2017-05-14

"わくわくシャマラン・ランド"『スプリット(Split)』M・ナイト・シャマラン監督、ジェームズ・マカヴォイ、アニヤ・テイラー=ジョイ、他

注・内容、他のシャマラン監督作品にも触れています。
スプリット
Split

監督・脚本 : M・ナイト・シャマラン
出演 : ジェームズ・マカヴォイ
アニヤ・テイラー=ジョイ
ベティ・バックリー
ジェシカ・スーラ
ヘイリー・ルー・リチャードソン

物語・高校生のケイシー(アニャ・テイラー=ジョイ)は、クラスメートのクレア(ヘイリー・ルー・リチャードソン)の誕生パーティーに招待される。帰りは、彼女とクレアの親友マルシア(ジェシカ・スーラ)をクレアが車で送ってくれるが、途中で見ず知らずの男性(ジェームズ・マカヴォイ)が車に乗り込んでくる。彼に拉致された三人は、密室で目を覚まし…。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Split2

Memo1
やー、やっぱりやってくれました"わくわくシャマランランド"
マクガフィンに次ぐマクガフィン 笑
シャマランのシャマランによるシャマランのための映画。
今までも『アンブレイカブル』乗客全員が死亡した列車事故。その中、全く無傷で生き残ったデイヴィッド・ダン。何故?
物語が進んでいくと…「なーんや、漫画(コミック)の世界の話やったらなんでもありやん」(←関西弁)
サイン』かつての矢追純一氏の"木曜スペシャル"ノリでジャジャジャーンとテーマ曲が聞こえてきそうな雰囲気のテレビ映像のみで宇宙人襲来を見せてーの、けったいな(←関西弁)ホンモノ宇宙人をバットで倒したり『ヴィレッジ』何故、塀の外へ出てはいけないのか。結局、塀の中のコミューンでしたチャンチャン(←関西風オチ擬音)などなど、まずは大上段で謎を提示して"つかみは最強""はたして結末は!?""来るか!大どーんでーん返し"といった期待値までをもフックとするシャマランテイストが本作は極めて高い精度で復活している。
"イメージが超人や獣人や宇宙人や怪物や境界をつくり出す"
元をただせば『シックス・センス』でのオチ(小林信彦先生に言わせるとはじまってすぐの段階でブルース・ウィリスは死んでいることがわかってしまう、というか亡くなっていないとおかしい作劇となっているとのこと)ありきのシャマラン監督への"どんでん返しオチ期待"が肥大していったことに起因すると思うのですが…。
予告編では一切見せなかった父親と叔父、そして子供時代のケイシー。
3人でハンティングに出かけているシーン。
そのケイシーを見る目つきが最初からおかしい叔父。案の定、全裸でケイシーに近づいてくる。
そして…。
それらが拉致された室内のシーンの合間に(夢もしくはイメージとして)はさみこまれる(ケイシーが目覚めたときに必ず男が側にいる。例えば食事を手に「お寝坊さんね」)
父親の死後(写してはいないが、このハンティングの際に何かあったのは推察できる)、育ての親となった叔父による虐待は高校生の今になっても続いていることから逃れようと放課後もなかなか家に帰らないことが会話の中から読み取れる。
本当の"ビースト"それは…。
23人格とは別にもうひとり生み出される妄想の怪物"ビースト"
そのことについて極めつけの台詞は「人格によって肉体も変化する」
ヒッチコック作品への目配せはもちろんだが、どちらかというと精神科医との件でデ・パルマ監督『殺しのドレス』を想起。
奇妙なシーンのつなげ方や展開、ショット(冒頭、クレアとマルシアとのレストラン部分のカメラ視点、ケイシーが衣服を男に渡すところでは手元は写らない、最初は一緒の部屋だった三人のボジション、黄色の花の位置…)などで見方によっては全てケイシーの妄想だったとも捉えられる。
(『アンブレイカブル』と同じ世界の物語とすればケイシーの叔父へのイメージ自体が"ビースト"そのものであり、その事自体の妄想が"ビースト"を実体化させたと見るのがマクガフィンにつぐマクガフィン映画として妥当かもしれない←前述予告編や公開されているBEHIND SCENE全てにおいて叔父のことは隠されていたし)
ジェームズ・マカヴォイの多重人格者演技はもちろん、さすがだがケイシーを演じたアニャ・テイラー=ジョイの眼力(目ヂカラ)はラストバトルでの"ビースト"化したマカヴォイと向かい合った際にも決して負けてはいない凄みがあり、注目度があがってきている女優としての面目躍如。
シャマラン監督が本作のプロモーションで来日した際に日本時間4月27日午前1時に「重大発表あり」と予告の上『アンブレイカブル』の続編についてツイートしてたから公開前に既にネタバレ済み。
それにしても『アンブレイカブル』『スプリット』それぞれにおいて妄想がヒーローとビーストを生み出し『GLASS』となって帰ってくる…って、な、何、それ!?
エンドクレジットの最後の告知は笑いが起こっていたのでつかみはOK?

