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2015-02-26

『アメリカン・スナイパー(AMERICAN SNIPER)』クリント・イーストウッド監督、ブラッドリー・クーパー、シエナ・ミラー

注・内容、台詞にふれています。
アメリカン・スナイパー
AMERICAN SNIPER
監督 : クリント・イーストウッド

物語・イラク戦争に出征した、アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズの隊員クリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)。スナイパーである彼は「誰一人残さない」というネイビーシールズのモットーに従うようにして仲間たちを徹底的に援護する。人並み外れた狙撃の精度からレジェンドと称されるが、その一方で反乱軍に賞金を懸けられてしまう。故郷に残した妻タヤ(シエナ・ミラー)や子供たちを思いながらスコープをのぞき、引き金を引き、敵の命を奪っていくクリス。4回にわたってイラクに派遣された彼は心に深い傷を負ってしまう。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Americansniper

Memo1
あらゆるカットやシーンの引き際の潔さがそのまま本編全体を貫いている。
カイルの父親の台詞。
(カイルの素養はやはり、この父親とテキサスという土地、風土がもたらすものだということが冒頭の20分ほどで描かれる)
・「世の中には3種類の人間しかいない」
「羊と狼と番犬だ。」
「この家に羊は必要ない」
・弟がいじめられているシーン
「お前は弟を助けたのか?」
うなづくカイル。
「それならばお前は番犬だ」
・鹿狩りに出かけた際、急いで仕留めた鹿に近寄る子供時代のカイル。
ポンとライフルを置く。
「ライフルを地面に置くな」
この言葉は終盤、カイルがイラク派兵から帰る決意をする日(イラク側のスナイパーとの決着の日←こちらが、もうひとつのストーリー上の軸)のシーンに繋がる。
どんな時にも手放さなかった銃を初めて、砂塵の中に置き脱出する場面に。
カイルの妻、タヤとの出会いから結婚式までのシーンの積み重ねがロマンチストらしいイーストウッド監督ならでは。
酒場での出会いからシールズ訓練中の電話(のちに戦闘中での電話とも繋がるポイント)、デート(射的で取ったテディベアのぬいぐるみを肩車してタヤと歩く姿)、結婚式とさらっと描く。
実際、最後まで軸となるのはカイルとタヤである。
何回もイラク派兵に行き、戻るたびに緊張状態が解けずに心に傷をうけているカイルに対しタヤ。
「心も戻ってきて」
・そして最後には支えもあり、徐々に普通の生活に戻ってきた矢先に…。
2013年2月2日
ドアが閉まる隙間からタヤの眼差し。
まるで目を閉じるかのように静かにフェードアウト。
そして"クリス・カイルはその日、元海兵隊員により殺害された"と字幕。
続いての実際の葬儀や葬列シーンで流れる曲がエンニオ・モリコーネによる哀切感溢れる「Funeral」
さらに無音で流されるエンドロール
このあたりに"実際に起った出来事"に対してのイーストウッド監督ならではのスタンスが伺える。
カイルの妻、タヤを演じたシエナ・ミラー。
初めてカイルと出会うお店の時とその後の表情が全然違う。特にアイメイクで変化を付けていると思いますがさすが、かつてウォーホルのアイコン、イーディを演じただけのことはある。
そう言えば前述、フォックスキャッチャーでも殺されてしまうデイヴの妻を演じていて偶然とはいえ似た役回りを演じたこととなってる。

Memo2
それにしてもイーストウッド監督。
80歳を超えて一年で2本新作を完成させるパワー、しかも本作はモロッコまででかけてスケジュール通りに撮影して帰ってくる凄さ。
こちらはメイキング映像
American Sniper: Behind the Scenes
https://www.youtube.com/watch?v=vpjsy5KADU8&app=desktop
タイトルデザインは前作『ジャージー・ボーイズ』に続いて90年の歴史を持つPacific Title.「許されざる者」「ペイルライダー」他、イーストウッド監督の多くの作品を手がけている。
Pacific Title Art Studio
公式Facebook
https://www.facebook.com/PacificTitleArtStudio

映画『アメリカン・スナイパー』オフィシャルサイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/americansniper/

