2022-09-12

『NOPE ノープ』ジョーダン・ピール監督

NOPE ノープ
ジョーダン・ピール監督

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予告編を見て「おぉっ!未知との遭遇」と「見せものUFO映画」を期待して、まんまと見に行く行為そのものがテーマ。「俺の後ろに立つんじゃねー」「目を合わせるんじゃねー」「見せ物じゃないんだぞー」今後、全作品紹介記事とか出てきそうなほどの膨大映画レファレンスをどうする?
骨格は『ジョーズ JAWS』トーンは西部劇。SFにミステリー、テレビホームドラマと映像史を織り交ぜていく。
「マイブリッジ」の馬から始まった映画はラストのピッタリとフレームに収まるOJ(ダニエル・カルーヤ)。指差すジュピターパークのキャラクター。
冒頭の一節「NAHUM 3.6」検索してチェック。そのまま「~(略)~AND MAKE YOU A SPECTACLE. 」と出てくる。「見世物にしてやる」と。
1:1.43への縦への視線の拡がり。重要なシーン(主に見せ場)は全て、このアスペクト比。
もし「撮っていいよ」と言われたら絶対、やってみたい2階室内窓枠から風景を撮ったカメラがそのまま、スーッと戸外に出て上下にパッと広がるフルIMAXならではのショット。
メインタイトルやチャプターカードが映されるシーンに舞台のフットライトのような光が常に画面下にある。1:1.43の比率だとさらに効果的。ショーの始まり。あと四角というフォルムも収まり具合が変わる。

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パンフレット
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ジョーダン・ピール監督インタビュー、キャストインタビュー。レビューが1本。背景、登場人物、正体不明の現象などの解説でもあるプロダクションノートが素晴らしい。その中に含まれるロケ地・プロダクションデザイン、撮影(ホイテ・ヴァン・ホイテマとIMAX)について。

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タイトルデザイン(Main & End Titles Designed and Produced) > FILMOGRAPH (注 : リンク先にタイトルシークエンス動画/タイトルカード静止画あり)
https://www.filmograph.tv/project/nope
Universal Studios Hollywood内にジュピターパーク(Jupiter’s Claim)を再現。スタジオツアーの一環だから日本のUSJでは無理かなぁ。
ジュピターパーク
https://www.jupitersclaim.com/
撮影監督ホイテ・ヴァン・ホイテマはコダックのラージフォーマットフィルムをどのように活用したのか。
https://www.kodakjapan.com/motionjp-mag195

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2022-09-05

2021_BEST MOVIE (お気に入り映画)

2021_BEST MOVIE (お気に入り映画)

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外国映画 ベスト10
① パワー・オブ・ザ・ドッグ
② プロミシング・ヤング・ウーマン
③ ショック・ドゥ・フューチャー
④ ドント・ルック・アップ
⑤ アメリカン・ユートピア
⑥ DUNE
⑦ 逃げた女
⑧ 最後の決闘裁判
⑨ ラストナイト・イン・ソーホー
⑩ エターナルズ

Netflixなど配信系映画は劇場鑑賞作品のみ。

外国映画
マルチバースに存在する10本
天国にちがいない
クーリエ:最高機密の運び屋
モーリタニアン 黒塗りの記録
レミニセンス
クルエラ
マグリナント
ボストン市庁舎
ハンズ・オブ・ゴッド
モンタナの目撃者
1秒先の彼女

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日本映画 ベスト10
① 子供はわかってあげない
② ひらいて
③ いとみち
④ アイの歌声を聴かせて
⑤ 光を追いかけて
⑥ 君は永遠にそいつらより若い
⑦ 偶然と想像
⑧ あのこは貴族
⑨ アーク Arc
⑩ サマーフィルムにのって

日本映画
マルチバース ベスト10
① すばらしき世界
② ドライブ・マイ・カー
③ 由宇子の天秤
④ 彼女が好きなものは
⑤ 空白
⑥ シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇
⑦ 草の響き
⑧ まともじゃないのは君も一緒
⑨ かそけきサンカヨウ
⑩ SAYONARA AMERICA

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番外編 : 2021年 タイトルデザインベスト10
カッコ内は製作もしくはプロデュース スタジオ
① プロミシング・ヤング・ウーマン(Filmograph)
② ドント・ルック・アップ(Picturemill)
③ マリグナント 狂暴な悪夢(Filmograph)

番外編 : 特別上映
アメリカン・ハニー (京都みなみ会館)
(ハル) 森田芳光監督 (シネリーブル梅田)
白蛇伝 (塚口サンサン劇場)

『アメリカン・ハニー』役名通りスター誕生となったサッシャ・レイン(サーシャ・レーン)をスクリーンで見られたことは最大の収穫。

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番外編 : 自立するパンフレット
『すばらしき世界』
(端正なデザイン、写真)
『ムーンライト・シャドウ』
(売上カードを模した”しおり”付き)
『君は永遠にそいつらより若い』
(パンフレット史上最厚 344P)
全てシナリオ付き!







