本編と関連ありw
ちなみに雑誌など過去ウディ・アレンの大特集が組まれたのは「マッチポイント」公開時のキネ旬2006年9月下旬号(36ページ)と月刊PLAYBOY2006年5月号「総力特集・ウディ・アレンはなぜ美女に愛されるのか」(オールカラー・37ページ)

Memo3
魅惑的なロケ地(いかにも観光地的な場所から1920年代と繋がるいわれの場所まで多数)→セーヌ河岸、オランジュリー美術館、ロダン美術館、ジヴェルニーのモネの庭園、ヴェルサイユ宮殿、マキシム・ド・パリ…
ロケ地ガイド(Film locations for Midnight In Paris)
http://www.movie-locations.com/movies/m/Midnight_In_Paris.html
ロケ地マップ(Midnight in Paris filming locations — Movie Maps)
http://moviemaps.org/movies/bw

Memo4
制作順だとひとつ前になる「恋のロンドン狂騒曲」が今年(2012年)の秋、次回作「To Rome With Love」が2013年に公開決定になっていて、一安心。既にUS版DVD(2枚組)が発売になっているドキュメンタリー映画「Woody Allen : A Documentary」も公開される模様。

※追記
「Woody Allen : A Documentary」は「映画と恋とウディ・アレン」(113分版)のタイトルで公開。

 

映画『ミッドナイト・イン・パリ』公式サイト
http://www.midnightinparis.jp/


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2011-10-31

ウディ・アレン監督、ミラ・ソルヴィーノ主演『誘惑のアフロディーテ』

ウディ・アレン監督・主演、ミラ・ソルヴィーノがアカデミー助演女優賞を受賞した『誘惑のアフロディーテ』。今年遂に日本初DVD化されました。他にヘレナ・ボナム・カーター、F・マーレー・エイブラハム、ピーター・ウェラー

物語・生まれたばかりのベビーを養子に迎えたワインリブ夫妻。ルックス、IQ、性格の三拍子揃った息子マックスの成長ぶりに、夫レニー(ウディ・アレン)は鼻高々。しかし一方で夫婦仲は崩壊寸前。そこでちょっとした浮気心から息子の実の母親探しに熱中し始めたレニーは、驚くべき真実と直面する。(ピンク部分、ビデオ解説より抜粋)

アフロディーテ…Aphrodite
ギリシャ神話に登場する愛と美の女神。其の美しさに魅せられた神々は、みな彼女を妻に望んだという。

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Memo
探し当てた母親(実は娼婦、でも純粋)を演じたミラ・ソルヴィーノとアレンのやりとりが最高におかしい。オチもきいていて素晴らしい。
ミラ・ソルヴィーノのあっけらかんとした下ネタにドギマギすねウディ・アレンも。
そういえば今年(2011年)公開されたアレン『人生万歳!』も、ある種、偶然と幸運についての素敵な考察でした(エヴァン・レイチェル・ウッドとミラ・ソルヴィーノのキャラもダブってるし♫)
オープニングはギリシャの円形劇場。古代ギリシャ劇のように舞台にあがる合唱隊(この合唱隊が本編の中にも登場して場面場面を歌う)。
撮影はカルロ・ディ・パルマ。ウォームトーンの画面がとてもよい。

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公開時のパンフレット(上記)
横長の版型にエッセイ、ジャズ・ピアニスト/ディック・ハイマン(ウディ・アレンの多くの作品に参加。「マンハッタン」「ラジオ・デイズ」「ハンナとその姉妹」「ブロードウェイと銃弾」などのサントラの中にピアノでクレジットされています)のインタビュー、シナリオ採録も掲載。

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2011-01-06

ウディ・アレン『人生万歳!』

注・内容、台詞に触れています。
ウディ・アレン監督記念すべき40本目の作品『人生万歳!』。久しくニューヨークを離れロンドン、バルセロナを舞台とした映画を撮っていたアレンが古巣に戻っての(しかも、いささかシニカルだが)ロマンティック・コメディ。偶然と幸運についての素敵な考察。

物語・かつて物理学でノーベル賞候補にもなったボリス(ラリー・デヴィッド)は、自殺に失敗、妻にも去られ今では子供相手にチェスを教えて生計を立てる古アパートでのトホホ生活。そんなボリスのもとに、ひょんなことから南部の田舎町から家出してきたメロディ(エヴァン・レイチェル・ウッド)という若い女性が転がり込んできた。最初は戸惑っていたボリスだが…。


MEMO1
ボリスは必ずある歌を歌いながら手洗いをする。
その時の台詞「2回繰り返すと細菌が落ちる」。ボリスの変人ぶりを端的に表すシーンw
そして締めの台詞
「あなたが存在してるのも運なのだ」

MEMO2
撮影はハリス・サヴィデス。ガス・ヴァン・サント、デヴィッド・フィンチャー監督作品の撮影監督として有名。(と、いうことは『ゾディアック』のあのデジタル撮影も!)。そしてソフィア・コッポラ『Somewhere』が本年公開。『人生万歳!』におけるウォームトーン(Yellow Under Base)の画面は物語ともピッタリマッチ。

MEMO3
パンフレットデザインはアレン映画といえば、お馴染みの大島依提亜さん。何やら丸い、もしくはマウスパッド?開くとアレンの眼鏡モチーフ?まったくアレン映画に興味のない人が「可愛い」と言った表紙と形^^ この形、ご本人曰く「すべては丸く納まる」だそうですw
なるほど、映画本編のエンディングからパンフレットへと見事に丸く納まりました^^

※追記
そういえばアレン『誘惑のアフロディーテ』も、ある種、偶然と幸運についての素敵な考察でした(ミラ・ソルヴィーノとエヴァン・レイチェル・ウッドのキャラもダブってるし^^)

※追記(2011.5)
DVD特典としてアレンへのインタビュー
前回のインタビューに続いて今回も眠そうだけどw すごく幅広い質問で面白い。中でもこれ→次の企画(「Midnight in Paris」の次) についての質問に「何年も出演してないから僕が出る映画にしようかな」←やった( ´ ▽ ` )ノ


ウディ・アレン『人生万歳!』
公式サイト
http://www.jinsei-banzai.com/

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