« 2011年8月 | トップページ | 2011年11月 »

2011-10-31

ウディ・アレン監督、ミラ・ソルヴィーノ主演『誘惑のアフロディーテ』

ウディ・アレン監督・主演、ミラ・ソルヴィーノがアカデミー助演女優賞を受賞した『誘惑のアフロディーテ』。今年遂に日本初DVD化されました。他にヘレナ・ボナム・カーター、F・マーレー・エイブラハム、ピーター・ウェラー

物語・生まれたばかりのベビーを養子に迎えたワインリブ夫妻。ルックス、IQ、性格の三拍子揃った息子マックスの成長ぶりに、夫レニー(ウディ・アレン)は鼻高々。しかし一方で夫婦仲は崩壊寸前。そこでちょっとした浮気心から息子の実の母親探しに熱中し始めたレニーは、驚くべき真実と直面する。(ピンク部分、ビデオ解説より抜粋)

アフロディーテ…Aphrodite
ギリシャ神話に登場する愛と美の女神。其の美しさに魅せられた神々は、みな彼女を妻に望んだという。

Mighty_aphrodite_a

Memo
探し当てた母親(実は娼婦、でも純粋)を演じたミラ・ソルヴィーノとアレンのやりとりが最高におかしい。オチもきいていて素晴らしい。
ミラ・ソルヴィーノのあっけらかんとした下ネタにドギマギすねウディ・アレンも。
そういえば今年(2011年)公開されたアレン『人生万歳!』も、ある種、偶然と幸運についての素敵な考察でした(エヴァン・レイチェル・ウッドとミラ・ソルヴィーノのキャラもダブってるし♫)
オープニングはギリシャの円形劇場。古代ギリシャ劇のように舞台にあがる合唱隊(この合唱隊が本編の中にも登場して場面場面を歌う)。
撮影はカルロ・ディ・パルマ。ウォームトーンの画面がとてもよい。

Mighty_aphrodite_p

公開時のパンフレット(上記)
横長の版型にエッセイ、ジャズ・ピアニスト/ディック・ハイマン(ウディ・アレンの多くの作品に参加。「マンハッタン」「ラジオ・デイズ」「ハンナとその姉妹」「ブロードウェイと銃弾」などのサントラの中にピアノでクレジットされています)のインタビュー、シナリオ採録も掲載。

| | トラックバック (0)

2011-10-30

「ロクベエ都へ行く」三谷幸喜・監督『ステキな金縛り』

注・内容に触れています。
三谷幸喜
・監督「ザ・マジックアワー」に続く5作目『ステキな金縛り』出演者は深津絵里西田敏行阿部寛竹内結子浅野忠信草彅(なぎ)剛中井貴一、他多数

物語・失敗続きで後がない、将来性ゼロの三流弁護士・エミ(深津絵里)。ある殺人事件を担当するが被告人は無実を主張、完璧なアリバイがあるという。なんと事件当日、旅館の一室で金縛りに遭っていたのだ。無実を証明出来るのは、一晩中彼の上にのし掛かっていた落ち武者の幽霊だけ。エミはその幽霊・六兵衛(西田敏行)に会い、彼を証人として法廷に召喚させる。しかし、この六兵衛、すべての人に姿が見えるとは限らなかった。しかもエミの前には、一切の超常現象を信じない敏腕カタブツ検事・小佐野(中井貴一)が立ちはだかり……。(ブラウン部分、goo映画より抜粋)

Blue_moon

Memo
ホントに最後は「愛は勝つ」だw→KANが容疑者(最初誰かわからなかったw)
途中、裁判で焦点が容疑者の無実を晴らすことよりも幽霊は証人になるかになってるとボヤく容疑者には笑った(ある意味三谷監督が観客にエクスキューズしてるみたいな感じも可笑しい)
エミが六兵衛に最初に出会う旅館(しかばね荘)のある村のロケ撮影は、あの「大鹿村」(原田芳雄さんの遺作にして傑作、阪本順治監督「大鹿村騒動記」の舞台)
ちなみに乗ってきたバスのナンバーが59-63(ご苦労さん)w
佐藤浩市が「ザ・マジックアワー」と同じ村田大樹の役名で登場(あれから、まだ売れない役者って…w)
甘いものやピザなどを夜中に食べ続けるエミの弁護士事務所のボス速水(阿部寛)、シナモンスティックをなめるエミ(この辺りも後に起こる出来事のフリになってますねー)←で、速水のあまりにも、あまりな展開は「エッ、これでいいの」とちょっと思ったり。(ラストの空気タップのフリ?)

エミの部屋には10歳の時に亡くなった父親の写真と共にフランク・キャプラ監督「スミス都へ行く」のDVDが置かれている。エミが父親と一緒に唄ったという「アルプス一万尺」は、この映画のタイトルバックで流れる「ヤンキードゥードル」。そして、もう一本「素晴らしき哉人生」。ともに「向こうの世界・管理局公安」の段田譲治(小日向文世)が好きな映画(笑)。ラストのエミと父親のシーンへの大事な前段階でもあります。ちなみに段田譲治はおそらく「天国から来たチャンピオン」の天国の役人ジョーダンのもじり、ですよね?
最も反則なギャグは落ち武者ヘアの運転手役で登場した生瀬勝久(ホンマに反則やでー)←もしや「TRICK」の矢部刑事繋がり?

