2021-08-29

『いとみち』横浜聡子監督、駒井蓮、豊川悦司、西川洋子、黒川芽以、ジョナゴールド、他

いとみち

監督・脚本 : 横浜聡子
原作 : 越谷オサム
出演 : 駒井蓮、黒川芽以
横田真悠、中島歩、古坂大魔王
宇野祥平、ジョナゴールド
西川洋子、豊川悦司

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原作未読で鑑賞。

Memo1
時間が経過して色々なシーンが浮かんでくる作品がある。
本作がそうだ。
見た瞬間もよかったが、じわ〜っともう一回見たい!と。
ご当地映画としても過不足なく、そして押し付けがましくもなく上品に成立している。
津軽三味線名所(岩木山・浅虫海岸・弘前れんが倉庫美術館)、ご当地アイドル(りんご娘・アルプスおとめ・ライスボール)、そしてりんご(アップルパイ!)
駒井蓮さん演じるいとの「ぐぬぬぬぅぅ」といった声が聞こえてきそうな悔し顔を思いだし笑いした。
あんな漫画でしか見たことのない表情、実写で初めてみた。
また、場面場面で変化する表情も本当に素晴らしい。
パンフレットの写真だけでも同一人物とは思えないほどの印象。

通学列車が一緒で初めてできた友だち、早苗(ジョナゴールド)
父親や他の同級生、周りの人たちとは違った表情を見せる。
半ば家出(祖母に「頭、冷やしてこい」と父親とともに出されたのだから家出でもなくなる 笑)のような形で三味線(持って行く必要がないのだが、なぜか目に付いた)とバッグを持って早苗の家に泊まる、いと。
ここのシーンも好きな場面。
早苗「いとっちは三味線弾いだ方がいいよ」
いと「なして」
早苗「うん、なんとなく」
この前段階があってのラスト、津軽メイド珈琲店でのライヴ。
いとの父親、耕一(豊川悦司)。
『子供はわかってあげない』でも雑な日焼けの不思議能力・海パン父を演じていたが、本作でも幼くして母親を亡くした、いととの接し方に戸惑いを隠せない父親を好演。
父と娘の距離感。どこかよそよそしい。
お互い、打ち解けようとしても打ち解けない。
メイド珈琲店が経営者のオーナー逮捕で危機に陥った時、初めて語彙を荒げて、いととぶつかる。
(母親とのこと、周囲の同情などで)感情を表に出さず、泣かなかった、いと。
そんな二人の気持ちが通じるアイテムとしての珈琲。
父、耕一がいつも母親の仏壇に供えていた珈琲を、いとが初めて入れて父に出す。
会話はなかったが、成長した、いとの心を映した素敵なシーンだ。

周りの人たちも素敵。
永遠の22歳(って言った瞬間、笑ってしまった)本当はシングルマザーでいろいろ大変なのに、いとの心をほぐしていく先輩メイド、葛西幸子(黒川芽以)。浅虫海岸での慰安旅行。ここでの会話がまた、いとの心をほぐす。
同じく先輩メイドの智美(横田真悠) 漫画家志望で東京行きを目指している。上昇志向のように見えて友達もいなくて絵を描くだけと、いとに感情をぶつける。それが、またお互いの心を開いていく。
珈琲店・店長、工藤(中島歩)の結果的に信頼のおける立場に。接し方が丁寧。
いとの祖母 ハツヱ(西川洋子)
娘(いとの母)、いとに三味線を教える(伝える)。実際に高橋竹山の最初の弟子ということを後で知ってびっくり。演者としても、いとと耕一の良き理解者にしてメンター。まなざしが優しい。玄関で必ず干し餅を出してくるところが、また良き味。
いとが青森空襲の記念館に行くシーン。
(監督が以前に「イヨマンテ」を見たときに打ちのめされたのと同様の衝撃を、いとに感じてもらいたいとイメージした映画)『女と男のいる舗道』で、アンナ・カリーナ演じる主人公ナナが『裁かれるジャンヌ』を観て涙を流す、あれくらい美しくて衝撃的なシーンが撮れないものかと思って。(監督インタビューより)
そして、ラスト。
リニューアルしたメイド珈琲店での三味線ライヴ。
「...わあは、好ぎだように弾ぎます」
満を持して、どっしりと力強く三味線を弾く、いと。
そのまま、岩木山への父、耕一との登山シーンへ。
津軽平野を見下ろし、家のある方へ手を振る。
「わあだぢ。ちっちぇな」
逆に岩木山に手を振る、いと。

横浜聡子監督のすべての人に向けるまなざしは、そのまま見ている観客にも素直に届く。最初に書いた通り、それは初見から時間が経った今もじわ〜っと心の中に残る。


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Memo2
パンフレット
48P 
デザイン : クスハラ デザイン
監督&キャスト インタビュー、コメント。
スタッフプロフィール。プロダクションノート。
ロケ地マップ。
Ito1

