DVDには、なっていないけれど_7
未DVD化作品、
今回はフランシス・F・コッポラ監督作品「タッカー」
物語・アメリカが最も活力にあふれた民主主義の時代を迎えようとしていた第二次世界大戦直後の1945年ーデトロイト郊外の小さな街で子供の頃からの夢を追い求める一人の男がいた。彼の名はプレンストン・タッカー(ジェフ・ブリッジス)。ある日、彼は長年の夢であった自分の理想である車「タッカー・トーペード」の実現に奔走を始める。しかし、このことをよく思わない自動車業界のビッグ3(GM・フォード・クライスラー)はあらゆる面から攻撃し、その事業を叩き潰そうとしていた。そして、タッカーは罠に落ち裁判にかけられてしまう‥(以上・公開時のフライヤーより抜粋)
監督・フランシス・F・コッポラ、製作・ジョージ・ルーカスというかつての師弟コンビが立場を変えて映画化(「アメリカン・グラフィティ」ではコッポラが製作、ルーカスが監督)。このこと自体が映画の内容とだぶるロマンある逸話となっています。
この映画の色彩設計は暖色系のどこか懐かしさの漂う色彩で統一されています。(撮影監督は「ラストエンペラー」「地獄の黙示録」等のヴィットリオ・ストラーロ)。衣装はミレーナ・カノネロ(「炎のランナー」でアカデミー衣装賞受賞。来年正月第2弾公開予定の「マリー・アントワネット(前述・2006-05-16)」の衣装も、あ! 監督、ソフィア・コッポラですね〜)。当時のファッション界では軽やかで明るい色彩が、ビジネススーツも気軽で上品なスタイルの「ボールド・ルック」が流行し、クリスチャンディオールが発表した「ニュー・ルック」は女性の圧倒的な支持を受け、個性を尊重する華やかなスーツが主流を占めるようになっていました。映画の中でも新車発表会などのシーンでその時代の気分共々のファッションを見ることができます。
付記1
この映画の中にハワード・ヒューズ(ディーン・ストックウェル)が登場するシーンがあります。タッカーがビッグ3からの攻撃にさらされる時に「君に会いたいという人がいるんだよ」と案内されたのが「アビエイター(マーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ主演)」のラストでも登場するフットボール競技場よりも長い翼幅を持つ史上最大の飛行艇ハーキュリーズの格納庫で待つハワード・ヒューズでした。(ここでもピスタチオ好きの少し変わった人物としてヒューズは描かれていました)
付記2
「タッカー・トーペード」は映画公開時の1988年の時点で50台製作された内の46台が現存。撮影に際して21台の本物が使用されたが、全て走行できる状態であった。
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