2016-12-30

『この世界の片隅に』こうの史代原作、片渕須直監督・脚本、のん、細谷佳正、稲葉菜月、尾身美詞、小野大輔、潘めぐみ、岩井七世、他

注・内容、台詞、原作に触れています。
この世界の片隅に

原作 : こうの史代
監督・脚本 : 片渕須直
出演(Voice Cast) : のん
細谷佳正、稲葉菜月
尾身美詞、小野大輔
潘めぐみ、牛山茂、新谷真弓
岩井七世
小山剛志、津田真澄、他

Konoseka1

Memo1
129分の上映時間。長いのかな?と思っていたら「エッ!?もう終わり」あっという間。
もう少しこの世界に浸っていたい。
本当に素晴らしすぎてなんだかボーっとしてしまった。
映画史に残る映画に出会うことは、そうざらには無い。
(もしかすると映画を見始めてからの40数年の中でも、数本あったか無かったかといったレベル)
終映あとの場内。
そんな瞬間に立ち会ったのではないのか!?、と、いった感慨が"この喩えようのない言語化不可能な鑑賞後すぐの気持ち"となって現れているのではないだろうか?とも思える空気。
これこそ"劇場で映画を見るということの魅力"の最大要素だと思います。
いろいろ驚いた事だらけなのだが、まず動き幅が小さくてジワーと動いていくすずさんたちのアニメイト部分。
公式ガイドブック、パンフレット共に片渕監督がインタビューでロングレンジとショートレンジの"仮現運動"について語っているところが面白い。
(あとは、その実験精神!)
google第2検索ワード候補として"傘"が出てくる!
割りと早い段階(←公開初日)から出ていたので初見ですぐに検索数が増えたのではと推測。

Konoseka_book

Memo2
パンフレットに"すずさんの生きた時代"として"世の中の動き"と"すずさんの日々"が対比して年表になっている。これがまたなんともなんとも細かくて「中野本町に海苔を届けに行く」とか「もんぺを縫う」とか。
すずさんのぼぉ〜っとしたところが現れた(ちょっと細かめの)好きなシーン。
呉の港に浮かぶ戦艦や巡洋艦の名前に詳しい晴美ちゃん(晴美さん←すずさんは"晴美さん"と呼ぶ)
指さしながら、すずさんに説明する。
「へぇー、ほいじゃあ、うちもお礼に」
「大きな雲じゃろう」
「うん」
「かなとこ雲、言うてね」
「うん」
「大雨になります」
「えっ!?」
(ちなみに原作だと、ほんの8コマのシーンだけれども、こういった細やかなところもアニメーション化しているところもスゴイ、そして何よりもリスペクトに溢れている)
音響監督も片渕須直監督。
(些細な音、微細な音から爆撃時の凄まじい音まで、その緩急つけられた隅々まで行き届いた音響も素晴らしい)
「その冬は雪が多うて春が待ち遠しかった」の(ナレーション)台詞に続く遠く響き渡る空襲警報のラッパの音!!
(この音響定位の見事さ)
鑑賞後すぐに、ふと思い浮かんだこと。
拓郎さんの全編広島弁の歌詞「唇をかみしめて」がよぎった。
人が生きとるネー
人がそこで生きとるネー
人がおるんヨネー
人がそこにおるんヨネー

Voice_konoseka

Memo3
本作は徐々に支援していく番組(媒体)などが増えていったことでも、まさにエポックメイキングな映画ともいえます。
そのうちのひとつ→上記、画像(テレビ撮り)MBS夕方のニュース『Voice』で放送された「楠公飯」レシピの特集。
実際に記者が炊いていくところから撮影。(確かに分量は増えているけれど、美味しくなさそう…。)
※MBSは「ちちんぷいぷい」でも『この世界の片隅に』を大きく時間を割いて取り上げていました。
『BRUTUS』No.837年末恒例の映画特集。
予告編による映画選び4パターンの1本として『この世界の片隅に』の記事
特筆すべきは、ヒロインを演じる「のん」の声。ナレーションではなく劇中からのセリフのからの引用だが、吸引力が半端でなく、本予告編のための録り下ろしに聞こえるほどの生々しさがある。(解説文より抜粋)
最後に。
(誰もが書いていますが)
そう!この、のんさんの声がまさに本作のひとつの肝となったとも言える"すずさん"そのものでした。

追記
片渕監督がtwitterで"いわゆるCG、一切使ってません。手描きと切り紙アニメばっかり"の発言に新年早々ビックリ!!

Konoseka2

劇場用長編アニメ「この世界の片隅に」公式サイト
http://konosekai.jp/

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2016-08-29

『君の名は。』新海誠監督、神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみ、市原悦子、他

君の名は。
y o u r   n a m e.