シナリオ掲載(完成台本)
欄外で津軽弁を標準語に翻訳(?)してくれていて、例えば「でったらだ」「ほんずなし」や「か。け(ほら、食べろ)」とか初見(聴き)では絶対わからないし..(会話の雰囲気で伝わっていて、それがまた魅力でもありますが)


 









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2021-08-28

『オールド(Old)』M・ナイト・シャマラン監督、ガエル・ガルシア・ベルナル、ヴィッキー・クリープス、トーマサイン・マッケンジー、他

オールド
OLD
注 : 内容、ラストに盛大に触れています。グラフィックノベル原作は未読。

監督 : M・ナイト・シャマラン
原作 : フレデリック・ペータース
出演 : ガエル・ガルシア・ベルナル
ヴィッキー・クリープス
ルーファス・シーウェル
アレックス・ウルフ
トーマサイン・マッケンジー、他

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Memo1
さて、今回の「わくわくシャマランランド」は「どっちのシャマランショー」
30分で1年が過ぎる岸壁に囲まれた謎のビーチ。
限定された空間。招待された人々はどこか妙な言動やそぶり。
砂浜に先に訪れていた人が座っている。
もう、その設定だけでシャマランランドである。特に限定空間。
(ヴィレッジもサインもスプリットも)
さらにホテルに到着したガイとプリスカ夫妻、二人の子供を出迎えた際のマネージャーとアテンダー。もう見るからに胡散臭い笑みをもらして「ようこそ」「先にお聞きしたお好みに合わせて作ったスペシャルカクテルでございます」
(これが、キーアイテム)
案内されたビーチへの運転手が(お馴染み)シャマラン監督。
車を止めてビーチへの道へ入っていくところに謎の石が四つ。(ここが境界、目印)
未来志向のガイと後ろ向き過去にこだわるプリスカ(仕事が博物館員)。
それ故に(別の理由にプリスカは腫瘍がある)喧嘩が絶えない。
そして、招待されていた他の人たち。
最初からビーチにいたラッパーのミッドサイズ・セダンは血が止まらない病気。ドクターのチャールズは記憶障害とそこから引き起こされる妄想。その妻は骨に異常がある(後半の折れては治り、折れては治りで「遊星からの物体X」状態で迫ってくるシーン..怖っ)。パトリシアはホテル到着時にも起こっていた癲癇(てんかん)。
プリスカは前述の腫瘍(怖いのは時間が早く進むため良性だった腫瘍が悪性になり、みるみる大きくなっていくところ。傷が直ぐに治るところを逆手にとってドクターに手術を施してもらって助かる)
その後、夫は目が見えなくなっていきプリスカは耳が聞こえなくなる(これは老衰?後述・薬の副作用?)
徐々に老いていく二人。
寄り添いながら…
「今、ここの場所がいい」

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Memo2
脱出手段
元の道を引き返すと身体が対応できずに気絶してしまう。
周囲を岸壁。登ってくが、やはり上に行くに従って身体が順応できず15歳になったチャールズの娘は落下してしまう。
海からの脱出。波が荒いが泳ぎが得意だということでジャリンが試みるが同じ結果に…
6歳から中年(24時間で48歳なので、丸一日経っていないとして40歳前後?)を体験するガイとプリスカ夫妻の子供、トレントとマドックス。
到着時に知り合ったホテルマネージャーの甥っ子(ん?!甥っ子?)から、もらった暗号が脱出のヒントに。
「叔父さんは珊瑚礁が嫌い」
(マドックスが思いついていた金属で身体全体を覆えばビーチと外界との耐性が緩むはず)
珊瑚を潜っていけば…
やがて判明する製薬会社による治験会場としてのビーチの意味。
確かに新薬の治験に必要な時間は何年もの年数がかかるが、このビーチでは二日間でほとんどの人が亡くなってしまう。まさにうってつけな訳だ。
(ウェルカムドリンクが新薬)
時折、山の上に見えていたのは製薬会社の監視者(シャマラン監督、オイシイ役)
どんでん返し云々がずっと言われ続けるシャマラン監督だが実際は、そんなに驚くような「ちゃぶ台返し」や「オチ」がある作品ばかりではなく、ほとんどが途中の見せ方に魅力がある。
本作は、そう言った意味でも正攻法の語り口で飽きずにラストまで見られて面白かった。
(何故?このようなビーチが…については、まあ、そういう場所があったというぐらいで良いと思う。何でもかんでも説明付き過ぎると理詰めになりかねないので)
磁場がテロメアに直接作用、とかいろいろ理由は作れそうですけど。