Split1

Memo2
スコープサイズのセンターに人物を配した撮影ショットがいいなぁと思ってIMDbをチェックしたら『イット・フォローズ』(そのデヴィッド・ロバート・ミッチェル監督次回作『Under the Silver Lake』も)を撮ったマイク・ギオウラキス(Mike Gioulakis)だった。
900万ドル低予算映画のためか、最新撮影機材使用ではないにもかかわらず、この仕上がりは素晴らしい。
Title Design > Filmograph
昨年の秀逸な『10 クローバーフィールド・レーン』タイトルデザインに続く(勝手にこう呼んでいる→)ソール・バス系デザイン。
Filmographはジェームズ・ワン監督の一連の作品や『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』カーテンコール(Curtain Call Sequence)のデザインなどを手がけている。(これから公開の『ジョンウィック2』や『パワーレンジャー』も)。
↓下記サイトは『スプリット』モーションテストやインタビューなど(タイトルシークエンス動画もあり)
http://www.artofthetitle.com/title/split/

映画『スプリット』公式サイト
http://split-movie.jp/

| | トラックバック (14)

2017-04-02

忘れるな、かつて束の間ありし場所 "キャメロット"での黄金時代を『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命(Jackie)』パブロ・ラライン監督、ナタリー・ポートマン、グレタ・ガーウィグ、ピーター・サースガード、他

ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命
Jackie

監督 : パブロ・ラライン
出演 : ナタリー・ポートマン
グレタ・ガーウィグ
ピーター・サースガード
マックス・カセラ
ベス・グラント
ジョン・ハート、他

物語・1963年11月22日、テキサス州ダラス。パレードをしていたジョン・F・ケネディ大統領が、群衆とファーストレディであるジャクリーン(ナタリー・ポートマン)の目前で暗殺される。父の死を理解できない子供たちと向き合いながら、彼女は葬儀の取り仕切り、リンドン・ジョンソン副大統領の大統領就任式への立ち会い、ホワイトハウスからの退去といった業務に追われる。そんな中、亡き夫が過去の人として扱われていくことに憤りを覚えた彼女は…。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Jac

※Memo
厳密な言葉選び、イントネーション。
インタビュアーに対しての受け答え。
涙を流しながら「そのときのことが知りたいんでしょ」と言ったかと思えばケロッとしてタバコ片手に「今の部分は書かないで」と返したりと、本心が全く見えてこない、非常に捉えどころがない人物像をナタリー・ポートマンが貫禄のオーラで演じる。
ケネディ大統領暗殺直後、最後まで脱がなかったシャネルのピンク色のスーツ。
有名なエアフォースワン内でのジョンソン副大統領の大統領への宣誓に立ち会うシーンも再現される。
そのあとも、ずっとスーツを着たままのシーンが続く。
そして、やっと自分の部屋に戻った際にカメラが全身を映し、スカートに付いた血の跡が生々しく残っていることがわかる、ドキッとするシーン。
もうひとりの主役はホワイトハウス。
とにかく、ここ(長い廊下など)を歩いていくカットが多い。
「こどもたちにはわたしから伝えます」
「パパは?」
キャロラインにこう話しかける。
「パトリックの元に行ったのよ」
「また会えるの?」
(キャロラインの名前が出たときに客席で「あー、この子が」といった親近感空気があったような…)
神父との会話。
非常に複雑なジャッキーの心情をあらわすシーン。
次々と投げかける問いは神父を困らせる(困惑しているようにも見える)
まるで禅問答のように。そして…
「失望させてしまうかもしれないが、こうしか言えない」
「答えはないのだということを」
グレタ・ガーウィグの公的秘書ナンシー・タッカーマン役にビックリ!
(あらゆるサジェスチョンを送り、ジャッキーを支えた人物を役柄同様に抑えた芝居で演じていて上手い)
またピーター・サースガード(この人の目が笑っていない表情演技がこのときのボビーの立場や状況にピッタリ)による弟"ボビー"ケネディのキャステイングにも。
ジャッキーがステレオでケネディ大統領が好んでいたというミュージカル『キャメロット』(※)の一節(忘れるな、かつて束の間ありし場所、キャメロットでの黄金時代を)を流すシーン。
追い払われるように去っていかなくてはならない、自分が手塩にかけて威厳を再構築していったホワイトハウス。
「ファーストレディはすぐにホワイトハウスから出ていけるように支度できることよ」
ジョンソン大統領と次のファーストレディがカーテンの色の話をしている傍らを通って行くシーンも。
※「キャメロット」の作者のひとりはアラン・ジェイ・ラーナー(ケネディ大統領とは大学が一緒だった)
SoundtrackにはRichard Burtonによる"Camelot"が収録されている。
アスペクト比がヨーロッパビスタ。
当時のテレビやニュースフィルムの映像がスタンダードサイズ(1.33:1いわゆる、かつてのテレビ4:3)なので差異が少ないサイズで撮られたのだろう。
(16mmフィルムから35mmフィルムへブローアップ、もしくはデジタル化)
(かつて大阪にあった名画座)大毎地下劇場だっら『ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(Jackie)』と『ボビー(Bobby)』の2本立て上映をやっていただろうなぁと連想。

