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2011-05-24

タイトルデザイン_26・『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命(いのち)の泉』

注・内容に触れています。
海賊キャプテン・ジャック・スパロウをジョニー・デップが演じる人気シリーズ第4弾『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命(いのち)の泉』永遠の命をもたらす伝説の泉をめぐるジャックが新たなる冒険。監督は前3作のゴア・ヴァービンスキーから『シカゴ』『NINE』などのロブ・マーシャルに。女海賊アンジェリカにペネロペ・クルス、前シリーズから引き続いて出演の海賊バルボッサにジェフリーラッシュ

物語・美しい女海賊アンジェリカ(ペネロペ・クルス)と再会したジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)。しかしジャックは、アンジェリカが不死の泉を見つけ出すために自分に近づいたのではないかと疑いを抱く。アンジェリカと史上最強の敵である黒ひげ(イアン・マクシェーン)と共に「アン女王の復讐号」で船出したジャックだったが、そこには予想だにしない冒険が待っていた。(ブルー部分シネマトゥデイより抜粋、追記)

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MEMO1
前作に引き続きジャック・スパロウ父ティーグ(キース・リチャーズ)が出演。フッと現れ生命の泉に関してアドバイスをするといつの間にかいなくなっているあたりはさすが。
ニヤリとするシーン(まさかの…)→ジェフリーラッシュ演ずる海賊バルボッサと英国王ジョージ二世が対面w しかもジョージ二世ハリーポッターのバーノンおじさんです(笑)
永遠の命のために必要な人魚の涙。この人魚にまつわるエピソードを加えたことによって別の物語軸が生まれた(前作のウィルとエリザベスにまつわる軸にあたる)
ノーチェックで見ていて「あれ?」と思っていたら海賊(ガーヘン)役のひとりに日本人俳優、松崎悠希がオーディションを経て出演。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』エンドタイトル終了時のお約束のもう1シーン。ひとり無人島に残されたアンジェリカがうなだれていると砂浜に黒ひげが持っていたジャック・スパロウの人形(黒魔術付き)が…
監督インタビューで既にシリーズ5作目のオファーも頼まれたそうです。(と、なるとこのエンドタイトル後のシーンは意味深)

MEMO2
美術がロブ・マーシャル組のジョン・マイヤー。『SAYURI』でオスカーも受賞。
メインタイトルデザインはGerson Yu氏率いる「yU+co.」>>>【シュレックフォーエバー】【オフロでGO!!!!! タイムマシンはジェット式】【ウッドストックがやってくる!】【300】など多数のTitle Sequence Designを制作。
エンドタイトル(クレジット部分)はScarletLetter

『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』
http://www.disney.co.jp/pirates/

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パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉

パイレーツ・オブ・カリビアン/ブルーレイ・トリロジー・セット (数量限定) [Blu-ray]

黒ひげ危機一発 パイレーツ・オブ・カリビアン

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2011-05-18

ラストダンス。周防正行・監督 『ダンシング・チャップリン』

注・内容、台詞に触れています。
「シコふんじゃった」「Shall We ダンス?」「それでもボクはやってない」などの周防正行監督によるチャップリン作品をフィーチャーしたバレエ作品「ダンシング・チャップリン」をドキュメンタリーとバレエの2部構成で映画化した『ダンシング・チャップリン

構成・1991年初演のローラン・プティ振付、ルイジ・ボニーノ主演のバレエの名作「ダンシング・チャップリン」を、ルイジと草刈民代の共演で映画作品にする企画がスタートする。演出の構想を携えてプティのもとを訪れる周防正行だったが、プティは簡単には首を縦に振らない。そして本番。13演目からなるバレエのステージが幕を開ける(ブルー部分シネマトゥデイより抜粋)


第1幕・アプローチ

幕間(5分間休憩)