Old

Memo3
スプリット、ミスターガラスに続いてFilmographによるタイトルデザイン(Main Title Sequence & Main on End Title Sequence)。文字によるモーショングラフィック・タイトルシークエンスが最近のシャマラン傾向。
他の監督作品に先日公開「プロミシング・ヤング・ウーマン」やジェームズ・ワン監督関連多数。
タイトル部分の動画あり
http://www.filmograph.tv/project/old
撮影監督もスプリット、ミスターガラスに引き続きマイク・ジオラキス。「イット・フォローズ」「アス」なども。こちらもシャマラン監督に合ったルック。顔の撮り方がよいなぁ。あとスコープサイズの使い方。
『DVD&動画配信でーた』シャマラン監督・興収&批評&自己愛の変遷グラフが「いつみても波乱万丈」みたいだ。
シャマラン監督twitterをたどると2020年9月27日が撮影ファーストショットの日になっている。それから考えると1年足らずでポスプロ含め、完成させているのだから結構早いかも。
マーロンブランドとジャックニコルソンが出ていた映画。判った人はスクリーンに向かって、それ「ミズーリブレイク」やー、って呟いたと思う。(タイトルの意味がミズーリ川流域のエリアを指しているので、ビーチと関連してチャールズが記憶の底から思い出したのかも?)









 

 

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2021-07-10

『Arc アーク』石川慶監督、ケン・リュウ原作、芳根京子、寺島しのぶ、岡田将生、倍賞千恵子、風吹ジュン、小林薫、他

Arc アーク

原作 : ケン・リュウ
監督 : 石川慶

芳根京子
寺島しのぶ
岡田将生
清水くるみ
井之脇海
中川翼
中村ゆり
倍賞千恵子
風吹ジュン
小林薫


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Memo1
まさに円弧を描いた物語に呼ばれるように、もう一度最初のシーンから見てみたくなる再見必須の作品。
原作未読で見たら、どんな印象だったのかは今となっては不可逆。
はたして、この物語を映画にすることは可能なのだろうか?
あゝ2パターン体験できたら..と思う心がSF。
原作を読んだ時に感じたのは自分より若い母親に会う息子。
(「インターステラー」の自分より外見が若い父親に会う娘を想起)
映画ではその息子役を小林薫、パートナーである芙美(原作にはない役)を風吹ジュン。
リナによるプラスティネーションの”舞”のシーン。
低い姿勢でスーッと動いたつま先が円弧を描く。
師であり恩人でもある永真(寺島しのぶ)がのりうつったようでもある。
不死の施術を受けたリナの手から消えるホクロ。
それは逆の意味での印(しるし)
好きなシーン。
「パパ、おはよう」
娘のハルがプラスティネーションが施された天音の腕(手)に挨拶。
そのまま貝殻のレリーフに触れて2階へ。続いてリナもレリーフに触れて上がっていく。
カラーからモノクロへ転換する中盤。
夫、天音(岡田将生)の死後、ひとり不死のまま残るリナとハルの世界。
時間が止まっているという意味でも静謐さにあふれたシーンの数々。
さらに終盤、モノクロからカラーに移る瞬間。
暗室の真っ赤な画面。浮かび上がるモノクロ写真。
うまい転換方法。
そして、また動き出すリナの時間。
音楽が奇しくも(偶然?)芳根京子主演の朝ドラ『べっぴんさん』を手がけた世武 裕子
(あとで知りましたが師事した作曲家がガブリエル・ヤレド)
石川監督とは3度目のピオトル・ニエミイスキによる撮影。
前半と後半でルック自体が変わる。驚いた。
カラーグレーディングもポーランドで行われ、キエシロフスキ監督に通底する透明度。
美しい。
原作にも映画にも登場する台詞
ラスト。
リナ(ここでは倍賞千恵子・135歳)と娘ハル(ここでは中村ゆり・50歳)が海岸で語らう。
「永遠に生きるチャンスを得た最初の女性は、それを諦める最初の人間にもなるのね」

