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2013-03-24

ラナ&アンディ・ウォシャウスキー、トム・ティクヴァ『クラウド アトラス』

注・内容、台詞に触れています。
「マトリックス」シリーズのラナ&アンディ・ウォシャウスキー(以下ウォシャウスキー監督と表記します)と「パフューム ある人殺しの物語」のトム・ティクヴァが共同で監督した『クラウド アトラス』。原作はデヴィッド・ミッチェルの同名ベストセラー小説。19世紀から文明崩壊後までの異なる時代に舞台を置いた6つの物語を描く。キャストそれぞれが複数の人物を演じ、各エピソードにより主役が脇役を演じ脇役が主役を演じる。エンドロールでの誰が誰を演じたかを再チェックするのも楽しみのひとつ。

Ca1

Memo1
6の異なる時代、異なる物語を描いているが見始めるとものすごく分かりやすい。始まりは2346年(場所は特定されていないがラストで判る)。脚本では「VILLAGE NIGHT」と書かれている。そして最後の締めも「VILLAGE NIGHT」で。共に物語るザックリー(トム・ハンクス)。ただしラストで、この場所が地球ではないことがわかる。
「火の鳥」鳳凰編(てんとう虫のエピソードや茜丸の転生のこと)や黎明編と未来編の繋ぎ方(未来編ラストが黎明編の頭に繋がるループ構造は秀逸)を虫プロCOM版リアルタイムで読んできた世代としては延々続いても大丈夫な3時間。
トム・ティクヴァ監督が加わったことによって、ある種のケミストリーが起こったのではないかとも思う(『ラン・ローラ・ラン』『パフューム ある人殺しの物語』そしてキェシロフスキ監督の遺稿となっていた脚本を映画化した『ヘヴン』)。そのキェシロフスキ監督「ふたりのベロニカ」がドイツの音楽家を軸に描かれていたあたりも密かなる偶然性?

Memo2
魂の転生と共に伝承されていくメディアの記録でもある。それは紙であったり、レコードであったり、データであったり、口伝であったり…。
「アダム・ユーイングの太平洋航海誌」→「クラウドアトラス 六重奏」(ユーイングの名前を名乗る、後半が破かれた航海誌)→シックススミスの「手紙」→1973年のレコード店(店主)→「小説・カベンディッシュの大災難」(車中で新人の作品を読む「ルイサ・レイの事件」)→「映画・カベンディッシュの大災難」(カベンディッシュ役をトム・ハンクス)→(その映画を見るソンミ451)→「犯罪者の餌食にはならない」の台詞→「ソンミ451の言葉、記録映像」→崩壊後の世界の"神"→別の惑星で物語る(トム・ハンクス)

ソンミ451と取調官の台詞
「彼を愛していた」
「愛しています」
「"今も"という意味?」
「これからもずっと」
(この後に帰国できたユーイングと妻の再会シーンが。既に過去に出会っていて、そして、またここネオソウルでも)
もうひとつ、こういう台詞も。
「誰もその真実を信じなかったら」
「すでに信じている人がいます」
(取調官との視線)

Memo3
クラウド アトラス表記、映画は半角空けで原作は「クラウド・アトラス」と中黒。
タイトルデザインは本編VFXも多く手がけたMethod Design (昨年のアベンジャーズも)

Ca2

映画『クラウド アトラス』公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/cloudatlas/index.html


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ポール・トーマス・アンダーソン監督『ザ・マスター(The Master)』パートナーを変えてワルツを踊る(Changing Partners)

注・内容、台詞に触れています。
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のポール・トーマス・アンダーソン監督、昨年のベネチア国際映画祭で銀獅子(監督)賞、男優賞に輝いた5年ぶりの新作『ザ・マスター(The Master)』。出演はホアキン・フェニックスフィリップ・シーモア・ホフマンエイミー・アダムスローラ・ダーン、他

物語・第2次世界大戦が終結し出征先から帰還したフレディ(ホアキン・フェニックス)はアルコール依存症になり社会生活に適応できずにいた。そんな時「ザ・コーズ」という宗教団体の指導者で、信者から“マスター”と呼ばれているドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)に出会う。

