ロミオとジュリエット・暖色と寒色
「映画技法のリテラシー〈2〉物語とクリティック(ルイス・ジアネッティ著)」(フィルムアート社)に「ロミオとジュリエット(フランコ・ゼフィレッリ監督)」について、おもしろい記述がありました。衣装とメーキャップの項目の中で色の象徴主義としてジュリエット(オリビア・ハッセー)のキャピレット家は栄華を誇り、華やかで刺激的な赤・オレンジ・黄色の衣装だが、旧家ではあるが没落気味の(ロミオ)モンタギュー家は青・深緑・紫色とはっきりわけられていたそうです。(これは喧嘩騒ぎの時に観客が両家の見分けがつくためでもあるそうです)。また、ジュリエットのドレスが最初の登場シーン(有名な舞踏会シーン、ニーノ・ロータ作曲によるテーマ曲はここで唄われます)は赤であったのが、徐々に青い寒色系のドレスに変化していくようにライン含めて心理的側面を示しているともいわれています。1968年第41回アカデミー賞・撮影賞・衣装デザイン賞を受賞。
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コメント
はじめまして
映画の中の色彩に与えられた役割については、まだまだ未開の沃野ですね。
今度、あらためてこの映画をみてみたいと思いました。昔、劇場でみた頃は、二人のとても若い配役の印象と、「若さとは何?・・・」というメイン・テーマの心地よさで、そこまでは気がつきませんでした。
ゼフィレッりはオペラ演出をしているので、舞台衣装に一家言あるのでしょうね。
僕のblogで色彩に少しふれたコラムをTBしますので、よければ読んでみてください。
投稿: チャーリー | 2006-06-15 08:34