監督 : 新海誠
出演(ボイスキャスト) :
神木隆之介上白石萌音
長澤まさみ市原悦子、他

物語・1,000年に1度のすい星来訪が、1か月後に迫る日本。山々に囲まれた田舎町に住む女子高生の三葉(上白石萌音)は町長である父の選挙運動や家系の神社の風習などに鬱屈していた。それゆえに都会への憧れを強く持っていたが、ある日彼女は自分が都会に暮らしている少年になった夢を見る。夢では東京での生活を楽しみながらも、その不思議な感覚に困惑する三葉。一方、東京在住の男子高校生・瀧(神木隆之介)も自分が田舎町に生活する少女になった夢を見る。やがて、その奇妙な夢を通じて彼らは引き合うようになっていくが…。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Kimi1

Memo
予告編からうけていた印象、物語とは全然違っていてすっかりやられました。
男女入れ替わり『転校生』の変奏モチーフかと思いきや、ポスト311まで見据えた(隕石落下後の復興庁と書かれた立ち入り禁止のシール)とんでもないブーストをかけてくる展開の映画でした。
アヴァンタイトル
流れていく彗星。
「朝。目覚めると何故か泣いている。そういうことが時々ある」
「見ていたはずの夢はいつも思い出せない」
「ただ」
(ふたりで)
「ただ…」
「何かが消えてしまったという感覚だけが目覚めてからも長く残る」
演劇的唱和
まさにボイスキャストと呼ぶにふさわしい神木隆之介らよる瀧の声質、トーンの変え方の上手さ。上白石萌音の三葉も"話口調"がすごくよい。
「とりかえばや」や「誰そ彼」「組紐」など古典や伝承なども美しく織り込まれている。
隕石落下による災害から(変更された)助かった時空での、その後の締め方も描かれている。
東京でずっと「誰か」をさがしている瀧。
そこで、ふと耳に入ったカップルの会話。
テッシーと思いを寄せていた三葉の親友が沙耶香ブライダルフェアの話をしていたり(高校生のふたりがカフェという名の自動販売機 笑で「テッシー、高校卒業したらどうするん」と将来について話すシーンが)、「ほんとうはちょっと瀧くんのこと好きだったんだ」と再会したバイト先の奥寺先輩(演出意図だと思うけれど『真田丸』でひとり現代語で喋っている、あの感じで演じる長澤まさみがこれまた上手い)の左手薬指にきらりと指輪が光っていたり、その辺のホッとさせてくれる部分も同じく織り込まれている。
新海誠監督がtwitterで公開前日にツイートしてた「誰かと約束して観にいったり、思い切ってデートに誘う口実にしたり、1人で行って知らない誰かの隣に座ったり、観終わった後は映画の感想や愚痴を言いあったり、本作がささやかでも皆さんの生活の彩りのひとつになれば嬉しいです。」
本当にピッタリな作品。
(突然、隣の席の人が「君の名前は?」なんて声かけてきたりして…)
ヒットの要因はいろいろあると思うけれど(『シン・ゴジラ』での予告編露出。RADWINPSによる音楽、前年からの早い立ち上がり宣伝など)夏休み最後の週に公開っていうところもなかなかのツボなのでは
少し前に放送された公開記念テレビ特番(関東エリアは『シン・ゴジラ』の時と同じように公開後に少しアップデートされて放送?)の中で監督自らがアフレコしたガイド用仮本編(Vコン)が流れた(クオリティ高い!しかも町内放送アナウンスの声までひとりでやってる!まあ「ほしのこえ」の監督自らバージョンがすごくよいと評判になったからBlue Rayなどが発売されたおりには、特典でこのVコンとか入れてくれないかなぁ)
口噛み酒の儀式を同級生に見られて、あー見られたくなかったー、と湖面に向かって大声で叫ぶ
「もう、こんな町いややー」
「こんな人生いややー」
来世は東京のイケメン男子にしてくださーい
ボソッと妹の四葉「アホな人やなぁ」
(四葉「お姉ちゃん、なにおっぱい揉みよるん」や口噛み酒をグッズ化して儲けよう話など笑いの部分で大活躍)
タイムリープ部分のトリガー、実は↑この大声で叫んだ部分が起点かも、とも思ったけれど、そのあたりは再見してみないとわからない(円環型のタイムリープものはニワトリが先か卵が先かでつじつまが合う、合わないが出てくるとは思うけれど、その辺忘れてしまうほどにいろいろなシーンのパワーに溢れている)
歌舞伎役者、中村壱太郎さんによる巫女舞の実写を作画ベースにした宮水神社での神楽シーン(彗星にまつわる伝承の舞。しかし祖母一葉、三葉ともに町を襲った大火により古文書などが失われ、それが何を伝えているかは判らないまま形だけが残り伝わっている)
その1000年前の彗星飛来伝承が描かれていたご神体の祠がある洞窟。
口噛み酒を飲む瀧。
そこで時空(未来を変更させるための過去)が変わる。
黄昏時(誰そ彼)に出会うふたり。
(ここで、この台詞?という台詞がイイ)
「エーッ、口噛み酒、飲んだん」
ラストシーン
「ずっと誰かを」
「誰かを」
「さがしていた」
階段ですれ違うふたり。
「あの」
「俺、君をどこかで」
「私も」
(ふたりで)「君の名前は」

映画『君の名は。』公式サイト
http://www.kiminona.com/index.html

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2016-07-25

『クリーピー 偽りの隣人』黒沢清監督、西島秀俊、竹内結子、香川照之、東出昌大、川口春奈、藤野涼子、他

注・内容、台詞に触れています。
クリーピー 偽りの隣人

監督 : 黒沢清
出演 : 西島秀俊竹内結子
香川照之、東出昌大
川口春奈、藤野涼子、他

物語・刑事から犯罪心理学者に転身した高倉(西島秀俊)はある日、以前の同僚野上(東出昌大)から6年前の一家失踪事件の分析を頼まれる。だが、たった一人の生存者である長女の早紀(川口春奈)の記憶の糸をたぐっても、依然事件の真相は謎に包まれていた。一方、高倉が妻(竹内結子)と一緒に転居した先の隣人は、どこか捉えどころがなく…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Creepy

