2021-10-24

『DUNE/デューン 砂の惑星(DUNE: PART ONE)』ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、ティモシー・シャラメ、レベッカ・ファーガソン、オスカー・アイザック、ゼンデイヤ、他

デューン 砂の惑星
DUNE: PART ONE

監督 : ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演 : ティモシー・シャラメ
レベッカ・ファーガソン
オスカー・アイザック
ジョシュ・ブローリン
ステラン・スカルスガルド
ジェイソン・モモア
ハビエル・バルデム
ゼンデイヤ、他


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Dreams are messages from the deep.




Memo1
キャスティングが素晴らしい。
予備知識を入れずに見たので「エッ?!この人がこの役を」と驚くことしきり。
(特にシャーロット・ランプリング)
冒頭、眠くなるかなぁと思って見ていたドラマ部分の丁寧さは、むしろ好感。
このテイストのまま完結してほしい。
予定されている3部作+女性だけの組織ベネ・ゲセリットの事を描くドラマシリーズ。(まさに後述、女性側のストーリー)
いわゆる、英雄・貴種流離譚。
ティモシー・シャラメ演じる主人公、ポール・アトレイデス。
登場した時のシルエットの細さがプリンスであり、のち(PART TWO)に展開される砂漠の民フレメンのリーダーたる姿への変容を考えても、よい配役。
随分、昔に原作読んだので忘れてたけど惑星生態学者カインズ博士が女性に変更されていた。
母、教母、博士、フレメンのチャニ。
インタビューでも「女性側のストーリーを語るんだ」と答えている通り、やはりヴィルヌーヴの作家性が滲み出た作品となっている。
特に母、ジェシカのポールに対する視線は独特だ(続きで何か原作と変えるかも?)
『アラビアのロレンス(Lawrence of Arabia)』との類似。
(これは他作品含め監督自身も発言している)
「砂漠では2種類の生き物しか楽しめない。ベドウィンと神々だ」
ドライデン顧問(クロード・レインズ)の台詞。
デューンでのフレメンはまさにベドウィンだ。
アカバ攻略の際の死の砂漠横断とアラキス山脈へ抜けるために越える砂嵐(コリオリの嵐)やロレンスが初めて人を殺すことになるガシムとの件(くだり)と「今まで、誰も殺していない」と言うポールが挑まれる決闘。それによって部族に受け入れられる展開。

ラスト、サンドワームを乗りこなしているフレメンの姿を横目に移動を開始するポール、ジェシカとフレメンたち。チャニ(ゼンデイヤ)の台詞にあるとおり「始まったばかり

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Memo2
タイトルデザイン > PRODIGAL PICTURES / DANNY YOUNT
(現時点でタイトル動画なし。以前、手がけたブレードランナー2049 スタジオロゴなど有り
https://prodigalpictures.com/work/
Crafting Music & Creating the World of Arrakis in Dune | Discover it in Dolby Cinema
3分45秒あたりからサンドワーム出現シーン
https://www.youtube.com/watch?v=od0w9OhvFI0
(一度、アナログ化) ノーラン監督が行っているフィルム撮影ではなく、この工程で行われている。
→Alexa IMAXカメラによるデジタル撮影→編集→ポスプロでデジタル映像をフィルム撮影→ネガを作成→そのネガをスキャンし直してデジタル形式に戻す。
ICGMagazine October 2021 Digital Edition
32P-49Pにわたって『DUNE』特集。
(無料で閲覧できます)
https://www.icgmagazine.com/web/october-2021-digital-edition/
オーニソプター(Ornithopter)の図面、出ていないかと検索するも今のところなし。
7人乗りと2人乗りでデザインが違うのもよい。(実際、この実物サイズを製作したらしいオーニソプターを見られただけで入場料の元は取った、と思ったぐらい。まあ見た感じがアレとかアレに似てるという指摘も多々ありそうだけれど、インダストリアルデザインとして実物が作れるぐらいに細部が美しい)
あのロケ地はどこ?
Where was Dune filmed? Guide to All the Filming Locations
(アトレイデス家の拠点、惑星カラダン > ノルウェーのKinn (island) 大きな二股の岩、など対比して掲載)
https://www.atlasofwonders.com/2021/10/where-was-dune-filmed.html