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2021-10-27

『ひらいて』首藤凛監督、綿矢りさ原作、山田杏奈、作間龍斗、芋生悠、他

ひらいて

監督 : 首藤凛
原作 : 綿矢りさ
出演 :
山田杏奈
作間龍斗
芋生悠
山本浩司
河井青葉
木下あかり
板谷由夏
田中美佐子
萩原聖人、他


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今年ベスト級の素晴らしさ。
着地点が見えないまま見続ける3人の関係性の行方。
ラスト、おぉっとなって大森靖子主題歌。完璧。
編集がいいなぁ、と思っていたら監督自身でした。
各ショットの長さ、切り返し。
よいわー。
演者のパワーもそのまま映画のエネルギーとなっている。
たとえの作間龍斗(ジャニーズJr. HiHi Jets)。
よく芸能人が「"オーラを消して"普通にコンビニとか行くよ」と話してる、オーラを消して目立たないように振る舞うが、勉強を教えてもらう同級生らが結構いるし浮いたところもない絶妙感。そして謎の部分。
美雪を演じた芋生悠。声が印象的。
だからこそのモノローグ、ボイスオーバーだと思う。
どこかへ飛んで行ってしまいそうなストーリー展開の熱を冷ます上でも、この声ということは重要。表情がよい。
もしかすると大ベテランと呼べるぐらいに出演作多数の愛役、山田杏奈。推薦楽勝で大学へも行ける成績。学園祭の実行委員もやり、母親との関係性も淡々としているがギクシャクはない。しかし密かに自分だけが、見つけたと思っている、たとえに彼女がいることを知ってしまってからの逸脱。

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綿矢りさがインタビューで「どうしてこういう設定の物語を描こうと?」の問いに「書きたいと思った瞬間から書いてたような気がします。」
他人、自分以外の人のことを100%理解することなんて不可能なわけで、そう言った意味でも愛の途中から何をやっているのか、何をやりたいのか、わからない暴走モードは凄すぎる。(おそらくは本人も更には演じた山田杏奈にも)
強烈な衝動と"もやもや"の振幅。
そしてディティール。
ヘアアイロンのカットで「こういう描写、映画で初めて見たかも」と思っていたらキネ旬、首藤凛監督へのインタビューで、そのことについて答えていました。
(さらに細かいです)。
パッツンきっちりヘアスタイルや整頓された部屋もぐちゃぐちゃに。
それと爪も。
最初はネイルケアも行い、整っていたのが、たとえが誰か他に好きな人がいることがわかってから徐々にボロボロになっていく。
「爪は、お母さんそっくりね」
(全く気づかない母)


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美雪が漫画雑誌を読んでいる。
愛が「最近、何か面白いのある?」って聞いて答えた漫画タイトルが『チェンソーマン』
「えっ、それって、どんな話」
「悪魔がね…って、悪魔ってわかる」
奇妙な最初の会話(噛み合いそうもない)から、カラオケボックスでの(見ているこちらが気まずい空気という不思議感覚)近づいていく距離。
(それぞれの選曲、あいみょんとジュディマリ)
そして、美雪がたとえとつきあってることを知ってからの暴走する感情。
ここが意見が分かれるところかもしれない、愛と美雪の関係。
(実はお互いに、ないものの輪郭が見え始めるラブシーン、ベッドシーン)
もはや何をやっているのか自分でもわからなくなっている愛。
たとえの父親が暴力を振るっていて、たとえの身を案じバスでたとえ宅へ向かう美雪。
偶然、遭遇してついていく愛。
美雪の隣に座っている。
「愛ちゃん、何しに行くの?」
(いやいやいやいや、見ているこちらも聞きたいです)
もう、この辺りでは全く意味不明となっている。
それにしても蒲鉾親父(たとえの父)
身勝手気味に相手のことを考えず突き進む、愛の反転姿として描かれているとしても、さらに空気読めなさすぎの蒲鉾話し(怖いわ..)
最初、もこもこヘアスタイルで演じているのが、誰かわからなかった荻原聖人。
「CURE」想起の気味悪さ(かまぼこを切る包丁が…)
パンチ一発、キック一発。
3人それぞれの欠けていたもののパズルが少し埋まり前へと進む。
(愛はたとえと美雪に、たとえは愛に、それぞれかなりきついことを言ってきたのだが、一番傷ついているはずの美雪が綴った、この手紙には心震えた)




