スコット・マクギー&デヴィッド・シーゲル監督、オナタ・アプリール主演『メイジーの瞳 (WHAT MAISIE KNEW)』
「綴り字のシーズン」のスコット・マクギー&デヴィッド・シーゲル監督による『メイジーの瞳 (WHAT MAISIE KNEW)』出演はメイジーにオナタ・アプリール、ジュリアン・ムーア、アレクサンダー・スカルスガルド、他
物語・ロック歌手の母スザンナ(ジュリアン・ムーア)とアートディーラーの父ビール(スティーヴ・クーガン)が離婚し、両親の家を行き来することになった6歳の少女メイジー(オナタ・アプリール)。ロックスターであるスザンナは、再婚相手の青年リンカーン(アレクサンダー・スカルスガルド)に子育てを押し付けていた。メイジーは心優しいリンカーンと心を通わせ始めるが…アレクサンダー・スカルスガルド
※Memo
●19世紀に書かれたヘンリー・ジェイムズによる古典文学「メイジーの知ったこと」を21世紀のNYを舞台にうつして映画化。(元の原作、未読ですがテーマ自体は"大人の身勝手に振り回される子供"を描いたものなのでいつの時代においても同じことが語られているということでしょうか)
●メイジーのクレバーさは映画冒頭から。
ピザ配達へのチップを渡さないと、と気づいてササッと2階へ駆け上がり(パパとママがもめているのを一瞬チラ見しながら)小銭を持って降りていくメイジー。
この部分だけでも、よく気がついて人の心を察することができるナイーブさと優しさをもったことが伺えるシーン。
●パンクな母親を演じたジュリアン・ムーア、その再婚相手のリンカーンを演じたアレクサンダー・スカルスガルド(←次回作が実写版「ターザン」)と役者陣もオナタちゃんに負けていない。(別に演技合戦というわけではないが)
●監督へのインタビューを読むとトリュフォー監督「大人は判ってくれない」は何度となく見たと答えていました。その「大人は判ってくれない」に人形劇のシーンがあって、(今回あらためて見直した際に)知らず知らずのうちに本作でも重要なポイントに人形劇シーンを使っていて影響の大きさに驚いたとも。
●メイジーは本当のパパもママもママの再婚相手もパパの再婚相手も、(身勝手だろうが血がつながっていなかろうが)みんな大好きなんですよね。その思いが見ているこちら側にも自然に伝わってくるからこその大きな選択。
ママから受け取ったギターを背中に背負って歩いて来る←背中(せな)で泣いてる
●メイジーのフアッションの可愛さとオシャレ度は本作特筆もの。
(遊んでいるオモチャが、これまたよいなー)
その衣装デザインはマーク・ジェイコブスに師事していたステイシー・バタット(Stacey Battat)。
ソフィア・コッポラ監督「SOMEWHERE」「ブリングリング」や「アナザー・ハッピー・デイ ふぞろいな家族たち」などを手がけている。最近の現代劇における傾向だと思いますが既製ブランドとのコラボやセレクトによるアンサンブルの妙味ともいえる
●音楽は「ルビー・スパークス」「ラブ・アゲイン」「フィリップ、君を愛してる」のニック・ウラタ(Nick Urata)
そして、レイクハウスで新しい生活を始めることになった3人がパンケーキを焼くシーンから流れ始めるルーシー・シュワルツ(Lucy Schwartz)によるエンディング曲"Feeling of Being"が美しい。映画の余韻と共に耳に残る素晴らしい楽曲。ボートに向かっていくメイジーを正面から捉えたショットでエンドクレジットが流れ始める。
映画『メイジーの瞳』 What Maisie Knew 公式サイト
http://maisie.gaga.ne.jp/
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» 『メイジーの瞳』 2013年11月18日 シネマート六本木 [気ままな映画生活(適当なコメントですが、よければどうぞ!)]
『メイジーの瞳』 を試写会で鑑賞しました。
めいじーちゃん可愛いね
上映前に、オナタ・アプリール(メイジー)、スコット・マクギー監督、デヴィッド・シーゲル監督、谷花音登壇して
少し話がありましたが、オナタ・アプリール(メイジー)はまだ慣れてないためだと思うけど
なかなか喋れないところも好感ありました。
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「What Maisie Knew」 2012 USA
スザンナに「クロエ/2009」のジュリアン・ムーア。
リンカーンに「メランコリア/2011」「ザ・イースト/2013」のアレキサンダー・スカルスガルド。
ビールに「マリー・アントワネット/2006」「ルビー・スパークス/2012」のスティーヴ・クーガン。
マーゴにジョアンナ・ヴァンダーハム。
メイジーにオナタ・アプリール。
監督は「綴り字のシーズン/2005」「ハーフ・ディズ/2009」のスコット・マクギー&デヴィッド・シーゲル... [続きを読む]
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【概略】
両親が離婚してふたつの家を10日ごとに行き来することになった6歳の女の子・メイジー。それぞれの新しいパートナーともすぐに打ち解けた彼女だったが…。
ドラマ
両親が離婚し、共同親権を持つふたりの家を10日おきに行き来することになった、6歳の少女メイジー。
美術商の父はメイジーの元ベビーシッターと、歌手の母は若いバーテンダーとそれぞれ再婚。そして父も母も、次第に各々の再婚相手にメイジーの世話を押し付けるようになるのです。
あくまでメイジーの目線で描く手法ですね、何も言わな... [続きを読む]
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