アマンダ・セイフライド主演、ピーター・サースガード出演、ロブ・エプスタイン&ジェフリー・フリードマン監督『ラヴレース(Lovelace)』"何がリンダに起ったか?"
『レ・ミゼラブル』『マンマ・ミーア』のアマンダ・セイフライドが1972年に公開されアメリカで社会現象となった映画『ディープ・スロート』に出演した伝説のポルノスター"リンダ・ラヴレース"の半生を描いた『ラヴレース(Lovelace)』出演はピーター・サースガード、シャロン・ストーン、ロバート・パトリック、フランコ・ネロ、クロエ・セヴィニー、他。監督はドキュメンタリーを多数撮っているロブ・エプスタイン&ジェフリー・フリードマン。
物語・21歳のリンダ(アマンダ・セイフライド)は、敬虔なカトリック教徒の父(ロバート・パトリック)と母(シャロン・ストーン)とフロリダで生活していた。ある日、彼女はバーの経営者チャック(ピーター・サースガード)と知り合い、誘われるままに付き合い始める。そして…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)
※Memo
●最初、観るまでは「ブギーナイツ」タイプの作品をイメージ、が、後半から結構真摯な描き方をしている(途中までは「あれ?なんだか、すんなりと映画出演してしまって、そんなに軽くていいの?」と思っていたら、やや巻き戻し気味に"実はあの時こういうことが"ということが判ってくる構成)
アマンダ・セイフライドはこの映画自体が興味本位で撮られるものではないということがわかって、この役を受けたのだな、ということが判る作り。
(真実を語る)自伝出版の際に本当の話かどうかを確認するために出版社がポリグラフ(嘘発見器)に応じているシーンがあった。それほど公開時の喧騒ぶりと行われていた夫の暴力(銃をつきつけて映画に出演させていたこと)との剥離があり俄に信じられなかったということだろう。
●シャロン・ストーンが母親役で出演しているが最初わからなかった(ノーメイクだし首とあごの境界がわからないほどの横顔を撮らせたりと驚いた)←本作、最大の衝撃かも。
そして何より夫、チャックを演じたピーター・サースガードはさすがの上手さで強烈な演技。
・「プレイボーイ」編集長ヒュー・ヘフナー役でジェームズ・フランコが登場した時(二ヤケ顔に)ヒューヒュー言いたかった(←どうみてもジェームズ・フランコ)。そのヘフナー主催のパーティシーンに登場するサミー・ディヴィス・Jr.は(そっくりさんとして著名?)Ron Pritchardが演じていた。
・冒頭、ニクソン大統領がテレビで話している。後に起こるウォーターゲート事件への目配せ?(ワシントン・ポスト編集局次長が映画にちなんで名付けた内部情報提供者名が「ディープ・スロート」だった)
●しかし当時6億ドル稼いだってメチャクチャ凄すぎ。(ギャラは1250ドルだったとラスト字幕が)。
●1970年代の雰囲気を再現のため、16mmで撮影されたものを35mmにブローアップ。音楽ももちろん「つきせぬ想い」(グラディス・ナイト&ザ・ピップス)や「Spirit in the Sky」(ノーマン・グリーンバウム)そしてKC&ザ・サンシャイン・バントなどの70年代フューチャー。
インテリア、ファッション、ヘア&メイク、当時の豪邸、ホテル…細かいディテールまで再現されている。この辺りドキュメンタリー監督コンビらしい徹底した仕上がり。(アマンダ・セイフライドが演じているリンダが自伝出版当時に出たTVショー画面が違和感ない溶けこみ具合)
●タイトルデザインはARON KANTOR
「ディープ・スロート」撮影中シーン(助手席にカメラ、後部座席に監督)、車を運転しているリンダの右側にタイトルロゴが被さる。
映画『ラヴレース』公式サイト
http://lovelace-movie.net/
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