竹内結子の2役シーンはCG。これ実によく出来ていて、普通に流してしまいそうなぐらい、よく出来ていました。
美術は種田陽平さん。法廷セットがすり鉢状のアリーナ型で高さと広がりがあってスコープサイズにピッタリ。
オープニングタイトルはソール・バスのタイトルデザインをイメージして作られたアニメーション(「グレートレース」「七年目の浮気」など)。
(映画の宣伝特番で判明→)ほんの一瞬出演したらしい相島一之・出演シーン→傍聴券を求める一般人(ホントはもっと長かったけどカット)で2秒ほどw
もうひとり、大泉洋の名前が。エンドクレジットで登場順と書いていて確かに登場はしてるw (これはすぐに判りますよ)

映画「ステキな金縛り」公式サイト
http://www.sutekina-eiga.com/

| | トラックバック (37)

ダンカン・ジョーンズ監督『ミッション:8ミニッツ』

注・内容、台詞に触れています。
傑作SF「月に囚われた男」を監督したダンカン・ジョーンズ新作『ミッション:8ミニッツ』。出演はジェイク・ギレンホールミシェル・モナハンヴェラ・ファーミガジェフリー・ライト

物語・シカゴ行きの通勤電車の中で目を覚ました陸軍パイロットのコルター・スティーブンス大尉(ジェイク・ギレンホール)。目の前には見知らぬ女性クリスティーナ(ミシェル・モナハン)がいた。しかも、鏡に映る自分の顔にも全く覚えがなく、知らない男の身分証明書を携帯している。コルターが混乱していると、乗っていた乗車が大爆発した…。目を覚ました時、コルターは自分が驚くべきミッションに参加していることを知る。電車爆発テロで死亡した男の死の直前8分間の意識に入り込み、テロの犯人の正体を暴けと言うのだ…。(ブルー部分goo映画より抜粋)

Mission8

Memo
いろいろなところで言及される「恋はデ・ジャヴ」。確かに繰り返される同じ時間というパターンは似ているし脚本家も影響はあったと語っているようだ。「ミッション:8ミニッツ」では8分間は繰り返され主人公は少しずつ学習する「何が起きているのか」「爆弾は何処に隠されているのか」「起爆方法は携帯電話だ」「怪しい人物の携帯電話を調べよう」「シカゴ駅の前で降りた乗客は」…と。それとともに目の前の女性、クリスティーナをコルターは戻るたびに繰り返される彼女との会話で好意を抱くようになり助けたいと思うようになる。しかし、ここは(「包囲された城」計画の)Source code内・平行宇宙。このあたりのロマンティックSFのテイストは少女漫画(萩尾望都さん、大島弓子さん)であり梶尾真治さんの小説みたいで胸キュンもの(←古い?)
父親とのエピソードの絡ませ方とその落とし所もスゴクいい!
撮影はロバート・ゼメキス監督作品を多数撮ったドン・バーゲス、編集のポール・ハーシはブライアン・デ・パルマ監督作品と多くかかわっている。そのためか独特の70〜80年代映画の趣。

素晴しいラストシーン
(幾度となく出る台詞)
「あと1分しか生きられないとしたらどうする」
もう一度キス
そして止められた生命維持装置
全てがその瞬間を保ったままストップ
カメラが引いていくとコメディアン志望の男が乗客を笑わせている状態で止まっている、1階も2階も…
さらにラスト
銀色のオブジェクトの前で
「次はどこへ」
「しばらく、この場所で」
このオブジェクトに映るコルターとクリスティーナの姿はSource code内に戻る際にチラッと見えていて(コルターのビジョンとすれば)既に出会っていたことになる(運命?)。

「月に囚われた男」「ミッション:8ミニッツ」と使われた曲、Chesney HawkesThe One and Only」はヒッチコック監督のように自身の印のように次回作からもどこかに使用しようと思っている(キネ旬インタビューで答えていました)
RED ONEと35ミリ・フィルム撮影を使い分けてセット撮影。もちろんポッド内をRED ONEで。

ミッション:8ミニッツ
http://disney-studio.jp/movies/mission8/

| | トラックバック (36)

そして歩き出す「私は行くよ」『東京オアシス』

注・内容、台詞に触れています。
「マザーウォーター」の松本佳奈と本作がデビューとなる中村佳代が共同で監督した『東京オアシス』。出演は小林聡美加瀬亮原田知世黒木華(野田秀樹演出の舞台「表に出ろいっ!」でヒロインに抜擢された)。音楽は大貫妙子

物語(と、いうか第1エピソード)・深夜の国道。トラック運転手のナガノは、トラックの前に飛び出した女性をとっさに助ける。喪服を着ていたその女性はトウコと名乗り、女優だという。ナガノのトラックに乗り込み話を聞いてみたが、どこまで本当なのか分からない。しかし、ナガノのことを「レタスのダンボールを運んでいる人に悪い人はいない」というトウコの言葉にはひとつ芯があるように思えた。ナガノもまた、行く先を無くした1人だったのだ。(ブルー部分、goo映画より抜粋)