Master1

Memo1
顔のアップと繰り返される問答、観ている者自体がロールシャッハテストを受けているような感覚に襲われていく。主従の関係は最初安定(安心)をもたらすかもしれないが時と共に転写、逆転写され反転、依存、悪化(不安定化)させていくことも多い。監督がテーマとして語っていた「人はマスターという存在なしに生きられるのか?」ー果たして…
冒頭、恐ろしく碧い色の海に白い波の航跡。
(このショットや巨人のようにマスト上にいるフレディなどのパンフォーカスショットのシャープさは美しくも恐い)
水兵として砂浜での様子、アルコール依存症になっていくフレディ。続く病院でのロールシャッハテスト、治療と思しき入院風景、退院後にデパートで写真撮影の仕事をしている…が、キレるフレディ(暗室でよく判らないカクテルを作りはじめている)
農場で働いている時、特製のカクテルで「飲め、飲め」と勧めていた同僚のひとりが倒れる。「こいつが毒を飲ませた」と騒がれ出して畑の中を疾走して逃げ出していくフレディ。
港に停泊中の客船。
パーティが行われている。
("ザ・コーズ"の代表である"マスター"ドッドの娘の結婚披露パーティ)
ここのフレディ、船内パーティ、フレディ、船内とフォーカスが変わりながら近づいていくショットも凄い(しかもマスター"ドッド"の姿がはっきりと判別できる)。
そして、まさにふいに参加(乗船・密航)してくるフレディ。
これは後にドッドが「最初の出会いが気になっている」と語っていたとおり「スパイでは」と疑われたり、妻ペギー(エイミー・アダムス)に「彼は精神異常よ」と言われるまでになったりと後々まで尾を引く。

その後、互いに惹かれ合うドッドはフレディを治そうとプロセシングと名づけられたメソッドなどが試されるが一向にアルコール依存症が改善される兆しは見えない。(途中の逮捕のあと、真剣に取り組んではみるのだが…)
さらに混乱の極みとなるフレディ。
とうとうフレディはドッドの元をオートバイの疾走と共に去っていく。

(地元に居たとされるドリスとの話は夢?妄想?)
ドリスを訪ねていくフレディ。
既にこの地にはいない。
「ジム・デイと結婚したのよ」と母親。
「ドリス・デイと同じ名前に」
続く映画館のシーンは(現実?夢?)
"キャスパー"を見ている(内容がマスターの語る内容と同じ)
電話を持ってくる
「どうして、ここの事が?」
「ロンドンに来ないか」とドッド。

また、マスターを訪ねていくフレディ。
かなり巨大になっているのが判る"ザ・コーズ"
あきらかに、関わってもらっては困るといった様子ペギー
「治す気がないのに関わらないで」

そして
"マスター"ドッドのこの台詞
「初めてマスターを必要としない人間が現れたことになる」
「次の世で会った時は強力な敵かもしれない」

ラスト、マスターと同じこと(メソッド)を出会った女性に話しているフレディ(転写された?或いは…)
「まばたきをするな」
「じっと見て」
「名前は」
「忘れたの?」
「名前は」
冒頭と同じ航跡の映像。

Master2

Memo2
端正なフォント、そしてバランス。End TitleはSCARLET LETTERS
撮影はフランシス・コッポラ監督直近3作品も手がけたミハイ・マライメア・Jr
衣装デザインは「ハードエイド」以来、PTA作品を手がけたマーク・ブリッジス(「アーティスト」でアカデミー賞衣装デザイン賞受賞)
音楽が前作『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(←音楽も衝撃的だった)のジョニー・グリーンウッド。本作も全編に渡って胸を掻きむしられるような音がバックで鳴り響く。
Changing Partners」Helen Forrest
"相手を変えてワルツを踊る"意を持つ歌詞
Oh, my darlin' I will never change partners again
最近はエンドタイトルなどでかかる歌(実は重要)の訳詞を出さないものも多いが本作はきっちりと訳されていました。(本作、絶対必要と思います)

映画「ザ・マスター」公式サイト
http://themastermovie.jp/


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2013-03-21

ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス『世界にひとつのプレイブック』(Silver Linings Playbook)

