ジェームズ・サーバー『虹を掴む男』をベン・スティラーが監督・主演で映画化した『LIFE!(The Secret Life of Walter Mitty)』
物語・雑誌「LIFE」の写真管理部で働くウォルター・ミティ(ベン・スティラー)は、思いを寄せる女性シェリル・メルホフ(クリステン・ウィグ)と会話もできない。唯一の特技は妄想することだった。ある日「LIFE」最終号表紙に使用する写真のネガが見当たらないことに気付いたウォルターはカメラマン、ショーン(ショーン・ペン)を捜す旅へ出る。(物語部分、シネマトゥデイより抜粋)

※Memo1
●冒頭、デートサイトにアップされている想いを寄せるシェリルに"ウィンク"をクリックしようとするがなかなか押せないウォルター。
ついに押せたと思ったらNG。何度押しても何故かクリックできない。デートサイトの顧客サービス担当のトッドに電話をするがどうやら入力欄に不備があるらしい(このテッドとの電話やり取りがあっての空港で"声しか聞いたことのない"ふたりが現実に出会うシーンは本作バックボーンにある"現実と空想"とも重なる部分のひとつでいいシーンです)
その空想シーン
ガス爆発現場からシェリルの愛犬を救出したり、写真に写るヒマラヤから飛び出たり、まさかの「ベンジャミン・バトン」再現(クリステン・ウィグも老けメイクまで)からニューヨーク市内大活劇(コンクリート道路をガリガリと削って疾走するイメージはスパイダーマンかハルク?)まで空想(妄想)は膨らむ。
●毎日、世界中の写真を見ているにもかかわらずウォルターは実際に"世界"を見たことは一度もない。
デートサイトの経歴(経験)欄に何も書けなかった(空欄だった)ウォルター・ミティはショーンを見つけるために一歩踏み出した先の"今まででは考えられなかった世界"の広がりを見ていくこととなる。グリーンランドからアイスランド、そしてアフガニスタン、ヒマラヤまで(最後は元に戻って最も身近なところへと、そこは最も近くて最も遠かった場所でもあった"現実")
●ウォルターがショーンからプレゼントされた財布
そこには「LIFE」誌のモットーが記されていた。
これはそのまま本作のテーマとも重なる
"TO SEE THE WORLD,
THINGS DANGEROUS TO COME TO,
TO SEE BEHIND WALLS,
TO DRAW CLOSER,
TO FIND EACH OTHER AND TO FEEL.
THAT IS THE PURPOSE OF LIFE."
●25番目のネガ最終号に使われた写真とは?
「妹の出る"グリース"を見に行かない」
もう現実の目の前にいるシェリルに直接誘うミティ。
ニューススタンドの前を通る時シェリルが
「最終号、今朝出てるはず」
そこには…(ネガを見るウォルターの写真と)
"Dedicated to the People Who Made It"
そして、ラストカット
手をつなぐふたり。
(光がきらきらとして)
※Memo2
●Soundtrackがイイ!
・メインタイトル曲のJose Gonzalez"Step Out"や"Stay Alive"
・別の予告編で使われていたOf Monsters & Menの"Dirty Paws"
(自転車で走りだすシーンでボーカル部分無しで一部だけだったけれど大好きなバンドでいい使われ方だったなぁ)
・そして、一番好きなシーン
ウォルターが残されたネガからヒントを得てたどり着いたグリーンランドで、さらに先に進むために迷う中、ヘリに飛び乗るところに使われた
David Bowie featuring Kristen Wiigによる"Space Oddity"
クリステン・ウィグが唄うボーカルにデヴィッド・ボウイのボーカルが重なっていき、そして歌詞!
●タイトルデザイン表記 > Main and End Titles Designed By Kyle Cooper/Prologue Films (その後にデザイナーUnjoo Byars,Kate Berry 他3名記載)
街に溶け込むように看板やサインに出るキャスト、スタッフ、そして駅のホームがペインティングされていくモーショングラフィックスにメインタイトル。
スライドショーのように描かれる写真たち←エンドタイトルも素敵だ。
映画「LIFE!」オフィシャルサイト
http://www.foxmovies.jp/life/