第2幕・バレエ
1.チャップリン~変身
2.黄金狂時代
3.二人の警官
4.ティティナを探して
「モダン・タイムス」より
5.チャールストン
「犬の生活」より
6.外套
7.空中のバリエーション
「モダンタイムス」より
8.小さなトゥ・シューズ
「ライムライト」より
9.警官たち
10.キッド
11.街の灯
12.もし世界中のチャップリンが手を取り合えたら
13.フィナーレ

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※MEMO1
面白い構成。間に幕間を挟みこむことによって観る側に「さあ、今からバレエを観る」という意識に切り替えられる仕組み。
最初の1幕アプローチ部分が興味深い内容。メイキングかと思いきや周防監督のバレエに対する想い(もちろん草刈民代、ラストダンスということ、ボニーノのチャップリンを映像として残すことの意味も含めて)のようなものが垣間見えてきます。プティとの演出上の意見の違い(「警官」の演目を公園で撮りたい周防監督と舞台として完成されているものを外で撮る必要はない、とプティ)は、見ているこちらもハラハラドキドキしてくる。
ローラン・プティのこんなシーンと台詞で幕間に入る。
プティと周防監督。
ガーデンテラス。
初演の記録映像をMacBookAirで一緒に見ている。
最後のカーテンコールのシーン。
「ルイジは、ルイジはどこだ」
覗き込んでルイジ・ボニーノを探す。
「ああ、いた」
見つけて嬉しそうなプティの声。
2幕・バレエの最初に「これは2幕20場のバレエを1幕13場の映画に再構成したものである」とテロップが入る。そう「映画」なのである。この文言にアプローチから垣間見られた本作への監督のスタンスをうかがうことができる。
それにしても撮影時60歳とは思えないルイジ・ボニーノの身体性と実に魅力的な人間性。そして草刈民代のしなやかなるダンス(「空中のバリエーション」は圧巻)。最もチャップリンのモチーフが全面にでた「街の灯」は一編の詩のようで美しい。

※MEMO2
周防監督のオフィスか自宅か判りませんが横尾忠則さんデザインの「ファンシイダンス」ポスターが飾られていました。

映画『ダンシングチャップリン』公式サイト
http://www.dancing-chaplin.jp/

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周防正行のバレエ入門

Shall We ダンス? (初回限定版) [DVD]

『Shall we ダンス?』アメリカを行く (文春文庫)

バレエ漬け (幻冬舎文庫)


それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD]

シコふんじゃった。 [DVD]

ファンシイダンス [DVD]



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2011-05-12

レッツラゴンと『これでいいのだ!!映画★赤塚不二夫』

「おそ松くん」「ひみつのアッコちゃん」「天才バカボン」「もーれつア太郎」などギャグ漫画の王様、赤塚不二夫と担当編集者・武居俊樹の35年間の交流を描いた著書を映画化。佐藤英明監督これでいいのだ!!映画★赤塚不二夫』。赤塚を浅野忠信が演じるほか、武居を性別を変えて堀北真希が。母親にいしだあゆみ、赤塚の妻役に木村多江。赤塚キャラがアニメーションで登場する。

物語・1967年、小学館の入社式に「少年サンデー」の看板作家・赤塚不二夫(浅野忠信)が、「おそ松くん」のイヤミの姿で現われ、社員全員に“シエー”のポー ズをさせてしまう。新入社員の初美(堀北真希)はぼうぜんと立ち尽くしていたが、赤塚に強引に“シエー”のポーズをさせられ、思わず赤塚の顔面にパンチを お見舞いしてしまう。(ブルー部分シネマトゥデイより抜粋)

少女漫画の編集が希望だったにもかかわらず「少年サンデー」に配属され、しかもよりにもよって赤塚担当に。あまりにもバカなことばかりやっている赤塚とフジオプロの人達にあきれるばかり。しかし編集者として時が経つにつれ、赤塚のすごさに気付き始め、やがて(おそらく二度と出来ないシュールなマンガ)「レッツラゴン」を生み出すことに。