Memo
『CURE』系の得体のしれない恐怖の連鎖。
(つかみどころのない"ぬるり"或いは"するり"とした人物たち)
キャッチコピーにも使われている「あの人、お父さんじゃありません。全然、知らない人です。」
この台詞は原作にも出てくるそうですが(未読)、何より以てしても怖いのは"家"や"場所"自体が怖い。
香川照之が嬉々として演じる隣人、西村。
だが実のところ、出てくる人たち全てがどこかおかしい。
冒頭、高倉が警察署内で起きた人質を盾に逃亡を図ろうとする犯人説得シーン(これがラストと繋がる)
高倉の妻、が初対面の人に手作りチョコレートを引っ越しの挨拶手土産として渡そうとする(返す隣家の西村がチョコレートと聞いて言う台詞「これって一個1000円とかする高いチョコレートですか?」)
元同僚の東出昌大も。
あの家の中が玄関から入って曲がると、すぐに"黒沢清的廃墟"廊下になるのが変にして怖い。(鉄の扉の付け方、さらにはレコーディングルームのような防音壁の部屋)
ここを通り抜けると、そこは足を踏み入れてはならない異界。
まるで魔界から降りてくるようなブルーバックスクリーンによる車の運転ショット(こういう感じ、リンチ監督『マルホランド・ドライブ』冒頭の"アレ"のようだ)
次の居つく先を見つけた西村。
「車の中で2、3日寝泊まりすることになるかな」
「まぁ僕たち4人、もう家族なんだから」
ちょっと飼っている犬が邪魔だなぁ、と自分では撃てないピストルを高倉に渡す。
「音、相当でかいよ」
完全に意識を刷り込まれていたと思いきや…。
「これがあんたの落とし穴だ」
「えっ」
撃たれ倒れる西村。
笑い転げる藤野涼子。
吐き捨てるように。
「ざまぁみろ」
70ページ大ボリュームのパンフレット。
批評(お馴染みの蓮實重彦氏も)や監督、キャストインタビュー、スタッフ証言、撮影記録、対談の他に黒沢清監督によるコメント付き"映画史に残るCREEPYな罪人たち・名作10選" →『M』『狩人の夜』『反撥』『ゾディアック』『10番街の殺人』『ホワット・ライズ・ビニース』など

映画『クリーピー 偽りの隣人』公式サイト
http://creepy.asmik-ace.co.jp/



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2016-07-20

"最初はみんな笑ってた"『帰ってきたヒトラー(Er ist wieder da/LOOK WHO'S BACK)』ダーヴィト・ヴネント監督

帰ってきたヒトラー
Er ist wieder da
LOOK WHO'S BACK

監督・ダーヴィト・ヴネント
出演・オリヴァー・マスッチ
ファビアン・ブッシュ
クリストフ・マリア・ヘルプスト
カッチャ・リーマン、フランツィスカ・ヴルフ、他

物語・ナチス・ドイツを率いて世界を震撼させた独裁者アドルフ・ヒトラー(オリヴァー・マスッチ)が、現代によみがえる。非常識なものまね芸人かコスプレ男だと人々に勘違いされる中、クビになった局への復帰をもくろむテレビマン、ザヴァツキにスカウトされてテレビに出演する。何かに取りつかれたような気迫に満ちた演説を繰り出す彼を、視聴者はヒトラー芸人としてもてはやす。戦争を体験した一人の老女が本物のヒトラーだと気付くが…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Back

Memo
原作未読で鑑賞。
メイキング関連の記事を読むと(よく例えに使われる『ボラット』的な)どっきりカメラ部分は本作、オリジナル。
確かに突然、街中にソックリさんが現れたら現代ドイツにおいては芸人か何かのコメディ収録かと思ってしまうだろうなぁ、と考えたとおりの反応。
(最も多いのがとりあえずスマホで撮影、中には記念撮影をする人も)
これは笑っていいのか、と思わせるところで本作の意図は成功している。
(実際ブラックコメディなのだから、笑えばいいのだが)
こんな笑うに笑えないような台詞
「チョビ髭はガスマスクの幅に合わせて切った」
まるでクローネンバーグ『デッド・ゾーン』で核のボタン押す姿を未来視してしまった男の話のようにザヴァツキは事の重大さに気づき、とめなければと思うようになるのだが…。
怖い台詞
(ラストに向かうに従って)
「この状況は好都合だ」
「あの時も同じ」
「最初はみんな笑ってた」
そして…。
最後はこの台詞で締めくくられる。
「好機到来」
現実社会も、どこかこの映画のように奇妙な様相を呈しはじめていて、なおさらこの映画の語り口は軽んじられない鋭さを持っている。