全部で3つのエピソード。1. 高速道路、2. 映画館、3. 動物園。どのエピソードも東京の喧騒とは違った場所や時間で描かれる。3つのエピソードも後になってみると印象的なのだが中でも「これから始まる感」溢れた最後のエピソードが好み。

Tokyo_oasis

Memo
トウコは各エピソードで人と出会う。それら出会った人たちを普通(物語としては)どこかで絡ませて、繋がらせて、ふくらませていくのだが本作での小林聡美は(今までの作品とも違って料理を作ることもなく)ひたすらスタスタと歩いて行く、吹き抜ける風のように出会う人に出会う人にインスパイアを与えて…(そして、自分にも)。考えて見れば最初の高速道路でのエピソードからしていつもと違うただならぬ雰囲気で始まっていました。続く映画館でのキクチ(原田知世)とも、ほぼ1シーンの会話劇(このシーンで語られる「となりの座席」に座った人のことはキーポイント)。
映画を見終わった後、多くの人が間違いなく検索したであろう「ツチブタ」。確かにカンガルー的でアリクイにも見える。で、劇中のイラスト、上手いということも判明。

(イメージを連ねると)こんな感じで。
(夜のコンビニ)→喪服→回転レシーブ→レタス→きつねうどん→アキ・カウリスマキの映画→コーヒー→みかん→履歴書→ビール→ツチブタ→(昼間の動物園)
今までの作品(場所の変遷)。
ヘルシンキ→与論島→チェンマイ→京都→東京。
ラスト、トウコとヤスコ(黒木華)の台詞
「私は行くよ」
「どこへですか」
トウコ答えずに。
「それじゃあね」
歩いていくトウコ
ヤスコのセリフ
「私も…」

パンフレットデザインは大島依提亜さん。マットなインクで印刷されたモノクロ写真や「凄い絵コンテ」。毎回特徴的なロゴのフォント、ゴシックの変奏曲(本作は太ゴをベースに作字されたそうです)。表紙に地球、表4にきつねうどん。
今回は更に出演まで果たしています( ´ ▽ ` )/
前述の動物園で「ツチブタ」の餌やりの時間を待っていたトウコとヤスコの前に現れた看板を外しにきた飼育係役。(なかなか看板の針金が外れなかったので焦った、とはご本人談)

東京オアシス
http://www.tokyo-oasis-movie.com/





| | トラックバック (5)

2011-10-27

インディ&ジェームズ・ボンド。ジョン・ファブロー監督『カウボーイ&エイリアン』

注・内容に触れています。
スコット・ミッチェル・ローゼンバーグの同名コミック『カウボーイ&エイリアン』を原作に製作総指揮をスティーヴン・スピルバーグ、監督を「アイアンマン」シリーズのジョン・ファブローが担当。出演はダニエル・クレイグハリソン・フォードオリヴィア・ワイルド

物語・19世紀末の西部アリゾナ。一人の男(ダニエル・クレイグ)が荒野で目を覚ます。男は記憶を失い、自分が誰かもわからない。しかも腕には奇妙な腕輪がはめられていた。彼は町にたどり着くが、そこはダラーハイド(ハリソン・フォード)という牧場主に支配されていた。その夜、西部の夜空に謎の飛行物体が現れ町の住民たちをさらっていく。それに対抗できたのは、男の腕輪の武器だけだった。さらわれた町の人々を救い、そして自分の記憶を取り戻すため、男は侵略者たちを追う…。(ブルー部分goo映画より抜粋)

C_a

Memo
「VS」ではなく「&」というタイトルにヒントというか最初から答があったのですね。予告編を見た際に(思い込みですが)てっきりダニエル・クレイグが脱走したエイリアンをイメージしていました。
流れ者がひとり(と、一匹←ここに犬がついてくるのがよい)ふらりと町に現れて蔓延っている悪を倒し、多分留まらないだろうけど一応引きとめられるが、またひとりで去っていくという西部劇の骨格を踏襲した物語。随所に散りばめられた西部劇的ディティール。馬からUFO(捕獲用宇宙船)に飛び移る場面は、まさにカウボーイが列車に飛び移る場面の再現。エイリアンの人間捕獲は完全に投げ縄だし、ついてくるなと言われてもつけてくるヒロインとか…、それと、お約束の(「インディ・ジョーンズ」でもお馴染みの)絶対になくさない帽子(カウボーイハット)も。
脇をサム・ロックウェルポール・ダノキース・キャラダインと(もうちょっと活躍してもとは思うけど…)渋いキャスティング。
撮影は同じファブロー監督のアイアンマン両作品や「ブラック・スワン」(ダーレン・アロノフスキー他作品も)を撮ったマシュー・リバティーク
ラスト、母船のコア部分爆破に向かうエラ(オリヴィア・ワイルド)のシーンで「トロンレガシー」のスコアに聞こえたのは(気のせい?)
撮影場所のひとつが西部劇のロケ地として有名な「プラザブランカ」(Plaza Blanca)←ちなみにパワースポットとしても有名←も、もしやエイリアンということで、ここで撮影したのかも!?

