"DAISY BELLのメロディが聴こえる"『オートマタ(Autómata)』ガベ・イバニェス監督、アントニオ・バンデラス、メラニー・グリフィス、他
注・内容に触れています。
『オートマタ』
Autómata
監督 : ガベ・イバニェス
出演 : アントニオ・バンデラス
メラニー・グリフィス
ビアギッテ・ヨート・ソレンセン
ディラン・マクダーモット
ロバート・フォスター
物語・太陽風の増加が原因で砂漠化が進み、人類存亡が迫りつつある2044年。人間に代わる労働力としてオートマタと呼ばれる人工知能搭載ロボットが人々の生活に浸透していた。さらに、生命体に危害を加えない、自身で修理・改善しないというルールが製造時に組み込まれており、人間との共存に支障が出ないシステムが確立されていた。そんな中、オートマタ管理者ジャック(アントニオ・バンデラス)は彼らが自発的に修理を行っていたのを知って驚く。その首謀者と目的を探る彼だが思わぬ事実に突き当たる。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)
※Memo1
●元々の語源から機械人形ないしは自動人形。人工知能とシンギュラリティを扱った「エクス・マキナ」(2016年3月時点未公開←そろそろ公開を←ブログ内で何度も言ってますが)が"機械仕掛けの〜"というタイトルがついていることも興味深い。
そして本作、既視感が多々。(ディストピアなイメージは多くの方が指摘している通り「ブレードランナー」世界。またガラクタに囲まれたガジェット感は「チャッピー」「WALL・E/ウォーリー」と。)
しかし、いろいろ寄せ集めた感や全体に雑なイメージがあるにも関わらず、何故だか鑑賞後の全体の印象は好ましい。
レイ・カーツワイルによるシンギュラリティ(技術的特異点)が起こると予想されている2045年。その前年、2044年の物語。
おそらく実世界でも"まかり間違えば"そうなるであろうことが予測される量子コンピュータの件(くだり)も見せてほしかった。
(個人的には実世界でシンギュラリティは起こらずにプレ・シンギュラリティの段階で別の方向へいくと思っていますが…)
●ふたつのプロトコル
(アシモフのロボット三原則の第一条を思い起こさせる。プロトコル2はまさにシンギュラリティへの予防線)
1st Protocol :
Prevents The Robot Cannot Harm Any Form of Life.
2nd Protocol :
Prevents The Robot Cannot Alter Itself or Others.
1.全ての生命体への危害の禁止
2.自他のロボットの修理・改善の禁止
●メラニー・グリフィスを久々に見た気が…と、思ったら「あれれれ」という呆気無さで撃たれてエンド。(アントニオ・バンデラスと2015年に離婚しているので撮影中に何かあって出演部分が縮まったのでは?と、穿ったことも考えてみたり…)
この博士役、やたらと「ドクター」と言い直させたりする、ちょっと面白そうな役だったのでちょっと残念。
●エンドクレジットの一番最後に流れるオルゴール曲
"DAISY BELL"
なんといっても世界で初めてコンピュータが歌った曲として有名。(もちろん「2001年宇宙の旅」でHAL9000が機能を失いつつ声が変わっていきながら歌ったシーンが思い浮かぶ)
その歌声。
First computer to sing - Daisy Bell
https://www.youtube.com/watch?v=41U78QP8nBk
●さらにアントニオ・バンデラス演じるジャックとオートマタ : クレオとのダンスシーンで使われた曲が「ラ・メール(La Mer)」(「裏切りのサーカス」!)
※Memo2
●タイトルデザイン他、ポスター、リミテッドポスターデザイン(←これがカッコイイ!)など
Robots,City,Opening and End Title Design
USER T38
http://usert38.com/filter/design/AUTOMATA
カラーグレーディング > COLORSPACE MEXICO
http://www.colorspacemexico.com/
●The Art of VFX記事
AUTOMATA: VFX Breakdown by Worldwide FX
http://www.artofvfx.com/automata-vfx-breakdown-by-worldwide-fx/
映画『オートマタ』公式サイト
http://automata-movie.jp/
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