映画『帰ってきたヒトラー』公式サイト
http://gaga.ne.jp/hitlerisback/

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2016-06-12

『教授のおかしな妄想殺人(Irrational Man)』ウディ・アレン監督、ホアキン・フェニックス、エマ・ストーン、他

注・内容、オチに触れています。
教授のおかしな妄想殺人
Irrational Man

監督 : ウディ・アレン
出演 : ホアキン・フェニックス
エマ・ストーン
パーカー・ポージー
ジェイミー・ブラックリー、他

物語・アメリカ東部の大学。孤独で気力のない哲学科の教授エイブ(ホアキン・フェニックス)は、ある日不快な判事についての話を聞く。自分がその判事を殺害するという完全犯罪を妄想した途端、よどんでいた彼の人生は鮮やかに色づき始める。一方、エイブのことが好きな教え子ジル(エマ・ストーン)は、教授が奇妙な殺人妄想に夢中になっているとは知らず、恋心を募らせていくが…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Wa

※Memo1
なんとも見事な、絵に描いたような太鼓腹のヨレヨレ教授エイブ役のホアキン・フェニックス。
人生の意味を失い鬱気味で、その上、自殺願望があって実存主義の危機を語る、昼間から大学内でもウィスキーを隠し持つ(←隠してないけれど)という、なんとも大丈夫かぁー、と思ってしまう男…が、そういった、ちょっと翳りのある雰囲気がよいのかジルはエイブに惹かれていってしまう(この、やたらとモテる主人公はいつも通り)
ジルに誘われ仕方なく出たパーティで、ロシアンルーレットを平然とやってのけるエイブ。
ここで拳銃が奥の棚から出てきた時に、一瞬、目のいろが変わる。
ここでのシーンありきの、レストランで後ろの席にいた人たちの会話を盗み聞いて知る、よからぬ判事を、この困っている人にかわって始末してあげようと思い立つことに。
この物語展開だと『マッチポイント』の倫理的に否だけど、もっと違う罰を背負うパターンか『誘惑のアフロディーテ』のような「んな、アホな」(目の前にヘ リコプターが着陸してきて、あれよあれよの)ご都合主義的オチか(あるいは偶然も、また真理的オチ)、ウディ・アレンの「アンビリーバボー」と声が聞こえ てきそうな『さよなら、さよならハリウッド』の小咄的オチか。
さて本作は…
喜劇か悲劇か不条理な世界をアイロニカルに。
(哲学喜劇とでも、申しましょうか←これ、以前にどなたかの著書で書かれていた気がするのですが、お名前失念)
判事殺害計画を実行に移してから、突如として"生きがい"を感じ、夜はぐっすり眠れるし、朝食もきっちりとれるようになったエイブ(表情も体型も変化)がジルと遊園地に出かける。
その遊園地でルーレットゲームで景品としてゲットした懐中電灯が、まさかの命取りになるとは!?
見どころ→いつの間にかホアキン・フェニックスとエマ・ストーン、どちらもウディ・アレンに見えてくるところが、可笑しくておかしくて。(←脳内変換可。まるでウディ・アレンとウディ・アレンが話してるような)
特にエイブが実際に殺人犯だと判明したあとのジルの身振り手振りが 笑

※Memo2
エマ・ストーンのファッション、可愛い!←そこかい!(関西弁)
衣装デザイナーは『ブルージャスミン』のSuzy Benzinger
『ブルージャスミン』の時はケイト・ブランシェットのためにカール・ラガーフェルドによるシャネルのジャケットを用意したが、本作はいたってカジュアル。
ピアノを習い、哲学を専攻し、詩にも造詣が深いジルが、いかにも好みそうな、タッセルを用いたヒッピー/フラワーチルドレンムーヴメントの頃の柄や素材を元にしたワンピースが素敵!
撮影監督は『僕のニューヨークライフ』『ミッドナイト・イン・パリ』『ローマでアモーレ』『マジック・イン・ムーンライト』とウディ・アレン監督の近作を多く手がけているダリウス・コンジ
Opening credits – typography
(the Movie title stills collection記事より)
http://annyas.com/screenshots/updates/irrational-man-2015-woody-allen/
Ramsey Lewis Trioの「The "In" Crowd」がほとんどテーマ曲のようにバンバン流れる。あと、David O’Neal「Angel in the Snow」(←美しい曲)が音量的には小さいけれど印象的。 
IRRATIONAL MAN Soundtrack
Song/Music List

http://www.lyricsoundtrack.com/movies/irrational-man-soundtrack-list

ロケ地
ロードアイランド州のウェストグリニッジやサルベレジーナ大学/Salve Regina University、ビーヴァートレイル州立公園(灯台付近の海岸に立って下記、ポスターのような"ホアキン・フェニックスごっこ"ができる!)
こちらは大学での撮影画像
http://www.woodyallenpages.com/2014/08/2015-film-braylin-college-salve-regina-historic-hill-chez-pascal/
画像(約170枚)や各国のポスター、他『教授のおかしな妄想殺人』関連の記事がまとめられたWoody allen Pages
http://www.woodyallenpages.com/films/irrational-man/


Im

映画『教授のおかしな妄想殺人』公式サイト
http://kyoju-mousou.com/

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2016-05-03

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(Captain America: Civil War)』アンソニー・ルッソ/ジョー・ルッソ監督

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
Captain America: Civil War
アンソニー・ルッソ/ジョー・ルッソ監督