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MEMO1
細かいディテール(と、いうか個人的に嬉しいディテール)
少年サンデー編集部に貼り出されている読者アンケート(年代に応じて変わっていく)。「おそ松くん」を筆頭に「オバケのQ太郎」「伊賀の影丸」「バンパイヤ」「死神博士」などのロゴをリアルに再現。途中「少年マガジン」で「天才バカボン」が開始となり「おそ松くん」は打ち切り。新しい連載として「もーれつア太郎」を始める←ニャロメ誕生の経緯も。(ニャロメ派のヘルメットも)
とにかく浅野忠信のはじけっぷりとそれに乗っかっていく堀北真希がモノスゴイです(佐々木編集長を演じた佐藤浩市さんもw)。母親とのくだりでメロドラマ的にできただろうに監督はハチャメチャなまま「タリラリラーン」とラストまで突き進みます。でも、これがホントの赤塚先生へのリスペクトなのだ!!

MEMO2
タモリさんの最も好きな赤塚キャラ→「レッツラゴン」のベラマッチャ(2009年8月から巡回中の「赤塚不二夫展」図録・タモリ×赤塚りえ子対談より)
あえてテーマ的な台詞
「ほんのわずかな勇気がないばかりにどれほど天才が埋もれていったか」。編集者と漫画家の関係。

映画『これでいいのだ!!映画★赤塚不二夫』公式サイト
http://www.iinoda.jp/

Korede2

赤塚不二夫のことを書いたのだ!! (文春文庫)

これでいいのだ―赤塚不二夫自叙伝 (文春文庫)

赤塚不二夫マンガ大全 「ぜんぶ伝説のマンガなのだ!!」 (別冊宝島)

レッツラ*ゴン (小学館文庫―赤塚不二夫名作選)

 泣けるアカツカ

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ダーレン・アロノフスキー監督 『ブラック・スワン』

注・内容に触れています。
「π」「レクイエム・フォー・ドリーム」「レスラー」のダーレン・アロノフスキー監督による心理スリラー『ブラック・スワン(Black Swan)。主演は本作でアカデミー賞主演女優賞を受賞したナタリー・ポートマン。芸術監督役にヴァンサン・カッセル、主人公のライバルにミラ・クニス。母親役にバーバラ・ハーシー(ある意味1番怖かった。一瞬「サイコ」的展開?とも思うほど…)、引退したプリマ・ベス役にウィノナ・ライダー(あの台詞にビックリ)。

物語・ニューヨーク・シティ・バレエ団に所属するバレリーナ、ニナ(ナタリー・ポートマン)は、踊りは完ぺきで優等生のような女性。芸術監督のトーマス(ヴァンサン・カッセル)は、花形のベス(ウィノナ・ライダー)を降板させ、新しい振り付けで新シーズンの「白鳥の湖」公演を行うことを決定する。そしてニナが次のプリマ・バレリーナに抜てきされるが、気品あふれる白鳥は心配ないものの、狡猾(こうかつ)で官能的な黒鳥を演じることに不安があり…。(ブルー部分シネマトゥデイより抜粋)

爪が割れたり、甘皮や「ささくれ」めくり過ぎたり、深爪したり、背中を掻きむしったりすると痛い、痛い、痛い、痛い…。「レスラー」に続いて観客にもじわじわと肉体的苦痛を感じさせる演出の積み重ねがさすがのアロノフスキー監督。(「ブラックスワン」と「レスラー」はいろいろな意味で対になっているとインタビューで答えていました)
バレエ「白鳥の湖」の要素が現実のニナにのしかかりプレッシャーと共に混じり始め幻視を見ることになる。その描写が最初はゆっくりとラスト30分はたたみかけるように襲いかかってきて、まさにバレエ(演劇的)祝祭空間の「あの恍惚とした顔」エンディングに繋がる。