映画『カウボーイ&エイリアン』公式サイト
www.cowboy-alien.jp/

| | トラックバック (30)

2011-10-19

主演・市川海老蔵、三池崇史監督『一命』

注・内容、台詞に触れています。
1952年に発表された滝口康彦の『異聞浪人記』を原作に(1968年「切腹」として映画化)、三池崇史監督が再映画化した『一命』。音楽、坂本龍一。出演は市川海老蔵瑛太役所広司満島ひかり

物語・江戸時代初頭。井伊直孝の大名屋敷に津雲半次郎という初老の浪人が現れ、切腹のため玄関先を貸して欲しいと言う。時は合戦もなくなった泰平の世、食い詰めた浪人たちが大名屋敷で切腹を申し出、金品や士官の口をせしめる狂言切腹が流行していたのだ。応対に出た井伊家家老の斎藤勘解由は、かつて井伊家に狂言切腹 に訪れ「当家では狂言切腹は通用せん」と実際に腹を切らされた若い武士・千々岩求女の死に様を、津雲に話し始める…。(ブルー部分、goo映画より抜粋)

Samurai

吾輩は猫である。刀(真剣)はもう無い…。
ただ普通に生活が送りたかっただけなのに(貧しさ故の結果)竹光で切腹を強いられることになった侍の悲劇、その叔父、また娘の父としての悲痛…。

Memo
市川海老蔵の殺陣のすごさ。
最後の最後に二箇所。
ひとつは山門(と、おぼしき場所)
シネマスコープサイズを生かした横移動。
上段構えたまま、前に足がすぅぅっとすべる。
(こんな殺陣は初めて見た)
もうひとつは大名屋敷での数十人を相手にした竹光での殺陣。
雪の降りしきる中、
廊下、屋敷内、中庭、鎧部屋と縦横に繰り広げられる。

台詞いろいろ
「ふたりで食べたほうが美味い」
そう言って娘に2つに割った饅頭を渡す、父、津雲。
(さりげなく大きい方を娘に渡す)
次のシーンでは、その娘と娘の夫とが同じ会話。
このシーンだけで(貧してはいるが)慎ましやかな中での
穏やかな家族の情景がうかがえる。

津雲半次郎が実は腹を切らされた若い武士・
千々岩求女
の叔父であることが明かされて対する家老に。
「面目…」
「くだらない、実にくだらない」

そしてラスト、津雲の台詞
「私は生きているだけだ」
「そして春を待っているのだ」

家老役の役所広司は「十三人の刺客」で「斬って切って斬りまくれ」と叫んでいたが本作では、情勢不利な場面でそそくさと退散し始める役というのが面白い。(おまけに大名当主には見事な取繕いをする最後のシーン)←いつの世も同じか…。
つるりと食す「さざえ」、食べずに懐へ入れた和菓子、落ちて割れてしまった生卵を啜る…。(既にいろいろな方が言及されていると思いますが)食と猫が暗喩的、暗示的。
美術は「十三人の刺客」に続き林田祐至
ありえないほど巨大な家紋(橘紋)が施された廊下。
象徴的な赤い鎧の世界。
極めて演劇的にして祝祭的空間、
ケレン味に溢れた舞台。
まさに海老蔵、大立ち回りの為に用意された如しセット。
衣装は黒澤和子
津雲の着物が月日とともに徐々にほころんでいくリアルさ。
汚しのテクニックの粋。

映画「一命」公式サイト
http://www.ichimei.jp/

| | トラックバック (27)

2011-10-17

冷たい雨が降っている…『ゴーストライター』ロマン・ポランスキー監督

注・内容に触れています。
ロバート・ハリスの同名小説『ゴーストライター』を「チャイナタウン」「フランティック」「赤い航路」のロマン・ポランスキー監督が映画化。元イギリス首相のゴーストライターとして雇われた男が、国家を揺るがすある秘密に触れてしまう様を描く。出演はユアン・マクレガーピアース・ブロスナンキム・キャトラルオリヴィア・ウィリアムズ、他。

物語・元英国首相ラングの自伝執筆のために出版社より選ばれたゴーストライターの“僕”は、ラングが滞在するアメリカ東海岸の孤島に向かう。その矢先、ラングがイスラム過激派の逮捕や拷問に加担した疑いがあるというニュースが流れる。このスキャンダルは国際刑事裁判という大騒動になっていく。一方、“僕”は溺死した前任者の部屋から、ある資料を見つける。それはインタビューで聞いたラングの経歴を覆すものだった…。(ブルー部分、goo映画より抜粋)

Ghost_writer

私は「ゴーストライター」である。名前はまだ無い…。これ実際にユアン・マクレガーのクレジットで表記される役名が「The Ghost」になっていてゴーストはゴーストのまま本当に消されてしまうところで「END」となる…。観客も名前が無いことなど違和感を感じることなくラストまで見てしまうのだ(いや、主人公のゴーストライターと共に謎の解明に参加していくこととなるのだ)

Memo
ポランスキー監督の「フランティック」好きにとって、フェリーの中に一台取り残されたように写る車から海岸に打ち上げられた死体(ゴーストライターの前任者)までの冒頭部分だけで「おぉっ」と反応してしまった。
実際、劇中まったく太陽の光をあびることのない、まさにグレートーンの世界。首相のいる閉ざされた島という設定がまたいい(アメリカ東海岸という設定だが、まるで冬のアイルランド)。住人はポツリポツリと数えるほどしかいない。定宿になるホテルの佇まいもどこか不穏当。徐々に明らかになっていくゴーストライターの前任者死亡の謎、首相の秘密…。その寒々とした風景とゴーストライターの心情がマッチして素晴しい。
007を演じていたピアース・ブロスナンが英国首相!他のキャストもほぼイギリス俳優が多いところもよい。
ゴーストライターを謎の核心に近づけていくのがカーナビというのも前任者と同じ末路への道案内のようでどこか空恐ろしさを感じ上手い。