映画『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』公式サイト
http://jackie-movie.jp/

| | トラックバック (9)

2017-03-21

"長澤まさみさんのヤマアラシ・アッシュ歌唱があまりにも良かったのでメモ"『SING/シング』(字幕・吹替連続鑑賞) ガース・ジェニングス監督

SING/シング
SING

監督:ガース・ジェニングス
出演:マシュー・マコノヒー
リース・ウィザースプーン
セス・マクファーレン
スカーレット・ヨハンソン
ジョン・C・ライリー
タロン・エガートン

内村光良、MISIA
長澤まさみ、大橋卓弥
山寺宏一、他

Sing

Memo
(小林信彦先生の教えに従って映画は女優で、ということで) 長澤まさみさんのヤマアラシ・アッシュ歌唱、良かったー!
…と、そのことが記したくて短いですがブログメモに。
(昔だとシングルカットで是非〜、となるところ)
もちろんスカーレット・ヨハンソンのアッシュもビックリするほど上手い!
予備知識無しで見て、エンドクレジットでひっくり返ったマシュー・マコノヒー(バスタームーン)、タロン・エガートン(ジョニー)にはさらにさらに5億点。
バスターが劇場を創りたいという夢のきっかけとなった、伝説の舞台女優、ナナ・ヌードルマンの吹替を大地真央さんが。
(字幕版は『コララインとボタンの魔女』でミス・スピンクの声を演じていたジェニファー・ソーンダース)
字幕版も吹替版もそれぞれ、その国にあった歌合戦(※)となっている 笑
(きゃりーぱみゅぱみゅは共通←共通って…)
麒麟からかたつむりにいたるまで「んな、アホな」といった縮尺無視(歌えるのかぁー)生態系で面白い。
※『glee』とか『ピッチパーフェクト』とかいろいろ言われてたけれど、まさに歌合戦として集約されているラストが素晴らしい。
TOHOパス期間だったので字幕、吹替を続けてみたけれど、これ、ディスク化レンタル化された際は(両方が1枚でおさまってるので)超人気作になるのでは?
もちろん劇場でライヴのように見るのがオススメ!
監督は『銀河ヒッチハイク・ガイド』『リトル・ランボーズ』のガース・ジェニングス。出てくるだけで楽しませてくれた(そしてアクセントとなる)イグアナ秘書、ミス・クローリーの声も(「目玉、目玉…」って横山やすし師匠の「めがね、めがね…」みたいな)
Blue Ray(英語版)に収録される短編「Gunter Babysits」などは日本盤発売の際に収録されるのだろうか。
http://www.imdb.com/title/tt6536766/

映画『SING/シング』公式サイト
http://sing-movie.jp/

| | トラックバック (12)

2017-02-10

"ポーカーをする犬"『ザ・コンサルタント(The Accountant)』ギャヴィン・オコナー監督、ベン・アフレック、アナ・ケンドリック、J・K・シモンズ、ジョン・リスゴー、他

ザ・コンサルタント
The Accountant

監督 : ギャヴィン・オコナー
脚本 : ビル・ドゥビューク
出演 : ベン・アフレック
アナ・ケンドリック
J・K・シモンズ
ジョン・リスゴー、他

Ta

Memo
監督は傑作『ウォーリアー』がなかなか日本で公開されなかったり(カリコレ限定公開)同じく警察モノの佳作ながらDVDスルーされた『プライド&グローリー』と、結構不遇な扱いをうけているギャヴィン・オコナー
クローゼットを開けたときに「おぉぉぉ!!!ベン・アフレックがいっぱい吊るされている」と一瞬、目を疑った同じ肩幅広いスーツ、スーツ、スーツ…(←あ、冗談です…と、いう風に"死んだ目"とか"顎がわれているからすぐにバットマンって判る"とかいろいろツッコまれ気味なところも含めて、どこか好かれている役者なんだなぁ、と思っておりますです。)
あちらこちらに書かれているとおりクリスがこころを落ち着かせるために呪文のように唱える「ソロモン・グランディ」はイギリス童謡、マザー・グースの唄の歌詞(そしてDCコミックスの不死身の怪物の名前にも使われている)
寸分たがわぬ正確なリズムで過ごすクリスのライフスタイル。
(ガレージの開いていくシャッターへギリギリ車体すれすれにノーブレーキで入って行く見事なカーテクニック←仕事が完結しないことへ苛立った際との極端な落差)
アナ・ケンドリック演じるディナとクリス(ベン・アフレック)、ふたりの距離が少しずつ縮まっていく描き方がすごくよかったなぁ。
最初の書類をまとめて疲れて寝ているディナへ(近づいて触れることもしない)ぎこちない起こし方、外で昼食を食べているクリスへ話しかけてくるディナ、不正が判明した時、説明するクリス、犯人に命を狙われていることが判ってから隠れ家たるキャンピングカー(ジャクソン・ポロックの絵画とライトセーバーにアメコミって…笑)、ホテルへと移動してソファに並んで座るまでの位置関係。
この流れの中で最初に出てきた台詞に出てきた"ポーカーをする犬"が最後の最後、オチとして用意されていて、ここでほっとさせる余韻を残す辺りも本作の後味のよさのひとつでは?
クリスの事を調べさせるレイ局長(J・K・シモンズ)の真の目的、クリスに的確に指示を出す謎の声の主の正体など、まさにジグソーパズルのピースが収まるようにラストで回収させていくのも見事。
ラスト
ラマー社長(ジョン・リスゴー!←『トワイライト・ゾーン』で機上の翼の上のグレムリンより怖いぐらい目玉を飛び出させたぐらいの際立ち方もほしかったけどw))に雇われていた用心棒たちのリーダーは弟ブラクストンと判明。
(再会の約束をして)クリスへブラクストンへの台詞
「どうやって見つければいいんだ?」
「大丈夫だ。俺がおまえを見つけるから」
(これって、昔からよくラストに使われていたタイプの台詞で最近でも『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』でイルサがイーサンに言った"You  know how to find me."みたいな…。続きはそこから始められるということで続編期待大)
タイトルデザインはSCARLET LETTERS
小文字、黒地に白のシンプルなメインタイトル。

