ロマン・ポランスキー監督『おとなのけんか』(carnage)
注・内容、台詞に触れています。
ヤスミナ・レザの戯曲『大人は、かく戦えり』(Le Dieu du carnage)を原作にロマン・ポランスキー監督が映画化『おとなのけんか』。出演はジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴァルツ、ジョン・C・ライリー。
物語・公園で遊んでいた少年たちの間で争いが起こり少年ザッカリーに棒で叩かれたイーサンが前歯を2本折るケガをした。ザッカリーの両親である弁護士のアラン(クリストフ・ヴァルツ)と投資ブローカーのナンシー(ケイト・ウィンスレット)夫妻はイーサンの家を訪問し、イーサンの両親であるマイケル(ジョン・C・ライリー)とペネロペ(ジョディ・フォスター)夫妻と和解の話し合いを始める。
当初、話し合いはなごやかにすすむが次第に4人の話はかみ合わなくなり、険悪な雰囲気へと変わっていく。(RedBrown部分、goo映画より抜粋)
※Memo1
●もう面白くて思い出し笑いをしてしまう台詞が山のように出てきますw
「ジェーン・フォンダ…世界をよき世界に変えようとする」「同族よね」ペネロペのことを評しての台詞。もうとにかく途中から万事が万事、チクチクチクチク、ネチネチネチネチが延々続く(それがまたおかしい。そして、ど、どうなるの?とハラハラとしながら傍観者的に見られる楽しさ)
●「ジョン・ウェインから学んだのは、こういう場面では何もしないことだ」な〜んて事を言いながら途切れることなくかかってくる携帯電話に出るアラン(しかもペネロペ特製コプラーを立って食べて変なゲップのような声を出す)。呆れるイーサン夫妻、イライラするナンシー。
●そして遂にキレたナンシーが電話を花瓶の中に水ポチャ。完全にトホホな(うなだれた子供みたいに。で、この時にもチクチクセリフがあったような)マイケルの台詞。
「俺の全人生が」
●ケイト・ウィンスレット演ずるナンシーのゲロゲロゲー(机の上の画集の上にも)があまりにスゴクて夫のアランにかかった瞬間がわからないぐらいでした(;´д`)←(絶対食べたコプラーのせいだと思っているけど口には出さずチクチク言うアラン&ナンシー夫妻にも笑ったけどw)
●ナンシーが吐いた直後のペネロペの青ざめ落胆しての台詞
「ココーシュカが…」
「フジタも」
(考えてみると、わざとらしく)そうよ、私たちはインテリでリベラルなのよ演出のためとおぼしき黄色いチューリップやテーブルの上に置かれた画集←ココーシュカ、ベーコン、フジタ(藤田嗣治)
※Memo2
●セットが素晴しいなぁと思っていたらプロダクションデザイナーが久々に名前を見たディーン・タヴォウラリス。コッポラ監督の主要な作品(ゴッドファーザー3作全て、地獄の黙示録など)多数。人工的ラスベガスセット→『ワン・フロム・ザ・ハート』もこの人。窓の外のブルックリン風景は実写合成だと思うのですが、それとの違和感のないセット、照明など見事な調和です。そして衣装デザイナーが大御所ミレーナ・カノネロ。(←元々面白い戯曲を映画化するにあたって最強の布陣!)。音楽は(最近よく登場)アレクサンドル・デスプラ(「ゴーストライター」「ツリー・オブ・ライフ」「ハリポタ最終章」など)
●タイトルデザイン(titles)はFred Roz .
(ポランスキー監督「ゴーストライター」も)
おとなのけんか - オフィシャルサイト
http://www.otonanokenka.jp/
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【ストーリー】
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これは、面白いよ
短い映画なので、気軽に観れるのもgood... [続きを読む]
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「おとなのけんか」TOHOシネマズシャンテで鑑賞
2012-024
笑いました!