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2015-02-22

『フォックスキャッチャー(FOXCATCHER)』ベネット・ミラー監督、マーク・ラファロ、チャニング・テイタム、スティーヴ・カレル

注・内容、台詞に触れています。
フォックスキャッチャー
FOXCATCHER
監督 : ベネット・ミラー

物語・大学のレスリングコーチを務めていたオリンピックメダリストのマーク(チャニング・テイタム)は給料が払えないと告げられて学校を解雇される。失意に暮れる中、デュポン財閥の御曹司である大富豪ジョン・デュポン(スティーヴ・カレル)から、ソウルオリンピックに向けたレスリングチーム結成プロジェクトに勧誘される。同じくメダリストである兄デイヴ(マーク・ラファロ)と共にソウルオリンピックを目指して張り切るが、次第にデュポンの秘めた狂気を目にするようになる(物語項、シネマトゥデイより抜粋)。

Fox

Memo
冒頭から異様である。
ひとり黙々と人形を相手に練習をするマーク。
ひとしきりマークひとり暮らしのシーンが続いて、全く会話を交わさないまま兄弟の練習が始まる。
あきらかにコーチでありメンターであり父親がわりであるデイヴ。
(ここまでの積み重ねのみで兄弟のなんともいえない距離感が描かれている)
最強のレスリングチームを企てるジョン・デュポンはさらに歪だ。
ジョンの鮫の目のようなガラス玉のような眼差し。いつも斜め下を見て、いや見下ろすというか見下げるような視線。
小さい(例えるなら)"くしゃくしゃ"とした話し方。
とにかく全て自分の言うとおりに"事が行われる"と思っている。
母親との関係性。
マークがフォックスキャッチャーにやってきたときに釘をさされた母と話すな、近寄るなという注意。
少し打ち解けて、こんな話を
「初めて友だちができたと喜んだ」
「でも、その友だちに母がお金を渡していたんだ」
見ているうちにジョンがチームにおいて最もえらく勝てるのもジョンのおかげと思うようにといった圧をかけていくのが浮かび上がっていく。
そして、どうしてもデイヴをチームに呼びたいジョン。
(試合の時に結局、アドバイスしているのがデイヴだからだ)
「いくら出せばデイヴは来るんだ」
お金では来ないことを告げても理解できない。
(しかし、この後。何故かマークが誘っても誘っても来なかったデイヴがフォックスキャッチャーチームに参加してくる。はたして、なにがあったのか…。
このことがマークを苛立たせていく←このあたりから映画全体を覆う空気が痛々しいものに)
静けさと緊張感を最後まではらませた映画だが、時折使用されている楽曲、デヴィッド・ボウイ「FAME」やボブ・ディランの歌う「This Land Is Your Land」がアイロニーを効かせたアクセントとなっている(使われている場面は異様だが…)
「20ドル」
オリンピック選手金メダリストにして、この講演料の数字に愕然とする。それは兄デイヴが大学でレスリングコーチをしていることからすると本当に細々と暮らしているマークの実情を如実に表している(しかも兄の代理だ)
低学年の子供たちの前で難しい話をするマーク。
金メダルを首から下げ、それを何回も見せている姿にも"依ってたつもの"がそれしかないということを表しているようにも見える。
(ジョンから誘いがあったとき、すぐに参加したのもわかる)
エンドクレジット前のシーン。
雪の中で突然おとずれる悲劇。
デイヴを撃つジョン。(全くなにかの感情を表に出すでもなく淡々と。しかも慌てて飛び出してきた妻へも躊躇いなく銃口を向ける)
ここまでのショットの積み重ね(ロングショット使用のリズム)が凍れる物語をさらに張り詰めたものとしている。
兄の死後、総合格闘技へと転向したマークの姿が。
そして、かぶさるように使われている曲がディランの"The Times They Are a-Changin"‥。
しかもメロディのみという周到さ。

フォックスキャッチャー公式サイト

http://www.foxcatcher-movie.jp/

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『繕い裁つ人』三島有紀子監督、中谷美紀主演

繕い裁つ人
原作 : 池辺葵
監督 : 三島有紀子

物語・市江(中谷美紀)は祖母が始めた洋裁店を継ぎ、町の仕立て屋の2代目店主として日々年季の入ったミシンの前に座っている。彼女が職人技を駆使して丁寧に仕立てる洋服は依頼人たちを喜ばせていた。職人気質の市江はブランド化の依頼にも目もくれず、その服に袖を通すたった一人のためだけのオーダーメイド服を縫うだけで幸せだったが…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Stitch

