映画「初恋」・追記
前述「初恋。あるいは宮崎あおい・映画(2006-06-14)」の追記です。キネマ旬報6月下旬号で塙幸成・監督が時代設定に関して「実際、スタッフのほとんどがリアルタイムで体験していないものなので、イメージとしての60年代を表現する事にしました」と語っていました。確かにアパート室内に貼られた横尾忠則さんの芝居のチラシ(※)が実際に配布されていたわけではないが、あえて使用している点、ヒット曲の使い方等を見ると、なるほどと頷けます。都市の記憶とは、一人ひとりが持つイメージの記憶でもあるわけですから、リアルな60年代後半を再現する事よりもイメージ(あるいはファッションという記号)として表現した方法論はきわめて有効だったと言えるのではないでしょうか。
※シルクスクリーンで作成されたポスターを映画用に縮小して使用していたと思われます。
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