物語・アベンジャーズのリーダーとなった、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)。しかし、彼らが世界各地で繰り広げた戦いが甚大な被害を及ぼしたことが問題になる。さらに、それを回避するためにアベンジャーズは国際的政府組織の管理下に置かれ活動を制限されることに。アイアンマンことトニー・スターク (ロバート・ダウニー・Jr)はこの処置に賛成するが、自発的に平和を守るべきだと考えるキャプテン・アメリカはそんな彼に反発。二人のにらみ合いが激化していく中、世界を震撼させるテロ事件が起きてしまう。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Cw1

Memo1
前作が70年代に製作された『コンドル』(1975年)『パララックス・ビュー』(1974年)『マラソンマン』(1976年)などいわゆる陰謀もの(CIAもの)がベースにあることとウィンターソルジャーの"ズザザザーッ"シーンのカッコ良さ、ロバート・レッドフォードの起用など、基調になっているものが違う(監督が違う1作目はロケッティアだったし) 本作も、できれば普通にキャプテンアメリカものとして見たかったなぁー、というのが率直な感想。(まあ日本公開タイトルがシビル・ウォーが前になっているので次作「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」へのブリッジ的意味合いもあったとは思うけど…)
前作『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』のエンドクレジット2段落ち(本作も2段落ち仕様なので見逃し注意)のひとつめの台詞が「ヒーローとスパイの時代は終わった」だった。
それは、そのまま本作のテーマ部分に繋がってくる。
果たしてヒーローの意義とは?
それぞれが好き勝手に行動を起こし、民間人の犠牲者が多数出ても、それは"正義の行動"と呼べるのであろうか…。
ソコヴィア協定"議定書"という響き自体がリアルに現代社会想起。
シビア寄りな物語にコメディ要素。
アントマンとスパイダーマンの助っ人参戦。
(どっちも、おこちゃまモード、そして"陽"だ 笑)
↑"あ、ルッソ姉弟、ほんまはこれがやりたかったんちゃうの?(関西弁)"
巨大化したアントマンを倒す方法を思いついたとき、脚にぐるぐると糸を巻きつけながらのスパイダーマンの台詞。
「スター・ウォーズ帝国の逆襲って知ってる」
「あれでウォーカーとかいうのを倒すとき、こうしてたんだ」
※要望
アントマンは今後も「アントマン : きかんしゃトーマスの逆襲」とか前作のドートマンダー「ホットロック」流れでウェストレイク原作モチーフで「アントマン : 踊る黄金像」とかの路線でお願いします。
※蛇足
ピーター・パーカー(スパイダーマン)って下の階に住んでたのですね。
メイおばさんがマリサ・トメイだったり、ヒョイッとマーティン・フリーマンが出てきたりと嬉しい今後期待キャスティング。

Cw2

Memo2
Main Title Designは『アントマン』『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』や前作『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(←めちゃくちゃカッコイイタイトルデザイン!)も手がけた Sarofsky
http://sarofsky.com/

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ

http://marvel.disney.co.jp/movie/civilwar.html

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2016-02-21

『キャロル(Carol)』トッド・ヘインズ監督、ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ、カイル・チャンドラー、他

キャロル
Carol
原作 : パトリシア・ハイスミス
監督 : トッド・ヘインズ
出演 : ケイト・ブランシェット
ルーニー・マーラ
カイル・チャンドラー
ジェイク・レイシー
サラ・ポールソン、他

物語・1952年のニューヨーク。デパートでアルバイトをするテレーズ(ルーニー・マーラ)は、娘へのプレゼントを探すキャロル(ケイト・ブランシェット)に応対する。優雅で気品に満ちた美しさを誇るも、謎めいたムードもある彼女に魅了されたテレーズ。 彼女が忘れていった手袋を送り返したことを契機に、二人は会っては話をする仲になる。娘の親権をめぐって離婚訴訟中の夫と争うキャロルと恋人からの求婚に思い悩むテレーズ。そんな中、彼女たちは旅行に出掛けるが…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Carol1

Memo1
クラシカルな気品に満ちあふれている。
その眼差し、所作(そっと肩に触れる手、煙草を吸う仕草)、選ばれる言葉、声のトーン。
そして、それらを捉えるカメラ、カット割り。
イノセンスなるもの
真実の愛を知らずにというよりも、まだ自分が本当に求めているものかもつかめずに、近くにいるボーイフレンドから求婚を受けるテレーズ。
対して、もはや泥沼と化す、夫ハージとの親権をめぐる離婚訴訟の渦中にいるキャロル。
いびつなる感情のぶつけ合い。
なんともいかんしがたい手口(探偵に尾行させ素行調査、あげくは盗聴)でキャロルの(当時は病気扱いされていた。そして過去にもそのような事があった)同性愛の証拠をつかもうとするハージ。
調停中の部屋でキャロルは双方の弁護士や夫に向かって、こう言う。
「わたしたちは醜くないはずなのに」
貫禄のケイト・ブランシェットに対して対照的な(小動物のような)ルーニー・マーラ。
「地上に落ちてきた天使みたいね」
キャロルがテレーズに対して評する台詞。
キャロルにとってテレーズは愛の対象として以前に、テレーズの中にある無垢なるものにも惹かれていたのではないだろうかと思える台詞がいくつか。
映画館の映写室に潜り込んで仲間たちと見ている映画が『サンセット大通り』
舞台となる1950年代に封切られた作品。