Ghost_writer2

映画「ゴーストライター」オフィシャルサイト
http://ghost-writer.jp/

チャイナタウン 製作25周年記念版 [DVD]

赤い航路 【HDマスター】 [DVD]

ローズマリーの赤ちゃん [DVD]

フランティック [DVD]

| | トラックバック (25)

2011-10-16

モジャモジャ頭はススキノ探偵〜『探偵はBARにいる』大泉洋×松田龍平

注・内容に触れています。
モジャモジャ頭はススキノ探偵〜♪(吉田拓郎「旅の宿」のメロディでw)←こんな替え歌を思いついてしまうぐらいモジャモジャ頭の(←褒め言葉です)大泉洋主演による東映プログラムピクチャーの香りも高い佳品『探偵はBARにいる

原作は東直己のススキノ探偵シリーズ『バーにかかってきた電話』。監督は橋本一。探偵“俺” 大泉洋、その相棒兼運転手・高田に松田龍平。他に小雪西田敏行、田口トモロヲ、松重豊、竹下景子、石橋蓮司、高嶋政伸、

物語・“俺” は札幌の歓楽街ススキノの私立探偵。相棒兼運転手の高田と組んで厄介事を片付けるのが生業。ある晩、いつものバーで寛いでいると、コンドウキョウコと名乗 る女が電話で依頼を告げる。ところが、その依頼のせいで“俺”は怪しい男たちに拉致され、人里離れた雪原で生き埋めにされてしまう。命からがら脱出した “俺”は事の真相を探り始める。そんな矢先、高級クラブ「コンチェルト」の美人ママ、沙織に出会う…。(ブルー部分goo映画より抜粋)

Tantei

Memo
とにかく、ふたりの間合いがいいなぁ。松田龍平の(よく寝てマイペースで)飄々とした感じ、そして札幌のロケ効果も。上映時間が長い気もするけれど、この世界内にもうしばらく見入っていたい気分も事実。
映画の冒頭、西田敏行さん演ずる霧島が「一曲歌ってくれませんか」「マキ」と紹介してカルメン・マキ本人が登場した時はビックリ。その歌「時計をとめて」はエンディング曲にも(原曲はジャックス)。
探偵のと相棒・高田の愛車が光岡自動車のビュート(レトロデザインがピッタリ)
エンドクレジットで「エッ、どこに出てたの」という会話が周りから聞こえてきた吉高由里子の出演(とは言わないか…w)シーン(もしかして撮影してたのかな?)
そして「舌ピアスガム噛み男」を高嶋政伸が怪演。最後まで残るとバランスが崩れるのか、意外とあっさり殺られてしまうのが残念。
探偵がある理由で追いやられるのが小樽というのも、真実に気がついて札幌に戻るが間に合わない距離として調度いい。
パンフレットが紙マッチ仕様。裏側にBAR KELLER OHATAのロゴ。インナー側にマッチを印刷した凝った作り。デザインはサイファ(岡野登)「ノルウェイの森」の初回限定アルバム仕様パンフも印象的。(本パンフ、確認をし忘れましたが初回版仕様?)

映画「探偵はBARにいる」
http://www.tantei-bar.com/

探偵はバーにいる (ハヤカワ文庫JA)

バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)

映画「探偵はBARにいる」オリジナルサウンドトラック

「探偵はBARにいる」VISUAL BOOK (ダ・ヴィンチブックス)

| | トラックバック (21)

2011-10-15

午前十時の映画祭『シベールの日曜日』

「ほら、星のかけらだよ」
シベールの日曜日】をまさかの14m×5.90mの大スクリーン、シネスコサイズで再見(随分前に午前十時の映画祭で)。アンリ・ドカエの美しい映像。フィルム状態も良好。

Si_belle

Memo
原題「Les Dimanches de Ville d'Avray」
(ビル・ダヴレイの日曜日)

監督のセルジュ・ブールギニョンが日本の墨絵をイメージして描いたと昔何かの記事で読んだ記憶があります。
フランソワーズを演じたパトリシア・ゴッジは1950年生まれ「早く大人になるからねー」(と、言ってないけど)の姿を見ることはなく結婚して女優は引退(IMDb)
スクリーンで再見してどこかエル・ファニング、クロエ・モレッツとイメージが被る気が…←私見
それにしても「シベール"si belle"」フランス語で「美しい」とは、まさに「この映画」そのもののようだ。アンリ・ドカエのガラスモチーフの映像は「ふたりのベロニカ」を、ふと想起。そう言えば樹の音を聞くことも「ふたりのベロニカ」と重なる。治癒と再生、そして…
台詞(正確ではありませんが)
「私が18歳になったら、あなたは37歳。37だったら、まだ若いし、私たち結婚できるわね」
音楽はモーリス・ジャール(同じ年に「アラビアのロレンス」を手がけていたというのも驚き。アカデミー賞では編曲賞にノミネートされているのでアルビノーニのアダージョなどのアレンジがメイン? )
驚いたことにパトリシア・ゴッジが本作の後、主演した【かもめの城】が初DVD化(2011年)