映画『ザ・コンサルタント』オフィシャルサイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/consultant-movie/sp/

| | トラックバック (11)

2016-10-13

『ジェイソン・ボーン(JASON BOURNE)』マット・デイモン、トミー・リー・ジョーンズ、ヴァンサン・カッセル、ジュリア・スタイルズ、アリシア・ヴィキャンデル、他

ジェイソン・ボーン
Jason Bourne (2016)
Director : Paul Greengrass
Writers : Paul Greengrass,
Christopher Rouse
Robert Ludlum(characters)

Jb

※Memo
ドキュメンタリーを撮っていたポール・グリーングラス監督らしいアテネの抗議デモが起こっている中でのチェイスが際立っている。
そのグリーングラス監督がボーンシリーズで始めたアクションシーンだけでドラマ自体を繋いでいく手法、その後のクレイグ版007シリーズにも影響が顕著に表れていた(逆にボーンシリーズが007的なニュアンスを持ち始めていたりもする)
キネ旬10月上旬号・畑中佳樹氏による『ジェイソン・ボーン』批評「パラレル編集とはカップルの創造である」必読!
今までの作品を通して語られるパラレル編集の妙味。
最後はイーストウッド監督「ヒア アフター」で締めくくられる。
マット・デイモンと並ぶとアリシア・ヴィキャンデルの顔がさらに小さく見える本作(←そこかい 笑)
シリーズの構成から考えると次回作ではヴィキャンデル演じるCIA分析官ヘザー・リー(おそらくはCIA長官になってる?)は亡くなってしまうことになるのかぁぁぁぁ
Main and End Title Sequence Design
PIC Agency
http://picagency.com/portfolio/jason-bourne/
(↑エンドタイトル部分の動画あり)

映画『ジェイソン・ボーン』公式サイト

http://bourne.jp/

| | トラックバック (0)

2016-07-29

『シン・ゴジラ』庵野秀明脚本・総監督、樋口真嗣監督・特技監督、長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ、野村萬斎、他

注・内容に触れています。
シン・ゴジラ

脚本・総監督 : 庵野秀明
監督・特技監督 : 樋口真嗣
出演 : 長谷川博己
竹野内豊石原さとみ
野村萬斎、他

物語・東京湾アクアトンネルが崩落する事故が発生。首相官邸での緊急会議で内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)が、海中に潜む謎の生物が事故を起こした可能性を指摘する。その後、海上に巨大不明生物が出現。さらには鎌倉に上陸し、街を破壊しながら突進していく。政府の緊急対策本部は自衛隊に対し防衛出動命令を下し、“ゴジラ”と名付けられた巨大不明生物に立ち向かうが…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)
※なお、こちらのブログメモは追記予定です。

