『ペンギン・ハイウェイ』森見登美彦原作、石田祐康監督、北香那、蒼井優、釘宮理恵、潘めぐみ、他
『ペンギン・ハイウェイ』
監督 : 石田祐康
脚本 : 上田誠
原作 : 森見登美彦
出演(Voice Cast) :
北香那、蒼井優
釘宮理恵、潘めぐみ
福井美樹、能登麻美子
久野美咲、西島秀俊
竹中直人、他
物語・毎日学んだことをノートに書きためている小学4年生のアオヤマ君が暮らす郊外の街に、突如ペンギンが現れる。アオヤマ君は、海のない住宅地になぜペンギン
たちが出現したのか、その謎を解くために研究を始める。そして、行きつけの歯科医院で仲良くしているお姉さんが投げたコーラの缶がペンギンに変身する瞬間
を目の当たりにし…。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)
※Memo
●今年(2018年)の夏。
ちょうど使用開始したTOHOシネマズ・フリーパスで最もリピートした作品となった。
(本当はレベッカ・ファーガソンが出ている『ミッション・インポッシブル:フォールアウト』に合わせてフリーパス期間設定したのだが、終了してみると本作の方がリピート数が多くなっていた、と、それぐらいお気に入り作品となった)
●森見登美彦作品としては昨年の『夜は短し歩けよ乙女』に続いてのアニメ化作品。ボイスキャストが素晴らしかったが本作もよい。お姉さんの蒼井優(言われてじっと聞くと蒼井優とわかるが普通に物語に没入していると忘れてしまうほど)、アオヤマ君の北香那を演じたふたりの間合いもよくて抜群の上手さ。
●(まあまあ、そこそこの森見愛読者として)原作は随分前に読んでいたのだけれど、ものすごく上手くエッセンスを損なわず脚色された脚本もさすがというところ。
何よりも省略されたエピソード(ひとつにまとめられたエピソード)が部分のチョイスが絶妙。
●「海」について、このような記事が↓
2011年夏号「特集・森見登美彦」インタビューより抜粋。
〜『ソラリス』って「世界の果て」を描いている作品ですよね。だから『ペンギンハイウェイ』では郊外を舞台に『ソラリス』をやってみたんです。つまり、作品世界に自分が小学生の時に見ていた風景だけを再現するのではなくて「見たかった風景」のイメージまで混ぜ込んでみた。〜
●大阪メトロに乗り入れているコスモスクエア行きの車両がはっきりと映ってた。
インタビューなどで答えているとおり、本作いつもの京都ではなく奈良郊外が舞台。(と、なるとお姉さんとアオヤマ君が行こうとしてた「海」は「大阪港」?)
●海辺のカフェでのお姉さんとの別れ。
「泣くな、少年」
「ぼくは泣かないのです」
●原作のラスト数行はアオヤマ君のボイスオーバーによって、そのまま使われている。(この締めは原作でも「いいなぁ」と思った箇所)
「僕らは今度こそ電車に乗って海辺の町へ行くだろう~(略)~つまりぼくがふたたびお姉さんに会うまでに、どれぐらい大人になったかということ。
そして、ぼくがどれだけお姉さんを大好きだったかということ。どれだけ、もう一度会いたかったかということ。」
●最後のペンギン探査船を発見するところは原作と違うところ。
この締めの部分に宇多田ヒカルによる主題歌「Good Night」がかぶさっていくところも、ピッタリのタイミング。
映画『ペンギン・ハイウェイ』公式サイト
http://penguin-highway.com/
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