Memo2
16mmによる撮影。
エンドクレジットにSUPER 16MM FILM STOCK > KODAKの表記あり
プリントは35mmへBlow-up
なるほど、独特の質感はここから。
脚本(英文)がPFDで公開されています。
(毎年、アカデミー賞発表前によく公開されていますが一年程でクローズされることも多いのでチェックされる方はお早めに)
ちょっとした仕草からラジオから流れている曲名にいたるまで非常に細かいところまで記載されています。
そしてラストシーンのプラザホテル・オークルームのくだりの素晴らしさが、そのまま脚本にあらわれています。
CAROL watches with a smile burning in her eyes. THERESE has nearly arrived.
http://twcguilds.com/wp-content/uploads/2015/09/CAROL_SCRIPT_wCover_R22.pdf?ref_=ac_ac_ac_acd_scr_i_1
タイトルデザイン。
フォントの色を画面全体のトーンに合わせて微妙に変化させていく美しいスタイル(昨年の『ラブ&マーシー』もこのスタイルでした)
TITLE DESIGN AND CONCEPT > MARLENE MCCARTY
TITLE ANIMATOR > NAT JENCKS
"Easy living"
Teddy Wilson and his Orchestra.
featuring Billie Holiday
キャロルの自宅でがピアノで弾く曲。
(ここのシーンでキャロルがテレーズの肩に手を乗せた瞬間、テレーズが固まると脚本に書かれていました)
そして、このレコードをプレゼントとしてキャロルに渡す。

Carol5

第88回アカデミー賞衣裳デザイン賞で2作品ノミネートのサンディ・パウエル『シンデレラ』のシフォン生地のくるくる色が変わるドレスもよかったけれど『キャロル』における1950年代NYファッションがキャラクター造形にまで影響を与えるほどの美意識に是非、こちらで受賞してほしいなぁ。
ダグラス・サーク作品も参考にしたと語っているWWD記事。
【サンディ・パウエルへのインタビュー】
アカデミー衣裳デザイン賞の常連デザイナーが語る。
映画「キャロル」の見所と50年代のNYファッション
https://www.wwdjapan.com/focus/interview/designer/2015-12-28/12122
衣装展示記事
(作品で着用された衣装が展示されたイベントの記事)
http://hollywoodmoviecostumesandprops.blogspot.jp/2015/11/cate-blanchett-and-rooney-mara-costumes.html

Carol3

映画『キャロル』公式サイト
http://carol-movie.com/



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2016-01-15

『クリムゾン・ピーク(Crimson Peak)』ギレルモ・デル・トロ監督、ミア・ワシコウスカ、ジェシカ・チャステイン、トム・ヒドルストン、他

注・内容、物語の重要部分に触れています。
クリムゾン・ピーク
Crimson Peak
監督 : ギレルモ・デル・トロ
出演 : ミア・ワシコウスカ
ジェシカ・チャステイン
トム・ヒドルストン
チャーリー・ハナム
ジム・ビーヴァー、他

物語・10歳のとき、死んだ母の幽霊と遭遇したイーディス(ミア・ワシコウスカ)。それ以来、彼女は亡霊を目にするようになる。トーマス(トム・ヒドルストン)と運命的な出会いを果たした彼女は、自分の父親が謎めいた死を遂げたのを機に彼と結婚。赤粘土の影響で雪が赤くなることからクリムゾン・ピークと呼ばれる山頂に立つ豪邸に、トーマスの姉ルシール(ジェシカ・チャステイン)と共に移り住むことに。三人での生活にも慣れてきたころ、体を真紅に染めた亡霊たちがイーディスの前に現れ奇妙な警告をする。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Cp

Memo1
タイトルが示すとおり赤。それも深紅
最初のユニバーサルロゴからレジェンダリーロゴまで真っ赤か。
色名 : クリムゾンが元々、昆虫を乾燥させて作られた染料ということも暗示的。
ジェシカ・チャステインの着るダークグリーンのドレスもどこか玉虫のような光沢が。(背中の部分が羽化する前のさなぎのようにも見える)
「幽霊は存在する」
ミア・ワシコウスカ演じる主人公イーディスの台詞で幕を開ける。
前述の冒頭ロゴ部分の赤から真っ白な画面になりブロンドのイーディスが頬に傷をつけて立っている姿の見事な反転具合。
ゴシック・ロマン要素を外すと男ひとりと女ふたりのどろりとした情念世界が渦巻いている。(トム・ヒドルストン演じるトーマスが見るからに"やさ男"という感じもピッタリとはまっている)
屋敷「アラデール・ホール」が、まさにもうひとりの主人公と言える。
黒からダークグリーン、黄土色と階層によって変わるあたり、まさにデル・トロ趣味満開の色彩絵図。
まぁー、とにかく姉弟の姉ルシールのコワイこと恐いこと。
(ジェシカ・チャステインの弟トーマスがイーディスと近づくだけできっと表情がひきつるのも恐い。二回目から姉弟の事実がわかって見直すと、この表情だけで楽しめます…あー、怖っ)
そのルシール。
それまでに殺害してきた母や弟の妻たちの髪の毛を丸めて小物入れの引き出しにコレクションしている。実際は写真がモノクロでゴーストの状態はというと真っ赤ということで髪の色はわからないのが、このシーンで判明する。一番左端が白髪だったので、あ、これが母親の…、と、わかった瞬間ぞぞぞっとした。