余談 >>>
ティモシー・シャラメが昨年8月の追加撮影の時にオスカー・アイザックらと『狼たちの午後』を一緒に観た話、好き。

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Memo3
『DUNE/デューン 砂の惑星』
パンフレット
「ブレードランナー2049」と同一判型/40P
人物相関図、キーワード、監督&ティモシー・シャラメ/クロストーク、キャストインタビュー。DUNE HISTORY、批評、コラム、プロダクションノート、など。

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デイヴィッド・リンチ監督『砂の惑星(Dune)』(1984年)
タイトルデザイン
(Title Lettering by : Robert Schaefer /Titles by : Title House)

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4:3アスペクトのアラン・スミシー版『デューン/砂の惑星』(2枚組)引っ張り出してきて見てみた。プロローグ。6041年皇帝支配が始まる以前のことが紙芝居で語られる。本編始まってもナレーションでつないでダイジェスト、見てるみたい。(でも予習、復習には最適かも??)いわゆるデイヴィッド・リンチ監督版を189分のテレビ放映用に再編集したもの。トラブルからアラン・スミシー名義に。


これはSF大作ではない。どちらかというとアートフィルムだと思う。そう言った意味でもヨハン・ヨハンソンの不在は大きい。おそらくワーナー側の思惑からのハンス・ジマーでは?とも思ってしまう。鳴りすぎ感は否めない。ピッタリの楽曲も多いので、その点残念。大振りな構図とミニマムさの狭間がヴィルヌーヴ監督の持ち味。
ワーナー側が(うっすら)発言している通り「パッケージとしてのデューン」の価値がポイント。なのでHBO Maxで製作されると思われるドラマシリーズは、ヴィルヌーヴ監督はショーランナーだけを務めてアクションやドラマツルギーに長けた別監督が起用され、アートフィルムDUNE: PART TWOと合わせて世界観が増幅されるのでは?と、勝手に推測・夢想する。




 













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2021-10-07

写真メモ『ザ・フィンランドデザイン展』兵庫陶芸美術館

ザ・フィンランドデザイン展
兵庫陶芸美術館
2021年9月11日〜11月28日

丹波焼の里に2005年、オープンした兵庫陶芸美術館。
道路の西側に多くの窯が並ぶ。

へルシンキ市立美術館(HAM)監修のもと、マリメッコやフィンレイソンのテキスタイル、カイ・フランクのガラス工芸の他、陶磁器や家具など約250点の作品と約80点の関係資料を展示。
巡回展。(既に会期終了となっている鳥取、北九州に続いて12月7日から東京・Bunkamura ザ・ミュージアム)

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美術館への目印

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な、何かが?!
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エントランス
(この横に入場券売り場があり、そこからエレベーターで階上へ)

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展覧会入り口(撮影可能エリア)

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展示棟への渡り廊下
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展覧会場はBF 1F 2Fの3エリア
エレベーターで移動できるが横の階段の採光が良く、歩いて降りていくのもオススメ。
なんといっても「インターステラー」的。

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庭園にも陶器がいっぱい。
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茶室もある(要予約制)

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展望エリア


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近くにある丹波焼最古の登り窯
1895年(明治28年) 現在も使用されている。


兵庫陶芸美術館
https://www.mcart.jp/

ザ・フィンランドデザイン展
Bunkamura ザ・ミュージアム
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_Finland/


 

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2021-09-26

『2021 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』西宮市大谷記念美術館。

2021 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展
西宮市大谷記念美術館。
1978年から開催されてきた恒例の展覧会(昨年は中止)。

定点観測のような3点画像を。
2点目画像はおなじみの記念撮影パネル。

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西宮市大谷記念美術館に通うようになって既に15年経過。(半券並べて、しみじみ)
今、思うとショーン・タン(2009年当時はシャウン・タン表記)の原画(Tales from Outer Suburbia)を初めて見たのも『ボローニャ国際絵本原画展』でした。
今年(2021年)はロシア、韓国の入選作家が多かったし、印象にも残った。

ここの美術館は庭園も有名。
緑も鮮やかだが、紅葉の季節はまた格別の美しさに。
時節柄、彼岸花が。

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香櫨園駅。
旧駅舎の駅名が保存されています。
真下を流れる夙川。
(春には川沿いのがとても綺麗です)
美術館への道。
(落ち着いた住宅地を通っていく。アスファルト道路ではない所もこだわりありの路)

