ジョセフ・コシンスキー監督、トム・クルーズ主演『オブリビオン』(oblivion)
『トロン:レガシー』のジョセフ・コシンスキー監督が、自らのアイデアをもとに描いたSF超大作『オブリビオン』(oblivion)。出演はトム・クルーズ、オルガ・キュリレンコ、アンドレア・ライズボロー、モーガン・フリーマン、メリッサ・レオ、ゾーイ・ベル、ニコライ・コスター=ワルドー
物語・2077年、異性からの侵略者“スカヴ”により半壊してしまった地球。生存者は全て土星の惑星タイタンに移住してしまった中、ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)はパートナーのヴィクトリアと共に地球に残り偵察を続けていた。そんなハーパーの前に砂漠に墜落した生存者の女性ジュリア(オルガ・キュリレンコ)が現れる。彼女は何度も夢に出てくる女性だったのだ。そして…
※Memo1
●いっぱいサブタイトルが付けられるなぁ。「忘却の彼方で」(←そのまま過ぎる)「クリスティーナの世界」(←これまた、登場する絵画のまま)「生まれたところを遠く離れて」(←浜田省吾風、これは飛躍し過ぎ)
●さすが「トロン:レガシー」の監督だけあって、とってもパースペクティブな画面構成。まるでアーキテクチャーのように。スコープサイズに地平線、しかも音響設計まで構造的。既視感SF(※)としても斜め45度の上を跳ぶ。空の青が美しい(この青は珍しい)
※「2001年宇宙の旅」を筆頭に「ブレードランナー」(スピナー的デザイン、そしてVangelis風サントラ)「猿の惑星」(自由の女神像)「未知との遭遇」(砂漠の船舶)、そして「ウォーリー(WALL-E)」「サイレント・ランニング」(←これ、かなり近いかも)、最近では「月に囚われた男」Etc…。あと手塚治虫さんの「火の鳥」未来編、復活篇、宇宙編など、(おそらく)コシンスキー監督自体は読まれていないかもしれないけれど作品が描かれた年代からして、そのイメージや物語は世界中に意識的、無意識的に流布された影響は計り知れないのではないのかなぁと常々思っています。
●アーキテクチャーのようにと、このブログ記事を書く前にツイートした後、コシンスキー監督の略歴を見ると、スタンフォード大学工学部機械工学デザイン科卒、コロンビア大学建築大学院修士課程・修了とありました。なるほどと頷ける建築家的パースペクティブさだったのですね。
●ふたつの象徴的なもの。
・エンパイアステートビル屋上(Top of the World)の風景
「Top of the World」で会おう。
そこで渡される指輪。
・アメリカの画家アンドリュー・ワイエスの「クリスティーナの世界」が登場。(メイン州の別荘近くに住んでいたオルソン家の足の不自由な女性クリスティーナを描いたもの。ワイエスは30年間彼女が亡くなるまで描き続けた。)
●プロコル・ハルム(Procol Harum)「青い影」(A Whiter Shade Of Pale)
クリスティーナの絵ではないが湖畔の山小屋風の家にハーパーが集めていたレコード(アナログ盤!)の中の一枚としてかかる(ここの音響設計がすごく美しい)。ジャックがオリジナルとしての自分を失っていない事の微かなる希望が印刷された紙の本とアナログレコードというところが、この場所も含めて(ヤンキースの帽子やベアーぬいぐるみも)いいなぁ。
●撮影カメラが噂の4K出力、ソニーのCineAltaF65。それを用いたブルースクリーンなしのセット背景投射によって、あの不思議な雲と空の青が出ていたんですね(素晴らしい使用方法だ)
●ラスト、ジャック・ハーパーがジュリアに告げる言葉。
「僕らの夢を見て」
これは実際にテット(三角錐の巨大基地)に関する真実が判った時に二重になって告げられた言葉だとわかる。
※Memo2
●タイトルデザインはお馴染みの「Prologue」 (Main TitleとMain On End)
両方の動画あり(鑑賞後にご覧ください)
http://prologue.com/media/film/projects/oblivion