注・台詞、ラスト、使用楽曲に触れています。
マシュー・クイックの原作をデヴィッド・O・ラッセル監督(脚本も)が映画化した『世界にひとつのプレイブック』(Silver Linings Playbook)。主役のひとりステファニーを演じたジェニファー・ローレンスがアカデミー賞主演女優賞を授賞した(ロマンティック)コメディドラマの傑作。出演はブラッドリー・クーパーロバート・デ・ニーロジャッキー・ウィーヴァージュリア・スタイルズクリス・タッカー

物語・妻ニッキの浮気が原因で心のバランスを崩し、すべてを失ったパット(ブラッドリー・クーパー)。今は実家で両親と暮らしながら社会復帰を目指してリハビリ中だ。そんな時出逢ったのが近所に住むティファニー(ジェニファー・ローレンス)。彼女も夫を事故で亡くしてから心に傷を抱えていた。(glay部分、goo映画より抜粋)

Playbook

Memo1
ジェニファー・ローレンスの大物っぷりもブラッドリー・クーパーのいっちゃってる視線の演技も久々にオーッと思ったロバート・デ・ニーロも流石のジャッキー・ウィーヴァーも1秒間100万語喋らない抑えた演技のクリス・タッカーも出演者全員の演技とそのアンサンブルに酔えた映画。
映画が始まって30分ぐらいのところでティファニーが登場。途端、物語が走りだす。ふたりが出会った瞬間(←ここの表情、2回目鑑賞時によくわかった)ある種のスパーク(特にティファニー)が起こっていた訳です。で、続く言い合いやエキセントリックさ含め魅力的に描かれていて物語の軸足がふたりへと移る。

Memo2
パットのトラウマ曲
Stevie WonderMy Cherry Amour
(ダンスに曲は違うがスティービー・ワンダーの曲を使用しているところも病気を乗り越えたことが伺える)
ダンス練習の始まりの日に
北国の少女(Girl from the North Country) Bob Dylan and Johnny Cashバージョンを聴くふたり。
結婚式のビデオが無いと夜中に叫び探しまくる時
Led Zeppelin「What Is And What Should Never Be」
ダンスに使用した曲
Stevie Wonder「Don’t You Worry ‘Bout A Thing」→ White Stripes「Fell in Love With a Girl with lyrics」→ Dave Brubeck「Maria」

Memo3
イーグルスネタ「デショーンのユニフォームで行け」と言われたとパットが言った途端に「それはいい」と表情の変わる主治医の先生(実はイーグルスファンとスタジアムでバッタリ出会って判るシーンが後に用意されている)。イーグルスについては全編通していろいろなシーンで描かれる(最後の全財産をかけた賭けにも)。
ノミ屋をやってるデ・ニーロ父さん(リモコンの並べ方、封筒へ律儀にナンバリングなどややパラノイア的な性格)や周囲の人達もちょっと困りもの(だけど、接し方含め眼差しは温かい)。
ダンス大会の直前。
あまりの出場者のレベルの高さに一瞬、怯むふたり。
(いつの間にか手を繋いでいる)
「どうして手をつないでる」
「あなたから」
「君からだろ」
「ここは力をあわせて」
ここ、とても好きなシーン
この後のダンスシーンでの息のピッタリ度の描き方も本当に素晴らしい。観客も通してのダンスを見るのが初めてというのもよい。(周囲の人達と共に既に観客もふたりのことを応援している。気づいていないのはパットだけ)
ラストシーンに向けて台詞
「サイン(兆し)が見えたら」
ティファニーの言葉とニッキからの手紙(実はティファニーが書いている)の言葉が重なる。
そしてダンス大会が終わり、見事目標の5点(平均点)が出てパットはニッキの元へ戻るものと会場を去っていくティファニー。探すパット
周囲は気づいているティファニーの思い。
ここでデ・ニーロ父さんが声をかけるシーンもいい。
追いかけるパット
振り払おうとするティファニー。
手紙を取り出すパット。
「もう一通あるんだ」
「"ニッキからの手紙を書いたのは君だ
最初からわかっていたのに、もっと早く君の気持ちに気づくべきだった"」
「その手紙はいつから」
「一週間前から」
「ロマンティックだろ」
「愛してる?」
「心から」
「オーケー」
SHE LEANS FORWARD AND KISSES HIM, they kiss.

