『ゴーン・ガール(Gone Girl)』デヴィッド・フィンチャー監督、ベン・アフレック、ロザムンド・パイク、他
注・内容について触れています。
『ゴーン・ガール』
(Gone Girl)
監督 : デヴィッド・フィンチャー
出演 : ベン・アフレック、ロザムンド・パイク
ニール・パトリック・ハリス、タイラー・ペリー
キム・ディケンズ、キャリー・クーン
パトリック・フュジット、デヴィッド・クレノン
※Memo1
●やー、寒波が押し寄せる外気に対して劇場内もパキパキと凍りついた(そして、何故か苦笑いするカップルw)。
Forbesの記事(2014年10月5日)によると北米上映館での51%が女性観客だったというところが何かを物語っているか、と。
●主演女優賞には是非(ノミネートは確実だろうし)ロザムンド・パイクを。
そして、授賞式であの物語が転調してから映ったドアを閉める瞬間にもらす微笑を再現してもらいたいものです。
ひたすら夫の死刑判決を待つために太ってだらしない姿格好にしての身を隠すための変装や、ずっと想いを寄せ続けていたデジーに助けを請う時とそのあととデジーの望む姿にくるくると変わっていく見事さと(最も変装というよりはロールプレイングのように成り切って演じる…そう、全てが望まれる人物になっているのだ)、
●エイミーが最初にニックに出会うシーン。一瞬なので再見しないとなんともいえないのだがはじめに目にしたのは別の男性だったのでは?すぐにニックが話しかけてきているので判りにくいのだけれど、要は自分好みに演じてくれる男性を物色しているようにも思える(後から思えば)
●さてニックを演じたベン・アフレック。初めて役者として評価されている声が多数。"ニック嘘ツカナイ"のアゴ隠しポーズやただつったっているだけでやたらと脇が甘い雰囲気、ここ笑っちゃあーダメでしょーというところでの嘘っぽい笑いとか
●冒頭のシーンとラストが繋がっている。
ニックのモノローグ
「何を考えているのか、割って中を確認してみたい衝動にかられる」
そしてニックの手が頭にのびて、くるっと顔をこっちへ向けた瞬間にぞぞぞっとしてエンドタイトル。
(冒頭では、そういう意味のモノローグということがわからなかっただけに、この最後のふぃっと上げるエイミーの目は本当に恐い…)
●ニックは生まれてくる子供を盾とされ、これからも"完璧なエイミー"の望む"完璧なニック"を演じていくことになる。この結末で思い出したのはウディ・アレン監督『マッチポイント』(ヒューイット家のために子孫を残すだけの都合よい旦那として暮らしていくこととなるクリス。そう言えば犯人なのに犯人でなくなるというこれでよいのかオチも似ているし、捕まったほうが幸せだったのでは?と思わせるニュアンスも)
●あとで知ったことだけど刑事役のパトリック・フュジット「あの頃ペニーレーンと」のウィリアム少年だったのですねー。
※Memo2
●タイトルデザインはNeil Kellerhouse
キービジュアルとなるポスター類も(「ソーシャル・ネットワーク」「ドラゴン・タトゥーの女」)
(公開日にtwitter版にも書いたけれどクライテリオン版の『ふたりのベロニカ』パッケージもNeil Kellerhouseによるもの)
http://www.kellerhouse.com/
●撮影はジェフ・クローネンウェス
カメラはRED DRAGON
『ゴーン・ガール』は史上初の全てが6K(6144×3160)で撮影された作品(「ソーシャル・ネットワーク」が4K「ドラゴン・タトゥーの女」は5K)
(詳細は下記記事リンクへ)
"フィンチャー監督とLight Ironが解像度の限界を超える"
http://jp.red.com/news/fincher-and-lightiron-6k-gonegirl-jp
●カラーリストはイアン・ヴァートヴェック(Ian Vertovec)、サウンドデザイナーはレン・クライスとどちらもフィンチャー監督にとって欠かせない存在。
そして音楽は(絶対に欠かせない)トレント・レズナー、アッティカス・ロス。
映画『ゴーン・ガール』オフィシャルサイト
http://www.foxmovies-jp.com/gone-girl/
| 固定リンク
| トラックバック (47)