衣装デザイナー_4
60年代〜70年代初め
1961年、映画衣装の分岐点のひとつとされる「ウェストサイド物語」が公開された。(デザイナーはアイリーン・シャラフ)。ジーンズにスニーカーでアカデミー賞衣装賞を受賞した訳ですから、かつての豪奢なコスチュームからは想像もできない変化と呼べると思います。それは、ビートルズの登場ともリンクされた「エポックな出来事」だったと言えるでしょう。(ただし、50年代にジェームズ・ディーンやポール・ニューマン、マーロン・ブランドがTシャツにジーンズという姿で既に登場していた下地があった訳ですが・・)
アイリーン・シャラフ( Irene Sharaff )
アカデミー衣装賞を5回受賞
アカデミー衣装賞受賞作
・巴里のアメリカ人(1951)
・王様と私(1956)
・ウエスト・サイド物語(1961)
・クレオパトラ(1963)
・バージニア・ウルフなんかこわくない(1966)
1970年代に入ってメンズのデザイナーブランドが起こり始めるのと呼応するように2本の映画がアカデミー衣装賞を受賞します。(共に1920〜1930年代ルック)。一本は先に挙げたイーデス・ヘッドによる「スティング」もう一本はスコット・フィッツジェラルド原作の「華麗なるギャッツビー」。衣装はテニオ・V・オルドリッジだが、有名になったのは主役のロバート・レッドフォードが着たラルフ・ローレンの方であった。(この後もポロはウディ・アレン監督作品「アニー・ホール」、「マンハッタン」にも登場)この頃から映画の衣装デザインの中心がメンズファッションへと移行していきこの流れがしばらく続くこととなります。
〜この時代の他のデザイナー〜
セオドラ・ヴァン・ランクル( Theadora van Rankle )
「俺たちに明日はない」の衣装によって60年代後半から70年代にかけての30年代ルックのレトロモード復活の立て役者といわれる。「ブリット」もこの人。
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