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※MEMO1
エンドクレジット・キャスト部分に、こう表記されていました(意図的?) → Nina Sayers/WhiteSwan、Lily/BlackSwan
本作についてイメージとして既にいろいろと挙げられていた作品を以下にメモとして列挙。「PERFECT BLUE」「反撥」「キャリー」「ジェイコブズ・ラダー」「ポゼッション」
ニナと母親の関係についてハネケ監督「ピアニスト」(イザベル・ユペールとアニー・ジラルド)に触発されているのでは?の問いに「それ見破ったのはあなたが初めてよ」とナタリー・ポートマンに言わしめた取材記事(キネ旬5月下旬号)が秀逸。

※MEMO2
衣装デザイナーはエイミー・ウェストコットだがダンスウェアは竹島由美子さんによるもの。いわゆる「YUMIKO」ブランド。 色選びについて最初はピュアなピンク、ブラック・スワンに近づくに連れてグレーにと変化しているそうです。
キーポイントの鏡のエフェクトは300以上(ほとんどの鏡のシーンに)。最初のオーディションシーンで既に鏡に写るトーマスと実物とにズレがあった(と、思うのですが…)

追記
地下鉄のシーンに登場するお爺さん。「π」も、そうだがキェシロフスキ「ふたりのベロニカ」にも唐突に似たシーンがあったなぁ…。

※MEMO3
ラスト、ニナが恍惚の表情で告げる台詞
「PERFECT」

映画『ブラック・スワン』公式サイト
http://movies2.foxjapan.com/blackswan/

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Soundtrack

レスラー スペシャル・エディション [Blu-ray]

ファウンテン 永遠につづく愛 [DVD]


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2011-05-09

ビックバンとビッククランチ。ジャコ・ヴァン・ドルマル監督 『ミスター・ノーバディ』

「トト・ザ・ヒーロー」のジャコ・ヴァン・ドルマル監督、13年ぶりの新作『ミスター・ノーバディ』。幾つもの時間と選択の物語が交錯するパズルのような設定はSF的だが実は「初恋純情録」。主人公ニモに「レクイエム・フォー・ドリーム」「チャプター27」のジャレッド・レトー。3人の女性(妻たち)エリースアンナジーンにそれぞれサラ・ポーリーダイアン・クルーガー、リン・ダン・ファン。また15歳の時のニモとアンナを演じたトビー・レグボ、ジュノー・テンプルはこれから注目されそうな瑞々しさ。

(一応)物語・2092年、化学の進歩で不死が可能となった世界で、118歳のニモ(ジャレッド・レトー)は唯一の命に限りある人間だった。ニモは記憶をたどり昔のことを思い出す。かつて9歳の少年だったニモの人生は、母親について行くか父の元に残るかの選択によって決まったのだった。(ブルー部分シネマトゥデイより抜粋)

物語と言っても登場する3人の女性×母親と父親の合計12通りの物語を2092年のニモが記者と医者に語る構成になっているため順列はない(あ、それとニモの夢の中も…)

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※MEMO1
少し前に見た『アレクサンドリア』がGoogle Earth的天空からと地上からの空間軸目線とすると、この『ミスター・ノーバディ』はビックバンとビッククランチ(ビッグバンとビッグクランチ)の時間軸視点・映画と呼べるかも。

※MEMO2
(未来)コンセプトデザインは『トト・ザ・ヒーロー』でも組んでいたベルギーのコミック・アーティストFrancois Schuiten (フランソワ・スクイテン)。少し前に某漫画のキャラがスクイテンのものと似ているなんて話が出てました。
監督インタビューによるとエリースアンナジーンそれぞれの洋服が色分けされていてニモがその少女を選ぶと他の色彩が消えていくように色彩設計がなされているそうです。そして年老いたニモには色の無い世界、白だけが残っていると…。

※MEMO3
「トト・ザ・ヒーロー」というと「♪ブン」と口ずさむぐらい音楽がよかったけれど。またまた本作も素晴らしい。繰り返し流れる「MISTER SANDMAN」(アーティストが変わる)。運命のバタフライエフェクト時のBuddy Holly 「 Everyday」やネーナ、サティ、オーティス・レディング、ピクシーズまで。オリジナルスコアもイイなぁ。

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ミスター・ノーバディ
http://www.astaire.co.jp/mr.nobody/

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