午前十時の映画祭
http://asa10.eiga.com/

| | トラックバック (0)

2011-10-14

ジョー・ジョンストン監督『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』GO!Avengers

注・内容、台詞に触れています。
マーベルコミック初代ヒーローを3D実写映画化した『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』。1941年、極秘実験スーパーソルジャー計画で驚異の身体能力を得た青年が、真の英雄になるまでを描くアクション大作。監督は「ロケッティア」「遠い空の向こうに」「ジュラシッ ク・パークIII」のジョー・ジョンストン。出演はキャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースにクリス・エヴァンズ、フィリップ大佐にトミー・ リー・ジョーンズ、女性軍人ペギー・カーターにヘイリー・アトウェル、世界征服を目論むヒドラ党レッド・スカルにヒューゴ・ウィーピング、アースキン博士にスタンリー・トゥッチ

Ca

Memo
「アイアンマン」(キャプテン・アメリカのシールドやマイティ・ソーのハンマーなど)「インクレディブル・ハルク」(トニー・スターク繋がり)「マイティ・ソー」(ホーク・アイ)と来年公開のマーベル・ヒーロー大集結映画「アベンジャーズ」への長い長い布石が打たれてきたが、いよいよ大トリの『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー
さすがのジョー・ジョンストン監督。レトロフューチャー・モダンなメカデザインや映画全体を覆うトーン、おおらかなユーモア、いろいろ楽しめました( ´ ▽ ` )/
トニー・スタークパパ、ハワード・スタークが登場。さすが、この父親にしてトニー・スターク有りを伺わせるシーンがいっぱいw
(言及されていないけど、多分)後のアーク・リアクターに繋がっていく絶大なパワーを持つ青い光の石(コズミック・キューブ)も登場(ヒドラ党、レッド・スカルが冒頭手に入れるシーンから映画は始まる)
まさかのミュージカル仕様で描かれる「国債を買おう」キャンペーンで全米を巡回する派手なコスチュームのキャプテン・アメリカ→一転、捕虜奪還後、真の英雄となってヒドラ党に戦いを挑む際に特殊なシールド(盾)を手にしてコスチュームはどうする?に対してのひと言「クセになった」
絵が得意なスティーブがハワード・スタークに「これで」とデザイン画を渡すシーンもw (←ホントにコスチューム好きなんだ)
そのシールド(盾)を連想させるシーン→スティーブが絡まれて相手が殴ってくるときにゴミ箱の円形フタで避けるポーズが、そのまま。

いろいろな台詞
「ひとりで行くのか?」
「ヒトラーは200回倒した」

ヒドラ党から捕虜救出の際に見た拠点が記された地図の事
「一瞬見ただけなのでうろ覚えだ」
すかさずペギーが
「完璧な人はいない」
(これは、そのまま原文も「Nobody's Perfect」)

エンドクレジット前
70年後のタイムズスクエア
「70年間眠り続けてたんだ」
周りを見渡すスティーブ
そして
「デート(ダンス)の約束が…」

エンドクレジット後に登場する「アベンジャーズ」の予告。
そして、この台詞で終わる
「世界を救うのだ」

映画『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』
オフィシャルサイト
http://www.captain-america.jp/

| | トラックバック (34)

『ステイ・フレンズ』ミラ・クニス&ジャスティン・ティンバーレイク、ウィル・グラック監督

注・内容に触れています。
「ブラック・スワン」のミラ・クニス(ジェイミー役)と「ソーシャル・ネットワーク」のジャスティン・ティンバーレイク(ディラン役)共演『ステイ・フレンズ』。過去の失恋のために、恋愛に対して臆病になっていた男女がセックス・フレンドとして付き合うようになるが、やがて2人の心境に変化が起きる。脇を固めるのがリチャード・ジェンキンスパトリシア・クラークソンウディ・ハレルソン。監督はウィル・グラック(「俺たちチアリーダー!」「EASY A (日本未公開)」)。

Stay

Memo
ナタリー・ポートマン「抱きたいカンケイ」が同じようなテーマを扱っていたので【抱きたいカンケイ】→【ブラック・スワン】←【ステイ・フレンズ】と、いう公式が成り立つ(?)
カメオ出演(これはカメオと言わないか…)がまた楽しい→(「EASY A」繋がりw)→エマ・ストーン(冒頭に登場)、マシ・オカ(機内で登場)、ショーン・ホワイト(本人役で登場)
ふたりがテレビで見る劇中映画(ジェイソン・シーゲルとラシダ・ジョーンズ主演!ある意味贅沢w ちなみに架空w)にツッコミ→「現実ではありえない」「サントラが最低」その割には台詞をあわせて喋っているジェイミー(ミラ・クニス)。そしてエンドクレジット後にNG集…と、思いきや、その架空の映画のNG集。「これ、NG集の方が面白いのよ」