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密室劇って面白いですね~。
見ながら「これは舞台?」って感じるものがあって調べたらやはりオリヴィエ賞とトニー賞に輝いたヤスミナ・レザの舞台劇でした。
巨匠ポランスキーのセンスが光る1本。
オスカーもとった二人の女優と同じくオスカー俳優クリスト不・ヴァルツそしてオスカーノミネート経験のあるジョン・C・ライリー4名の名優たちによ... [続きを読む]
受信: 2012-03-12 22:06
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1日のことですが、映画「おとなのけんか」を鑑賞しました。
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子どものけんかを穏やかに話し合いにより
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4人による討論、論...... [続きを読む]
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受信: 2012-03-16 22:54
» おとなのけんか [Movies 1-800]
Carnage (2011年) 監督:ロマン・ポランスキー 出演:ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴァルツ、ジョン・C・ライリー 互いの子供のけんかに関する両親同士の話し合いがエスカレートしていく様子を描くコメディ。 価値観は人それぞれで、妥協できるか否かが、大人と子供の違いなのだろうが、その我慢もちょっとしたことをきっかけに崩壊する。 そんな人間の本質を皮肉を交えて、ユーモアたっぷりに描いており、面白い。 そして、演技派4人が良質の脚本を元にやり取りする模様を観てい... [続きを読む]
受信: 2012-03-21 01:03
» 「おとなのけんか」 [【映画がはねたら、都バスに乗って】]
ロマン・ポランスキーがまた職人の腕の冴えを見せたな。
公園で遊ぶ子どもたちから始まって、その子どもたちのけんかの和解のために集まった二組の両親が最初は上品ぶっていたのに徐々に本性を表わして修羅場と化していくまでを、さすがと言うしかないスムーズな手さば...... [続きを読む]
受信: 2012-03-25 10:21
» ■映画『おとなのけんか』 [Viva La Vida! <ライターCheese の映画やもろもろ>]
子どものけんかが発端で、おとなたちが大げんかを繰り広げることとなる映画『おとなのけんか』。
この作品はロマン・ポランスキー監督がヤスミナ・レザの大ヒット舞台を映画化したものです。
ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴァルツというアカ... [続きを読む]
受信: 2012-04-21 13:25
» 映画『おとなのけんか』を観て [kintyres Diary 新館]
12-20.おとなのけんか■原題:Carnage■製作年・国:2011年、フランス・ドイツ・ポーランド■上映時間:79分■字幕:牧野琴子■観賞日:2月25日、TOHOシネマズシャンテ
□監督・脚本:ロマン・ポランスキー□脚本・原作:ヤスミナ・レザ◆ジョディ・フォスター(ペネロペ・...... [続きを読む]
受信: 2012-05-06 15:44
» [映画『おとなのけんか』を観た] [『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭]
☆ワーナーマイカル系で「シネアーツ」と題し、劇場が都内だけであったり、各地の数館で限定されるのみだった作品群を期間限定で公開してくれている。
◇
今回は、見たかった作品『おとなのけんか(ロマン・ポランスキー監督)』だ。
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CARNAGE/11年/仏・独・ポーランド/79分/コメディ・ドラマ/劇場公開(2012/02/18)
−監督−
ロマン・ポランスキー
過去監督作:『ゴーストライター』
−脚本−
ロマン・ポランスキー
−出演−
*ジョディ・フォスター…ペネロペ・ロングストリート
過去出演作:『幸せ...... [続きを読む]
受信: 2012-07-16 00:49
» おとなのけんか [いやいやえん]
子供の喧嘩に大人が口を出してはいけないとは言いますが。
80分程度におさめられているのでテンポはいいです。 ジョディ・フォスター、ジョン・C・ライリー、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴァルツさんらが共演。
価値観の異なる二組の夫婦が互いに空気を読みながら徐々に核心へと近づいていく「間」が微妙な空気感で実にいいですね。
徐々に話がこじれ、本音と建前を駆使しながら饒舌な舌戦になるのが可笑しい。子供の喧嘩よりもたちの悪い「おとなのけんか」のはじまりです。
売り言葉に買い言葉、揚げ足と... [続きを読む]
受信: 2012-07-26 13:14