「およそ忍耐力など持ち合わせていない人が、たとえ打算であっても私の前で辛抱強くふるまい続けたのなら、ほんのひとときでも、心を開いてくれたのなら、私はその瞬間を忘れることができません。」





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パンフレット。
24ページ/A4変型
出演者インタビュー
監督インタビュー
原作・綿矢りさインタビュー
プロダクションノート

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『週刊文春 CINEMA!2021秋号』
期待の監督10人。
首藤凛監督の勢いある文章が他の方と一線を画していて面白い。高校の文化祭で作った映画の話し(他人の20分を奪ったクソみたいな映画に対しての作る事の怖さ)が、そのまま"映画"みたいだ。この熱度が『ひらいて』を生み出したことがわかる。(実際、この年の冬に「ひらいて」に出会っている)
岩永洋さんによる撮影
『ひらいて』『サマーフィルムにのって』『街の上で』と話題作が続く。それぞれの作品によって違う味わいを見せる。
ほぼ、順撮りだということも功を奏している。
余談 >>>
劇場のロビーが高校の廊下みたいになってた。


(文中敬称略)








※密かに補足
Memo2の最後の部分。
バスで愛と美雪が、たとえの家へ行くシーンは原作とは順番が違います。映画ではラスト近くとなる美雪からの手紙「〜私は私はその瞬間を忘れることができません。」を受け取って、愛の家へ行ったタイミングで向かうので「何しに行くの?」にはならず二人、わかった上での行動です。そのあとの、たとえの父親が「女ふたりに助けられて、情けない」からのパンチ一発は原作と同じです。
本作、すごくよくできているのは原作を先に読んでいても受け取る印象が変わらないところ。逆に本作を見て、原作を読んでみることも、また自分なりの広がりが持てて豊かさの増幅が得られるのでは?などと思っています。







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2021-10-24

『DUNE/デューン 砂の惑星(DUNE: PART ONE)』ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、ティモシー・シャラメ、レベッカ・ファーガソン、オスカー・アイザック、ゼンデイヤ、他

デューン 砂の惑星
DUNE: PART ONE

監督 : ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演 : ティモシー・シャラメ
レベッカ・ファーガソン
オスカー・アイザック
ジョシュ・ブローリン
ステラン・スカルスガルド
ジェイソン・モモア
ハビエル・バルデム
ゼンデイヤ、他


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Dreams are messages from the deep.




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キャスティングが素晴らしい。
予備知識を入れずに見たので「エッ?!この人がこの役を」と驚くことしきり。
(特にシャーロット・ランプリング)
冒頭、眠くなるかなぁと思って見ていたドラマ部分の丁寧さは、むしろ好感。
このテイストのまま完結してほしい。
予定されている3部作+女性だけの組織ベネ・ゲセリットの事を描くドラマシリーズ。(まさに後述、女性側のストーリー)
いわゆる、英雄・貴種流離譚。
ティモシー・シャラメ演じる主人公、ポール・アトレイデス。
登場した時のシルエットの細さがプリンスであり、のち(PART TWO)に展開される砂漠の民フレメンのリーダーたる姿への変容を考えても、よい配役。
随分、昔に原作読んだので忘れてたけど惑星生態学者カインズ博士が女性に変更されていた。
母、教母、博士、フレメンのチャニ。
インタビューでも「女性側のストーリーを語るんだ」と答えている通り、やはりヴィルヌーヴの作家性が滲み出た作品となっている。
特に母、ジェシカのポールに対する視線は独特だ(続きで何か原作と変えるかも?)
『アラビアのロレンス(Lawrence of Arabia)』との類似。
(これは他作品含め監督自身も発言している)
「砂漠では2種類の生き物しか楽しめない。ベドウィンと神々だ」
ドライデン顧問(クロード・レインズ)の台詞。
デューンでのフレメンはまさにベドウィンだ。
アカバ攻略の際の死の砂漠横断とアラキス山脈へ抜けるために越える砂嵐(コリオリの嵐)やロレンスが初めて人を殺すことになるガシムとの件(くだり)と「今まで、誰も殺していない」と言うポールが挑まれる決闘。それによって部族に受け入れられる展開。