映画『世界にひとつのプレイブック』公式サイト
http://playbook.gaga.ne.jp/

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2013-03-17

最近公開作のタイトルデザインまとめ レッド・ライト、ダイ・ハード ラストデイ、ジャッジ・ドレッド、キャビン、他

最近公開された作品のタイトルデザイン(Title Sequence、TITLE Design)制作会社、デザイナーをまとめて

Red

レッド・ライト
エンドクレジット表記のTITLE DESIGN名義はRoyal Cow
カイル・クーパー率いるPROLOGUEかと一瞬思ったイメージ。
Art of the TitleのRed Lights記事
http://www.artofthetitle.com/title/red-lights/

Diehard

Bache_2

ダイ・ハード ラストデイ
オープニングタイトルシークエンス
バチェロレッテ − あの子が結婚するなんて!
2作品の制作はPicturemill
(左サイドメニューからダイ・ハード ラストデイのオープニングタイトルシークエンスを見ることができます)
http://www.picturemill.com/

Dredd

ジャッジ・ドレッド
タイトルデザイナーがダニー・ボイル作品を多数手がけているMatt Curtis(「127時間」「スラムドッグ$ミリオネア」)他に「キック・アス」「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」など。

Cabin

キャビン
タイトルデザインはPIC AGENCY
http://www.picagency.com/index.php?option=com_content&view=article&id=241&Itemid=372
タイトルデザインとは関係ないが、こちらのUS版ポスターのデザインがとても秀逸。見た人は思わずニヤリとしてしまう、この形状。

まもなく公開&DVDスルー作品

Para

パラノーマン
「コララインとボタンの魔女」を手がけたLaika(実制作も)
Art of the Titleの記事
http://www.artofthetitle.com/title/paranorman/

21

21 Jump Street
ジョナ・ヒル主演の傑作にもかかわらずDVDスルーに
こちらもPROLOGUE名義ではなく、かつてカイル・クーパーが傑作タイトル群を作ってきたImaginary Forces
Art of the Titleの記事

http://www.artofthetitle.com/title/21-jump-street/

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2013-03-10

タイトルデザイン 31・PROLOGUE(Kyle Cooper)『アルゴ』ベン・アフレック主演・監督

本年度アカデミー賞作品賞を受賞したベン・アフレック主演・監督作『アルゴ

物語・1979年、テヘランでアメリカ大使館人質事件が起きる。混乱の中、アメリカ人6名が大使館から逃げ出してカナダ大使の自宅に潜伏。救出作戦のためにCIAエージェントのトニー・メンデス(ベン・アフレック)が立てた作戦とはあまりにも大胆な前代未聞のものだった。

Argo

Memo
事実は小説よりも奇なり、という訳ではないが締め括りの台詞はこんな感じで終わる。
実在の人物ジョン・チェンバース(ジョン・グッドマン)と映画プロデューサー(アラン・アーキン)のでっち上げた映画会社オフィスで作戦成功の報をうけて。
「史実は喜劇で始まって悲劇で終わるらしいが、今回はその逆だな」
「誰が言った」
「マルクス」
「グルーチョか」
まあ、でも最も有名になった台詞は「山」「川」ではないけれど合言葉のようになった、これ→ "Argo fuck yourself"
それにしても見事な70年代映画ルックを持った作品。ベン・アフレック監督がインタビューなどで参考とした作品に「ミッシング」「大統領の陰謀」やカサベテス監督「チャイニーズブッキーを殺した男」(←なるほど、あの色使い)を挙げていました。撮影はロドリゴ・プリエト(イニャリトゥ監督作品多数)
タイトルシークエンスは Prologue
エンドクレジットではKyle Cooper表記(名義)になっています。
(ちなみに洒落ではありませんが「ランゴ」もPrologue)
絵コンテと実際のニュース映像を組み合わせたスタイル
PROLOGUE (アルゴのMain Title、Main on Endを画像で確認できます。画面クリックで次の画面に)
http://prologue.com/media/film/projects/argo

アルゴ
http://wwws.warnerbros.co.jp/argo/


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タイトルデザイン 30・デンゼル・ワシントン主演、ロバート・ゼメキス監督『フライト』

「バック・トゥ・ザ・チューチャー」シリーズや『フォレス・ガンプ/一期一会』などのロバート・ゼメキス監督による、12年ぶりの実写映画『フライト』。出演はデンゼル・ワシントンドン・チードルジョン・グッドマンケリー・ライリーブルース・グリーンウッド。脚本は「リアル・スティール」のジョン・ゲイティンズ

