『ヒックとドラゴン2(How to Train Your Dragon 2)』ディーン・デュボア監督
注・内容、台詞などに触れています。
『ヒックとドラゴン2』
How to Train Your Dragon 2
監督・ディーン・デュボア
音楽・ジョン・パウエル
※Memo
●(うっかりツイートを見てしまった→)噂で流れていた3部作の中間作ということの弱みの部分はあまり感じられなかった。
1作目が独立して面白いのは各キャラクター造形も世界観も一から創られたオリジナリティ故のこと。確かに序盤のヒックとトゥースレスの出会いから乗りこなせるようになるまでの積み重ね描写と"GO!"と声をかけたくなる飛翔シーンは本当に素晴らしかったが、少年とドラゴンの成長物語という軸から考えると『ヒックとドラゴン2』はすごーくよくできている。
●トゥースレスがさらにネコ化(笑)している冒頭ヒックとじゃれ合うシーンは見ていて頬が緩む。
●本作の肝
・ヒックが族長を継ぐことを拒んでいる。
・出生時の秘密(母親の登場)←これは予想していなかったサプライズ←しかもドラゴンマスター←しかもドラゴンとの接し方がヒックと同じ手法
・父、ストイックの死(操られたトゥースレスがヒックにプラズマ砲を吐く瞬間にかばって亡くなる、まさに本作の肝)
・「アルファ」と呼ばれるドラゴンたちの原生種の登場。
・ヒックと対(つい)となる敵ドラゴ←ドラゴンによって片腕を失っている(力によってドラゴンをねじ伏せ従わせている)←同じく脚を失ったヒックとは真逆の対処。
●冒頭、(自分が住んでいる世界の外側を知るために)地図作りをしているヒック。のちに母親ヴァルカと再会したとき、氷の上に描いてくれた地図のほんの一部分でしか無いことを知るシーンも用意されている。
ヴァルカも
●母ヴァルカのドラゴン、クラウドジャンパーとトゥースレスのじゃれ合いシーンが楽しい!どちらかというとクラウドジャンパーの方が先輩風をふかせている(とはいえ食事シーンでは一度全部食べてしまった魚を戻すして←笑 トゥースレスに与える兄みたいな感じでもあったり)
最後にトゥースレスがドラゴ側アルファを打ち負かした際、リスペクトにあふれた拝礼シーンというオマケもついています。
●小が大を倒すラストのカタルシスは前作から受け継がれている。
その前段階にあった、よいアルファと悪い(操られた)アルファの対決はまさに2大怪獣対決(←サンダ対ガイラみたいなというとちょっとたとえ違いか…)
●子供のドラゴンはアルファの命令に従わないという設定は3作目でもいかされるのだろうか?
今回のヒックたちがバーク島へ戻るための残された手段としてだけでは勿体無いと思うのだが…。
●音楽が前作(飛翔シーンとの見事なマッチングスコア)に続きジョン・パウエル(←DreamWorksAnimation作品を多数手がけている)
あ、民族音楽的旋律減っていたかも。
●ラスト、母の台詞
「族長としてのハートとドラゴンの魂を持っているのよ」
そして族長を受け入れたヒック。
最後はバーク島でのドラゴンレースのシーンにヒックのモノローグが重なってこう締めくくられる。
「軍隊も何も持っていない小さな存在だけど、この世界を変えていけると信じている」
「そう、僕たちにはドラゴンがいる!」
映画『ヒックとドラゴン2』Blue Ray&DVD
オフィシャルサイト
http://video.foxjapan.com/release/httyd2/
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