God1

Memo1
まさに鷺巣詩郎音楽、テロップ、作戦別ブロック型スクリプトなど、エヴァレイヤーがかぶさった形で出現した、見たかった日本製怪獣映画の登場!
伊福部昭「ゴジラ」「キングコングVSゴジラ」「三大怪獣地球最大の決戦」「宇宙大戦争」「メカゴジラの逆襲」など多数使用されていて、それだけでテンション上がる!
"ぐずぐず政府"に対して首都圏に突如、怪獣が現れたら"どうする?"シミュレーションドラマとしても秀逸な本作。
さて、ここで問題です。
本編中、何回"この国は"という台詞が出てきたでしょう?(想定外も多かったけど最後まで出てきてたのが"この国は")
前半、やたらと会議、会議と何か起こるたびに会議は続く(わざわざ「では、大会議室に移動しましょう」には笑った…と、いうか笑えない、か…。←今、会議している部屋でいいでしょー。あと有識者を集めて意見聞いたも別部屋で)
市川実日子さん演じる環境省・尾頭課長補佐がよかった。
(この後、集められる「巨大不明生物特設災害対策本部」略して「巨対災」のメンバーにも←この各省庁内のはみ出し者、変わり者、オタクの集まりである「巨対災」が結果としてゴジラの活動を止めることとなるのが、また良いですね)
その尾頭課長補佐の(悠長なことを言ってる政府首脳陣の中で放つ)台詞。
肺魚のような脚があるとも推測できるので上陸の可能性もあるかと思います
秒速何ワードかを競うかのような早口台詞オンパレードの本作中にあってテキパキテキパキさで群を抜いて面白い。
「ここから退避します」の指示の出た時、他のメンバーがばたばたと書類や資料を集めてるメンバーの中で、ひとりノートパソコン小脇にさっと出ていこうとする姿。感情なんてあるの?と、思っていたら、見事ゴジラを血液凝固剤で活動凍結に追い込み終結した際に「よかったぁ」とひとこと安堵の声をもらして、こちらもほっとする。
破壊神としての姿はレジェゴジやエメリッヒゴジラなどをあっさり凌駕して、"うむ"も言わさない消滅のさせ方(壊し方ではなく、まさに消滅!見たかハリウッド!)
覚醒後の口、背部からの熱線の飛び散る乱舞ぶりは本当に2016年現在のゴジラだ!
(制御不能の巨神兵のシーンを想起)
自衛隊と米軍が合同で"仮想敵"を攻撃するシミュレーションドキュメンタリーのような(前述)"ヤシオリ作戦"
この順序立てた対ゴジラへの見せ方がクライマックスとして用意されている。
矢口と赤坂が熱核兵器の使用についての決定が下された後、遠くに動きの止まったゴジラを見ながら交わされた台詞のひとつ。
「戦後は続くよ、どこまでも」
公開日に情報開示されたモーションキャプチャーアクターを野村萬斎さんが務めたという情報。
エンドクレジットでメインアクターと同じ扱いで1名表記だったので「あれ??主要キャスト?って…ど、どこに出てたの?」と思っていたら、そうでしたか。
ラストカット。
全体にグロい造詣のゴジラにあって、さらに、あの尻尾の先の這い上がっていくような(背びれのあるような)ヒトの彫刻群が凄まじく怖い。
(彫刻協力で名前が出てる高野眞吾さん関連?)

Memo2
タイトルロゴデザイン(音響設計や宣伝ポスターも)は庵野秀明。
(東宝ロゴは現在のバージョンの前に以前のロゴもわざわざ使用。エンドクレジットの一番最後の「終」の文字も以前の「ゴジラ」のものを踏襲)

God_p

パンフレットが「ネタバレ注意」と封印されているとおり、初公開写真が多数。
(予告編や告知などで小出しに放送されているミニチュア使用のメイキング映像など、てっきりゴジラに壊されているシーンだと思っていたら、最初のちょっとパッと見では判らない、もしや別怪獣?と思わせられた第一形態ゴジラだったとは!見事なミスリードっぷりでした。その意味ではあの予告編もかなり外してつくりこんでいた気が…)
パンフレットの最後にはエンドクレジット表記が全て掲載されています。
公開に合わせてふたつの展覧会が。
鶴岡アートフォーラムと福岡市美術館。

God10_2

God10_1

シン・ゴジラ』追記版

Expo1

Expo2

8月10日に上映が終了する駆け込みでレーザーIMAX版を見た。
元がシネマスコープのためフルサイズではないが音圧と大きさとディティールの再現性(なんと!尾頭さんのうぶ毛まで見える←すみません。見えてしまったのはしようがない…と、いうか、これも輝度の差?)
※8月25日から9月9日まで追加上映決定
しかし、それにしても圧倒的な量の「シン・ゴジラ」関連記事やツイートや"まとめ"や、その他もろもろ。常盤橋プロジェクトのビルが既に建っているから始まってゴジラの生体を科学的に分析した記事、尾頭ヒロミをいろいろな漫画家タッチで描く、関西ゴジラあるあるのような大喜利ネタまで。全てをまとめたら書籍が出せそうな程。

カヨコ・パターソン語録

(↑これも各キャラクター別に既出されていると思うけれど、一応メモ)
「さすがはお祖母ちゃんの国、仕事が早い」
「ZARAはどこ?」
(↑エキスポシティ内にあるので鑑賞した何人かは「あ、そこにあるよ」と思ったかも 笑)
「ここからはパーソナルサービス」

↓最前列から見上げた状態

Imax1


映画『シン・ゴジラ』公式サイト
http://shin-godzilla.jp/

| | トラックバック (42)

2016-05-11

『山河ノスタルジア(MOUNTAINS MAY DEPART)』ジャ・ジャンクー監督、チャオ・タオ、チャン・イー、リャン・ジンドン、ドン・ズージェン、シルヴィア・チャン、他

注・内容、台詞、ラストに触れています。
山河ノスタルジア
MOUNTAINS MAY DEPART

監督 : ジャ・ジャンクー
出演 : チャオ・タオチャン・イー
リャン・ジンドンドン・ズージェン
シルヴィア・チャン、他

物語・1999年、山西省汾陽の小学校で教師を務めるタオ(チャオ・タオ)は、炭鉱作業員リャンと実業家のジンシェン(チャン・イー)から求愛されていた。その後タオはジンシェンを結婚相手に選び、二人の間に男の子が生まれダオラーと名付けられる。2014年、離婚して汾陽で一人暮らしのタオは離れて生活しているダオラーと久々に顔を合わせるが、ジンシェンと一緒にオーストラリアに移り住むことを知らされ…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Md