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Memo2
パンフレット。
鑑賞後、表紙の写真自体に感激した(エッ?!此処?を使うという冒頭の灯台シーン)。
監督、原作ケン・リュウ、主演の芳根京子はもちろん、造形コンセプトデザイン、振付、美術、撮影、音楽、衣装デザイン全てにおいてインタビュー、キーワード(会話・専門用語・事象)などが掲載されている。
副読本としてもオススメ。
リナの孫にあたるセリの写真が1枚も掲載されていない。
このセリも芳根京子が演じていて、オーバーオール姿ではしゃぎ気味に走り回る姿にはビックリした。
ラストは3人が同一画面にいることになる。
リナ(135歳)ハル(50歳)そしてセリ。
『SFマガジン』8月号。
『Arc アーク』公開記念特集。
石川慶監督インタビュウで是枝裕和監督『真実』劇中劇がケン・リュウ「母の記憶に」だったことについて触れてる!確かに「あ!」って思っただろうなぁ。
ケン・リュウ「不死」をテーマとした姉妹編とも言える作品。
『円弧(アーク/Arc)』を地球編『波(The Waves)』はさしずめ宇宙編。(2015年「紙の動物園」訳者あとがき)
VIDEO SALON 2021年7月号
特集 : 映画に学ぶ映像編集術
『Arc アーク』の舞台裏。
石川監督との共同編集者、太田義則インタビュー。
「年代を表すキャプションについて有る無し含め、フォントの種類、ポイント、位置などミリ単位で詰めた」
デザイン的にも硬質な、あの感じはこういったところまでと驚く。
Arc
Memo3
不老不死というと、やはり『火の鳥』を思い出す。
ただ、こちらのテーマは繰り返される円環のドラマであるという違いがありますが。
『アーク/Arc』は始まりと終わりのある円弧。
「DVD&動画配信でーた」7月号。
あの人が選ぶ映画3本立てプログラムで石川慶監督が最初に挙げた作品がアンドリュー・ニコル監督『ガタカ』
そこでのCGを多用せず既存の建物を用いてのフューチャー感を出す手法は『Arc アーク』でも試みたと答えている。ちなみにスワヴォミール・イジャックは石川監督が通っていた大学の大先輩だそう。
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2021-06-06

『あのこは貴族』山内マリコ原作、岨手由貴子監督・脚本、門脇麦、水原希子、高良健吾、石橋静河、山下リオ、他

あのこは貴族

監督・脚本 : 岨手由貴子
原作 : 山内マリコ

門脇麦
水原希子
高良健吾
石橋静河
山下リオ、他

Kizoku

Memo1
ものすごく品の良いショットの数々にうっとり。
持って入ったコーヒー飲むの忘れるほど惚れ惚れしました。
冒頭、新年祖母を囲んでのお食事会あと、ゆったりとした坂を歩く家族、姉と並んだ門脇麦のショット。
8mmで撮ったら、こんな外光になってたなぁと画面の豊かさに眼福。
普通に考えたら演じる役は逆だろうけれど、そこが入れ替わっているところがキャスティングの妙。
門脇麦が別荘で着ているセーターとブラウス、終盤水原希子、山下リオが手にしているのがスタバでなく、マウントレーニアなところとか些細なところツボりました。
あと(おそらく意図的に整音していると思うけれど)暖炉のパチパチといった火の音や弟が手に取るカサカサカサと聞こえるお菓子袋の音、雨の音とかも本作の端正さのひとつ。
役者陣の生き生きとした演技、そして声がまた、よいわー。
ショットのつなぎと音楽のバランスも絶妙。
テレビがついている画面や音もなくて(ちらっとぐらいはあったのかな)うるさくなくてよかったー。
これって最近の映画やドラマでは珍しいかも。(そもそも榛原家も青木家テレビ無いかも?)

Memo2
原作と映画、それぞれの表現
(以下追記予定)
障子の開け方、挨拶の作法、敷居の跨ぎ方、座布団へは最初座らないことなどあらゆる所作を値踏みするかのごとき眼で見つめる青木家。
ひとつ上のクラス(階級)からの視線。
映画にはない結納シーン。
挙式の話からオークラ本館が取り壊しになる話へ。
「あのロビーラウンジがなくなるとは残念ですね」「ほら、あの有名な照明」とオークラランタンやなまこ壁のことを。
「帝国にいるのにオークラオークラって、なんだか悪いわねぇ」(文庫版 200~203P)
「青木の母は、まだホテルが経つ前の、大倉さんのお邸だったころの様子を覚えているそうですよ」
「うちは父親の代から神谷町なもので」
逸子(石橋静河)が青木家のことを呟く「私たちの家より上の階級だね」これは「閨閥の世界」ということになるのかな (昔、家系図付きのルポルタージュを読んだことがあるが、まあそれはそれは恐ろしい内容でした)

Memo3
大島依提亜さんデザインのパンフレット。
この用紙にして箔押し、一枚めくると特別な紙。
本文メイン使用紙もよく黒が沈み込み、くっきりはっきり印刷。
奥付印刷会社、チェックしてしまった 笑

