「I bite(噛むぞ)」『犬ヶ島(Isle of Dogs)』ウェス・アンダーソン監督、ブライアン・クランストン、コーユー・ランキン、他
『犬ヶ島』
Isle of Dogs
監督 : ウェス・アンダーソン
出演 : ブライアン・クランストン
コーユー・ランキン
エドワード・ノートン
ビル・マーレイ
ジェフ・ゴールドブラム
スカーレット・ヨハンソン
ヨーコ・オノ
野村訓市
野田洋次郎
村上虹郎
渡辺謙
夏木マリ
グレタ・ガーウィグ
フランシス・マクドーマンド
ティルダ・スウィントン、他
物語・物語・近未来の日本で、伝染病のドッグ病が大流行し、犬たちは「犬ヶ島」に隔離される。12歳の少年アタリは捕らわれた愛犬スポッツを捜すため、メガ崎市からたった一人で小型飛行機を操縦し犬ヶ島へと降り立つ。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)
※Memo1
●監督本人のインタビューなどで言及されている黒澤明監督作品(特に現代劇)への音楽、キャラクター造形など多岐にわたってオマージュ。
(「七人の侍」「酔いどれ天使」「天国と地獄」「悪い奴ほどよく眠る」)
もう、ずっと見ていたい!
●例によってウェス・アンダーソン監督らしさ満載のポップ、カワイイの背後にあるビター部分を含んでいて素晴らしい。
(以前にも書きましたが綺麗な色ー、と思って食べたら毒キノコ?!!のような感じと例えればよいのか)
●『グランドブダペストホテル』では墓地から幕を開けたが、本作は下方向移動で(墓地想起)まるで地霊のように納まるチーフとナツメグで幕を下ろす。
●(まあ、確かにいろいろと語弊を生みそうなネーミングの)犬インフルエンザとアナウンスされていた部分はドッグ病に(パンフレット含め記載が変わってた)。
●最初に「犬ケ島」で発見したスポッツのものと思われる檻の中で白骨化してる犬の姿にには「わわっ」と思った。
アタリ少年の頭にささったままのプラグも含めて、全体のオーラ通してなにやら不穏当な空気が蔓延としているあたりも実社会との奇妙なシンクロ感もあり、一筋縄では行かぬ作品となっている。
●予言犬の名前が「ジュピター」と「オラクル」なんて最高。
冒頭、犬対猫の語りは「オラクル」によるものというのも後で思うと予見的?(あるいは物語誘導性?)
●ゴミ捨て場に捨てられているゴミの種類によって背景変化が起こる(色調も)細かさ、そして乱闘シーンでの漫画で表現されてきたポカポカ(ポカスカ)砂塵、カタカナと英語のW表記、細部まで作りこまれた小物類…
もう一回、ずっと見ていたい!
※Memo2
●オープニングタイトルから、お酒のラベル、学生証、タグ、ドッグフード、テレビの「しばらくお待ちください」画面に至るまでグラフィック周りのフォントやデザインがいつにもまして細かい。
リードグラフィックデザイナー(lead graphic designer)
Erica Dorn
https://ericadorn.co.uk/
●メイキング映像がいくつか公式公開されているけれど、なかでもVR仕様のこちらは面白い。
360° | ISLE OF DOGS |
Behind The Scenes (in Virtual Reality)
FoxNext VR Studio
https://www.youtube.com/watch?v=JqXC46b1uUg
●ウェス・アンダーソン監督作品
タイトルデザイン、タイポグラフィ
(~グランドブダペストホテルまで全作品、各リンク先にタイトル部分画像あり)
http://annyas.com/screenshots/directors/wes-anderson/
映画『犬ヶ島』 公式サイト
http://www.foxmovies-jp.com/inugashima/
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