船を降りたら彼女の島
最初に思ったのは、なんて素敵なタイトルなのだろうということ。次に風景を横切るギターの音。東京から結婚のことを両親に伝えようと戻ってきた娘役に「寝ずの番」で「あっ」と驚かせてくれた木村佳乃、父親役に大杉蓮、母親役に大谷直子。「がんばっていきまっしょい」「雨鱒の川」の磯村一路監督の静けさを伴った人々への眼差しが優しい(それは突然帰ってきた娘の何か言いたそうで、なかなか切り出せない事を察知して見守っている父親の眼差しに連なっている)。瀬戸内の島々の風景がドラマの別軸になっている「伝説の鈴」と相まって、観ているこちら側にも懐かしい郷愁を誘う。ラスト、昔あった実家後の丘から娘を見送る父親の立ち姿が素晴らしい。そう、ここは‥まぎれもなく彼女の生まれ育った島なのだから‥。「船を降りたら彼女の島」‥
船を降りたら彼女の島
http://www.altamira.jp/kanojo/
※ロケ地となった愛媛県・大三島のロケ地MAPや撮影セットの写真、デッサンの一部、映画の原案となった漫画家サキヒトミさんの「カントリーパラダイス」(集英社・刊)などが紹介されています。
船を降りたら彼女の島
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