Memo1
タイトルから悠々たる大河ドラマを想像してしまうが全く違う展開をみせて驚く。そして、各ショットも驚くほど短い。だが挿まれた何気ない風景は不可逆なる取り戻せない時間と失いつつあるアイデンティティの残像のように心に沁みる。
冒頭とラストに使われたPet Shop Boys"Go west"が輪舞曲のよう。
スクリーンサイズが過去、現在、未来と年代に応じてスタンダード、アメリカン・ヴィスタ、スコープサイズと変わる。
そして色彩も。
目にも鮮やかなが踊る1999年。
(時折挿入されるビデオ映像の荒れた画質に彩度の高い映像)
そのビビッドな活力あふれた色彩の世界は時が経つにつれ、人々の繋がりが薄れていくとともに、すっきりとした(光に溢れた)しかしどこか空虚な感じのするペールトーン主体のイメージへと変わっていく。
タオの台詞
「それは幾何?関数?」
「三角は1番安定してるのよ」
最初の三角関係は形を変えて2025年パートまで続く。
1994年パート
息子を送り届ける<、母タオ。
「どうして特急に乗らないの?早く着くのに」
「こうすれば長くいられる」
(急速に移り変わっていく中国や中国人への暗喩的な意味もあるのだろう。座っている向きも進行方向とは逆だ)
2025年オーストラリアパート
全く広東語が話せなくなっているダオラー。
逆に英語が話せない父親のジンシェン。
ダオラーが言う。
「Google翻訳の息子」
中国語学校の教師ミア(シルヴィア・チャンが演じていてビックリ!)
母の記憶としての面影と思慕。
「前にこんな場面があった気がする。デジャヴのような」
ミアもまた、中国を離れ自らのルーツが薄らぎつつある。
ふたりでみつめる水平線の先には母国が…。
「タオ‥」
母の名をポツリとつぶやくダオラー。
ふと、声を聞くタオ。
そのシーンに続いての終幕。
犬の散歩に出かけた先の風景は、炭鉱などがあった、あの河の近く。
雪が舞う中、冒頭のダンスを踊るタオ。
しんしんと降る雪の音。
(この音がいい!)
肯定的な美しいラストだ。
"麦穂餃子"が3つのパート全てに出てくる。
・タオとリャンが仲良く食べるシーン。
・父親の葬儀のために帰ってきた7歳のダオラーに冷まして食べさせるシーン。
・ラスト、時が経っても変わらずに
麦穂餃子を作っているタオ。
また1999年パートでタオが着ていたカラフルなボーダー柄のセーターは2015年パートで2代目ワンちゃんのセーターに編み直されている。
・三国志に出てくるような大刀を持った少年が青年となって一瞬、出てくる。
・唐突にタオの目の前で起ったセスナ機の墜落シーン。
2014年パート、その道路の場所に佇む親子(遺族?)など、年代を通してさりげなく織り込まれている。

Memo2
昨年のフィルメックス含め、いくつもの監督インタビューやQ&Aが公式に公開されています。
2015/11/28 『山河ノスタルジア』Q&A
TOKYOFILMeX
有楽町朝日ホール
https://youtu.be/lGykOoHbAvY
『山河ノスタルジア』半野喜弘 レコーディング映像

https://youtu.be/UgakiAE1b9Q

映画『山河ノスタルジア』オフィシャルサイト
http://www.bitters.co.jp/sanga/

| | トラックバック (8)

2016-05-04

"Nick and Judy"『ズートピア(Zootopia)』バイロン・ハワード/リッチ・ムーア監督

ズートピア
Zootopia

監督 : バイロン・ハワード/リッチ・ムーア
共同監督 : ジャレド・ブッシュ
声の出演 : ジニファー・グッドウィン
ジェイソン・ベイトマン
J・K・シモンズ、ジェニー・スレイト
イドリス・エルバ、ネイト・トレンス
トム・“タイニー”・リスター・Jr
レイモンド・パーシ
オクタヴィア・スペンサー
シャキーラ

物語・ハイテクな文明を誇るズートピアには、さまざまな動物が共存している。そんな平和な楽園で、ウサギの新米警官ジュディは夢を信じる一方、キツネの詐欺師ニックは夢を忘れてしまっていた。そんな彼らが共にズートピアに隠された事件を追うことになり…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Zootopia

