2017年 洋画・日本映画ベスト10
断り書き : カウリスマキ監督『希望のかなた』大林宣彦監督『花筐/HANAGATAMI』と評判の瀬々監督『8年越しの花嫁』未見
●2017年_洋画お気に入りベスト10
① ダンケルク
② オクジャ/Okja
③ KUBO 二本の弦の秘密
④ ブレードランナー 2049
⑤ ラ・ラ・ランド
⑥ マリアンヌ
⑦ パターソン
⑧ カフェ・ソサエティ
⑨ 未来よ、こんにちは
⑩ パーソナルショッパー
『ダンケルク』次世代レーザーIMAXにて鑑賞。
4K配信が当たり前になっていきNHKの4K/8Kチャンネルが2018年末にはスタートする状態の中、劇場に出かけていくという醍醐味のひとつはここにあるという至福感。
(どんなに設備を整えたホームシアターでもこれは再現不可)
いつもの構築系は好みなのでどうしても1位にしてしまうノーラン監督作品(ここ数回はずっと)
2017年は周りの知人も含めポン・ジュノ監督『オクジャ/Okja』見たさにNetflix沼へ(まさにズブズブ)と突入→後述のオリジナルドラマ3本のクオリティの高さもあり2018年のラインナップ期待値込めて継続中。
大好きなライカ作品『KUBO 二本の弦の秘密』劇場公開スルーされなくてよかった!
そして、ヴィルヌーヴ監督作品としてのバランスは『メッセージ』の方になるのだろうけれど、まるで小説を読むようなリズムを持つ正編が「黒いブレードランナー」とするとこちらは「白いブレードランナー」とも呼べる(或いは対をなす)『ブレードランナー 2049』
2017年、最も多く見た『ラ・ラ・ランド』こちらもバランスは歪だけれど不思議な中毒性(ミュージカルナンバーを切り裂くiPhone着信音!なんたる挑発!挑発?)をもつ作品。
『マリアンヌ』古典的なメロドラマ骨格をゼメキス監督が現代のケレン味で描いた秀作。
『未来よ、こんにちは』イザベル・ユペール演じるナタリーがスタスタスタと前を向いて歩いて行く姿が、もうとにかくカッコイイ!この姿だけで原題のL'avenirを体現している。そしてフィルム撮影による光のゆらめきのなんと美しいこと!
『カフェ・ソサエティ』は撮ればお気に入りベストテンに入れるウディ・アレン枠。ストラーロ撮影による色め(色彩)も好み。
●2017年_洋画(パラレルワールドの
もうひとりの自分が選んだ)ベスト10
(順不同)
20センチュリー・ウーマン
マンチェスター・バイ・ザ・シー
ありがとう、トニ・エルドマン
ローガン
モアナと伝説の海
サラリーマン
ベイビー・ドライバー
エル ELLE
ドリーム
SING/シング
これはこれで完結する。ベスト10とは並べてみて上下とか関係なく、しっくりくる絵面(えづら)のようなものがあると思う。仮に次の日本映画ベスト10。大林宣彦監督作品を鑑賞していてベスト10を選ぶとまるっきり違う順番になってしまいそうな気さえする。
●2017年_日本映画お気に入りベスト10
① 夜は短し歩けよ乙女
② 夜明け告げるルーのうた
③ 美しい星
④ 散歩する侵略者
⑤ 三度目の殺人
⑥ 勝手にふるえてろ
⑦ PとJK
⑧ 彼らが本気で編むときは、
⑨ あゝ荒野 前編/後編
⑩ 3月のライオン 前編/後編
1~5はご贔屓監督作品がズラリと並んだ。
湯浅政明監督の新作が続けて見られる驚きの年。そして、それは2018年年明け早々のNetflix配信『DEVILMAN crybaby』へと続いていく。
1と2はどちらも大好きな動きとテンション。湯浅監督が作ってくれたことによって普通のアニメーションにならないでよかったーと感激した『夜は短し歩けよ乙女』をちょっと贔屓めに。
1962年発表の先鋭的な三島由紀夫原作を現代に置き換えた超越脚色による『美しい星』
「もぉ、しようがないなぁー」とプンスカしながらスタスタと歩く長澤まさみが素晴らしくよかった『散歩する侵略者』
是枝監督作品とは少し趣きの違った『三度目の殺人』しかし底流には目にみえないものといったモチーフも垣間見える。
そしてそして、2017年最後に見た『勝手にふるえてろ』が超傑作。
感想ブログメモは数日後にアップ。
『あゝ荒野 前編/後編』菅田将暉(お父さん、めちゃくちゃ拓郎ファンなんですねー)の年としての代表作。
●2017年_タイトルデザイン_ベスト3
① スプリット(Filmograph)
② アトミック・ブロンド(Ivar Edding)
③ ワンダーウーマン(Greenhaus GFX)
『スプリット』昨年の秀逸な『10 クローバーフィールド・レーン』タイトルデザインに続く(勝手にこう呼んでいる→)ソール・バス系デザイン。
Filmographはジェームズ・ワン監督の一連の作品や『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』カーテンコール(Curtain Call Sequence)デザインなどを手がけている。2017年は他に『ジョンウィック2』『パワーレンジャー』も。
『アトミック・ブロンド』ステンシル系フォントにグラフィティアート・スプレー処理された時代設定に合わせたデザイン。エンドタイトルの古いコンピュータ(ブラウン管タイプ)にチラツキも再現して映しだされたクレジットも秀逸。
『ワンダーウーマン』まさにガル・ガドットありきの作品に相応しいかっこ良さをもつ王道的 Main-On-End Title
●2017年Netflixドラマ
① ストレンジャー・シングス
② ゴッドレス
③ マインドハンター
3作品ともに一気見してしまった傑作。
エピソードによって時間可変が可という点が一挙配信の利点。
(例えば最終話の1話前を長くしたり短くしたりと創作側が意図的なリズムを作り出せる)
※オマケ
映画は女優でという小林信彦先生の教えに従って『ブレードランナー 2049』ジョイ役が魅力的だったアナ・デ・アルマスの他作品をNetflixでチェック。2017年末現在、キアヌ・リーヴスがノックアウトされた『ノック・ノック』と同じくキアヌ主演『エクスポーズ 暗闇の迷宮』ジョナ・ヒル主演の『ウォー・ドッグス』そして主演サスペンス『サイレント・ウェイ』(←タイトルシークエンス最高!)の4作品が配信中。