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2011-08-02

人生すべからく喜劇。阪本順治監督『大鹿村騒動記』

注・内容、台詞に触れています。
「人生すべからく喜劇」とはこれが遺作となった原田芳雄さんの言葉。阪本順治監督『大鹿村騒動記』は90分間というタイトな時間に「楽しい映画的至福なる瞬間」が溢れた見事な喜劇。共演陣は佐藤浩市松たか子ら普段から原田邸でごはんを食べていた人たち。そこからくる自然な芝居はアドリブなのか素なのか判らないぐらいの掛け合いを生み出しています。他に三國連太郎、石橋蓮司、瑛太、でんでん、小野武彦ら豪華キャスト。脚本・荒井晴彦、阪本順治。主題歌は「太陽のあたる場所」忌野清志郎

物語・南アルプスの麓にある長野県大鹿村で鹿料理店「ディア・イーター」を営む風祭善(原田芳雄)は300年以上の歴史を持つ村歌舞伎の花形役者。しかし実生活は妻・貴子(大楠道代)を幼なじみの友人治(岸部一徳)に駆け落ちされて今は独り身暮らし。公演を5日後に控えた、ある日その貴子と治が村に帰ってくる。そして…。

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Memo
原田芳雄さんの言葉、「人生すべからく喜劇」以外にも「面白いの向こう側に可笑しみ(おかしみ)がある」「真剣に遊ぶ」。そして2週間、オールロケで作られた本作に対しての言葉「撮影そのものが一つの騒動記
阪本順治監督曰く「今回の世界観はフェリーニ!」(「アマルコルド」を念頭に置いて)
演じられる演目は「六千両後日文章 重忠館の段」。本公演時に撮ったのかと思ってたらエキストラを入れて2日間で撮影されたと知ってビックリ。(なお、本作のきっかけとなった大鹿歌舞伎を舞台としたドラマ「おシャシャのシャン!」が今年DVD化されています)
シナリオ8月号に掲載された脚本と実際の作品とで違う部分(これ、きっとアドリブで演じたんだろうなぁ、と思うと頬がゆるみます)
例えば(ラスト近く)
・馬鹿踊りを(実際に)原田・岸部で戯れながら店の前を歩く(獅子舞のように連なって←創作?)。それを見て雷音(冨浦智嗣)が「何してるんですかぁー」
・織井美江(松たか子)が東京にいる恋人に会いに行こうとするのを佐藤浩市演ずるバス運転手・一平が「行かせねぇ」と言って阻止するシーン。バスの乗客に「目、つぶってろ」
・そのバス停近くで大楠、岸部、原田の3人。
治ったと思った認知症がまた再発病した大楠を追いかける岸部、それを追いかける原田。
(シナリオはここで終わるが)ラストに原田のひと言「あれぇ?」

映画『大鹿村騒動記』公式サイト
http://ohshika-movie.com/

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いつか晴れるかな  (ポプラ文庫)

おシャシャのシャン!【DVD】

シナリオ 2011年 08月号 [雑誌]


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受信: 2011-08-03 05:32

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受信: 2011-08-03 08:18

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受信: 2011-11-01 00:15

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受信: 2013-05-19 08:43

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