2007-01-18

間違えられた男 ? 「ラッキーナンバー7」

注・内容に触れています。勘のよい方は絶対ご鑑賞後に読んで下さい。いわゆるハリウッドメジャー作品でもないのに豪華なキャスティングが見所のひとつ。もうひとつは、いわゆるツイスト(ひねり)ものの脚本のおもしろさと言える「ラッキーナンバー7」。物語・不運続きの青年・スレヴン(ジョシュ・ハーネット)は、友人を頼りにニューヨークへとやって来る。そこで出会った女・リンジー(ルーシー・リュー)と互いに惹かれ合うが、スレヴンの不運はまだ終わってはいなかった。敵対する2人の大物マフィア、ボス(モーガン・フリーマン)とラビ(ベン・キングズレー)から同時に身に覚えのない借金の返済を迫られる。そして、殺人事件を捜査するニューヨーク市警(スタンリー・トゥッチ)にも嫌疑をかけられ、スレヴンは逃れられない状況へと追い込まれる。さらに、すべての事件の裏に見え隠れする、凄腕の暗殺者・グッドキャット(ブルース・ウィリス)の影…。果たしてスレヴンはどうなる、そしてこの物語の謎は…。(ここまでフライヤーより記載)。

実際は「間違えられた男」ではなく黒澤明監督「用心棒」いやいやブルースウィリスが出ているから「ラストマンスタンディング」!?とも言えます。原題(Lucky Number Slevin)にある種のヒントが隠されていたりもします。なるほど〜、と全ての謎に決着をつけてくれるので見終わった後に「レレレッ?」とはならない親切シナリオです(冒頭のいくつかのシーン、そこに登場した様々な人々が全てラストで繋がっていきますよ〜)。しかし、ブルース・ウィリス役得ですね〜。

ラッキーナンバー7」OFFICIAL SITE
http://www.lucky-movie.jp/

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2007-01-02

そしてミニバスは行く「リトル・ミス・サンシャイン」

黄色いミニバスに乗って〜「リトル・ミス・サンシャイン」。9歳の娘を美少女コンテストに出場させるためにカリフォルニアへ向かうフーヴァー一家、その途中に起こる様々な出来事をハートフルに綴るロード・ムービー。と、ひとことで片付けられないほどのくせ者揃いなんですよね、この一家。負け組否定の成功論提唱者のパパ・リチャード(グレッグ・キニア)、家族をまとめようと孤軍奮闘しているママ・シェリル(トニ・コレット)、ミスコン優勝を夢見る、9歳の妹オリーヴ(アビゲイル・ブレスリン)、老人ホームを追放されたわがままなおじいちゃんグランパ(アラン・アーキン)、ニーチェに心酔している沈黙の兄ドウェーン(ポール・ダノ)、ゲイで自殺未遂のプルースト研究家の叔父。(ここまでフライヤー参考)。冒頭10分間の食事シーンで各キャラクターとそれぞれの関係性が描かれる手際よさ、何かトラブル、言い争いが起こった後、結局は押しがけでしかエンジンのかからなくなったミニバスを家族全員で一致団結して押している絵的なおもしろさ(ミニバスを押した後の家族の清々しい顔、フィジカルな行動が些細な言い争いをすっ飛ばしてしまうって事ですよね〜)。かなりブラックな笑いも多いが見た感じと違って結果、みんな家族思いなところが垣間見られるシーンが随所にあって、とってもよい映画です。もう1人の主役とよべる黄色のミニバスのような「小さくかわいらしい愛すべき映画」。監督はジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス夫妻(インタビュー記事を読むと、あ〜この2人だからなんだなぁ〜と納得することしきり)

※追記
ラジカルだけど優しいお祖父ちゃん役のアラン・アーキンが本作でアカデミー賞助演男優賞を受賞。またオリジナル脚本賞も受賞。

リトル・ミス・サンシャイン
http://movies.foxjapan.com/lms/

Little Miss Sunshine Little Miss Sunshine: The Shooting Script (Newmarket Shooting Script)