画像はポストカード、パンフレット、原作(文庫版)
Pan

映画『あのこは貴族』公式サイト
https://anokohakizoku-movie.com/




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2018-10-15

Netflix『オペレーション・フィナーレ』クリス・ワイツ監督、ベン・キングズレー、オスカー・アイザック、メラニー・ロラン、他

オペレーション・フィナーレ
Operation Finale

監督 : クリス・ワイツ
出演 : ベン・キングズレー
オスカー・アイザック
メラニー・ロラン、他

物語・1960年、イスラエル諜報特務庁の諜報員たちはある重要任務につく。
それは、悪名高いナチスの戦犯アドルフ・アイヒマンを捕らえること。
史実に基づくドラマ。

Of

Memo
アイヒマンをベン・キングズレー、モサド(イスラエル諜報特務庁)側にオスカー・アイザック、メラニー・ロランら。
懐かしグレタ・スカッキ(『グッドモーニング・バビロン!』)を発見。(←アイヒマンの妻役。エンドクレジット読むまでわからなかった!)
なんといってもベン・キングズレーの凄み。
(一筋縄ではいかない人物。殺戮の実行命令者であるにもかかわらず、時に弱い面を見せたり、目隠しされた状態で食事を取るときの催促する際の不遜な態度。「自分は無実だ。ただ命令に従っただけだ。君もそうするだろ?」それらが交錯する)
最も怖かったシーンはアルゼンチン国内に残るユダヤ人迫害を支持する者たち(アイヒマンを匿う母体)の集会。ただのキリスト教関連の集まりと思っていたら起こる「ジーハイル」の歓声と、あのポーズ。(ラストのハーケンクロイツも怖い…)
最初、イメージしていた物語はアイヒマンを如何にして捕獲するかが重点かと思っていたところ、いかにイスラエルへ送り届けるかがポイント。
法規上、アイヒマン本人のイスラエル行き同意のサインが必要となる。
尋問、交渉のプロがいくらやっても折れないアイヒマンに対峙した過去、実姉をナチスに殺害されたピーター(オスカー・アイザック)とアイヒマンの密室空間での緊迫感が素晴らしい。
(ピーターがアイヒマンの髭を剃るシーンの怖いこと、怖いこと。かつて『カラーパープル』で同じような場面があったけれど、とにかく怖いです)
もうひとつ、本性なのかピーターへの嫌がらせなのか「殺戮の日のことを覚えている」と克明にあてつけのようにわめきながら話すシーンも実に怖い…
音楽はアレクサンドル・デスプラ
公式サイト
https://www.alexandredesplat.net/index.php
タイトルデザイン(Main Title Sequence Design)
SHINE
(画像、動画あり)
http://shinestudio.com/projects/operation-finale/

オペレーション・フィナーレ
Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

https://www.netflix.com/jp/title/80986885

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2018-09-17

『女と男の観覧車(Wonder Wheel)』ウディ・アレン監督、ケイト・ウィンスレット、ジャスティン・ティンバーレイク、ジュノー・テンプル、ジム・ベルーシ、他

女と男の観覧車
Wonder Wheel

監督・脚本 : ウディ・アレン
出演 : ケイト・ウィンスレット
ジャスティン・ティンバーレイク
ジュノー・テンプル
ジム・ベルーシ、他

物語・1950年代のコニーアイランド。遊園地のレストランでウエイトレスとして働く元女優のジニー(ケイト・ウィンスレット)は、再婚同士の夫と自分の連れ子と一緒に、観覧車の見える部屋に住んでいた。平凡な日々に幻滅し、海岸で監視員のアルバイトをしている脚本家志望のミッキー(ジャスティン・ティンバーレイク)とひそかに交際するジニーだったが、ある日久しく連絡がなかった夫の娘が現われたことで歯車が狂い始め…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Ww2

Memo1
偶然か必然か『ブルージャスミン』と同じビターさを持つ本作。
ケイト・ブランシェットからケイト・ウィンスレットへとケイト繋がり。
ラストの台詞。
「釣りは嫌いよ」
ヴィットリオ・ストラーロによるデジタル撮影。
彩度の高い、こってりとしたウォームトーンの色彩が美しい。
おそらく意識したであろうコッポラ監督『ワン・フロム・ザ・ハート』
演劇的空間であり人工照明の美しさでもあり…
(ボラボラ島も出てくるし!?)

Memo2
人がビッシリと賑わったビーチ側から見える遊園地アトラクションの動きや看板が可愛い。もう少しゆっくりと見てみたい。
1950年代の遊園地、他のVFXを手がけた
Brainstorm Digital
https://www.brainstorm-digital.com/
ロケーションはどこで?
が大好きだと言っていた中国庭園や
Wonder Wheel Film Locations 
On the set of New York.com
http://onthesetofnewyork.com/wonderwheel.html

映画『女と男の観覧車』公式サイト
http://longride.jp/kanransya-movie/

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2018-06-25

「I bite(噛むぞ)」『犬ヶ島(Isle of Dogs)』ウェス・アンダーソン監督、ブライアン・クランストン、コーユー・ランキン、他

犬ヶ島
Isle of Dogs

監督 : ウェス・アンダーソン
出演 : ブライアン・クランストン
コーユー・ランキン
エドワード・ノートン
ビル・マーレイ
ジェフ・ゴールドブラム
スカーレット・ヨハンソン
ヨーコ・オノ
野村訓市
野田洋次郎
村上虹郎
渡辺謙
夏木マリ
グレタ・ガーウィグ
フランシス・マクドーマンド
ティルダ・スウィントン、他