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2021-06-06

『マンガで世界を変えた男 手塚治虫のクリエーション展』

マンガで世界を変えた男
手塚治虫のクリエーション展
最終日、すべりこみで展観。
こちらは入り口横のバネル。
場内での記念撮影コーナーがなかったので、会場周辺のパネルを数点。
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いやー、行ってよかった。
なんとなく規模と宣伝状態から、まぁ複製原画も多いのだろうと思っていたら、さもありなん。
全体の枚数は少ないですが有名なシーンの直筆原稿が多数展示されていました。
『メトロポリス』ラストシーンや『火の鳥 未来編』が多数、直筆原稿で展示されていてビックリ。
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『アドルフに告ぐ』のラストシークエンスも初。
トキワ荘展に出品されている『ジャングル大帝』カラー原稿なども。

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番外編
最初に買った『火の鳥』
黎明編と未来編。
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とりわけ「未来編」の衝撃を超える小説、コミックには出会えていない。
それほど、この時点で描かれた時間軸の壮大さは凄い。






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2021-02-27

手塚治虫先生の命日に宝塚市立手塚治虫記念館へ

●2月9日手塚治虫先生の命日に宝塚市立手塚治虫記念館に行ってきました。
その際の写真メモ。
Osamushi
入り口すぐに飾られている写真。
お花が添えられていました。
Hinitori
火の鳥モニュメント
W3
W3_f
記念館前の手形、足型。
こちらは『W3』
プッコ、ノッコ、ボッコ
年数経ってきたので、かなりかすれてきた?

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最近はずっとエレベーター横に鎮座しているレオ。
割とちらり目線でよく目が合う。
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2階、特別展示エリア。
カプコンVS手塚治虫
(特別展示は撮影禁止ですが、こちらのパネル前はOK)
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同じく2階に展示されているロボットフィギュア。
この時代のデザイン、ときめく。



※番外編
こちらは『メトロポリス』パンフレット
40P オールカラー(2001年5月26日発行)
原作 : 手塚治虫
監督 : りんたろう
脚本 : 大友克洋
(最近、BS12で放送されて、やっぱり個人的にはこのメトロポリスが最も手塚治虫先生アニメ化作品で好きだなぁ、と再確認)
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2020-07-16

吉田拓郎 コンサート 2019 Live 73 years パシフィコ横浜 国立大ホール

吉田拓郎 コンサート 2019
Live 73 years
パシフィコ横浜 国立大ホール

既にBlue-rayも発売され、予想外に早く続くライヴがありそうな気配も漂ってきたのでメモ(記録として)記事アップ。
と、書いてから早くも半年近くが経ちコロナ禍によって(全てのアーティストにとって)ライヴ自体が難しくなっている2020年7月という時点にいる。

※Memo1
2019年7月3日
偶然なのか意図的なのか、この日付でこのツアータイトルにして最終日。

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海上からの会場
(パシフィコ横浜全景を海上からパチリ)
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写真家ソール・ライター的に一枚。

※Memo2
会場に届いたお花。
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『春だったね』『むなしさだけがあった』『さよならだけ残して』の作詞家・田口淑子KinKi Kidsからのお花、目に鮮やかな赤が綺麗!

それにしても、このバンドは本当に素晴らしい!
また、すぐに再開できるかもという楽しみも増えた。
先に走るものは誰もいない。
イントロがあるようにアウトロがある。
しかし、音楽は延々と続くのだ。


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2019-05-23

『江口寿史 イラストレーション展 彼女』明石市立文化博物館

江口寿史 イラストレーション展 彼女
明石市立文化博物館
2019年4月6日〜5月19日
新作を含む約300点のイラスト作品。

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見た!見た!見た!
見たで〜!!(←関西弁)
全展示室(1階と2階)撮影OKということで「撮った撮った撮ったよ〜!」展でもあります。
あるいは画集(印刷)ではわからない原画(線画)の勢いや止め、筆先の抜けまで見られて「眼福眼福展」でもあります。
以下、写真メモ。

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全五章のブロックに分けての展示。
まずは等身大パネルのお出迎え。

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習作のスケッチも展示。

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拓郎さんのCD『一瞬の夏』のイラストも。

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過去ブログメモ記事
2016年『江口寿史展 KING OF POP 京都編』
京都国際マンガミュージアム
https://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/king-of-pop-214.html


 

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『クリスチャン・ボルタンスキー展』Christian Boltanski [ Lifetime ]国立国際美術館