ラスト、サンドワームを乗りこなしているフレメンの姿を横目に移動を開始するポール、ジェシカとフレメンたち。チャニ(ゼンデイヤ)の台詞にあるとおり「始まったばかり

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タイトルデザイン > PRODIGAL PICTURES / DANNY YOUNT
(現時点でタイトル動画なし。以前、手がけたブレードランナー2049 スタジオロゴなど有り
https://prodigalpictures.com/work/
Crafting Music & Creating the World of Arrakis in Dune | Discover it in Dolby Cinema
3分45秒あたりからサンドワーム出現シーン
https://www.youtube.com/watch?v=od0w9OhvFI0
(一度、アナログ化) ノーラン監督が行っているフィルム撮影ではなく、この工程で行われている。
→Alexa IMAXカメラによるデジタル撮影→編集→ポスプロでデジタル映像をフィルム撮影→ネガを作成→そのネガをスキャンし直してデジタル形式に戻す。
ICGMagazine October 2021 Digital Edition
32P-49Pにわたって『DUNE』特集。
(無料で閲覧できます)
https://www.icgmagazine.com/web/october-2021-digital-edition/
オーニソプター(Ornithopter)の図面、出ていないかと検索するも今のところなし。
7人乗りと2人乗りでデザインが違うのもよい。(実際、この実物サイズを製作したらしいオーニソプターを見られただけで入場料の元は取った、と思ったぐらい。まあ見た感じがアレとかアレに似てるという指摘も多々ありそうだけれど、インダストリアルデザインとして実物が作れるぐらいに細部が美しい)
あのロケ地はどこ?
Where was Dune filmed? Guide to All the Filming Locations
(アトレイデス家の拠点、惑星カラダン > ノルウェーのKinn (island) 大きな二股の岩、など対比して掲載)
https://www.atlasofwonders.com/2021/10/where-was-dune-filmed.html

余談 >>>
ティモシー・シャラメが昨年8月の追加撮影の時にオスカー・アイザックらと『狼たちの午後』を一緒に観た話、好き。

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『DUNE/デューン 砂の惑星』
パンフレット
「ブレードランナー2049」と同一判型/40P
人物相関図、キーワード、監督&ティモシー・シャラメ/クロストーク、キャストインタビュー。DUNE HISTORY、批評、コラム、プロダクションノート、など。

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デイヴィッド・リンチ監督『砂の惑星(Dune)』(1984年)
タイトルデザイン
(Title Lettering by : Robert Schaefer /Titles by : Title House)

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4:3アスペクトのアラン・スミシー版『デューン/砂の惑星』(2枚組)引っ張り出してきて見てみた。プロローグ。6041年皇帝支配が始まる以前のことが紙芝居で語られる。本編始まってもナレーションでつないでダイジェスト、見てるみたい。(でも予習、復習には最適かも??)いわゆるデイヴィッド・リンチ監督版を189分のテレビ放映用に再編集したもの。トラブルからアラン・スミシー名義に。


これはSF大作ではない。どちらかというとアートフィルムだと思う。そう言った意味でもヨハン・ヨハンソンの不在は大きい。おそらくワーナー側の思惑からのハンス・ジマーでは?とも思ってしまう。鳴りすぎ感は否めない。ピッタリの楽曲も多いので、その点残念。大振りな構図とミニマムさの狭間がヴィルヌーヴ監督の持ち味。
ワーナー側が(うっすら)発言している通り「パッケージとしてのデューン」の価値がポイント。なのでHBO Maxで製作されると思われるドラマシリーズは、ヴィルヌーヴ監督はショーランナーだけを務めてアクションやドラマツルギーに長けた別監督が起用され、アートフィルムDUNE: PART TWOと合わせて世界観が増幅されるのでは?と、勝手に推測・夢想する。




 













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2021-10-21

『最後の決闘裁判(The Last Duel)』リドリー・スコット監督、マット・デイモン、アダム・ドライバー、ジョディ・カマー、ベン・アフレック、他

最後の決闘裁判
The Last Duel

監督 : リドリースコット
脚本 : ニコール・ホロフセナー
ベン・アフレック
マット・デイモン
出演 : マット・デイモン
アダム・ドライバー
ジョディ・カマー
ベン・アフレック