映画『オブリビオン』公式サイト
http://oblivion-movie.jp/
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西暦2077年。
主人公元海兵隊司令官ジャック・ハーパーは、荒廃した地球の監視任務で派遣される。
60年前に起きた異星人スカヴとの戦争により人類の大半は、他の惑星へ移住。
荒廃した地球(写真)での任務は、あくまでも「監視」なので、簡単なはずの任務だった。
が...... [続きを読む]
受信: 2013-06-01 11:48
» オブリビオン [心のままに映画の風景]
2077年。
エイリアン“スカヴ”の侵略を食い止めた地球は、壊滅的な被害を受けていた。
生き残った人類は他の惑星へと移住し、人々のいなくなった地球では、ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)が無人偵...... [続きを読む]
受信: 2013-06-01 12:55
» オブリビオン [to Heart]
原題 OBLIVION
製作年度 2013年
原作 ジョセフ・コシンスキー
脚本 カール・ガイダシェク 、マイケル・デブライン
上映時間 124分
監督 ジョセフ・コシンスキー
出演 トム・クルーズ/モーガン・フリーマン/オルガ・キュリレンコ/アンドレア・ライズブロー/ニコライ・コス...... [続きを読む]
受信: 2013-06-01 14:47
» 劇場鑑賞「オブリビオン」 [日々“是”精進! ver.F]
49と52…
詳細レビューはφ(.. )
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» オブリビオン〜拡大版チェルノブイリ? [佐藤秀の徒然幻視録]
ウクライナ映画「故郷よ」がかぶる
公式サイト。原題:Oblivion。ジョセフ・コシンスキー原作・監督。トム・クルーズ、オルガ・キュリレンコ、アンドレア・ライズボロー、モーガン・ ... [続きを読む]
受信: 2013-06-01 16:24
» オブリビオン [Akira's VOICE]
驚きと興奮とツッコミ。
[続きを読む]
受信: 2013-06-01 16:56
» オブリビオン / Oblivion [勝手に映画評]
ネタバレあり。
2077年。60年前にエイリアンの攻撃を受け、壊滅した地球。その地球上に残り、地球に残った装置類の監視・メンテナンスを行なっているジャック。ある時、墜落した宇宙船を発見し、生存者を保護したが、その生存者は自分の夢に出てくる人物であった。
地球...... [続きを読む]
受信: 2013-06-01 18:17
» オブリビオン [とらちゃんのゴロゴロ日記-Blog.ver]
もう少し登場人物がたくさんいて空中戦なども見られると思ったけど、常に出ているのがトムとオルガだけだった。世界観は見事に構築されているしモーガン・フリーマンの存在感もあったのに。ダイナミックなSF活劇ではなくて、なんだかなあのオチだった。... [続きを読む]
受信: 2013-06-01 21:25
» オブリビオン /OBLIVION [我想一個人映画美的女人blog]
ランキングクリックしてね larr;please click
楽しみだったトムちん主演のSF、初日鑑賞
「トロン:レガシー」のジョセフ・コシンスキー監督が自身のグラフィック・ノベルを基に映画化。
エイリアンの侵略によって破壊され、全人類が他の惑星へと移住し...... [続きを読む]
受信: 2013-06-01 23:01
» オブリビオン [とりあえず、コメントです]
宇宙からの襲撃で破壊された未来の地球を舞台に描かれたトム・クルーズ主演のSF大作です。 謎めいた世界の中で活躍する主人公を映した予告編を観て、面白そうだなと楽しみにしていました。 次々と謎が解き明かされていく意外な展開にドキドキしてしまう作品でした。 ... [続きを読む]
受信: 2013-06-01 23:06
» オブリビオン [だらだら無気力ブログ!]
