永遠のマリア・カラス
物語・オペラ界の伝説のスター、マリア・カラスはパリ16区のアパルトマンで、ひっそりと隠遁生活を送っていた。そんなある日、彼女の元にかつての仕事仲間のプロモーターが一通の企画書を持って現れる。それは、カラス全盛期の録音を使い、カラス主演のオペラ映画「カルメン」を制作するというものだった。〜ここまでプレスより抜粋。監督はマリア・カラスのオペラも演出し、親友でもあったフランコ・ゼフィレッリ。マリアカラス役には監督が「まるでマリアの霊が乗り移っているかのようだった」と言わしめたファニー・アルダン。
映画はフィクションだがファニー・アルダン演ずるカラスがあまりの存在感のため、「えっ!?本物?」と見間違ってしまう程、素晴らしい作品となっています。実際にリップシンク(いわゆる口パクの高度なもの)のシーンでは歌声が実際のカラスのものを使っているので本当に、こんなシーンがあったのでは?と、思わされるほどです。
プロダクションデザインは圧倒的な「プロの仕事の固まり」のような映画。衣装デザイナーチームは4人。ひとりはファニー・アルダン以外のメインキャストの衣装を担当したアルベスト・スピアッツィ。劇中のオペラの衣装担当がアンナ・オニ。そして、公開時にも話題になったファニー・アルダンの衣装をカール・ラガーフェルドがデザイン。彼のデザインにシャネルのヴィンテージものを組み合わせる仕上げの作業をアレッサンドロ・レイが担当した。カール・ラガーフェルドがデザインした衣装はスーツ3点、ステージガウン1点、日常のドレス、ブラウス、パンツ、帽子、コート、カクテルアンサンブルなど、合計20点近くに及んだ。(久しぶりに人前に姿を現したときの衣装が頭の先からつま先、バッグにいたるまで全てシャネルで決まっています)
付記
1974年11月11日札幌厚生年金会館での演奏が世界で最後のステージとなった。映画の中にもこの公演のビデオを見るシーンがある。映画はこの日本での演奏旅行以降をフィクションとして形作っている)
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コメント
こんにちは、ご連絡が遅くなりましたがTBさせていただきました。こちらにも返していただきありがとうございます。
音楽や演技はもちろん、シャネルを中心とした衣装が、すごく印象的だったのは、そんなにデザイナーさんたちが力を入れてたからなんですね。それならあの出来もうなづけます。
試写会に行くときのシャネルも最高ですが、引きこもり時のネグリジェもヴィオレッタの最期みたいで、切なくも美しかったのを覚えています。
投稿: カツミアオイ | 2006-11-28 01:07