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2006-10-01

レディ・イン・ザ・ウォーター

隠喩と暗示、その解釈だけで映画を作ることが可能であろうか? M・ナイト・シャマラン監督・新作「レディ・イン・ザ・ウォーター」は今までのシャマラン監督とは違った仕上がりの作品となっている。※注・ここから物語の構造に触れています。フィラデルフィア郊外のアパート住み込み管理人クリーブランド(ポール・ジアマッティ)はストーリー(ブライス・ダラス・ハワード)と名乗る謎の女性がプールに潜んでいるのを発見する。彼女は青い世界の住人だというのだが…(実はストーリー自身はストーリーを語っていないというところもキー)。ストーリーを助けることによってストーリーが生まれる。ストーリーを癒すことによってクリーブランドの過去の事件による心の傷が癒される。前々作「サイン」の中で一見関連のなさそうな言葉とバットによって事件(宇宙人の襲撃)が解決するシーンがあったが「レディ・イン・ザ・ウォーター」では全ての事柄に先付けの意味が与えられていき物語が進んでいくという、ある意味「これが実人生と同じなんだよ」と語りかけられている気がしてくる構造。あまりよい批評が聞こえてこなかった本作だが根底に流れているものが極めて東洋的(表層的な東洋趣味ではなく)な事に起因しているのでは? エンディングのボブ・ディラン「時代は変わる」のカヴァーが子守歌のようで心地よい。

いつもは暗示的な色彩(「シックスセンス」の赤や「アンブレイカブル」の青など)が施されているシャマラン監督作品だが今作は構造自体が隠喩に満ちているため特別なキーカラーは使用されていない。

レディ・イン・ザ・ウォーター
http://wwws.warnerbros.co.jp/ladyinthewater/

映画「レディ・イン・ザ・ウォーター」オリジナル・サウンドトラック レディ・イン・ザ・ウォーター 眠れないベッドタイム・ストーリー

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2006-08-27

「ラフ」と長澤まさみさん

長澤まさみ・速水もこみち・主演の「ラフ」。監督は昨年ヒットした「NANA」をはじめ、ここ数年コンスタントに作品が公開されている大谷健太郎。現代の物語だがどこか懐かしさを感じるのは原作のせいなのか大谷監督の計算によるものなのかは、わからないが素直に楽しめました(と、いうか主演2人によるもの?)。元々長い原作をどう縮めるか、また決着をどうつけるのかといった部分も興味を持ってみましたが、その点も2時間という時間枠の中で「ありよね」と納得した次第。

スケッチブック・オブ・ 映画「ラフ」オリジナル・サウンドトラック

それにしても長澤まさみさんのポジションは「すごいところにきているものだ」と思います。数年前「ロボコン」の試写の際に本人によるロボット操作の実演(?)付き舞台挨拶が終わっても、観客と一緒に最後まで映画を見て出口で見終わった観客に挨拶している長澤さんに対して後ろにいた人の会話「ええ娘(こ)やねぇ〜」「ほんま、あんな娘ほしいわ」(By関西のおばちゃんよん) … (^^ゞ
(この会話通りに、まっすぐに)伸びやかなステップアップをしているわけで、本当に、これからも(更に)楽しみな女優さんですね。