Memo
印象に残ったシーン
中田(奥野匡)が市江にお直しを頼むスーツ。
「最初よりも随分と詰めていてるのですよ」
型紙に記載された日付
1962年から始まり、何年か毎に少しずつ詰められていくのが判る。
(一着のオーダーメイドスーツを何回もお直しを入れて着続けている)
ロケ地が神戸ということで馴染みの場所も多々。
藤井(三浦貴大)が務めているデパートが神戸大丸。
橋本(伊武雅刀)のテーラー前の通りもその近くかな?、と推測。
喫茶サンパウロで市江が食べているホールケーキ、早速調べてみたら実際、お店はあっても(山本通から少し入ったところですぐ判る場所)、さすがにあのホールケーキはありませんでした 笑 残念!
あと、南洋裁店の外観として撮影されたのが、よく見つけたなぁといった趣(おもむき)の旧平賀邸(兵庫県川西市)
台詞
ブランド化したいという藤井と担当部署(責任者)との会話。
「買うのに迷うスキを与えない感じ。きっとご本人も素敵な人なんでしょうね」
「いや。頑固じじいって感じですよ」
圧倒的存在感をみせるミシン
(窓から陽光射す部屋の中央に鎮座している)
それは、まさに市江のスタンスの象徴でもある。
物語が進むにつれ、いつの間にか重い鎧をつけていたのでは?と思うようになり、終盤
そのミシンの場所が移されて中央に大きなテーブルを置き模様替えをするシーン。
それはまさに、市江のこころの変化でもある。
ハンマースホイ「室内、ストランゲーゼ25番地」の絵画がモチーフとなった仕事場、そして仕事服とのこと。(←パンフレット記載のインタビュー記事による)
なるほど!絵画写真を見るとまさに南洋裁店!
衣装デザインは伊藤佐智子
やはり本作、肝である数多くの衣装。
セルリアンブルーでも光のあたり具合でかなり印象の変わる市江の仕事服。
(普段着ているパジャマ姿との落差が 笑)
レース部分をあしらった藤井の妹が着るウェディングドレスやゆきの母が着ていた服(70年代的)のリメイクなど市江が実際にそうするだろうなぁといった服が各エピソード共にシーン、シーンを紡いでいる。
パンフレットデザインは大島依提亜/中山隼人
外側(表1と4)に洋服型紙、中に前述ゆきの母親が着ていた服柄(インド風)にキャスト、スタッフ、そしてさらに中側が本文部分といった構造。
本文部分も充実!
(記事内敬称略)

映画「繕い裁つ人」公式サイト
http://tsukuroi.gaga.ne.jp/

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2015-02-21

『味園ユニバース』山下敦弘監督、渋谷すばる、二階堂ふみ主演

注・内容と台詞に触れています。
味園ユニバース
監督 : 山下敦弘

物語・大阪のとある広場でバンドがライブをしている中、記憶を失った若い男(渋谷すばる)が舞台に乱入し歌を披露する。ざわつく会場で鳴り響いた男の歌声は、周囲の人間を圧倒する。彼の才能に興味を抱いたバンドとマネージャーのカスミ(二階堂ふみ)は「ポチ男」とあだ名を付け、スタジオで働いてもらうことにす る。やがてバンドのボーカルに迎えられたポチ男は、喪失した過去の記憶をたどっていき…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Misono

Memo
コアにしてポップにしてどんより(どんてんといえば山下監督)として輝く。
予備知識をなるべく入れない状態で見たのでライブシーンにオシリペンペンズが出ていることを知らなくてビックリ!(知る人ぞ知る、ペンペンズのステージ上でのパフォーマンスはさすがになし)。メイン赤犬含め、他バンドやロケ地もディープ(浪速区、港区、大正区などのパッと見には大阪とわかりにくい場所←大阪に住んでいる人にはなんとなく判る場所もあり)にしてパンクな展開にはピッタリ。そして唄う渋谷すばるがヒロトに見えたり。で、歌のインパクトが大。いきなり公園での野外ライブに乱入し歌い始める「古い日記」!このボーカルありきの映画だなぁー、と実感。
ある種、掟破りの使い古された記憶喪失という手法で、過去と現在を浮かび上がらせる。
バット一撃で失った記憶。
よみがえる大きなきっかけは、音楽(「古い日記」を吹き込んだカセットテープ)
せっかく過去など"どーでもええやん"(徐々にうちとけていくポチ男。カスミと西瓜の種飛ばしをするあたり、いい場面)となっていたところだったのに、と、もう一回バット一撃で消そうとするカスミのシーンで挟まれた構図になっている。
二階堂ふみ演じるカスミはセーラー服に身を包み(一種の戦闘服だ)PA卓に陣取る。
ポチ男の前にさし出す握りこぶし。
指を一本ずつ広げていき
「うちにはな、この4本だけあったらいいんや」
「そのうちの1本が赤犬のライブや」
「TV Bros (テレビブロス)」2/7号に『味園ユニバース』出演のオシリペンペンズ、ライブを見に行った二階堂ふみとのちょっとした出来事の経緯(いきさつ)が載っていて面白い。
一番多い台詞
(もはや口癖のように)
しようもな
ポチ男の記憶が戻り、元のやさぐれた生活に戻っていたところを間一髪、救出。
再びワンマンライヴのアンコールでステージに立つポチ男。
その姿を見ていて(嬉しそうに)ポソッとつぶやくラスト台詞でもあります。
(楽屋でスタジオで)
オッサン、はよ着替えや
このやたらとオッサン呼ばわりされるのが"赤犬"
『リンダリンダ』で"女子高生とブルーハーツ"で化学反応を起こした山下敦弘監督、今作はディープな盟友"赤犬"とジャニーズ、関ジャニ渋谷すばるによる組み合わせ。
(うれしい誤算だったと思うが)思いのほか渋谷すばるの存在が大きく突出した作品となった。(最初はもう少しコメディ色が強かったとも?)