物語・物語・近未来の日本で、伝染病のドッグ病が大流行し、犬たちは「犬ヶ島」に隔離される。12歳の少年アタリは捕らわれた愛犬スポッツを捜すため、メガ崎市からたった一人で小型飛行機を操縦し犬ヶ島へと降り立つ。(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

Dog1

Memo1
監督本人のインタビューなどで言及されている黒澤明監督作品(特に現代劇)への音楽、キャラクター造形など多岐にわたってオマージュ。
(「七人の侍」「酔いどれ天使」「天国と地獄」「悪い奴ほどよく眠る」)
もう、ずっと見ていたい!
例によってウェス・アンダーソン監督らしさ満載のポップ、カワイイの背後にあるビター部分を含んでいて素晴らしい。
(以前にも書きましたが綺麗な色ー、と思って食べたら毒キノコ?!!のような感じと例えればよいのか)
『グランドブダペストホテル』では墓地から幕を開けたが、本作は下方向移動で(墓地想起)まるで地霊のように納まるチーフとナツメグで幕を下ろす。
(まあ、確かにいろいろと語弊を生みそうなネーミングの)犬インフルエンザとアナウンスされていた部分はドッグ病に(パンフレット含め記載が変わってた)。
最初に「犬ケ島」で発見したスポッツのものと思われる檻の中で白骨化してる犬の姿にには「わわっ」と思った。
アタリ少年の頭にささったままのプラグも含めて、全体のオーラ通してなにやら不穏当な空気が蔓延としているあたりも実社会との奇妙なシンクロ感もあり、一筋縄では行かぬ作品となっている。
予言犬の名前が「ジュピター」と「オラクル」なんて最高。
冒頭、犬対猫の語りは「オラクル」によるものというのも後で思うと予見的?(あるいは物語誘導性?)
ゴミ捨て場に捨てられているゴミの種類によって背景変化が起こる(色調も)細かさ、そして乱闘シーンでの漫画で表現されてきたポカポカ(ポカスカ)砂塵、カタカナと英語のW表記、細部まで作りこまれた小物類…
もう一回、ずっと見ていたい!

Dog2

Memo2
オープニングタイトルから、お酒のラベル、学生証、タグ、ドッグフード、テレビの「しばらくお待ちください」画面に至るまでグラフィック周りのフォントやデザインがいつにもまして細かい。
リードグラフィックデザイナー(lead graphic designer)
Erica Dorn
https://ericadorn.co.uk/
メイキング映像がいくつか公式公開されているけれど、なかでもVR仕様のこちらは面白い。
360° | ISLE OF DOGS |
Behind The Scenes (in Virtual Reality)
FoxNext VR Studio
https://www.youtube.com/watch?v=JqXC46b1uUg
ウェス・アンダーソン監督作品
タイトルデザイン、タイポグラフィ
(~グランドブダペストホテルまで全作品、各リンク先にタイトル部分画像あり)
http://annyas.com/screenshots/directors/wes-anderson/

映画『犬ヶ島』 公式サイト
http://www.foxmovies-jp.com/inugashima/

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2018-04-05

Netflix『アナイアレイション 全滅領域(Annihilation)』アレックス・ガーランド監督、ナタリー・ポートマン、オスカー・アイザック、ジェニファー・ジェイソン・リー、他

注・内容、ラストに触れています。
アナイアレイション -全滅領域-
Annihilation

原作 : ジェフ・ヴァンダミア
監督 : アレックス・ガーランド
出演 : ナタリー・ポートマン
オスカー・アイザック
ジェニファー・ジェイソン・リー
ジーナ・ロドリゲス
ソノヤ・ミズノ、他

物語・秘密任務から生還した夫ケイン(オスカーアイザック)が危篤状態に。最愛の人を救うべく、生物学者のレナ(ナタリー・ポートマン)は政府が封鎖した地域へと足を踏み入れる。その異様な世界で、彼女は一体何を見たのか。