映像が綺麗で面白かった。 [続きを読む]
受信: 2013-06-02 00:42
» [映画『オブリビオン』を観た(寸評)] [『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭]
☆初めは、なんかサイエントロジー絡みじゃないだろうな・・・、と予備知識なく不安になりながらの鑑賞だったが、
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受信: 2013-06-02 02:01
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受信: 2013-06-02 21:51
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【=30 うち今年の試写会5】 予告編を観ている限り「宇宙戦争」的な香りを感じていたのだけど、うっかり観に行ってしまいましたとさ・・・。
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偵察機ドローンがなぜかお気に入り(笑) [続きを読む]
受信: 2013-06-03 20:50
» 『オブリビオン』 [ラムの大通り]
(原題:OBLIVION)
----これって、
最近トム・クルーズが来日して話題になった映画だよね。
「うん。
トム・クルーズは華があるよね。
ぼくはこれまでに
シュワルツェネッガー、ハリソン・フォード、さらには
ディカプリオなどの来日記者会見に行ったことあるけど、...... [続きを読む]
受信: 2013-06-04 01:19
» 『オブリビオン』 その意味するものは? [映画のブログ]
【ネタバレ注意】
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2077年の地球 - エイリアンの攻撃により半壊状態となるが、人類の抗戦によりエイリアンの撃退に成功する。
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» 【映画】オブリビオン [★紅茶屋ロンド★]
<オブリビオン を観てきました>
壮大なSFアクションに監督の世界観がマッチ
原題:Oblivion
製作:2013年アメリカ
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トム・クルーズ主演のSFアクション大作。
監督は「トロン:レガシー」のジョセフ・コジンスキー監督で、私は結構好きな監督さんなのだ。
ジャパン・プレミアではお世話になったしね… それにちょっとだけトム・クルーズにも似てるんだよ(笑)!
まだ作品の数が少ない監督だけど、今回は「トロン:レガシー」に通じる”監督らしさ”も感じられた作品になって... [続きを読む]
受信: 2013-06-07 16:58
» 『オブリビオン』 [京の昼寝〜♪]
□作品オフィシャルサイト 「オブリビオン」□監督・脚本・原作 ジョセフ・コジンスキー□脚本 ウィリアム・モナハン、カール・ガイダシェク、マイケル・アーント□キャスト トム・クルーズ、オルガ・キュリレンコ、モーガン・フリーマン、 メリッサ・レ...... [続きを読む]
受信: 2013-06-08 07:22
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SFって私には当たり外れが激しいので、
苦手なタイプだったらどうしようって不安もありながらの鑑賞。
杞憂に終わり、観て良かった〜〜とちょっと爽快な気分。
とは言っても、前半はかなり眠たかった。...... [続きを読む]
受信: 2013-06-09 16:48
» オブリビオン/OBLIVION [いい加減社長の映画日記]
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「オフィシャルサイト」
【ストーリー】
2077年、地球は“スカブ”と呼ばれるエイリアンによって壊滅し、人類は他の惑星へ移住を果していた。
荒廃した地球に残っているのは、無人偵察機を管理するために高度1000mの管制塔に勤...... [続きを読む]
受信: 2013-06-09 20:17
» 映画「オブリビオン」感想 [タナウツネット雑記ブログ]
映画「オブリビオン」観に行ってきました。「ミッション:インポッシブル」シリーズや「アウトロー」のトム・クルーズが主演のSFアクション大作。先月の2013年5月は何故か公... [続きを読む]
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» 映画「オブリビオン」2077年の地球は廃墟となった [soramove]