映画『味園ユニバース』公式サイト
http://misono.gaga.ne.jp/


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2015-02-11

『はじまりのうた (Begin Again)』ジョン・カーニー監督、キーラ・ナイトレイ、マーク・ラファロ、他出演 "路上の音楽"

注・内容、台詞に触れています。
はじまりのうた
(Begin Again)
監督・脚本 : ジョン・カーニー

物語・ミュージシャンの恋人デイヴ(アダム・レヴィーン)と共作した曲が映画の主題歌に採用されたのを機に、彼とニューヨークで暮らすことにしたグレタ(キーラ・ナイトレイ)。瞬く間にデイヴはスターとなり、二人の関係の歯車に狂いが生じ始め、さらにデイヴの浮気が発覚。部屋を出たグレタは旧友の売れないミュージシャン、スティーヴ(ジェームズ・コーデン)の家に居候し、彼の勧めでこぢんまりとしたバーで歌うことに。歌い終わると、音楽プロデューサーを名乗るダン(マーク・ラファロ)にアルバムを作ろうと持ち掛けられるが…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Beginagain

Memo1
いわゆるミュージシャンやメンバー集め系映画は大の好物なので、その意味でも(もちろん音楽映画としても) もー、これは最高です。
ちなみにメンバー集め系映画→『ザ・コミットメンツ』や『ブルース・ブラザーズ』『七人の侍』『ホットロック』(←既に集まってるけれど、話の都度集合ということで)最近だと『グランドイリュージョン』など
いきなり歌から始まるオープニングシーンが素晴らしい。
気が乗らないグレタを無理やりステージに上げるスティーヴ。
そして、歌。
遡って自らが立ち上げた音楽レーベル会社を追い出されたダンのシークエンス。
酔っ払ってヨレヨレになり地下鉄に飛び込もうとしている(しかし、後続の地下鉄がトラブルで20分来ない)
仕方なく(冒頭のグレタが唄った)バーに入る。
そこで、グレタの曲を聴いたときに閃きが走る。
拍手してブラボーと近寄る客。
(最初、そのお客かな、と思いきや、実はそのひとり後ろから近づいていくのがダン)
この描き方のテンポはラストまで続く。
最良の音楽映画たる最良のキャスティング。
デイヴ役のアダム・レヴィーンはマルーン5のボーカリストだったり『ワンチャンス』でポール・ボッツを演じたジェームズ・コーデンが路上レコーディングにおいての重要な役割、そしてグレタの良き友人スティーヴ役だったりと小さじ少々なアイロニーが加味された(と、思うキャスティング)
もちろん(変幻自在)マーク・ラファロは本作でもヨレヨレだけどカッコイイという、まー、この人でないと収まりがつかないぐらいにピッタリのプロデューサー役。
キーラ・ナイトレイのキャスティングを聞いたときは「!?」と思ったけれど、本作が成立する上で、この声といい意味での(アマチュアではないけど)アマチュアリズムが残った感、そしてもちろん演技含めて、見事なアンサンブルを醸しだすこととなってていいなぁー。
監督がインタビューで答えているとおり、本作はニューヨークへのラブレターでもあります。
そのニューヨーク路上レコーディングを観客はグレタやダンらと共に味わっていけるという高揚感。(ロケ場所が知られたる有名な場所多々)
そして、その場で遊んでいた子供をコーラスに参加させたり、ぎくしゃくしていた家族をも巻き込んでいく。
いろいろな台詞
・ダンがグレタに
「好きなミュージシャンは?」
「ディラン」
そのあと、少しやりとりがあって売れることへの異議や変わる変わらないみたいな話になって
「それこそディランこそ世の中に合わせていってる。」
「10年毎に髪型とサングラスを変えるし」
・メジャデビューアルバムが完成して再会するデイヴとグレタ。
「アルバムタイトルは?」
「オン・ザ・ロード」
「ケルアックの小説みたい」
「ダサいだろ」
「そんなことはないわ。小説も売れたし」
「レーベルなんてラララ~」と拓郎さんの「人間なんて」メロディで歌ってしまいたくなるほど音楽業界やレーベル至上主義的なものへの、ちょっとしたアイロニーが含まれているところが面白い(先述のキャステイング含めて)。
ラスト。
エンドクレジットに被さった形でレーベル契約をやめて、1ドル配信でインディーズとして世に送り出すシーン。
はじまりのはじまりを感じさせてエンド。