Ann

Memo1
原作未読。
監督インタビューなどを読むと映画化にあたった際には3部作として完成したものも構想も知らずに本作原作のみを元に脚本化したと語っているとおり、これ1作品として完結したものとして鑑賞。
人工知能テーマ『エクス・マキナ』の次に撮った(あるいは選んだ)作品が『アナイアレイション』ということに、ひとつの流れを感じる。
衝撃的であり鳥肌モノ。
灯台に落ちた隕石(らしきもの)そこから広がっていき「揺らめく光(シマ―)」に覆われて出来た空間「エリアX」
(囲むという点では後述映画以外に昨年放送されたアニメ『正解するカド』なども思いだしたり…)
「お前は本当にホンモノなのか?」
「ひとつの細胞がふたつに分かれ…」
『エクス・マキナ』でも描かれていたテーマのひとつ。
(ラスト、ネイサンの邸宅から外界へ出たエヴァはあの後どうなったのだろう?)
同じように「エリアX」から外界に出たレナ(らしきもの)と突如、戻ってきた夫ケイン(らしきもの)
彼らはこの後どうなったのだろう?
昨年のヴィルヌーヴ監督『メッセージ』やタルコフスキー監督『ストーカー』などはもちろんのこと、共にダグラス・トランブル監督『ブレインストーム』や諸星大二郎『生物都市』も想起した。
いかなる異界を見せてくれるのかという点では到着した場所(0ポイントとでも呼ぶべき)灯台付近や植物化された村などが個人的見どころ。
そして…
なんともいいようのない怪物。
パッと見、熊や狼などの類いなのだが、よく見ると違う。
しかも鳴き声が(出来れば映画館で聴きたかった)それはそれはおぞましい襲われた人間の絶命する瞬間の声(なんたるサウンドデザイン)
ラスト。
ケインじゃないでしょう?
「そうだ」
君はレナか?
カメラが横に動きガラスがフィルターのように画面の色を変える。
瞳の虹彩の変化が告げているものは?

Memo2
アレックス・ガーランド監督のインタビューを読むとある種の諦観ともプラス思考的ペシミスティック未来像を持っていることがわかる。
以下『WIRED.20』(『エクス・マキナ』公開時)より抜粋
「~人間はこの星で滅びるんだ。それは環境破壊のためかもしれないし、太陽系や太陽で起こる変化のためかもしれない。でもそれが起こるとき、われわれは決してワームホールを通り、別の銀河に行って、古くからある生存可能な惑星を見つけることなんてない。そんなことはありえなくて、われわれの代 わりに生き残るのは AI なんだ。 もちろん生みだせればの話だけど。 問題はなにもない。むしろ望ましいことだよ」
「アナイアレイション」
あのロケ地はどこ?
Where was Annihilation filmed?
http://www.atlasofwonders.com/2018/02/annihilation-filming-locations.html
Main and End Title Design

『エクス・マキナ』と同じくMATT CURTIS
発生、増殖、進化、曼荼羅をイメージさせる秀逸なエンドタイトル。

『アナイアレイション 全滅領域』Netflix公式サイト
https://www.netflix.com/jp/title/80206300

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2018-03-04

Netflix 碁盤の上で起こり得る全ての配置は、宇宙に存在する原子の数よりも多いのです。『アルファ碁(AlphaGo)』グレッグ・コーズ監督

アルファ碁
AlphaGo

監督 : グレッグ・コーズ

昨年、映画祭などで限定公開されていた『アルファ碁(AlphaGo)』がNetflixで配信されていたので見た。
人類最強棋士と称されるイ・セドル対人工知能ディープマインド。
ディープマインド陣営のバックヤードに並んだモニター類に映し出されている勝率や予測数値、そして交わされている会話。
1万分の1の手を打ってくるディープ・マインドに対して浮かびあがるもの。
人もまた、新たな地平を切り開くのだ。

Go

Memo
●結果は4勝1敗でAlphaGoが勝利。
最初は楽勝でイセドルに軍配があがると思われていたものが、1戦目2戦目…とその打つ手の凄さに衝撃が走る。
(何故、この手を打ったのかがわからない…。解説者もとまどいを隠せない)
AlphaGo陣営バックヤードで出ていた数字は人間が打つ確率1万分の1 (!)
その一手(37手目)に対して戸惑いを隠せないイ・セドル
(イ・セドルがその起こる出来事に対して常に礼儀正しくて謙虚だ。そこがまた、この歴史的対局の美しさでもある)
この台詞。
「AlphaGoは計算に基づき手を打つ単なる機械だと思っていました」
「でも違いました。創造力があります」
「この手は本当に創造的で美しいとさえ思いました」
そしてイ・セドルが勝利した際に打った手も1万分の1。
そのことに人間とAIの向かい合い方の絶対的ヒントと示唆が含まれているように思える。
「少なくともAlphaGoの37手がイ・セドルの78手を生み出しました」
「イ・セドルの新たな手法を促したのです」
●「アルファ碁(AlphaGo)」が人類最強棋士に勝利してか、しばらくして…。
さらに人間のデータを学習に使わない「アルファ碁ゼロ」や碁以外にも汎用化した「アルファゼロ」が登場して既に「何故、そのような思考なのか」などプロセスについては全く人類が入り込む部分はなくなってしまった。
対戦終了後のイ・セドルの台詞が浮かぶ。
(1勝でもあげられたことについて)
「この勝利が意味することは人間は持ちこたえられるということ」
「今後AIに勝つことは難しいと思います」
「一度でも勝てれば十分だと言う気がします」
●タイトルデザインはElliott Burford
これ以上はないというぐらいシンプルで美しい。
5戦全ての棋譜が浮かびあがる。
しかも37手と78手だけ黒と白ではなくブルーで描く
(デザイナーは違うが同じ人工知能をテーマとした『エクス・マキナ』のエンドタイトルに匹敵)