Memo2
プロダクションデザイナーのトム・サンダース(Tom sanders)
オフィシャルサイト
(本作はじめコッポラ監督『ドラキュラ』他のコンセプトデザインなどが見られます)
http://www.tomsprojects.net/
Main-on-End TitleDESIGN > IAMSTATIC
(タイトルデザイナーはRON GERVAISとDAVE GREENE)
↓こちらはART of the TITLEのタイトルシークエンス・ストーリーボードやメイキング、typographyについてなどの詳細な記事 (タイトルシークエンスの動画あり)
http://www.artofthetitle.com/title/crimson-peak/

映画『クリムゾン・ピーク』公式サイト

http://crimsonpeak.jp/

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2015-11-17

『コードネーム U.N.C.L.E.(THE MAN FROM U.N.C.L.E.)』ガイ・リッチー監督、ヘンリー・カヴィル、アーミー・ハマー、アリシア・ヴィキャンデル、ヒュー・グラント、エリザベス・デビッキ、他

注・内容、ラストに触れています。
コードネーム U.N.C.L.E.
THE MAN FROM U.N.C.L.E.

監督 : ガイ・リッチー
出演 : ヘンリー・カヴィルアーミー・ハマー
アリシア・ヴィキャンデルヒュー・グラント
エリザベス・デビッキ
、他

物語・東西冷戦の最中の1960年代前半。CIAエージェントのナポレオン・ソロ(ヘンリー・カヴィル)とKGBエージェントのイリヤ・クリヤキン(アーミー・ハマー)は核兵器拡散をたくらむ謎多き国際犯罪組織を制圧するために長年の政治的対立を超えて手を組むことに。思考や方法論も真逆の二人は組織につながる手掛かりである行方をくらました科学者の娘ギャビー(アリシア・ヴィキャンデル)を守り、核兵器の大量生産を阻止すべく奔走する。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Uncle

Memo1
見事な「0011ナポレオン・ソロ」前日譚。
ラストでU.N.C.L.E.指揮官となったウェーバー(ヒュー・グラント)の元、再びチームを組むこととなったソロとイリヤとギャビー(エンドクレジットではガブリエル・テラーと記載されていました。高まる続編期待!)
そして、その指令として「イスタンブールー飛んでくれ」とTVシリーズ第一話(パイロット版)へと繋がる仕組みになっていて上手い。
さらに映画が始まって直ぐにオープニングシークエンスで60年代の東西冷戦時代を紹介した上で、いきなり主要3人の登場人物が出てくるのもスキッとして上手い。その構図が見事に西側ソロ、東側イリヤ、中間ポイントのキーを握る女性ギャビーとわかる仕組み。
(実は国際犯罪組織である)ヴィンチグエラ社への潜入のためにロシアの建築家とその婚約者という設定だったイリヤとギャビーのふたり。
事件解決後の翌朝、ホテルでの別れのシーン。
発振器付きの指輪を一度は返してもらうが、またギャビーの手に戻すイリヤ。
その時の台詞。
「君を"追跡"できる」(これって『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』の「わたしを見つけられるでしょ」と被るなぁー、などと、ふと思った。本作、元はトム・クルーズが主演予定だったし、ちょっと洒落っ気?)
音楽に合わせたシーンが秀逸(ガイ・リッチー印や〜)
お酒の相手をしてほしいギャビーだが、ひとりチェスに勤しむイリヤ。
あきらめて奥のベッドルームに引っ込んだと思いきや大音量でSolomon Burke「Cry To Me」を流し踊るギャビー。
その音楽にイライラーっとするイリヤ。
(ここ、アドリブ演技だったらしくてビックリ)
停めてあった他人の車に乗り込みカーラジオのチューニングを合わせPeppino Gagliardi「Che vuole questa musica stasera」を聴きながら、助手席に置いてあったワインとサンドイッチを食べるソロ。
その背後で延々と繰り広げられるイリヤとボートチェイスシーンにはお構いなしで(ここ、1番ウケてた。これは同じバリエーションの"うしろではとんでもないことが"でも)
イリヤ役のアーミー・ハマーがインタビューで好きなスパイ映画として「スパイ・ライク・アス」をあげていたのは笑った("そこにくるかー"とおぉっとなったと同時に好感度アップ。しかし懐かしいー!主題歌ポール・マッカートニーだしハリー・ハウゼンやテリー・ギリアムなど大勢の映画監督出てたし、いろいろとオモシロイ)
そのイリヤがヴェンチ島潜入時に使った技がKGBの秘技「立ったまま気絶させる技」(必殺シリーズ、はたまた「隠し剣鬼の爪」かー 笑)
Alicia Vikanderの表記がパンフレットでもアリシア・ヴィキャンデル(「SCREEN」誌などはヴィカンダー)になっているので『エクス・マキナ』ブログ記事含めヴィキャンデル表記で。