ディランは「GQ」のアートディレクターとしてNYにやってくる設定なのでフォントネタやPhotoshopネタも少々。(ヘルベチカとかタイムズ・ニュー・ローマンとか)
あとフラッシュモブ・シーンが2回(タイムズスクエアとグランドセントラルステーション)。どちらも物語のキーポイント。
そして音楽ネタ
セミソニック「Closing Time」を「3eb(Third Eye Blind)?」←この曲自体も物語のキーポイントになってます。
小さいギャグ→LAからNY間機内での「自動操縦だから」(ハドソン川着陸機長はヒーローネタ)。

タイトルデザインは PictureMill。 同じウィル・グラック監督「EASY A」(何故か、この作品日本未公開)もPictureMillによるもの。他に「猿の惑星 : 創世記」「ワイルド・スピード MEGA MAX」など。

ステイ・フレンズ - オフィシャルサイト
http://stay-friends.jp/

| | トラックバック (11)

2011-10-12

頑張らなくてもいいでしょう『ツレがうつになりまして。』佐々部清監督、堺雅人、宮崎あおい主演

ツレハルイグ(イグアナ)と(途中から)チビ(カメ)の、ほのぼの(でも、結構真摯に)闘病日記。

漫画家・細川貂々の同名コミックエッセイを映画化した『ツレがうつになりまして。』自身の周辺にもうつ病になった知り合いが何人もいるという佐々部清監督が、4年をかけて映画化にこぎつけた意欲作だ。主人公夫婦を演じるのは宮崎あおい堺雅人。出演は他に大杉漣、余貴美子、吹越満、津田寛治。

物語・漫画家の晴子(宮崎あおい)は、結婚5年目になる夫のツレ(堺雅人)と、のんびりとした日々を送っていた。しかしある日、超ポジティブな性格だったツレが「死にたい」などと言い出 す。病院での診察結果は“うつ病”。原因は仕事のストレスだと思った晴子は、ツレに会社を辞めさせる。ちょっとした事で落ち込んだり、急に気分がよくなっ たり、コロコロと体調が変わるツレ。そんなツレをゆっくり見守りながら、晴子はツレの様子をイラスト日記に綴っていた。(ブルー部分goo映画より抜粋)

Tsureutsu

Memo
生真面目な(毎日お弁当に入れるチーズの種類とネクタイの柄がワンセットで決められているほど)サラリーマンがゆったり生活(「なんかお天道様に申し訳なくて…」の台詞にクスッ)に、どちらかというとマイナス思考のおっとり妻は「ツレがうつになりまして。仕事をください」と出版社の担当者に今までだと言えなかったような事が言えるようになる、しっかり者に変わっていくエピソードの積み重ねが心地良いテンポで(約一年)刻まれていく。
すぐに思い浮かんだこと→吉田拓郎さんの歌「ガンバラナイけどいいでしょう」(「午前中に…」収録)の中に出てくる歌詞「頑張らなくてもいいでしょう 私なりのペースでもいいでしょう」が、そのまま描かれている感じ。それもそのはずで佐々部清監督は拓郎さんの大ファン。2006年のつま恋イベントも見に来ていて更に「結婚しようよ」という超オマージュ作品も手がけたほど。
おそらく頭の中で、この
「ガンバラナイけどいいでしょう」が鳴り響いていたのでは?と推測。(もしかするとインタビューで言及してるかもしれませんが未確認)
原作が幻冬舎なので「もしや」幻冬舎関連の方が、と探してみたけど発見できず。
過去にNHKでドラマ化(3回シリーズ)。この時の主演(夫婦役)は藤原紀香、原田泰造。
ライフスタイルもどことなくカワイイし(またまた最近やたらと多い一軒家)、ふたりの髪型もカワイイ(ツレの髪の毛のハネ具合も結構この映画のチャームポイント)、そしてエンディング前のアニメーションも可愛い。

「ツレがうつになりまして。」公式サイト
http://www.tsureutsu.jp/

| | トラックバック (18)

青山真治監督『東京公園』

小路幸也原作の小説『東京公園』を『サッド ヴァケイション』以来およそ4年ぶりの長編作となる青山真治監督が映画化。奇妙な撮影依頼を受けたことをきっかけに、カメラマン志望の青年と周囲の女性たちとの関係が微妙に変化していく様子を描く。主人公・光司を演じるのは『君に届け』の三浦春馬。彼の義理の姉に小西真奈美、親友の元カノ(富永)を榮倉奈々、彼が依頼をうけて写真を撮る(こととなる)女性(百合香)を井川遥が演じている。

Tk1

Tk2

Red Oneによるデジタル撮影が素晴しい!(これは「ソーシャル・ネットワーク」以来、日本映画では初めて「おー」と唸ってしまった)。被写界深度の浅いRed Oneカメラの特性を活かしきった絵作りにも感嘆。
そして驚いたシーン2点 >>> フィックスできっちりと撮られた絵の中に突如ハンディカメラに変わり井川遥(百合香)に近づいていく時はドキドキしました。またほんの少しズレただけでピントが合わなくなるRed Oneで(群像7月号対談記事でも取り上げられていた)ラスト近くのソファで立ち上がって→小西真奈美の手を三浦春馬が引っ張って座らせる→その一連の流れを流麗にパンしているすごさ(スーっと動いている)。撮影は月永雄太(「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」)。