物語・制御不能となった機体を操縦し奇跡的な緊急着陸を成功させたパイロット、ウィトカー(デンゼル・ワシントン)。一躍ヒーローとなった彼だが、事故後に行われた検査の結果、血液からアルコールが検出される。

Flight

Memo1
予告編やTVCMなどで頻繁と目にしてきた背面飛行による緊急着陸シーン。脚本的組み立てからいくとラスト(30分ぐらい)諮問公聴会のあたりに持ってきて、そこで描く方法もあっただろうところを前半30分過ぎたところにパニック&サスペンス見せ場が。あれ?大丈夫かなと思っていたら実はここからが別の意味でのサスペンス的趣で描いていくところが見事。
いろいろなところで言及されている背面飛行の航空機が十字架に見える(他にも緊急着陸地が教会の横、ストーンズの楽曲の使い方など)善と悪についてのメタファーとして隠されているという説。(なるほどと思える部分しきり)

いいひとデンゼルと悪い人デンゼルの中間的な役どころ。観客からしても「この人は本当は…」と疑惑の念を持たせながら終盤まで見ていくこととなる。そして公聴会の日にちが近づくにつれ、「やっぱり…」となり前夜にいたっては「!」。この流れがあるからこその当日の最終的な言葉へとつながっていく。本作、オーバーアクトもなく抑制されていて最近のデンゼル・ワシントンの演技でも白眉なのでは。
事故後、病院で知り合った同じアルコールとドラッグ依存症のニコール(ケリーライリー)を配しウィトカーを支えていく(と、同時にニコールも支えられる)
ジョン・グッドマン(ウィトカーへの薬の売人役)が登場すると「ジョン・グッドマン!」と声を掛けたくなるぐらい、この人出てくるだけでいいなぁ(「アルゴ」もサイコーでした)
そう言えばデンゼル・ワシントンとジョン・グッドマンはタイトルもそのものズバリ「悪魔を憐れむ歌」で共演していました。(「フライト」では「Sympathy For The Devil」と共に登場)

Memo2
極めてシンプルなタイトルロゴ。タイトルデザインはゼメキス監督作品の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『フォレス・ガンプ/一期一会』『コンタクト』など多くを手がけているNINA SAXON。他に『美女と野獣』『リトル・マーメイド』『ソルト』など。
NINA SAXON DESIGN
http://www.ninasaxondesign.com/

映画「フライト」オフィシャルサイト
http://www.flight-movie.jp/

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2013-03-08

クエンティン・タランティーノ監督『ジャンゴ 繋がれざる者』"D"は発音しない

注 : 内容、台詞に触れています。
クエンティン・タランティーノ監督
によるマカロニ・ウェスタン愛満載の西部劇『ジャンゴ 繋がれざる者』本作で第85回アカデミー賞脚本賞を受賞。

物語・南北戦争が始まる2年前、黒人奴隷のジャンゴ(ジェイミー・フォックス)はテキサスの荒野で賞金稼ぎのドイツ人・キング・シュルツ医師(クリストフ・ヴァルツ)と出会い、以前働いていた牧場の監督官をしていたブリトル三兄弟を見つけ出す事に協力、そのまま腕を見込まれ賞金稼ぎの手伝いをすることに。ジャンゴにはブルームヒルダという妻がいたのだが…。