(↓こちらはドキュメンタリー映画のサイトではなく実際の…)
AlphaGo公式サイト
https://deepmind.com/research/alphago/

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2017-11-12

『 IT イット “それ”が見えたら、終わり。』アンディ・ムスキエティ監督、ジェイデン・リーバハー、ビル・スカルスガルド、フィン・ヴォルフハルト、ソフィア・リリス、他

注・内容、台詞に触れています。
IT イット “それ”が見えたら、終わり。
IT

監督 : アンディ・ムスキエティ
出演 : ジェイデン・リーバハー
ビル・スカルスガルド
フィン・ウォルフハード
ソフィア・リリス
ジェレミー・レイ・テイラー
ワイアット・オレフ
チョーズン・ジェイコブズ
ニコラス・ハミルトン
ジャクソン・ロバート・スコット、他

物語・とある田舎町で児童が行方不明になる事件が相次ぐ中、おとなしい少年ビルの弟が大雨の日に出掛け、大量の血痕を残して姿をくらます。自分を責めるビルの前に突如現れた“それ”を目撃して以来、彼は神出鬼没、変幻自在の“それ”の恐怖に襲われる。彼と同じく“それ”に遭遇した人々とビルは手を組み、“それ”に立ち向かうが…(物語項、シネマトゥデイより抜粋)

It1

Memo1
なるほど。
この方法があった。
原作を読んでいる人、昔の映像版を見たことがある人、全く予備知識無しで見た人。
それぞれでうける印象は変わりそう。
既に知っている人からすると原作から重要なポイントを上手く抽出しての鋭い脚本に唸り、初めて見る方にとっても、漂うジュブナイル感とドキドキがミックスされたホラーの秀作となっている。
年代も27年後が現在の2016~2017年になるように設定された1980年代に置き換えている点は偶然なのかマーケティングによるものなのか?
小説が出た年、さらに90年のテレビ版を見た世代が、その時代へのノスタルジーを加味した上で見ることのプラスアルファ。
親の過度な干渉、性的虐待、いじめなど、それぞれが抱えている問題(心の奥に押し込めてしまう「それ」自体)が恐怖となって増幅される。
ラスト、ペニーワイズが「Fear…」(本当の恐怖は…)とつぶやくように消えていく。(まだつづく感が半端ではない締め方)
さらに川のそばでそれぞれが手のひらに傷をつけ、血の誓いを告げる。
"IT"がまた戻ってきた時は、みんなまたここに戻ってくると…。
(このあと、ひとりとひりの去っていく順番って、もしかして…???)
一番怖いシーンは冒頭の7歳の弟、ジョージがペニーワイズと遭遇するところ。
容赦なく腕を噛みちぎる場面はインパクトが大きい。その後、ペニーワイズが出てくる度に身構えてしまう。
で、身構えが過ぎるところへべバリーが浴室で「エルム街の悪夢」再現の鮮血シーン。ふりかえると「ギャッ」と突然現れるところは悲鳴があがっていた。
監督インタビューによると本作撮影中に『ストレンジャー・シングス』の配信が始まったのでフィン・ヴォルフハルトの両作品出演は偶然ということみたい。
(『ストレンジャー・シングス』マイクと違ってこちらはひたすら喋ってますが…笑)
自転車「Silver」
字幕にも出ていたけれど本編中では際立って重要ポイントはなかったので、これは続編で再登場ということだろうか?
スティーヴン・キング作品に時折登場する「亀」もレゴをはじめ水遊びをしているときに「足になにか触った」「亀がいる」と言った台詞なども出てきた。
蛇足
全く関係ないけれど最初に読んだ時から思ってたので、ちょっとメモ w
ペニーワイズとベニズワイガニで踏める。

It2

Memo2
Main Titles → Picture Mill
End Credits → SCARLET LETTERS
使用曲リスト
Songs and music featured in It (2017)
https://www.tunefind.com/movie/it-2017
カラーリスト(Colorist)は『ゾディアック』や『スノーデン』など多数手がけているCOMPANY 3Stephen Nakamura
町全体に漂う不穏当な空気。夜間や曇天シーンを多用するわけではなく、青春ものとしての真夏の空、陽の光もしっかりととらえ、その上でギラギラ感を少し薄めたカラー調整は見事。
判別できないほどのペールトーンとしてイエローアンダーベースをレンズフィルターソフトで後調整しているようにも見える濁りの少ない黄色みが足された空の色
http://www.company3.com/artists/stephen-nakamura-2/

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。
オフィシャルサイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/itthemovie/

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