Memo2
衣装デザイナーは『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』に続いてジョアンナ・ジョンストン
ソロとイリヤ、ギャビーとヴィクトリア(エリザベス・デビッキが見事な悪女・悪党役)が共に対照的なファッションになっていて素敵。
下記、記事はデザイナーへのVogueインタビュー。
The Man from U.N.C.L.E.
Costume Designer Interview
Alicia Vikander Style, Mod Fashion - Vogue
http://www.vogue.com/13294417/man-from-uncle-costumes-alicia-vikander-style/
Title Design > Michael Bruce Ellis.
End Title > Fugitive Studios
Title Sequenceが全編公開されていないのですが、こちらのUK版予告編が部分End Title仕様となっています。
https://www.youtube.com/watch?v=A4E9TyrOFlQ&feature=youtu.be

Uncle2

映画『コードネーム U.N.C.L.E.(アンクル)』
オフィシャルサイト

http://wwws.warnerbros.co.jp/codename-uncle/

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2015-11-06

『岸辺の旅』黒沢清監督、浅野忠信、深津絵里、小松方正、蒼井優、他

岸辺の旅
原作 : 湯本香樹実
監督 : 黒沢清
出演 : 浅野忠信、深津絵里、
小松方正、蒼井優、他

物語・3年間行方不明となっていた夫の優介(浅野忠信)がある日ふいに帰ってきて、妻の瑞希(深津絵里)を旅に誘う。それは優介が失踪してから帰宅するまでに関わってきた人々を訪ねる旅で、空白の3年間をたどるように旅を続けるうちに、瑞希は彼への深い愛を再確認していく。やがて優介が突然姿を現した理由、そして彼が瑞希に伝えたかったことが明らかになり…。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Kishibe1

Memo1
オレンジ色のコート。
すっと画面端に現れる優介(浅野忠信)
「俺、死んだんだよ」
すかさず瑞希が言う。
驚くこともなく、さも当然のように。
「靴」
(この最初に映った優介の足が暗くてなにもないように見えている)
ふと思い出したように白玉の材料を買ってきて、ちゃちゃっと作り上げる瑞希。(この手際よい料理シーンがものすごくよかったなぁ)
監督自ら語っているとおりメロ+ドラマ(それもダグラス・サーク監督作品のような趣きで)として高らかに"鳴る"音楽。
それとは相反する虫の声、風の音、かさかさと鳴る木の葉、子どもの声…。
生者である蒼井優(生前、優介と関係があった女性、朋子役)が最も恐いという病院でのシーン。
(まさに女優ふたりの火花が散る場面でもあります)
「お茶でいいですか」
机に向い合って座る。それぞれ正面から捉えたショット。
そして、この台詞。
「こんな人だったんだ」
直接的に関係あるわけではないけれど横尾忠則さんの『彼岸に往ける者よ』(1978年刊/後に『地球の果てまで連れてって』に改題)というタイトルを思いだした。横尾さんの本は近著『言葉を離れる』もそうだけれど彼岸と此岸を往来するかのような浮遊感に震えをおぼえる。本作も映っているものは生者と死者、或いは死者と死者。島影(小松方正)をおぶって介抱する雄介(浅野忠信)の姿、それはどちらもこの世の人間ではない者を我々は見ていたのだということを、あとでよくよく考えると本当に震えを抑えずにはいられない。
島影の投げ捨てるように言う台詞も怖かった。
それは優介が瑞希のことを行方不明になった島影の奥さんに似ていると言っていたことに対しての反応の台詞。
「がっかりですよ」
優介が瑞希のもとに辿りつくまでの3年の道程を逆に戻って行く旅。それは「さようなら」を告げる旅であると同時に生者が死者を死者が生者を思いつなげ留めているものからの決別の旅でもある。
「うちへ帰ろう」「このまま、この町で暮らせたらいいのに」思いをぶつけてきた先のラストたどり着いた海辺の岸での瑞希。「やれることはなんでもやってみようと思って」と書き上げたお札を燃やす際の優介の台詞。
「お札、案外、効果あったのかもな…」
そして、すっといなくなる(消える)優介。
最後は「さようなら」ではなく「また会おうね」で締めくくられている。

Memo2
文學界11月号・黒沢清×蓮實重彦『岸辺の旅』をめぐってより抜粋→抱き合ってキスしたりしているところは「ウディ・アレンの『それでも恋するバルセロナ』のスカーレット・ヨハンソンとハビエル・バルデムのように」と言って見てもらって、あとはカメラ回しますから、お願いします。どうぞ」と。
前作『リアル』に続いてスコープサイズ。
本格的にやったのは今回が初。
同上文學界対談より抜粋 >「日本ではシネスコ用のアナモフィックレンズの数が少なくてシーンによっては普通に撮ったものの上下を切っているんです。」
(次回作『銀板の女』は全てのカットをシネスコ用アナモフィックレンズで撮影)
『PICT UP』2015年10月号・黒沢清監督インタビュー "旅映画は?"という質問に対して最終的に出した答え 「僕の1番の旅映画は『宇宙戦争』です」
パンフレットデザインは大島依提亜さん。
重なりあう表紙は優介と瑞希のようでもあり、祝儀と不祝儀の間の水引無し袋のようでもあり美しい。
(その、ちょうど真裏が彼岸と此岸を繋ぐ滝のシーンが配されている)

Kishibe2

映画『岸辺の旅』公式サイト
http://kishibenotabi.com/top.html




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