クリスチャン・ボルタンスキー展
Christian Boltanski
[ Lifetime ]
国立国際美術館

2016年、東京都庭園美術館以来の大規模展覧会。
↓ その際の過去ブログメモ
"品のよいゴースト"
『アール・デコの花弁/ボルタンスキー』
東京都庭園美術館
https://color-of-cinema.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-562e.html

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会場によって全く趣が変わるボルタンスキー作品。
(サイズ表記が可変のもの多数)
会場展示すべてが作品であることから東京、長崎と続く展覧会がどのように変容していくのかも興味深い。

会場で配布されたマップに撮影可能エリア(ピンク色の部分)を記載 ↓
(このガイドマップは作品紹介も兼ねていて秀逸)
マップを手がかりに会場内を歩く。
しばし、足を止め左右ぐるりと見渡して視線(動線)を戻す。
いつしか、どこにいるのかがわからなくなる時、
まさに、張り巡らされたコード類のようにうねうねと迷宮の中に吸い込まれた作品の一部となるのだ。

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↓ 本展のために制作された「黒いモニュメント、来世」(2018)
黒い構造物の中に浮かび上がるLED電球の文字。
ふと、「ブレードランナー」的世界を思い起こした。

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6月12日より国立新美術館
10月18日(予定)より長崎県美術館

クリスチャン・ボルタンスキー展覧会HP
https://boltanski2019.exhibit.jp/

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2018-09-13

『2018 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』西宮市大谷記念美術館

夏の恒例、写真がほぼ同じ角度で定点観測的になってきた『2018 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』へ、西宮市大谷記念美術館に行ってきました。

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入り口の横長タイトルパネルはイランのアリレザ・ゴルドゥズィヤン
おなじみ入口はいって直ぐの記念撮影コーナー。(4枚目の画像)
スペインのジュアン・ネグレスコール「動物たちの町」(デジタルメディア)
印象な残ったのはスロヴェニアのアンドレヤ・ペクラール「わたしのお月さま」や作風が変化していて最初わからなかったけれど常連のシモーネ・レアによる「ロリス」
図録のBook designは2015年より担当しているPIETRO CORRAINI & CORRAINISTUDIOが引き続き担当。
(スゴク好みのデザイン。しばらく続きそうで嬉しい!)
カタログ表紙イラストレーションはルトウィヒ・フォルベーダ。線画が素晴らしく美しい。
西宮市大谷記念美術館では9月24日まで。
主幹事の板橋区立美術館は終了。
三重、石川、鹿児島に巡回。

西宮市大谷記念美術館
Home Page
http://otanimuseum.jp/home/index.html

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2017-02-12

"黄色のテレキャスター"『吉田拓郎 LIVE 2016』DVD&Blue Ray

吉田拓郎 LIVE 2016
DVD&Blue Ray
収録日 : 2016年10月27日
パシフィコ横浜

 

Live2016

 

Memo
昨年の首都圏ライヴ、最終日パシフィコ横浜でのライヴをディスク化。
驚いたのは「NHK SONGS」で流れたライヴ映像とは完全に別もののアングル、カット割り、ミックスダウンと、さすがに仕上げてきたなぁー、ということ。
構成が今まで発売されてきたディスクと違って合間合間にリハーサル映像が挟み込まれるスタイル。
『春だったね』コーラス振り付けダンス(井上順さんがこんなポーズやってたような 笑)を拓郎さんも少し合わせる姿も入ってた!
初日、市川公演のみで演奏された「ぼくのあたらしい歌」がMusic Videoとして収録(前半、メイキング付き。ブックレットを見るとスペシャルカメラマン加藤いづみさんのクレジットが)
本当にベストなライヴパフォーマンス。
40年以上見てきた拓郎さんのライヴ中でもベスト5に入る!!!(←では、その他の4本はどれ?ってことになりますが、それはまた別の機会に)
緻密でありながらゆとりのある、そして何よりも拓郎含めバンド全員が楽しみながらライヴを行っていることがひしひしと伝わってくる。
出来れば(最近の2年間隔ではなく)早く、このバンドメンバーでライヴが見たいなぁ。
収録してほしかった『流星』拓郎さんの"一瞬のアクション"(ピタっとあわなかったキメのワンフレーズ部分に対しての"惜しい!"みたいな動作)がロングショットながら入ってた!

 

 

 

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