映画「オブリビオン」★★★
キム・ユンソク、ユ・アイン
パク・スヨン、イ・ジャスミン
キム・サンホ、キム・ヨンジェ 出演
ジョセフ・コシンスキー監督、
124分、2012年5月31日より全国公開
2012年,アメリカ,東宝東和
(原題/原作:OBLIVION)
人気ブログランキングへ">>→ ★映画のブログ★どんなブログが人気なのか知りたい←
日本では初登場1位、
最終的に20億円... [続きを読む]
受信: 2013-06-11 06:51
» 「オブリビオン」 独特の感覚、言うなれば滑空感 [はらやんの映画徒然草]
未来は見えないもの。 見えないものであるからこそ、見てみたい。 だから映画は、特 [続きを読む]
受信: 2013-06-13 10:07
» オブリビオン・・・・・評価額1650円 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
忘却の、未来戦士。
トム・クルーズが、「トロン:レガシー」のジョセフ・コシンスキー監督とタッグを組んだSF大作。
スカヴと呼ばれるエイリアンに侵略され、人類は勝利したものの、荒廃した地球からの移...... [続きを読む]
受信: 2013-06-16 20:06
» 本当の人類は [笑う社会人の生活]
18日のことですが、映画「オブリビオン」を鑑賞しました。
エイリアン“スカヴ”の侵略、戦いによって地球が半壊し生き残った者たちがほかの惑星へと移住している人類
地球に残り監視任務に就いていたジャック・ハーパーは墜落した謎の宇宙船の中で眠っている美女を発見し...... [続きを読む]
受信: 2013-06-26 20:55
» No.355 オブリビオン [気ままな映画生活]
トム・クルーズ主演、「トロン:レガシー」のジョセフ・コジンスキー監督によるSFアクション。スカヴと呼ばれるエイリアンの攻撃により地球が壊滅し、生き残った人類は遠い惑星へ ... [続きを読む]
受信: 2013-06-29 18:16
» オブリビオン [C’est joli〜ここちいい毎日を♪〜]
オブリビオン
13:米
◆原題:OBLIVION
◆監督:ジョセフ・コジンスキー「トロン:レガシー」
◆出演:トム・クルーズ、オルガ・キュリレンコ、モーガン・フリーマン、メリッサ・レオ、アンドレア・ライズボロー、ニコライ・コスター=ワルド
◆STORY◆エイリアン“スカヴ...... [続きを読む]
受信: 2013-09-03 21:07
» オブリビオン [銀幕大帝α]
OBLIVION
2013年
アメリカ
124分
SF/アクション
劇場公開(2013/05/31)
監督:ジョセフ・コシンスキー『トロン:レガシー』
製作:ジョセフ・コシンスキー
原作:ジョセフ・コシンスキー
出演:
トム・クルーズ:ジャック・ハーパー
モーガン・フリーマン:...... [続きを読む]
受信: 2013-10-05 23:52
» オブリビオン [いやいやえん]
トム・クルーズ主演、化粧っけのないオルガ・キュリレンコさんが、何故かオセロ中島さんと菊地凛子さんっぽく見えて仕方なかった^;
カメラワークやSF的なガジェット類、遠くにかすかに見える建造物、文明が滅びた後の地球風景など、映像のスケールは圧倒的に美しく、洗練されている感覚がよい。
記憶改変、コールドスリープ、クローン…いかにもSFといった設定が、無機質的な映画雰囲気を高めていると思うのですが、主演二人の顔立ちが妙に生々しさがあって、切なさを感じるに至らなかった。
ただ、SFとロマンス... [続きを読む]
受信: 2013-10-10 10:00
» 映画『オブリビオン』を観て [kintyres Diary 新館]
13-48.オブリビオン■原題:Oblivion■製作年、国:2013年、アメリカ■上映時間:124分■料金:1,800円■観賞日:6月8日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)
◇トム・クルーズ◇オルガ・キュリレンコ◇モーガン・フリーマン◇アンドレア・ライズボロー◇メリッサ・レオ◇ゾー...... [続きを読む]
受信: 2013-11-24 18:47
» オブリビオン (Oblivion) [Subterranean サブタレイニアン]
監督 ジョセフ・コシンスキー 主演 トム・クルーズ 2013年 アメリカ映画 124分 SF 採点★★★★ 「オッサンだからでしょ?」と言われればそれまでなんですが、どうにも昨今主流のCGの嵐映画ってのが苦手な私。ロケーション撮影に付きまとう様々な問題もクリア…... [続きを読む]
受信: 2014-12-11 12:46