Memo1
I'm gonna be an actuary.
And I can make the world a better place.
より良い場所に。
小さくて、いまだかつてウサギの警官など見たことがないと言われ、それでも自分はもっと、この世界(ズートピア)がよい場所になるように頑張るのだと奮起するジュディ。
それにしてもニックがカッコイイ。
(キャラクター造形としても、あの目の感じと、普通だとダラっとしているように見えてしまうのにシャンとしている立ち姿は歴史的傑作。ジュディと並ぶとさらにバランスがよい。もちろんジュディの耳で表す感情表現も)
終盤、事件が解決した後ジュディがニックに謝りにいった時に、"今の言葉、全部録音してましたよー"と言わんばかりにジャンッ!と登場させるキャロットペン。
そのタイミング、そして台詞。
メイキング映像を見て思った→やっぱり行くよね"ケニヤへ動物スケッチロケ" あとバイロン・ハワード監督がアニメ『ロビン・フッド(日本公開1975年)』の原画をライブラリーでチェックしてるシーンとか「おぉぉっ」と、なった。
(ライブラリー棚から出してきて、手袋をはめた上で)
TVBros.(2016年No.9・4月23日号)監督インタビュー
"ディズニーアニメーション史上初のハードボイルドとかクライムドラマ、バディものだと思っている…こっそりね(笑)"
"これは僕たちの『L.A.コンフィデンシャル』のつもり"
インタビュー内に登場する映画
「48時間」「リーサル・ウェポン」「影なき男」「深夜の告白」「マルタの鷹」「チャイナタウン」など。
インタビューには出てきていませんが「ゴッドファーザー」ネタも笑えました。(ジュディがビッグの娘の生まれてくる子の名付け親になってる)
監督が男女のバディという点で、その雰囲気に影響されたというウィリアム・パウエル(役名がニック・チャールズ!)とマーナ・ロイによる夫婦探偵もの『影なき男』。
調べてみると黒澤明監督による「世界のベスト100」や小林信彦さん「20世紀の洋画」にも選ばれていました。双葉十三郎さんもキネ旬増刊・世界映画オールタイムベストテン(1995年・刊)のミステリー映画10に『影なき男』を選んでいました。(ちなみにジャンル10は44に細分化されていてフィルム・ノワール、サスペンスは別枠)
インタビューの最後に次回作でもふたり(Nick and Judy)の活躍も、クライムドラマ・ファンを唸らせるものにしたい、と答えてました。続編!楽しみ!!
最初に出てきた台詞の意味が二重に大きくなって戻ってくる。
Try.....
Try to make the world a better place.
バックベースにある偏見(それも無意識の)が、いかように世の中に蔓延しているか。それは全ての黒を白にすることは不可能かもしれない。(グレーなところもあるのだということをわかった上で)この世界(ズートピア)がより良い場所になることを願って。
そしてジゼルの歌う"Try everything"ライヴシーンのエンディングへと。

Memo2
ARMAND SERRAN
(多くの設定スケッチなどが見られます。キャロットペンも!)
PRODUCTION DESIGN/VISUAL DEVELOPMENT
http://www.armandserrano.com/
Imagining Zootopia--Part 1:Legacy
(前述、メイキング映像)
順に追っていくとPart 6:Nick and Judyまで有り
https://www.youtube.com/watch?v=1eQgypYsA5U

Zootopia_starwars_2

ズートピア公式サイト
http://www.disney.co.jp/movie/zootopia.html

| | トラックバック (25)

2016-05-03

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(Captain America: Civil War)』アンソニー・ルッソ/ジョー・ルッソ監督

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
Captain America: Civil War
アンソニー・ルッソ/ジョー・ルッソ監督

物語・アベンジャーズのリーダーとなった、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)。しかし、彼らが世界各地で繰り広げた戦いが甚大な被害を及ぼしたことが問題になる。さらに、それを回避するためにアベンジャーズは国際的政府組織の管理下に置かれ活動を制限されることに。アイアンマンことトニー・スターク (ロバート・ダウニー・Jr)はこの処置に賛成するが、自発的に平和を守るべきだと考えるキャプテン・アメリカはそんな彼に反発。二人のにらみ合いが激化していく中、世界を震撼させるテロ事件が起きてしまう。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Cw1

Memo1
前作が70年代に製作された『コンドル』(1975年)『パララックス・ビュー』(1974年)『マラソンマン』(1976年)などいわゆる陰謀もの(CIAもの)がベースにあることとウィンターソルジャーの"ズザザザーッ"シーンのカッコ良さ、ロバート・レッドフォードの起用など、基調になっているものが違う(監督が違う1作目はロケッティアだったし) 本作も、できれば普通にキャプテンアメリカものとして見たかったなぁー、というのが率直な感想。(まあ日本公開タイトルがシビル・ウォーが前になっているので次作「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」へのブリッジ的意味合いもあったとは思うけど…)
前作『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』のエンドクレジット2段落ち(本作も2段落ち仕様なので見逃し注意)のひとつめの台詞が「ヒーローとスパイの時代は終わった」だった。
それは、そのまま本作のテーマ部分に繋がってくる。
果たしてヒーローの意義とは?
それぞれが好き勝手に行動を起こし、民間人の犠牲者が多数出ても、それは"正義の行動"と呼べるのであろうか…。
ソコヴィア協定"議定書"という響き自体がリアルに現代社会想起。
シビア寄りな物語にコメディ要素。
アントマンとスパイダーマンの助っ人参戦。
(どっちも、おこちゃまモード、そして"陽"だ 笑)
↑"あ、ルッソ姉弟、ほんまはこれがやりたかったんちゃうの?(関西弁)"
巨大化したアントマンを倒す方法を思いついたとき、脚にぐるぐると糸を巻きつけながらのスパイダーマンの台詞。
「スター・ウォーズ帝国の逆襲って知ってる」
「あれでウォーカーとかいうのを倒すとき、こうしてたんだ」
※要望
アントマンは今後も「アントマン : きかんしゃトーマスの逆襲」とか前作のドートマンダー「ホットロック」流れでウェストレイク原作モチーフで「アントマン : 踊る黄金像」とかの路線でお願いします。
※蛇足
ピーター・パーカー(スパイダーマン)って下の階に住んでたのですね。
メイおばさんがマリサ・トメイだったり、ヒョイッとマーティン・フリーマンが出てきたりと嬉しい今後期待キャスティング。