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Memo1
クリストフ・ヴァルツ演ずるシュルツ。ドイツ人歯医者(しかも旅の歯医者)とゆらゆら揺れる歯のオブジェの乗っかった馬車、ペコリと挨拶する愛馬などの設定からして可笑しみがある。
で、ここ緊張するシーンでしょ、というところで緩くなってコントみたいな会話劇が始まるタランティーノ節(今作、今までで最も楽しい)炸裂。
ブリトル兄弟が居た農園主一味によるシュルツ、ジャンゴ馬車への夜間襲撃シーン。ヴァルツの馬車の周囲でモタモタとコント(笑)が始まる。嫁さんが徹夜で30人分の袋(覆面)(多分、後のKKK?)の事で、やれ袋の目の位置が合わないとか俺は被るとか、こんなの被らねーとか(ジョナ・ヒル出ててビックリしたー)約10分ほど繰り広げられるw
サミュエル・L・ジャクソン(執事・スティーヴン役)がレオナルド・ディカプリオ(ムッシュ・キャンデイ役)に喋り始めると途端に物語がモタモタし始めてサイコーと思ってたら、そのディカプリオまでもが骨相学云々をモタモタ話し始めて素晴らしい。
そのバリエーションも含め撮影された場面、場面が素晴らしい。南部の綿花畑、夕陽の墓地のシーン、夜間、キャンデイハウス室内(蝋燭の灯)、町の様相(ぬかるんだ道)、雪の中のシーン…
カメラが人物に向けて急速クローズアップとかズームアウトとか、昔はこういうケレン味的撮影って結構あったなーと思いだしたり。
キャンディハウスで「続・荒野の用心棒」フランコ・ネロ本人との対面シーン。ムッシュ・キャンデイとシュルツが奥で話している時、カウンターで離れて酒を飲むジャンゴ。その横に!
「名前は」
「ジャンゴ」
「D-J-A-N-G-O」
「"D"は発音しない」
「知っている」
(ちなみに馬の鞍には"D"をあしらった印が)

そして、ラスト近くジャンゴがシュルツの頭に触れての台詞
「Auf Wiedersehen!」

Western

Western2

Memo2
タランティーノ監督がインタビューなどで雪の中のシーンでオマージュを捧げていると言及しているセルジオ・コルブッチ監督殺しが静かにやって来る」。初めてスクリーンで見たのは上記チラシの特集上映の時のもの。英文タイトルがマカロニ・ウェスタンではなく本来の総称とされる「スパゲッティー・ウェスタン」になっているところが渋い(掲載されているようなサントラ、今こそ再発すれば良いのに)。会場は大阪・扇町ミュージアムスクエア(既に閉館)

ジャンゴ 繋がれざる者 - オフィシャルサイト
http://www.sonypictures.jp/movies/djangounchained/

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2013-03-07

タイトルデザイン 29・『テッド (Ted)』セス・マクファーレン、マーク・ウォールバーグ

※記事タイトルにタイトルデザイン通しナンバー(本記事は29)を付けていないものが多数ありますが左サイドバーのカテゴリー「タイトルデザイン」で関連するものは、まとめています。

命が宿ったテディベアと、大人になりきれない男との友情を描くファンタジーコメディ『テッド (Ted)』。監督は本作がデビューとなるセス・マクファーレン(テディベア“テッド”の声も)。出演はマーク・ウォールバーグミラ・クニスジョエル・マクヘイル。そして多くのゲスト出演!

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Memo1
2013年アカデミー賞司会で見事なオープニング(女優陣の顔がサーっと青ざめるようなというか引くネタを喋ってた)セス・マクファーレンの才人ぶり満載作品。
雷兄弟ネタ←最初のベッドでミラ・クニスの間に入って雷を怖がるシーンの歌とウォールバーグの表情がには笑った(息もピッタリ)
最近、80年代をキーにした映画が多くなってきていますが、こちらも(映画ネタだけでも「E.T.(オープニングシークエンスで)」「インディ・ジョーンズ(帽子ネタ)」「トップガン」などなど…)。音楽ネタでは90年代の歌は母音だけで歌えるwとかベリンダ・カーライルの楽屋でノラ・ジョーンズと出会ってるテッドなんてネタも。そして、なんといっても目玉は『フラッシュ・ゴードン』ネタ(公開が1982年なのでビデオで何回も見て教典となっている設定)
さらにサム・ジョーンズ本人の登場。
「本物のサムジョーンズが来てるんだ!髪型も6・4分けだ」
下記チラシは日本公開時のもの。大阪では東宝の旗艦館「北野劇場」と「南街劇場」が割り振られているところが当時の期待値を物語っています。

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オープニング・タイトルシークエンス (Ted - Main Title Sequence) 制作はFramework Studio
ジャックとジル」を腐すシーンがあるが、このタイトルデザインもこちらのスタジオによるもの。ズーイー・デシャネル主演のTVドラマ「ニュー・ガール~ダサかわ女子と三銃士」も。
▼こちらのサイトで2分26秒全編見られます。
http://vimeo.com/45087014
鑑賞後にどうぞ

映画『テッド』公式サイト
http://ted-movie.jp/

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