Tk3

Memo(ホントにメモ)
榮倉奈々演じる富永の映画趣味
劇中映画「吸血ゾンビの群れ」、加藤泰、「瞼の母」、長谷川伸、「リップスティック」、ロメロ、「ゾンゲリア」。富永、やっぱり変だよー(笑)
光司が使っていたのはMacBookPROにアプリが「iPhoto」
デジタルとアナログの違い
奇妙な撮影依頼をしてくるの高橋洋演じる初島と光司の会話
「ネガをよこせ」
「デジタルだからネガなんてありませんよ」
言及されている小津安二郎監督・想起のシーンの数々。その中で特に印象的なのが「こたつのシーン」。
前述の群像記事によると「薄手の木箱2個ぐらいをかませた高さ」だそうです。
グリフィス、小津、マキノ、フォード(この映画のキーポイント)
小津監督と共に成瀬巳喜男監督・想起もいくつか(やはり監督が「すばる」での対談で「山の音」に言及)
(こちらも監督が言及→)百合香(井川遥)が光司(三浦春馬)に撮影されていることに気づいたのは大島の前。
ラストの台詞
「公園みたいな人だね、君は」

Tk4

映画 | 東京公園 | 公式サイト
http://tokyo-park.jp/

Tk_p

東京公園 オリジナル・サウンドトラック

東京公園 (新潮文庫)

サッドヴァケイション プレミアム・エディション [DVD]

EUREKA ユリイカ [DVD]

映画長話 (真夜中BOOKS)


| | トラックバック (7)

2011-10-07

タイトルデザイン_28・『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』

※注・内容、台詞に触れています。
人間が高度な猿に支配される世界観を描いた「猿の惑星」(1968年)の起源に迫るSFドラマ。なぜ人類文明は崩壊し、猿が地球の支配者になったのかという謎を解き明かす『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』。監督はルパート・ワイアット。出演は「127時間」のジェームズ・フランコ(主人公、神経学者ウィル)、「スラムドッグ$ミリオネア」のフリーダ・ピント、ウィルの父親チャールズにジョン・リスゴー、そしてキーキャラクターである天才チンパンジー、シーザーにパフォーマンス・キャプチャー技術で命を吹き込んだのは「LOTR」シリーズのゴラム役で知られるアンディ・サーキス。(この部分goo映画より部分抜粋、再構成)

R_planetoftheapes

MEMO
特殊メイクや本物の猿を一切使わず全てパフォーマンスキャプチャーとCGアニメーションで創り上げたVFXはWETAデジタル
シーザーが自由の女神の立体パズル(模型)を作っていたり、コーネリアスという名前が出てきたり、イカルス号の打ち上げニュースが流れていたりと「猿の惑星」(1968年)へのオマージュが数々登場(他にも有り?)。
シーザーの台詞は2つ
保護施設での虐待、ウィルの元には戻れないという失望の後、遂に行動に出たシーザーの咆哮の如き一言(そして初めて喋った第一声)
「NO!」
ラスト、森林公園でウィルとの別れのシーン
「戻ろう」の言葉に対して
(ウィルに耳打ちするように)
「シーザー・イズ・ホーム」
タイトルデザインは PictureMill。PictureMillは「ワイルド・スピード MEGA MAX」「RED/レッド」「グリーン・ホーネット」「エアベンダー」「ハングオーバー!」(あの爆笑エンドタイトル)「スペル」 「パニックルーム」「ドリームガールズ」 「宇宙戦争」などのタイトルデザインも製作。本作ではエンドタイトル部分に(おそらく)自作に繋がるであろう重要なキーポイントをデザインしています。
そのエンドタイトル(黒みに白抜きになってからはSCARLET LETTERがデザイン)、Castがジェームズ・フランコらリアルアクターより先にApesから紹介されているのが面白い。(と、いうかモーションキャプチャーアクターへのリスペクトも感じる)

映画「猿の惑星創世記(ジェネシス)」オフィシャルサイト
http://www.foxmovies.jp/saruwaku/

パトリック・ドイル/オリジナル・サウンドトラック 『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』

猿の惑星 (創元SF文庫)

猿の惑星 コンプリート・ブルーレイBOX (初回生産限定) [Blu-ray]


| | トラックバック (38)

2011-10-01

午前十時の映画祭『ドクトル・ジバゴ』

午前十時の映画祭でデヴィッド・リーン監督ドクトル・ジバゴ』リストア版をスクリーンで初めて見た(エンドクレジットにTurnerの文字)。序曲、間奏曲有り。字幕はDVDと同じ岸本令。

Dz1

脚本が「アラビアのロレンス」と同じロバート・ボルト。その為か極めてロレンスに似た物語構造を持つ。有名なロレンスにおけるデジャヴシーンのようにラーラとジバゴは映画冒頭ですれ違っている。
アレック・ギネス(ジバゴの異母兄)のカメレオン俳優ぶりは本当に凄いと再確認。
そのギネスのラスト近く、
ジバゴとラーラの娘に対しての台詞
「バラライカを弾けるのか」
「血筋だな」
ララかラーラかいろいろ表記が違う→google検索で「ララのテーマ」1,860,000件「ラーラのテーマ」150,000件

午前十時の映画祭
http://asa10.eiga.com/

| | トラックバック (0)

« 2011年8月 | トップページ | 2011年11月 »