映画「ラフ」Official Site
http://www.rough-movie.jp/index.html

ロボコン タッチ スペシャル・エディション タッチ スタンダード・エディション

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2006-08-14

DVDには、なっていないけれど_9

「パイレーツ・オブ・カリビアン」が登場するまでは海洋もの、海賊ものは当たらないというのが通説でした。1976年作品「ラッキー・レディ」も、その通説通り公開時は小ヒット止まりで未だDVD化されていない1本です(もしかすると、日本ではビデオ化もされていないような気が…)。監督・スタンリー・ドーネン(「雨に唄えば」「シャレード」)、出演・ライザ・ミネリ、ジーン・ハックマン、バート・レイノルズ。〜物語・アメリカに禁酒法が敷かれた1920年代から30年代。クレア(ライザ・ミネリ)はウォーカー(バート・レイノルズ)と組んでメキシコ人の安い労働者をアメリカに密入国させる仕事をしていましたが、もっと儲かる禁酒令のアメリカへ酒を密売する仕事に手を出します。2人はさらに不敵な面構えのキビー(ジーン・ハックマン)も仲間に引き入れて冒険の始まりです。(ラッキー・レディはウォーカーの帆船の名前)〜ここまで公開時のフライヤーより引用。劇中、ライザ・ミネリが主題曲「ラッキー・レディ」ほか一曲を歌うシーンが出てきたり、ミネリの衣装だけで当時100万ドルが費やされたりと、ある種「ライザ・ミネリ映画」といった趣。音楽もジャズ仕様でステキ。

キャバレー リバース・エディション

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2006-07-06

ラブ・コメの傑作 ! 映画「ラブ★コン」

実は原作コミック(中原アヤ・別冊マーガレット)を読んでいなくてノーマーク。宣伝用に作成された「ラブ★コン For Beginers」(原作の一回目を掲載)を手にして読んでみると「これが、めっさ(めっちゃ)オモシロ〜イ!!」と、いうことで試写へ行ってきました !! 小池徹平、藤澤恵麻の(小さい)大谷・(大きい)小泉コンビ、ピッタリはまって「ええ感じですよ〜」(「オール阪神・巨人」というアダ名もベタですが‥本人出てますし‥)。さらに更に!谷原章介(「嫌われ松子の一生」の際の「歯がキラ〜ン!」といい、今回といい役者人生の今後が心配‥)。他の脇キャラもキワキワ。も〜コミックが原作だけど、こんな感じでやられると「これ、マンガやん」とツッこまれても「それが、どないしてん」と、いう気分にさせてもらえるラブコメの傑作 !! 以上、関西風味でお届けしました !! よろしQUEEN !! ハッピーな映画ですよ。

ラブ★コン
http://www.lovecom-movie.com/

SEVEN TEEN 増刊 映画「ラブ★コン」メイキングBOOK 2006年 8/10号 [雑誌] ラブ・コンFAN BOOK ラブ・コン ドラマCD

原作コミック・1〜13 巻
ラブ★コン (1) ラブ★コン (13)

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2006-07-01

I am「テリー・(ギリギリ)・アム」

て、あまりにベタなタイトルで失礼しました、が‥ある意味当たっているテリー・ギリアム監督最新作「ローズ・イン・タイドランド」。ここにきて連続して本編が公開されています(前作「ラスベガスをやっつけろ」から7年空いてましたからね〜)で、「ブラザーズ・グリム」撮影途中にプロデューサー(製作総指揮)のワインスタインともめてる時に撮影したのが本作。例によってビジュアルイメージの洪水です、それもかなりヤバめに‥。なんたって、お友達は4体のバービー人形の「頭」なんですから‥(でも、よく考えてみたら子供って人形の頭と体を別々に付け替えたりして遊んでたりしますよね‥そういう意味では、このローズの残酷でピュアなイメージメイクの迷宮は的を得ている)。「ブラザーズ・グリム」と比較するとローバジェットな映画だが、その分「ギリアム・ポイズン」が散りばめられている。

ローズ・イン・タイドランド

http://www.rosein.jp/

未来世紀ブラジル

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2006-06-15

ロミオとジュリエット・暖色と寒色

「映画技法のリテラシー〈2〉物語とクリティック(ルイス・ジアネッティ著)」(フィルムアート社)に「ロミオとジュリエット(フランコ・ゼフィレッリ監督)」について、おもしろい記述がありました。衣装とメーキャップの項目の中で色の象徴主義としてジュリエット(オリビア・ハッセー)のキャピレット家は栄華を誇り、華やかで刺激的な赤・オレンジ・黄色の衣装だが、旧家ではあるが没落気味の(ロミオ)モンタギュー家は青・深緑・紫色とはっきりわけられていたそうです。(これは喧嘩騒ぎの時に観客が両家の見分けがつくためでもあるそうです)。また、ジュリエットのドレスが最初の登場シーン(有名な舞踏会シーン、ニーノ・ロータ作曲によるテーマ曲はここで唄われます)は赤であったのが、徐々に青い寒色系のドレスに変化していくようにライン含めて心理的側面を示しているともいわれています。1968年第41回アカデミー賞・撮影賞・衣装デザイン賞を受賞。

