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2013-11-25

ローガン・ラーマン、エズラ・ミラー、エマ・ワトソン主演、スティーブン・チョボスキー監督『ウォールフラワー(The Perks of Being a Wallflower)』"Just for one day We can be Heroes"

注・内容、台詞に触れています。
スティーヴン・チョボスキー
が自身の小説『ウォールフラワー』を自ら監督。出演はローガン・ラーマンエマ・ワトソンエズラ・ミラー

物語・チャーリー(ローガン・ラーマン)は、小説家を志望する16歳の少年。高校入学初日にスクールカースト最下層に位置付けられ、ひっそりと息を潜めて日々をやり過ごすことに注力していた。ところが、彼の生活は陽気でクレイジーなパトリック(エズラ・ミラー)美しく奔放なサム(エマ・ワトソン)という兄妹との出逢いにより、一変する。(Darkolivegreen部分フライヤーより抜粋)

Wall_flower

Memo
紡ぎ方という言葉が浮かんだけど、とにかくその"紡ぎ方"が素晴らしい!そして今、この時期(12月)に見ましょう!(シーズンがピッタリ)。年末のクリスマスソングが流れている街の中を両手を広げ、走り、3人と同じ疾走感を持って…
スティーブン・チョボスキー監督(スティーヴン・チョボスキー、スティーヴン・シュボースキー等の表記があるが最新文庫版にあわせています)自ら原作(書簡体小説)を映画化。そういえばギデンズ・コー監督「あの頃、君を追いかけた」といい今年は原作者自ら映画化して成功した作品が続いたことになるなぁ。

編集したミュージックテープを彼女もしくは片想いの相手にプレゼントする。(誰もがやったとは言わないけど、ちょっと面映ゆくも"わかるなーと感じられる。そうそう「恋愛小説家」でジャック・ニコルソンがカーステレオでかけようと編集テープ作ってたこと思い出した)。そんな映画自体が紡ぎだされた"Favorite Music"編集テープのよう。パトリックとサムとアメフト試合で出逢って、後日のパーティシーン。ものすごい勢いで陽気に踊るパトリックとサム。壁の花だったチャーリーの身体が自然に音楽にのせてリズムを刻む。そして一歩、一歩とサムたちがいるフロア中央へ踏み出していく。その時の曲"Come On Eileen"
そして後述の"Heroes"
原作小説には、いろいろ文学や映画や音楽が登場している。(本編では表紙や背表紙から伺い知れる)
チョボスキー監督自身の故郷であるサウス・ヒルや幼い頃『ロッキー・ホラー・ショー』を見たThe Hollywood Theaterで撮影が行われた。このことも映画全体の空気感に大きく作用しているところ。
主役三人の演技が素晴らしい。
ローガン・ラーマンは閉じこもった世界から解放され、そして一度元に戻り(叔母さんとの過去の出来事の真実により再び発作を起こすことに)しかしラストでは本当に自分の可能性の"風を感じるチャーリーを。
エズラ・ミラーはもはや存在自体にオーラを醸し出していて、この先どのような演技者となっていくのかわからないぐらいの輝きをもって普段は明るく陽気に振舞っているが実はいろいろ秘密を抱えているパトリックを。
エマ・ワトソン演ずるサムがチャーリーの親友が自殺したことを知った瞬間とその後のなんともいえない表情、そしてそのあとパトリックにそのことを告げチャーリーをいたわる、その姿に(ここ、本当に上手いなぁ、と思ったシーンです)

ラスト
パトリックとサムと出かけたフォート・ピット・トンネル(FORT PITT TUNNEL)。
あの時、サムがピックアップトラックの荷台に乗って両手を広げる姿を見て、言い知れぬ高揚感を感じた、あの場所に再び。
The tunnel's exit getting bigger and brighter with the lights of the city behind it.
チャーリーのボイスオーヴァー(V.O.)
"... we are infinite."
「そう、あのトンネルの出口から見える都市の明かりを見た時、無限の力を感じたんだ」
そしてDavid Bowie「ヒーローズ(Heroes)」
"Just for one day
We can be Heroes"
原作ではフリートウッド・マック"Landslide"(←こちらもいい曲)だが、歌詞と共にこの疾走感はやはりこの"Heroes"の方がマッチしている。
脚本PDFで読めます。
(PDFファイルとして保存可、iPhoneだとiBooksに保存も可)
リンク2013年11月25日確認
http://www.pages.drexel.edu/~ina22/splaylib/Screenplay-Perks_of_Being_a_Wallflower.pdf
Main And End Title DesignTCG Studio(「モンスター上司」のタイトルシークエンス)

映画『ウォールフラワー』公式サイト
http://wallflower.gaga.ne.jp/


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