Memo2
『はじまりのうた』ニューヨークロケ地ガイド
(映画シーンと該当ロケ地の写真が掲載されています。公式サイトのマップとは別でダンのアパートやラスト、ダンとグレタが「じゃあ、また」と別れるシーンが撮られた場所までおさえているので、またすぐに見たくなる見たくなる)
New York Film Locations
http://onthesetofnewyork.com/beginagain.html

映画『はじまりのうた』公式サイト
http://hajimarinouta.com/

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『さよなら歌舞伎町』廣木隆一監督、染谷将太、前田敦子、イ・ウンウ、南果歩、松重豊、他

注・内容、台詞、ラストに触れています。
さよなら歌舞伎町
監督 : 廣木隆一
出演 : 染谷将太前田敦子イ・ウンウ南果歩松重豊大森南朋、他

Sayonara1

Memo
群像劇はこーでなくっちゃ!
『メビウス』が衝撃的だったイ・ウンウ。
本作も大胆にしてセンシティブな役柄。ある意味、"歌舞伎町"というこの物語の中心軸とも言える。
前田敦子による『苦役列車』頭突き『Seventh Code』回し蹴りに続く"痛いだろうなー"ビンタ一撃が本作もあり(定着)
5時間ほど撮影した弾き語りシーンも。
『月のあかり』(下田逸郎作詞、桑名正博作曲)
本作を見て思い浮かんだのは村上春樹『アフターダーク』(←評価があまり芳しくなかったと記憶するけれど個人的にはお気に入りの中編)
その類似ポイント。
一晩の出来事、チャプター的現在時刻表記、ラブホテルが出てくる(←こちらは「アルファヴィル」という名前。場所は特定されていないがおそらく渋谷)など。
もちろん全く別の話だが、ふと。
自転車に~乗って~ベルを鳴~らし、と高田渡さんの唄を口ずさみたくなる二人乗りシーン。で、あながち遠からずな"全体通してのゆるめの音楽"がピタリとおさまり誰なのかなぁ?とクレジット見てたらつじあやのさんでした。
これは本編を軽やかなものにする手立てとしてめちゃくちゃ功を奏しているのでは?
冒頭。
「ねえ、しよ」という誘いに乗らない徹。
そして沙耶との「式とか徹のホテルでできないの?」みたいな会話に??と思ったら、一流ホテルに就職できずに、そのことを隠して内緒でラブホテルに務めていることを嘘をついていたことが、しばらくして判る。
このような小さい嘘(隠していること、秘めたることを)持った人々が集まってきて起こる一夜の出来事。
台詞いろいろ
・妹にバッタリ。
(AV撮影に来ていた)
「と、いうかお兄ちゃん、なんでここにいるの?」
「また来る」「もう来るな」
(ここでの、やりとりがあってラスト、宮城へ帰っていくバスのシーンがこの上なく広がって見える)
・翌朝、神社の境内で。
「小せえなぁ」(←この独特の口調は『もらとりあむタマ子』を思い起こした)
「いいじゃない。マクラ営業でも。デビューできるんだし」
・本作、もっとも得したな〜キャステイングの南果歩、松重豊による時効間近の逃亡犯。
隠れているマンションの一室。
アジの開きを食べながらボソッと。
「一匹、まるまる食べたいね」
「ダメよ2匹だと怪しまれるから。
大家さんのチェック厳しいんだから」
(細かい台詞にふいた)
ラスト
(本当のラスト)
エンドクレジット後に続くシーン。
時効数時間前にラブホテルでバッタリ刑事に出くわし逃亡をはかったふたりのマッハちゃりんこ漕ぎの果て、みごと"その時"を刻む電光掲示板の時刻表示で幕を下ろす。

Sayonara2

映画『さよなら歌舞伎町』公式サイト
http://www.sayonara-kabukicho.com/




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