Duel

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各章タイトルカードの出し方(見せ方)が(ある意味)答え。
(10月16日にtwitterへの短評ポストに掲載)
しかも「羅生門」的骨格を利用した「藪の中」ではない現代に問う物語。
巧妙に編まれた脚本。
完璧なキャスティング。
とりわけマルグリットを演じたジョディ・カマーが素晴らしい。
各章、自分の証言部分含め表情、台詞の言い回し、立ち位置、レイプシーンでのル・グリが押し入ってからの明らかに違う動線(2章、3章)を全てを演じ分けている。
冒頭、手伝ってもらいながら着替えているマルグリット。
観客はここでは何が描かれているのかが、わからない。
連れられて台上にあげられる。
そこで初めてタイトルの決闘裁判が行われる場所だということが判明し各章へと移る。
導入部分として凄い。
さらに各章の時間配分がダレることがないようにスピードが上がっていく構成も見事だ。
ジョディ・カマー次回作は再びリドリー・スコット監督。
アナウンスされているリドリースコット監督5本の予定作中の1本、ホアキン・フェニックスがナポレオンを演じる『Kitbag』と、いうことはジョゼフィーヌ役(これは、見たい)
先に記したタイトルカード(第1章、第2章、とそれぞれの物語、或いは言い分。第3章のみ「真実」が画面上に残り、ある意味これが「本当の証言」と強調している。)
ネタバレとは言わないが、見る人それぞれの「発見」の楽しみを奪うかもしれないので鉤括弧付きで(ある意味)と書いたのは本作が「真実」を追求する物語ではないからだ。
暴行は行われたし、3人の人物像もそのままだと思う。
今も変わらぬ男性社会、家父長制に対してのあえて声高ではないように編まれた、しかし確実に心に残る、突き刺さるメッセージ。
当時(14世紀)は、というより夫であるジャン・ド・カルージュの妻、女性に対しての「モノ・所有物」扱いも酷い。勝者となったのち「まるで見世物のように」マルグリットの手を挙げ群衆に晒し者のように引き廻すのだから…
(同じように友人や周囲の人々の裏切り、陰口、事勿れ主義も)

疑問 : ジャン・ド・カルージュの母親がマルグリットをひとりだけ置いて出かけたのは、何か理由があったのか?(ただの嫌がらせだとは思うけれど、ついつい、ル・グリとグル?申し合わせ?とか思ってしまう)
(参考原作、未読なのでこの辺りが書かれているかは不明。見当違い甚だしいかも、です)

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(下記、キネ旬記事より)
1幕と2幕をマット・デイモンとベン・アフレック、3幕を女性の観点からということでニコール・ホロフセナー、と分けて書かれたことも成功の要因だろうなぁ。
それにしても脚本、6週間で書き上げたとは。
キネ旬11月上旬特別号にリドリー・スコット×ジョディ・カマー、ニコール・ホロフセナー×マット・デイモン×ベン・アフレック 脚本家インタビューと作品評(大森さわこ)
パンフレットがないだけに貴重。(敬称略)
このインタビューの締めくくりのベンアフレックの言葉。
「3幕とも描かれているのは明らかにレイプなんだ。何が違うかというとル・グリに取っては、それがレイプだという認識がない、ということ〜中略〜これは反騎士道的な物語なんだ。」

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タイトルデザイン(Main & End titles)は Matt Curtis
音楽のハリー・グレッグソン=ウィリアムズ。あまり聞き覚えがないので調べてみると「メタルギアソリッド」シリーズへの共同参加。リドリー・スコット監督とは「プロメテウス」「オデッセイ」ベン・アフレックの監督作品「ザ・タウン」「夜に生きる」も。
『プロメテウス』から次回作『ハウス・オブ・グッチ』まで全てダリウス・ウォルスキーによる撮影。リドリー・スコット監督は決まった撮影監督を得たことによってイメージにあったシーンを作れるようになったのかも。
(本作からの初4K撮影着手も)
「ここは広角で」「ダイナミックさが肝心」指示を出し、マーカーで絵コンテを描くリドリー・スコット監督。
メイキング映像。
https://www.youtube.com/watch?v=ckAWcnthAnE






 

 



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