Cw2

Memo2
Main Title Designは『アントマン』『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』や前作『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(←めちゃくちゃカッコイイタイトルデザイン!)も手がけた Sarofsky
http://sarofsky.com/

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ

http://marvel.disney.co.jp/movie/civilwar.html

| | トラックバック (25)

2016-03-29

前田弘二監督、橋本環奈主演『セーラー服と機関銃 -卒業-』と角川映画40周年

セーラー服と機関銃 -卒業-

監督 : 前田弘二
脚本 : 高田亮
出演 : 橋本環奈
長谷川博己、安藤政信
榎木孝明、伊武雅刀
鶴見辰吾、武田鉄矢、他

物語・組員が4人しかいない目高組の組長となり、機関銃を抱えて伯父を殺害した相手に殴り込みをかけたという過去を持つ高校3年生の星泉(橋本環奈)。目高組を解散した彼女は、シャッター商店街の一角でメダカカフェを営む店長として元組員の従業員と共に忙しい毎日を送っていた。そんな中、泉の友人が偽モデル詐欺の被害に遭ったことを知り…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Sk1

Sk2

Memo1
オーダー通りのアイドル映画を『婚前特急』の前田弘二監督がどのように撮るのか楽しみにしていた一作。
橋本環奈の元々の声が、低音、ややかすれ気味なのがよい。
九頭身、八頭身の"(小さすぎだろー)小顔"ではない映画的にみて、よいバランス。
既に語られているとおり相米慎二監督オマージュ(しいて言うならば、あえて括りのように決め打ちシーンも多い)
めだかカフェの中で土井(武田鉄矢)ら組員(あ、店員←と呼ばなければいけない 笑)となんだか、じゃれあってるとしか思えないシーン(アドリブ)。ずっと撮り続けて、そのままカメラが引いていって店の外まで出ていく。
あと漂う80年代前半プログラムピクチャー感、ATG映画雰囲気がちらほら(明け方、逃げていくときの蛇行しながら走る軽トラを後ろから追いかけるカメラとか、まさに)
安藤政信(『セーラー服と機関銃』)演じる安井が最初、誰?と思ってしまったほどのキレっぷり。
(隠れ蓑という点では元々、浜口組も浜口物産という貿易会社だった)
もうひとり、長谷川博己もほのかに憧れられる年上ヤクザを好演。
めだかカフェの前で
「泉ちゃん、トランプやらない?」
「お金なくてもいいよ」
(冒頭、商店街で交わされた会話と同じ。市長候補者が自身への投票をアピールしながら通っているシチュエーションも)
「今度はいい人がなればいいね」
劇中、映画館で上映されていた映画が同じ赤川次郎原作「晴れ、ときどき殺人」(井筒和幸監督)
まさに、このタイミングで出てほしいところ(テーマ曲を卒業式でアカペラで歌い始めるシーンののち、演奏に入るとともに)で出るタイトル、そして書体。デザインは赤松陽構造さん。(最近作、NHKドラマ「精霊の守り人」「64」など)
↓日映美術サイト(注・実際のシーンではありませんがタイトルカード画像あり)
http://n-art.jp/
↓下記画像は相米慎二監督、薬師丸ひろ子主演版「セーラー服と機関銃」チラシの解説面(表は有名なので裏面を)

Sk_80

Memo2
角川映画が40周年。
「読んでから見るか、見てから読むか」
邦画(←日本映画という呼び方ではなく)一本立てロードショーもインパクトが大きかったけれど、やはり宣伝のためのコピーが印象的(時代背景的に80年代前半におこったコピーライターブームも相まって)

Kado

↑30周年記念の際のコミックチャージ創刊号付録DVD
93作品スペシャルムービー180分

主要コンテンツは各作品の予告編集。
年代別チャプターになっていて1976〜1980年、1981年〜1983年、1984年、1985〜1986年、以下2006年まで。
(1984年が単体年チャプターになっているとおり本数も多い)
個人的には、1986年あたりまでがイメージとしての"角川映画"
画像バックに敷きつめているのは第一作「犬神家の一族」からの角川映画のチラシ保存ダンボール箱から無造作にピックアップ。
(2本立て興業作品は見開きタイプになっていて当時としては、これも珍しかった)

映画「セーラー服と機関銃 -卒業-」
http://sk-movie.jp/


| | トラックバック (7)

より以前の記事一覧