ロミオとジュリエット

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2006-06-04

スカーレット・ヨハンソンと南禅寺

ソフィア・コッポラ監督「ロスト・イン・トランスレーション」の中でスカーレット・ヨハンソン演じるシャーロットが京都を訪ねるシーンがあります。そこで訪れているのは南禅寺の三門(山門)と平安神宮なのですが、先日、まさにその通りのコースを移動した時に外国人観光客の多さに少しビックリしました。もしかして「ロスト・イン・トランスレーション」の影響?などと、勝手にイメージしてしまいました。(実際は枯山水庭園目的で「ZEN」ということなのでしょうか‥)。折しも、少し前の項目(2006-04-10、他)に書いた「藤田嗣治展」が平安神宮・横の京都国立近代美術館で始まったばかりです。鑑賞の際は、少し足を延ばして「気分はスカーレット・ヨハンソン」なんていうのは、いかがでしょうか?

Lost In Translation
http://www.lit-movie.com/

大本山南禅寺
http://nanzenji.com/

京都国立近代美術館
The National Museum of Modern Art, Kyoto
http://www.momak.go.jp/
「藤田嗣治展」・水彩作品の展示替えがあります。上記HPより確認できます。

生誕120年 藤田嗣治展
〜パリを魅了した異邦人〜
http://foujita.exh.jp/

ロスト・イン・トランスレーション

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2006-04-27

ロッタちゃんとカール・ラーション

スウェーデンの児童文学作家アストリッド・リンドグレーン(「長靴下のピッピ」「やかまし村の子どもたち」など有名)が生み出した「ロッタちゃん」は、そのキュートなキャラクターですっかり人気者となり「ロッタちゃん はじめてのおつかい」「ロッタちゃんと赤いじてんしゃ」と2本の映画が公開されました(スウェーデンでは1992年公開、日本では2000年公開)。それで、思い出したのが同じスウェーデンの国民的画家カール・ラーションが描く子供たちの絵です。ラーションは家族と自分でインテリアまでも手がけた家の成長を描き続けました(インテリアや家具・小物類が、また良いんですよね〜)。大きな展覧会はもう10年以上、開かれていませんが、すごく日本人好みの絵だと思います。(そろそろ、展覧会開かれないものでしょうか‥)

Astrid Lindgren(スウェーデン語)
http://www.astridlindgren.se/index_1024.htm

The official homepage of the artist Carl Larsson
(スウェーデン語)
http://www.clg.se/

カールラーションについて記載されているブログです。
http://kiriru.blog2.fc2.com/blog-entry-127.html
http://blog.livedoor.jp/esatie/archives/50257088.html

A Home: Paintings from a Bygone Age ロッタちゃん はじめてのおつかい

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2006-04-04

レモニースニケットの影絵アニメ

「レモニースニケットの世にも不幸な物語」中身もよいですが、なんといってもエンディングの切り絵風アニメ。これだけでも見る価値有りの大傑作エンディングです。(結構、あちらこちらで書かれていますが・・・)

とにかくセピアトーンとモノクロ風の色彩設計抜群の出来です。
そして、なんと!このエンディングはサイズは小さいですが、製作したメインデザイナーのwebで見ることができます。

yellowshed(英文)
http://www.yellowshed.com/

Worksをクリックして2人のクリエーターの名前が出ます。TODD HEMKERの方のAnimationをクリックするとTV風のMenu画面が現れます。その中のLemony Sniket'sをクリックして進むと数パターンに分けて見ることができます。(尚、Web視聴にはFlashPlayerとQuickTimePlayerが必要です)他のアニメーションワークやデザインワークも素敵です。(尚、Lemony Sniket'sは2006年4月3日現在視聴可能です)

レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語スペシャル・エディション

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